写真でつながるコラボ!〈日本のメディア文化〉の授業でフォトクリエイトと連携し、Photomaticをテーマに企画を考案しました。
7月9日、実践女子大学国際学科専門科目〈日本のメディア文化(担当:国際学科 グリーン,バーバラ准教授)〉にて、株式会社フォトクリエイト(以下フォトクリエイト)とのコラボ授業が実施されました。フォトクリエイトは、渋谷キャンパスにも設置されている韓国発セルフフォトブースPhotomaticの運営を行っています。初回授業では代表取締役社長の大迫由典氏と、セルフフォト推進部の田中愛莉氏からフォトクリエイトの事業領域やPhotomaticについてご説明いただいたのち、学生が取り組む課題として『PhotomaticのIPコラボ企画の考案』が提示されました。学生はグループワークに取り組み、コラボ授業最終回では学生一人一人が考案した企画をフォトクリエイトの皆様に直接プレゼンテーションを行いました。 授業と企業連携について 〈日本のメディア文化〉は、国際学科3年生を対象に開講されている専門科目です。漫画やアニメ、映画、ゲームなどの日本のポップカルチャーを通して、作品の歴史や文化的背景だけでなく、社会や政治とのつながりを理解し、物事を多角的・批判的に考察する力を身につけます。 今年度はフォトクリエイトと連携し、課題解決型授業を実施しました。フォトクリエイトは、インターネット写真サービス事業を中心に写真に関するサービスを多角的に展開しており、その一つとして韓国発セルフフォトブランドPhotomaticの運営を行っています。Photomaticは渋谷キャンパスにも設置されており、今回初めて授業での連携が行われました。 フォトクリエイトについて フォトクリエイトについて、代表取締役社長の大迫由典氏から説明がありました。 大迫氏ははじめに「フォトクリエイトは株式会社キタムラホールディングスのグループ会社です」と説明。株式会社キタムラホールディングスには〈カメラのキタムラ〉をはじめ、写真撮影やカメラに関する業務を手がける企業が所属していることを紹介しました。 大迫氏は「カメラ業界の客層の中心は大人世代が多く、“若者のカメラ離れ”ともいわれています。しかし、思い出の一瞬を写真に収め、現像して手元に残し、見返すことで、より深い思い出になっていくカメラの価値を若年層にも広げたいと考え、写真やカメラに触れるきっかけとなるコンテンツとしてPhotomaticの取り扱いをスタートしました」と説明しました。 大迫氏はさらに、Photomaticでは撮影データとともに写真を1枚プリントアウトすることを紹介しながら、「撮った写真を持ち帰ることで、撮影した日を『忘れられない思い出の日としてほしい』という願いが込められています。プリントアウトされた写真を通じて、撮影そのものだけでなく、体験を提供しているサービスという側面にも注目していただきたいです」と学生に話しました。 Photomaticについて 続いて、セルフフォト推進部の田中愛莉氏からPhotomaticについて、具体的なサービス内容やIPコラボ(キャラクターや作品、ブランドなどの知的財産とのコラボレーション)について説明がありました。 Photomaticは韓国を拠点とするセルフフォトブースブランドです。写真撮影のほか、撮影データのオンライン共有や写真の印刷が体験できるフォトブースを提供しています。 田中氏は「無加工でアナログな写真の風合いなど、印刷用紙や写真の質にこだわっている」と紹介しました。また、「ブースには、箱形で中に入って撮影するクラシックタイプと、大人数での撮影や全身撮影にも対応したマルチタイプの二種類があります」と説明。ブースを活用した事業として、ブースのレンタル、常設ブースの運営、IPコラボの三種類があることを紹介しました。 特にIPコラボについては、「私達から企業に営業に行くことはもちろん、企業側から問い合わせが来たり、代理店や関係会社の方から連絡が来てコラボが実現することもあります」と、コラボレーションが決まるまでの経緯を説明。限定フォトフレームの作成や撮影ブースのデコレーションのほか、ライブ会場やイベント会場にブースを出店するなど、さまざまな方法でコンテンツとのコラボレーションを行っていると紹介しました。 田中氏は、PhotomaticがIPコラボを行う理由として、「思い出を残す体験を提供できること」と「Photomaticの利用者層に対してコンテンツの認知拡大を図ること」の二点を挙げました。コラボレーションの狙いとして、ファンとのエンゲージメント強化やSNSでの話題拡散、新規顧客層の獲得があるといいます。 サービスを通じてファン側には、オフラインでコンテンツとより深くつながる機会を持てることや、撮影データをSNSでシェアしたくなるような体験を提供できる点が利点として挙げられました。一方、コンテンツ側にも、ファンとのつながりを深められることに加え、Photomaticの主な利用者層である10~20代への新たな認知拡大、プロモーションによる収益、コラボレーション終了後も形として残るコンテンツを通じたファンとの関係性の強化といった利点があると説明されました。 課題について 初回授業の最後には、田中氏から学生が取り組む課題が発表されました。 課題は「IPコラボの企画考案」です。コラボを行うIPを一つ選び、その理由やターゲット層、コラボの具体的な内容、期待される効果、想定される課題とその解決方法を提案します。 学生の発表 学生の発表では、多様なIPとのコラボ企画が発表されました。アイドル、アーティスト、ゲーム、アニメ・キャラクターなど、それぞれのコンテンツから見込まれるファン層の年代や、具体的な利用シーンを想定した企画が提案されました。自分が好きなコンテンツとのコラボを提案する学生も多く、好きなものを企画考案の視点から見つめ直した発表が多く行われました。 例えば、キャラクターとの対面イベントが主要都市に限られている点に着目し、着ぐるみを着たキャラクターの写真を柄にした限定フォトフレームをPhotomaticに導入することで、地方のファンにも着ぐるみとの撮影機会を提供し、キャラクターへの愛着を深める企画が提案されました。また、海外ファンの多いキャラクターとコラボし、日本らしいデザインを取り入れた限定フォトフレームをキャラクターごとに提供することで、インバウンド需要に応えるといった提案も見られました。 また、アイドルのライブやリリースイベントに合わせてブースを設置するアイデアや、毎年シリーズの新作が公開される映画と連動して映画館にブースを設置する企画など、実際のイベントスケジュールと連動した提案も行われました。後者では、親子をターゲットにコンテンツに関連するアイテムを有料で貸し出すことで、撮影体験への没入感を高める工夫が盛り込まれていました。 混雑による集中や収益確保などの運営面の課題に対しては、「入場を時間指定の事前予約制にし、スタッフも配置する」といった解決策が提案されました。また、『学園を舞台にした少女漫画』をコラボIPとして提案した学生は、「コンテンツの特徴を生かし、撮影2回目の人に学生証デザインの特典を配布し3回目以降の撮影時に特典を提示すると割引になるリピート施策を行う」と提案するなど、それぞれのIPの特徴に合わせた解決策も見られました。 企業からのフィードバック 学生の発表に対して、田中氏から講評が寄せられました。実際に業務に携わる立場から、ビジネスとしての可能性、ターゲットとなる消費者の行動、コラボレーションを実現するための具体的なアプローチなどについて、コメントが寄せられました。また、企画の実現可能性だけでなく、収益性やプロモーションとの相性、ターゲット層への訴求方法など、多角的な視点からフィードバックが行われました。 このコラボ授業を通じて学生は、身近なコンテンツを題材に、消費者のニーズや収益性などのビジネス的な観点からIPコラボを考え、企画を提案する視点を学びました。また、実際の企業とのコラボレーション事例や現在進行中の企画にも触れながら、学生たちの提案を実務の現場と照らし合わせて考える貴重な機会となりました。