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冬休みにはこれがおすすめ!ゼミ「演習ⅡB」でサイバーエージェントの川越氏をお迎えしてプレゼンテーションが行われました。
冬休みにはこれがおすすめ!ゼミ「演習ⅡB」でサイバーエージェントの川越氏をお迎えしてプレゼンテーションが行われました。
12月24日に「演習ⅡB」(担当:人間社会学部人間社会学科 粟津 俊二教授)のゼミでプレゼンテーションが行われました。テーマは「これから迎える冬の休暇におすすめの活動、遊びを紹介する」。学生たちはグループに分かれ資料を作成。株式会社サイバーエージェントの川越寛之氏をゲストに迎え、行われた発表の様子をご紹介します。 自然巡りでリラックス 最初はD班から。自然がストレスを軽減するという先行研究を調べ紹介。例えば自然の音には、人間が一番心地よく感じられる「1/fゆらぎ」があり自律神経が整うことなど、自然でリラックスできるのは科学的にも明らかであると伝えました。この冬オススメの場所としては白川郷と箱根をピックアップ。特に箱根は都心からアクセスが良く、山や湖、温泉など自然が豊富なのでぜひ行ってみてほしいと紹介しました。 各班の発表後には川越氏からコメントをいただきました。「たくさん要素を集めていて、会話がたくさん生まれそうな内容でした。もっとアピールする点をしぼっても良かったです」とアドバイスも交えて感想を下さいました。 体験×LUUP 次のB班はみんなでLUUPに乗った体験の動画から発表をはじめました。LUUPとは電動キックボードのシェアサービス。短距離移動用の乗り物として浸透してきましたが、LUUPを遊びに使うことでいつもと違った景色が見られ、非日常さを感じられるとアピールしました。おすすめとして目黒川沿いをLUUPで移動しながらお店巡りをするコースを紹介し、体験の良さを伝えます。 LUUPを「しょっちゅう使います」と言う川越さんは、「知りたい情報が全部入っていた。入りの動画も掴みとしてとても良かった」と感心したコメント。「LUUPだからこそできる、というところがもっとあれば」と改善点も伝えました。 行こう!サウナ・岩盤浴へ! A班は一見分かりづらいサウナと岩盤浴の違いを解説し、自分のニーズの合う方を楽しむことを提案。どちらも体を温める施設ですが、サウナは蒸し風呂。リフレッシュ、疲労回復に向いており、低血圧やスポーツする人におすすめです。岩盤浴は石の遠赤外線を利用し時間をかけて体を温めるもの。リラックスでき冷え性改善に効果があります。最後にサウナと岩盤浴のそれぞれおすすめの施設を紹介。メンバーが通っている施設も紹介しました。 発表後、川越氏は「なぜどちらかにせず2つ紹介したんでしょうか」と質問。学生は「メンバーにサウナ派と岩盤浴派がいて、なにが違うんだろうという疑問から始まった」と回答しました。川越氏は「それならいっそ対決型にしたら、もっと面白く解像度の高い発表になったかも」と、内容はそのままでも、さらにブラッシュアップできると伝えました。 おうち映画館はじめませんか? E班はまず、教室の電気を消し全員にお菓子を配ります。提案は、自宅で映画館のような環境を作って映画を楽しむこと。プロジェクターや良いスピーカーなどがなくても、部屋を暗くしてスマホを切り、お菓子と共に楽しむだけでも雰囲気を楽しめるとアピール。ポップコーン、チョコ、スナック菓子などお菓子別におすすめ映画を紹介し、最後に1分ほどの短篇映画を流し「配ったお菓子を食べながら楽しんでください」と気分を盛り上げました。川越氏は「取り上げているテーマがすごくいい。電気を消すなども良い演出でした」と褒められました。 四国自然旅 最後はC班。自然を楽しめる場所として、離島を紹介しました。そのなかでも温暖でSNS映えする離島が多い四国をピックアップ。四国はアクセスが悪いと思われがちですが、神戸や大阪など地方都市も近く足を伸ばすのも良いとアピールします。アートの直島、グルメの小豆島などアクティビティを紹介しました。 川越氏からは、「情報を網羅していて資料も見やすい」とお褒めの言葉があったあと、「ただ、情報よりもみなさんが何故行きたいと思ったかが大事。どこに魅力を感じたのか、もっと友達に話すように伝えましょう」と強調されました。 もっと自分たちの感性を大事にしよう 授業の終わりには、学生間での投票の結果発表。最多はE班でした。この日はクリスマスイブということもあり、賞品として先生からクリスマスプレゼントが。学生たちはほっとした表情で喜んでいました。 川越氏からの総評では「僕が大学生だったときとは比べものにならないくらい全員素晴らしかったです」とねぎらいのコメントをいただきました。今回のプレゼン資料には生成AIを使った班も。「AIで構成を考えたりすることもできるので、どんどん使ってみてください」と話されました。そして「最後にひとつだけ」と、付け加えます。「何度かコメントでも言いましたが、ただの情報よりもみなさんの体験の方が断然価値が高いです。今後プレゼンをするときは、もっと自分たちの考えや感性を信じてやると良いと思います」自分の意見をどう伝えるか、プレゼンテーションの面白さと奥深さを知れる授業となりました。 担当教員よりメッセージ 大学では、調べた情報をまとめて論理的に伝える練習が、多くの授業で行われます。今回は、せっかく川越様に見ていただく機会を得られましたので、魅力や面白さを伝えるという課題にチャレンジしてもらいました。表現する内容も方法も少し違いますので戸惑いもあったようですが、様々なアイデアを出しながら最後まで頑張ってくれました。伝えるということについて、普段とは違う視点から考える良い機会が得られたと思います。川越様には、この場を借りて、心より御礼申し上げます。
スポーツを通じたウェルビーイングとは?パリパラリンピックに出場した舟山選手との交流会を今年も開催しました! 
スポーツを通じたウェルビーイングとは?パリパラリンピックに出場した舟山選手との交流会を今年も開催しました! 
2024年度のJWP(実践ウェルビーイング・プロジェクト)活動として、12月21日(土)に、2024年パリパラリンピックで5位入賞を果たした舟山真弘選手をゲストにお迎えし、パラリンピックの舞台裏のお話を聞きながらウェルビーイングなひとときを過ごしました。昨年度に続き、今回も「スポーツを通じたウェルビーイング」をテーマに、対談形式で舟山選手からお話を伺いました。 ゲスト:舟山 真弘(ふなやま まひろ)選手 現在、大学2年生。 4歳で小児がんの一種である「右上腕骨 骨肉腫」に罹患。1年2か月間入院し、手術と抗がん剤治療を受けました。手術では、利き手であった右腕の肩関節と上腕骨を切除し、足の細い骨を移植しました。右腕は上がらなくなり、細い骨の骨折に細心の注意が必要となりました。 昨年度ゲストとしてお迎えした際は、パリパラリンピック出場を目標に掲げていた舟山選手。実際に夢の舞台への出場を果たし、その舞台裏や今後の目標について話を伺いました。 まずは舟山選手のご紹介も兼ねて、パラリンピックの映像を本人の解説付きで上映しました。パリでフランス現地の選手との激しい攻防戦の様子を見て、参加学生からは「おぉ~」と歓声が上がっていました。また、質問コーナーを設け、卓球についてだけでなく、気になる私生活についてもイベント参加者の方々から沢山質問していただき、丁寧に答えてくださいました。 ◆当日の質問より(一部抜粋) Q.試合前はどのように過ごしますか? A.なるべく卓球のことを考えないように、いつもどおり過ごすようにしています。散歩をしたり、漫画を読んだりします。また、試合の直前まで音楽を聴きます。最近は、アニメ「アオアシ」の主題歌であるSuperflyの「Presence」を聴いています。 Q.舟山選手の勝負メシはありますか? A.勝負メシという感じではないかもしれませんが、試合前は、いつもセブンイレブンのマーガリン入りバターロールを食べるのがルーティーンになっています。 イベント中盤では、卓球体験と舟山選手の神業チャレンジ企画を行いました。今回、高大連携の一環として本学の中高卓球部から5名の生徒が参加し、舟山選手との卓球対決が実現しました。パラリンピック出場選手との打ち合いは白熱し、会場は大盛り上がりでした。また、神業チャレンジでは、卓球台の端に置かれたペットボトルを打ち抜くという難易度の高いチャレンジに挑んだ舟山選手でしたが、あっさりと成功させ、会場は感嘆の声に包まれました。 イベントの後半では、クイズ大会を行いました。 質問コーナーで上がった話を中心に、全部で10問用意されました。舟山選手が考える卓球の魅力や流行りのMBTIなど幅広い質問があり、正解が発表されるたびに参加者は一喜一憂していました。 また、正解数の多かった上位3名には、舟山選手の直筆サイン色紙が送られました。 最後に、舟山選手にとってのウェルビーイングについて話を伺いました。 舟山選手は、「自分がやりたいと思うことをこれまで続けてきた。今回パラリンピックに出場し会場の歓声を聞いたときに、自分のやりたいことが誰かに元気を与えられている、誰かのためになっていると初めて気がついた。卓球を続けてきて初めての経験だった」と語っていました。「自分がやりたいと思うことを継続する」―参加者にとっても心強い言葉と経験談を聞くことができたのではないでしょうか。 同世代でありながらも世界を舞台に活躍する舟山選手との交流会は、終始笑顔が絶えない、まさに「ウェルビーイング」なイベントとなりました。 運営学生からのコメント ・まずは昨年に引き続き、今年も舟山選手にお越しいただくことができ、とても嬉しかったです。初めてのパラリンピックで5位入賞という素晴らしい成績を残されたことを、同世代として本当に尊敬しています。パラリンピックが終わり、「お疲れさま会」と副題をつけて和やかな雰囲気で開催できてよかったです。運営としては、私たちならではの空気感で楽しい企画を立案できたと思います。また、4年間で最後の企画運営で、司会を担当できたことが本当に嬉しかったです。トラブルがありながらも、事後アンケートではたくさんの方に好評をいただき、やりがいを感じました。来年以降も後輩たちが引き継いでくれることを楽しみにしています。 ・昨年からの繋がりがある企画であったため、参加者に『1年前よりももっと「スポーツとウェルビーイング」について考えることができた』と思ってもらえるように尽力しました。4年生として運営メンバーをまとめる役割でしたが、ひとりひとりが得意な分野で活躍できたのが良かったです。当日は、裏方の仕事でしたが、参加してくれた実践女子学園中高の皆さんと活発にコミュニケーションを取ることができました。また、舟山選手の意外な一面や、全員が楽しく卓球をする表情が見られ、大成功に終われたと思います。大学生最後の活動ということもあり、全てが感慨深いもので、一個人としてもこの企画に参加できてとても楽しかったです。 ・昨年に引き続き同じメンバーで企画ができたため、昨年の反省を生かし、さらに良い企画を立案できたと感じます。また、今年度は、実践女子学園の中高生をお招きし、舟山選手との卓球体験を行いました。中高生の皆さんからは、「すごく刺激を受けた」と感想をいただけたので良かったです。参加者の皆さんが、舟山選手の話と卓球体験により体を動かすことで、スポーツとウェルビーイングとは何か自ら考える良い機会になったと思います。運営をやっていて本当に楽しかったので、一緒に企画してくれた運営メンバーの皆さんにも感謝です。 ・昨年と引き続き同じメンバーで運営をし、よりスムーズに行うことができました。パラリンピックの映像を本人の解説付きで見ることができたり、前回とは違う「神業チャレンジ」や卓球体験を行ったりし、今回が初めての参加の人も中高生も刺激を受けることができたのではないかと感じました。スポーツとウェルビーイングを通じて、ウェルビーイングの重要性などについて考えるきっかけになったら嬉しいです。初めてのことばかりで戸惑いも多かったのですが、このメンバーで運営をすることができてとても楽しかったです。 ・JWPでは、他では経験することのできない特別な活動をできていると感じます。パラリンピック選手をお招きしてのイベントを開催するにあたり、メンバーで数回の話し合いを重ね、前回の反省を生かし、今回はより良いものをつくることができたと思います。また、JWPでは、面白いイベントが多いので、全てに興味を持ち、自然と主体的に動くことができていると感じます。授業だけでは経験できないイベントの幹部やサポートなど、自ら考え動き、成功に導くことができる活動は、短い大学生活においてとても貴重で価値があるものだと思います。
自分たちで考えた施策を実現させよう!「キャリアプロジェクト演習」の授業で最終プレゼンテーションが行われました。 
自分たちで考えた施策を実現させよう!「キャリアプロジェクト演習」の授業で最終プレゼンテーションが行われました。 
12月24日に「キャリアプロジェクト演習」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業の最終プレゼンテーションが行われました。この授業は、今年度から文学部キャリア科目群の一つとしてスタートした文学部のみを対象としている本学でも特徴あるキャリア教育科目の一つです。自ら問いをたてることに始まり、最終的には授業内で「実践」まで取り組むことのできる内容となっています。学生たちは授業を通し、身近な社会課題を解決する施策を考え、実現に向けて取り組んできました。10月の中間発表を経て、この日はこれまでの成果を発表します。渡部卓明氏(当時、資生堂ジャパン株式会社)、株式会社ベネッセi-キャリアの東山高久氏、株式会社オリエンタルランドの横山政司氏のメンター3名を前に発表に臨みました。 生理の問題、知ってる? 今回はメンター側からの要望で、なるべく手元の資料やスマホに目を落とさずに発表することを求められました。学生たちは自分たちの言葉で発表していきます。 最初は4班。学内のフードロスから転換し、生理貧困をなくすことを目標にしました。急に月経が来てしまったとき、人にナプキンを借りづらい問題を解決するため、ナプキンを無料提供するサービスの導入を目指します。しかし大学側に交渉したところ、費用が掛かることを理由に許可は下りず。学生大会に案を出し、学校を動かしたいと考えています。講評では東山氏が「問題背景も納得性が高かったので、学生大会でぜひ頑張ってもらいたい」と励まされました。 5班は、ハンドドライヤーの設置希望から「Climate Clock」の認知を広めることに目標を変更。Climate Clockとは気候時計のことで、パリ協定の目標実現までに残されたタイムリミットを表示しているものです。渋谷では観光案内所にありますが、あまり知られていません。そのため学内でClimate Clockを展示し、気象問題に危機感や関心を持ってもらうようアンケートを取っています。東山氏は「すでに展示を行い、一歩が踏み出せている。今後の広がりについて、もう少し具体的に計画を立ててぜひ後日談を」とこれからに期待しました。 子ども食堂を知ってもらうには 続いて2班。子ども食堂の認知度を広げようと試行錯誤しました。本当に必要な人のために、を考え料理教室を行うのはどうかと発案しましたが、時間や場所などの問題で実現には至らず。そこで子ども食堂へヒアリングを行い、どんな施策が必要か現状を調査。ボランティア不足を知り、今後ボランティア活動を体験しボランティアを増やしていきたいと考えています。渡部氏は「活動のなかで多くの気付きを得たんだなと分かりました。なぜボランティアする人がいないのか課題を探るといい。単なる呼びかけに終わらないように頑張って下さい」と応援しました。 1班は渋谷を過ごしやすい街へ、をコンセプトに街中にゴミ箱の設置を目指しました。最初は見た目が可愛いゴミ箱などを考えましたが、アンケート結果から機能性重視に転換。ゴミを圧縮できるゴミ箱を開発した企業に取材し、まずは学内設置に向けて動きましたが設置に費用が掛かるため課題を残しています。東山氏から「だれを対象にアンケートを取りましたか」と質問があり、学内で収集したと学生が回答したところ、「渋谷にはいろんな人がいる。もっといろんな人に聞くとさらに具体性が出てきます」とアドバイスが。渡部氏からも「みんなが最初に考えたエンタメ性のあるゴミ箱の方が、渋谷はアートな街というコンセプトと結びつくかも」とアイデアが出されました。 渋谷を過ごしやすい街に 次の3班は渋谷のオーバーツーリズムに注目。2024年は渋谷にも外国人観光客が増えましたが、滞在時間が短く観光地のみに偏っていることを課題としました。そこでおすすめのお店をSNSで発信。飲食店と交渉し掲載許可をもらい、渋谷区役所の広報と連携し発信しました。すでに外国人からのフォローもあり、「いいね」も付いています。今後はラジオ出演も予定され、プロジェクトを進めていきます。東山氏は「すでに実績も積みつつある。せっかく流れに乗れているので、始めたからには一過性に終わらせず、できれば長く続けていってほしい」と話されました。 最後は6班です。人が多く治安が悪い印象がある渋谷を、落ち着いて過ごせる街として再発見することを目標としました。落ち着いてくつろげるカフェを紹介するパンフレットを作成し、大学内で配布。店はメンバーが足を運んで選定、掲載許可をもらいました。 渡部氏は「出版やメディアの人たちがやっていることを一通りやっている」と感心されました。東山氏からは「カフェを紹介するだけでなく、渋谷は過ごしやすいと思ってもらう、イメージを変えること。解決したい課題に立ち返ることを忘れずに」と今後の課題を伝えました。 人を巻き込んで実現するための思考力 全班が発表後、横山氏からお菓子のプレゼントが。学生たちの顔に笑顔や広がりました。なごやかな空気になり、最後にメンターの皆様からの総評をいただきました。 東山氏は「今回私たちはあくまで皆さんをサポートする立場で参加しました。自分たちで考え行動したことは皆さんにとって非常に貴重な経験になります。この経験をより実になるものにするために、どう振り返りかも大切です」と話しました。渡部氏からは「最初は心配でしたが皆さんを信じて本当によかった」と学生たちをねぎらわれました。横山氏は「渋谷の魅力や生理の問題など、皆さんが動いてくれたことで自分も視野が広がりました」と話し、「この授業は思考力を鍛えるのが目的。実現するためにはどうしたらいいのか考えることです。思考力を鍛えるためには、論理だけではなく自分のやる気スイッチをどれだけ入れられるかも重要です」とコメント。今後に対しても期待を寄せました。実際にプロジェクトを実現する大変さと楽しさを知れる貴重な授業となりました。 担当教員よりメッセージ 2024年度に設置された文学部キャリア科目群の先頭を切って、1年生科目である「キャリアプロジェクト演習」が、29人の文学部の学生が参加し行われました。この授業においても、3人の企業人にご支援いただきましたが、特徴は、あくまでもメンターの役割であるところです。もともとこの授業では、問いを立てるところから学生自らが考えます。従って今までのPBL授業のように、企業さんからお題を与えられることはありません。「渋谷×社会課題」というテーマのみが提示されました。わずか14コマの授業の中で、問いを立て、テーマを決めて、行動計画を立て、実際に「実践」することが求められる、1年生には極めてハードルの高い授業でした。しかし、29人の学生たちは、6つのキューブに別れ、果敢に挑戦。見事に、実際の「実践」のフェーズまでやり遂げてくれました。最終的に取り上げてくれたテーマは、いずれも世界規模で考えるべき重要なテーマばかり、学生たちの無限の可能性を感じました。メンターとして伴走いただいた、横山様、渡部様、東山様に、この場を借りて心から感謝申し上げます。※なお、本講座は、私が理事長を務めるフューチャー・スキルズ・プロジェクト研究会が構築した内容を基本に構築している講座です。
地域活性化の施策を考えよう!「実践キャリアプランニング」の授業でJALとコラボし、学生たちがプレゼンテーションを行いました。
地域活性化の施策を考えよう!「実践キャリアプランニング」の授業でJALとコラボし、学生たちがプレゼンテーションを行いました。
「実践キャリアプランニング」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)で、日本航空株式会社(以下、JAL)との特別授業が行われました。JALから課題が出され学生たちは10班に分かれてグループワークに取り組みました。テーマは「地方が地域活性化する施策を考える」です。学生たちは、地域選びから自分たちで行い調査し施策を考案。12月に2週に渡り臨んだプレゼンテーションの様子をご紹介します。 JALの強みを生かして若者を呼ぼう 発表はJAL 産学連携担当の田中氏、細野氏、白川氏の皆様を前に行われ、学生たちは緊張した面持ちで発表を始めました。 トップバッターは10班。北海道旭川市をピックアップしました。教育機関が少なく就職先が限られるため若者の流出が起きていることを課題に上げ、JALの航空学校の設立を提案。専門知識を学びたいと考える若者を呼び込むことを狙います。 各班の発表のあとには、別班の学生が感想を発表。「学校を作ることにより、実際に若者が増えるのではと思いました」と話しました。また、JALの皆様からもフィードバックをいただきました。田中氏は「教育現場の不足と過疎の問題は密接につながっています、発想として良い」と着眼点の良さを褒められました。 次の4班は秋田県にある鶴の湯温泉の旅行プランを考案。自然好きな若者をメインターゲットとして、田沢湖やかまくら体験、地元の食材やきりたんぽを楽しむツアーを紹介しました。また秋田出身の芸能人にツアー動画を撮影依頼しSNSで訴求します。 細野氏から「ツアーの紹介で終わってしまった印象なので、地域活性化として持続可能であるようにどうするかをもっと知りたかったです」とアドバイスされました。 特産品を推す! 5班は和歌山県北山村に注目。メンバーの祖母の家がある地域で調べることに。北山村でしか育てられていない柑橘類「じゃばら」を押し出し、じゃばらジャムを挟んだクッキーを機内で配り、空港で販売することを提案しました。 白川氏は「よくこの特産を見つけてくれました。身近な人からの課題にアプローチしていました」と現地の魅力を発見したことに感心されました。 続いて1班は沖縄県を選びました。すでに観光地として有名ですが、人気の地域に観光地が集中しているという課題があります。知られていない地域へ誘導するため、現地の人のおすすめの場所や店を載せたパンフレットを作成。空港などで配ります。また機内でルートビアを販売したり、座席モニターで方言クイズなどを流したり現地への関心を高める案です。 田中氏は「方言に目を付けたのが良いですね。歴史も学べ、現地の人と交流の機会も増える案です」とコメントしました。 前半最後は9班。北海道帯広市のツアープランを考えました。女子旅、家族向け、ペット連れツアープランをそれぞれ作成。食や歴史、ばんえい競馬などの文化も楽しめるルートを多数考えました。またプランに含まれる店で買い物をすることでポイントを貯められる施策で経済効果アップを見込みます。 別の班の学生からは「マイルに焦点をあてているのが新しい視点と思った」と感想が。白川氏からは「プレゼンテーションの組み立てが上手。それぞれターゲットを設定していていい」と感想がありました。 特産品で新しい商品を 後半は6班から。島根県出雲市の名物出雲そばに注目しました。そばは抗酸化作用、保湿効果があることに注目し、そば粉を使った歯磨き粉やコスメを作る施策を提案。JAL提携のホテルにアメニティとして置き、訴求します。細野氏は「出雲ならではの他の環境資源と結び付けてもらえるとさらによかったです」と話されました。 8班は静岡県。静岡に行くには新幹線を利用するイメージが強いため、飛行機を使ってもらうことを考え、空港で対象商品のお茶を買うと県内で使えるクーポン券配布する施策を提案しました。お茶菓子も取りそろえ機内で販売します。白川氏からは「新幹線ではなく飛行機で行くというところからわくわく感がある。全体的に良く構成されていました」とプレゼンテーションの良さも感心されました。 デジタルデトックスで若者にアピール 3班は山口県を取り上げました。若者を呼び込むためインターンを提案。ホテルや旅館でインターンを行い、ホスピタリティの仕事を学べると訴求しました。街の活性化や人手の確保にもつながります。学生の感想も「インターンというアイデアは今までになく良いと思った」と好感触。白川氏も「持続可能としてインターンはとてもいい」と話されました。 次の7班も山口県で勝負。瓦そばやふぐなど魅力的な食べ物を食べられる格安ツアーを考案しました。観光協会と共同運営でPRを行い、SNSで若い世代にアピールします。田中氏からは「ただの格安旅行ではなく、体験型ワークショップなど次もまた来ようと思える工夫があると良かったです」とアドバイスがありました。 最後の2班は北海道を舞台にデジタルデトックスツアーを考案。スマホを預かり、自然やアクティビティを堪能してもらうツアーです。スマホで写真が撮れない代わりに、チェキを配布し思い出作りもばっちり。また、それぞれのアクティビティや観光地でチェキを撮るミッションを設置します。クリアするとさらにチェキのフィルムをもらえる、というシステムで楽しんで特産物や観光地に親しんでもらえるとしました。 学生からも「ミッションという発想が面白い」と感想がありました。細野氏も「ミッションがあるというゲーム性があるのは面白く、デジタルデトックスというのも現代に特化した悩みにアプローチしています」と話されました。 持続的に地方活性化を考えていこう それぞれの週で、優秀な発表された班にはJAL賞が与えられました。 前半は北山村を紹介した5班。田中氏は評価ポイントとして「地域の魅力を掘り起こし、どう活性化するかを考える持続可能な観点がありました」とコメントがありました。5班の学生は「メンバーがコロナになってしまって大変でしたが賞をいただけて良かったです」と話しました。 後半は静岡県を取り上げた8班でした。田中氏からは「非常に練られていた。プレゼンテーションも明るく聞いていて興味を持てました」と表現力も評価ポイントだったと話されました。 「地方を調べるという機会がなかったのでたいへんでしたが、自分たちが面白いなと思ったことを盛り込めた」と8班の学生も安心したように話しました。 それぞれの班には賞状とクリアファイル、ステッカーセットが贈呈されました。 授業の最後には総評として田中氏からコメントをいただきました。「難しいお題だったと思うけれど、どのチームも個性豊かでした。素晴らしい発表ありがとうございました」と学生たちの努力をねぎらいます。「少子高齢化、人口減少とは言葉では知っていたと思いますが、実際に地域を調べて理解が深まったと思います。同時に地方それぞれに魅力があることも知ることができたでしょう。社会に出てから、自分になにができるのか考えていくきっかけになっていれば嬉しいです」と、地方の課題を自分事にして考えることの大切さを伝えられました。学生たちにとって、より広い視野を持つことの大切さを実地で学ぶ授業となりました。 担当教員よりメッセージ 毎年、大変お世話になっている日本航空様とのコラボ講座、今年からは1年生科目となった英文学科の「実践キャリアプランニング」にて実施させていただきました。今年のテーマは、「地域の魅力を掘り起こし、新しい企画(商品開発や新規事業など)を提案してください。〜JALとして6次産業化を支援しよう〜」でした。大変ハードルの高いテーマでしたが、日本航空の社員の皆様が、とても丁寧にご説明、そしてご指導をいただいたおかげで、素晴らしい提案に漕ぎつけることができたと振り返っています。学生のレポートからも、このお題に取り組ませていただいたおかげで、企業のことを知れたり、グループワークの大切さを感じたり、プレゼンテーションの重要性を認識したり、多くの学びに繋がったことを実感しております。この場を借りて、3回にわたってご支援いただいた日本航空様に、心から御礼申し上げます。
女性活躍を後押しする企業を調べよう!「実践キャリアプランニング」の日本ロレアルとのコラボ授業で学生たちがプレゼンテーションを行いました。 
女性活躍を後押しする企業を調べよう!「実践キャリアプランニング」の日本ロレアルとのコラボ授業で学生たちがプレゼンテーションを行いました。 
共通科目の「実践キャリアプランニング」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で日本ロレアル株式会社との特別コラボが行われました。ロレアル パリの女性活躍に対する思いや活動を学び、同じように「女性をエンパワーメント(勇気づけ後押しする)する活動を行っている企業や団体を調査する」という課題が出されました。学生はそれぞれ班に分かれグループで調査を進め、いよいよプレゼンテーションです。最終プレゼンは12月13日と20日の2回に分けて行われ、それぞれ6チームずつ発表しました。 学生にも身近な企業の活動は? トップバッターは6班。大手の家具量販企業のをピックアップしました。最初に強調したのは社会や職場の男女格差について。管理職の女性割合は平均10%のところ、その企業は50%を達成しています。女性もリーダーシップを発揮できる環境を整え、トレーニングや選考システムがしっかり作られています。ワーキングマザーについてのサポートやフレキシブルな働き方も積極的に取り入れ、母親ならではの視点も大切にしています。発表後にはロレアル パリのみなさまから質疑応答が行われました。加藤氏からは「なぜこの企業を選んだのでしょうか」と質問が。学生は「日本でも有名な企業で若い世代にも親しみがあるから」と回答しました。 続いては4班です。ある化粧品ブランドが行っている乳がんキャンペーンを取り上げました。女性に一番多いがんですが、早期発見すれば90%完治します。しかし自覚症状がないため定期的な乳がん検診が推奨されています。この企業は1992年にキャンペーンを開始し、シンボルのピンクリボンを配布したり売り上げの一部を協会へ寄付したりといった活動を行っています。ただ、女性が検査に行くまでになかなかたどり着かないといった課題も挙げ、解決法として乳がん検診をさらに受けやすくするサイトやSNSの宣伝法など改善点を提案しました。 8班はボディケアなどのブランドを調査しました。日本の10代女性は、世界で最も容姿に自信がないと言われています。このブランドは「セルフエステームプロジェクト」という、容姿への自信と自己肯定感を高められるように、中高生向けのワークショップを行っています。しかし、「可愛さの定義なんてない」ということを広めようとした広告ポスターが逆に「美の基準があるように周知してしまった」と批判を浴びました。広告は意図しない方向で広まってしまうこともあるという課題を指摘しました。 世界的企業もアクション 次の1班はある世界的化粧品ブランドに注目しました。このブランドは国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)と連携し、女性が男性同様に活躍する社会になるためのイベントを開催。東京でも女性活躍についての講演や、女子大生たちとディスカッションが行われたと紹介しました。奥田氏は「あまり知られていない活動を良く調べていますね」と感嘆されました。 11班も化粧品大手の企業を紹介。内閣府の「女性に対する暴力をなくす運動」に賛同し立ち上げた「パープルリボンプロジェクト」を調べました。日本のDVはパートナーからの受ける被害も多いのが現状。つい我慢してしまう人が多いなか、相談を促すキャンペーンです。売り上げの一部を寄付したり、ミヤシタパークを紫の電飾で染め上げたりといった啓発活動を行っています。奥田氏は「一つの企業を越えてアクションをし、体現している。ロレアル パリもここまで目指したいと思いました」と話しました。 前半最後の3班は外資系のコーヒー販売店を取り上げました。男女の労働力人口の差は世界的課題であるとして、女性の就労について紹介しました。コーヒー豆を栽培するコロンビアでは女性も雇用し、家族へ清潔な水を提供するなど支援しています。また店舗ではシニア雇用など年齢に関係なく、ライフステージによる働き方が可能な制度を整えているとしました。 内面の美しさを大切にしよう 後半の週の発表は2班から。飲料メーカーの企業を紹介しました。この企業は女性活躍に優れた上場企業を示す「なでしこ銘柄」にも選定されています。その働きやすさは、直近5年で離職率1%未満という数字にも表れていると言えるでしょう。出産や子育てにより会社を離れても、同じ役職に復帰できる「ウェルカムバック制度」などはその筆頭。経営層の女性比率も40%以上を達成しています。 続いて9班。ボディケアのブランドを取り上げました。100%ありのままの美を伝えるため、写真の加工などを行っていないことを紹介しました。また、アメリカで行われた「リアルビューティスケッチキャンペーン」ではFBIと協力し、自己イメージと他者からみた自分のイメージをそれぞれ似顔絵にすることで「自分が思っている以上に美しい」と伝える広告を打ち出したことを取り上げました。 12班は化粧品ブランドを取り上げました。「女らしく」といった固定概念をなくすため男性をイメージモデルに起用するなどしてきました。また高校生を対象にしたプログラムでは、内面の美しさを大切にすることを教えています。ただ、社会に出ると年齢関係なく身だしなみに対する意識が求められ、固定概念も強くなるとし、中高年向けにもあるといいのではと提案しました。加藤氏から「男性が化粧品のCMに起用されるのはどう思いますか」と問われ「良いと思います。私の親も男性が化粧するのをよく思っていませんでした。テレビなどで目に留まれば価値観を変えられると感じました」と経験を交えて回答しました。 企業以外の取り組みも調査 続いて10班はあるファッションブランドにフォーカス。1班と同じく女性支援のイベントに注目し、恵まれない環境にある女性へのアプローチなどを紹介しました。課題として日本ではあまり知られていないこと指摘し、もっとSNSなどで発信するべきだと提案しました。 7班はコスメバンクを取り上げました。一般社団法人による活動です。化粧品会社と提携し、余剰や型落ちした化粧品を集め、経済的に困窮している女性に無償提供しています。協賛企業にはロレアル パリなども名を連ねます。企業側としてもエコに繋がりPRになるためwin-winの関係を作りつつ、女性への支援を行っています。加藤氏から「あまり知られていない活動ですが、どうやって見つけたのでしょうか」と質問され、学生は「ロレアル パリが取り組んでいる活動を調べました」と回答しました。 ラストの5班は日本の化粧品ブランドを取り上げました。2024年「女性の働きやすい企業」1位に選ばれ、女性管理職の割合も全体で58%を達成しています。女性が自分らしさを表現し自信を持つことを後押しするメッセージ性はCMなどでも表現され高い評価を得ています。社員向けの子育て支援も充実しており、ベビーシッター制度や、新米パパママ向けのプログラムなども。仕事と育児の両立を支援しています。加藤氏は「プログラムに女性だけでなく男性も含まれているのは、資生堂が一歩進んでいるように感じました」とコメントしました。 女性として活躍するために 発表後は前後半それぞれで優秀だった班が選ばれました。前半は乳がんキャンペーンを取り上げた4班。奥田氏から「構成力、プレゼンテーション、資料のビジュアルとすべてよかった。良い所だけでなく、課題も合わせて改善点まで考え、自分たちの考えが落とし込まれていたと思います」と評価しました。学生からは「期間が短くなかなかメンバーが集まれないなか分担し、協力してできてよかった」と安心したコメントがありました。 後半はコスメバンクを紹介した7班でした。「あえて企業でなく取り組みにフォーカスしようと思い調べたので、賞をいただけて嬉しいです」と学生から喜びの声が聞かれました。両班には、ロレアル パリから賞品としてヘアケアセットが贈呈されました。 最後に奥田氏から総評をいただきました。「どの班も素晴らしかったです。他社のCSR活動を見ることはなかなかないので勉強になりました」と学生の頑張りをねぎらいました。「これから社会に出て、女性として大変なこともたくさんあるかと思います。でも社会は変わってきている。女性であることを理由に何かを諦めることは絶対しないでください」と女性の先輩として学生たちに熱いエールを送り、授業は終了しました。 担当教員よりメッセージ 毎年、ご支援をいただいてるロレアル パリ様には、2024年度は、2年生英文学科の実践キャリアプランニングの授業においてご協力いただきました。今年度は、前述の課題解決型プログラムに入る前に、メイベリン ニューヨーク(様)のメンタルヘルスサポート講習BRAVE TALKやロレアル パリ様提供のSTAND UPプログラムも実施いただき、ワークショップ型の授業とともに女子大学で学ぶことの特徴を生かした立体的な構成を構築いただきました。女性のエンパワーメントをテーマとしたワークショップでは、広い視野で考えた内容が次々と提案され学生のポテンシャルの高さを改めて感じました。詳細は前述の通りです。そして、今回取り組んだことは、来年から就職活動が始まる学生にとって、企業分析の大切な視点について自らの力で、深く学べた点も、とても意義あることになったと振り返っています。多くの時間を割き、ご指導いただきましたロレアル パリの奥田様、加藤様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
缶で受験生の悩みを解消!?「演習Ⅰ」の授業で東洋製罐株式会社とのコラボ授業が行われ学生たちがプレゼンに臨みました。
缶で受験生の悩みを解消!?「演習Ⅰ」の授業で東洋製罐株式会社とのコラボ授業が行われ学生たちがプレゼンに臨みました。
1年生対象の「演習Ⅰ」(担当:人間社会学部ビジネス社会学科 篠﨑香織教授)の授業で、12月16日に東洋製罐株式会社との特別コラボ授業が行われました。今年で3回目になるこのコラボでは、毎年学生たちが「実践女子大学を受ける受験生の悩みを解決する缶」を考えるという課題にチャレンジしています。この日は東洋製罐のみなさまを前にプレゼンテーションに臨みました。 プレッシャーに負けないで! 司会進行とタイムキーパーも学生たちが行います。 トップバッターはC班:チーム「女子大調査隊!」公式サイトや説明会では分かりづらい、リアルな女子大生活を伝えることで不安を解消しようと考えました。リアルな声として、実践女子大生にアンケートを実施。恋愛事情やバイトをどの程度やっているかなどの回答結果を紙にまとめ、缶に詰めます。缶にはおみくじと手作りのお守りも入れる予定です。 各班の発表後には質疑応答が行われました。「缶におみくじを詰める意義は?」という質問には、「おみくじの棒が入っている筒と缶の形が似ていることから連想して考えました。おみくじにはハッピーになれることを書いた大吉を何種類か入れる予定です」と回答しました。 次のE班:チーム「超ポジティブ⭐︎宣伝部」は共通テストを控える受験生にフォーカス。プレッシャーを吹き飛ばせるような日めくりカレンダーを考えました。共通テストまでの日数分用意し、1日ずつポジティブになれるメッセージが書かれています。紙はリングで通すため破らず使え、共通テストが終わって本命校を受ける際も見返すことが可能。「ポジティブなメッセージとは具体的には?」という質問に、学生は「つらいときが一番成長しているとき」や「現在は未来へのプレゼント」など頑張っている受験生を応援するメッセージを入れると回答しました。 体の不調を解消しよう 続いてA班:チーム「むちむちぷりん」です。受験期は運動時間が減り運動不足になることに着目し、運動不足解消グッズの詰め合わせを提案しました。スローガンはスペイン語の別れの挨拶とストレスをかけ「アディオストレス!」としました。ストレッチバンドとひのき玉をいれ、マッサージやリラックスに使えるようにします。東洋製罐の方からは「発表の構成順がすごくきれいだった。受験に限らず需要がありそうな内容だと感じました」とコメントをいただきました。 D班:チーム「受験生応援隊」は女子の大敵である冷えに注目。体が冷えて集中できないなどのストレス解消を狙い、靴用カイロを入れることを考えました。また計画的に勉強を進められるようto doリストもいれ、自分の目的を確認できるようにします。なぜ靴用カイロなのかという質問には、学生の一人が「高校生はローファーで、受験日も足が寒くて困った」という自身の経験からきた発想だと回答すると全員が納得。缶のパッケージデザインは生成AIで作成し、企業のみなさまも感嘆していました。 風邪は受験の大敵! B班:チーム「somnia」は高校生のうち8割が、睡眠が足りていないというアンケート調査をもとに、仮眠をとれるアイテムを詰めることを提案しました。アイマスクとネックピロー、耳栓をセットにして仮眠でも質の高い睡眠を取れるようにという思いを込めました。缶に入れてまとめて持ち運べるため、どこでも使えることもメリットです。東洋製罐の方からも「睡眠に苦労した覚えがある」とコメントがありました。 ラストのF班:チーム「ミストメーカーズ」は缶の防湿性を活かして簡易加湿器を考案。蛇腹折にしたコーヒーフィルターを詰め、開けた缶に水を入れてコーヒーフィルターを差して使います。乾燥する冬の風邪予防に使ってもらえるよう考えました。コーヒーフィルターの耐久性も学生たち自ら検証し2週間と判明。説明書に書くことで気軽に使ってもらえるようにします。企業の方も「とても面白いアイデア。検証したのも素晴らしい」と感心されていました。 人を巻き込みツールを使って時代に合ったプレゼン 発表を終え、東洋製罐の原様から総評をいただきました。「それぞれ特徴がありましたね」と個性豊かな提案に感心されました。そして「それぞれアンケートを取ったり検証をしたりしていて素晴らしかった。人を巻き込んでいく力があると感じました。データもしっかりしらべられていたし、生成AIなどのツールも上手に使っていて勉強させてもらいました」と学生たちの頑張りをねぎらいました。そして、「コロナ禍を経て、価値観が大きく変わるパラダイムシフトが起きています。今後皆さんもそのことを念頭に置いて、社会のニーズを捉え表現の仕方を模索していってもらいたいと思います」と話されました。 今回の発表のなかで優秀作は「CAN詰めプロジェクト」として、実際に実現化される予定です。 担当教員よりメッセージ  缶の用途を広げることと、受験生の悩みを解決することの2つの課題に取り組む目的でスタートしたCan詰めプロジェクト。今年は10月のキックオフの際に技術開発統括室の原拓也様と千地早紀様をお迎えし、東洋製罐の活動概要や缶の特徴などについて説明をしていただきました。その後はグループワークを行い、どのような受験生をターゲットに、どのような悩みを何で解決するのかの検討を行いました。最終発表会には、前述の原様と千地様に加えて、メタル技術開発部加飾開発グループの高橋ほのか様と、基盤技術開発部プラスチック素材開発グループの三宅雄太様をお迎えし、受験生の悩みを解決できるのか、缶を使う意味があるのか等の観点から評価をしていただきました。 学生による相互評価と東洋製罐の皆さまの評価を合わせて高評価を得たチームのアイデアは、東洋製罐にて缶詰めにしていただき、次年度のオープンキャンパスで配布する予定です。「このプロジェクトに取り組みたくて実践女子大学に入学した」という受験生に会えることを楽しみにしています。 東洋製罐の皆さま、ご協力ありがとうございます。
『生活の木』×三女子大学連携:「フェムケア市場」に向けた提案 
『生活の木』×三女子大学連携:「フェムケア市場」に向けた提案 
実践女子大学と大妻女子大学、跡見学園女子大学の三女子大学の3年生による株式会社生活の木(以下、『生活の木』)との「産学連携プロジェクト」の最終発表会が、12月5日、大妻女子大学を会場に行われました。日本におけるハーブやアロマのパイオニアである『生活の木』との取り組みは、昨年度に引き続き2回目です。 秋の本格的な開始に先立ち、7月31日に同社の望月佳子氏(ブランディング本部・リーダー)から、二つの課題が提示されました。一つ目は、「フェムケア市場とアロマ・ハーブの可能性を考える」、二つ目は「ジョホリズム※の訴求方法:『生活の木』のフェムケアを多くの人に」という内容です。現在の『生活の木』の顧客は、40~50代の女性が中心。望月氏は、「『生活の木』の現状を分析し、どのようにすれば、20代にもフェムケアの重要性を周知し、その認知を高めることが出来るのか、忌憚のない自由な発想のアイディアを期待したい」とコメントされました。 ※ジョホリズム(Joho-Rhythm):『生活の木』が展開するフェムケア商品のシリーズ。全ての女性が心地良いリズムで毎日過ごせるようにという願いが込められている。 今回、学生達が考えなければならない「フェムケア」については、その言葉の認知も進んでおらず、とても難しいテーマでしたが、実際に『生活の木』から提供いただいた商品を試したり、店舗視察の他、10月に開催された「Fem+:女性の健康と活躍を支援する展示会」を視察する等して、この領域の商品の特徴を理解し、市場の現状を把握した上で、二か月間のグループワークを進めました。 三女子大学の参加学生33名を、大学横断的に4つのグループに分け、ZOOMを活用してのグループワークを実施。学生全員が揃うミーティングを週に一回、その他、グループ毎のミーティングを週に一回と2ケ月の間に、こまめな情報交換を行いました。最終発表会には、望月氏の他、重永創氏(ブランディング本部・ゼネラルマネージャー)も同席されました。 グループ1:『ジョホリズム』ってなに?フェムケアを届けよう 提供商品の感想に始まり、「Fem+」の視察では、この市場の盛り上がりを実感する一方で、差別化の難しさや価格の高さを課題として挙げました。83名へのアンケートからも認知度の低さや、気軽に手を出しづらい価格に多くの声が集まりました。このことから、「どうしたら「フェムケア」アイテムを身近に感じてもらえるのか」を念頭に、「フェムケア」や『ジョホリズム』への関心を高めることを目標に据え、その訴求方法として、20代が利用する場所での様々な「試供品」提供案を提案しました。 <講評>弊社だけでは、これだけの数の学生の方のアンケートの実施は難しいので貴重。率直な意見に加え、具体的な調査、アイディアの提案で大変参考になる。20代のみなさんに訴求しようと考える時に、企業側の視点として欠けていると感じたのが、「価格」。手に届き易い価格のサイズ、容量の見直し等、もう少しハードルを低くする努力も必要だと感じた。また、みなさんが一から考えたリーフレットは、素晴らしかったので、参考にさせていただきたい。 グループ2:私たちの「フェムケア」―10代からはじめよう― 47名へのアンケート結果から、少数の購入者の回答では、母親や友人等の身近な人に勧められた経験がある人がいましたが、興味があっても、知識の少なさや価格が理由で諦めた人もいるのではないかと推測。そこで『生活の木』のInstagramでも紹介されている「映える」取り入れ方を、もっと積極的に紹介すべきだと考え、ハーブティーで作るものの形をいくつか考案。また、販路として、敢えて業界大手ではない欧米型ドラッグストアを目指す企業を提案した上で、最後に、日常の一コマに商品を取り入れるようなリール動画を使った訴求も提案しました。 <講評> 「水出しハーブティー」という夏限定のアイテムに着目してもらったが、見た目にも可愛いいレシピが作れるので、現状でも若い方々の購入も多く、この発表からも、これは更に広げていけると感じた。販路のひとつとしてのドラッグストアについても、各社の戦略の違いを含めて、弊社にフィットする企業をよく調べていただいている。全体を通してキーになるポイントは、「映える」「日常に取り入れる」、そして、『生活の木』、及び商品を知らない方に、いかに「信頼」を以って情報を届ける、広げるかということが軸になると感じた。 グループ3:「フェムケア」を日常に―わがままに生きよう― 提供商品の感想、183名へのアンケート結果から提案を行ないます。購入のきっかけ作りが難しいですが、プレゼントしたくなる「フェムケア・グッズ」のNo.1を目指し、持ち運びやすい容量と、より高級感のあるパッケージ変更、また、季節限定「デリケートゾーン・シート」では、季節毎に異なる香りや個包装を提案します。訴求方法としては、ギフト用品選びに活用しているショップでの販売や、ファッション・フード・ミュージック・アート等と合わせて、ショッピングや体験ができる「クリスマスマーケット」の開催を通して、より多くの人に『ジョホリズム』と『生活の木』を知ってもらえる機会となると考えます。 <講評>商品の企画案まで考えてもらい、社内のプレゼンを聴いているようだった。プレゼン資料のデザインが素晴らしいと感じた。完成度の高い資料だった。また、「わがままに生きよう」というコンセプトを、きちんと打ち出せているところもターゲットが明確で良かった。改めて自分たちも、そのような打ち出し方の大切さを実感した。また、商品を知る入口としての「プレゼント」として、パッケージや容量変更の提案や、「フェムケア」商品と季節を掛け合わせる発想は、持ち帰って商品開発の担当とも共有したい。「フェムケア」商品は自分用と考えていたが、「ギフト」で贈りたくなる仕様提案という新しい視点が良かった。 グループ4:はじめの一歩 「フェムケア」のことを知らない若者に広める、その「はじめの一歩」を、『生活の木』が担えたら良いと考え、『Fem+』での視察、アンケート結果を通して「カフェ」「試供品」「SNS」を切り口としました。食品は手軽に取り入れ易い為、「カフェ」ではハーブティーを始め、体の内側を気遣うことができる商品を提供し、「試供品」ではカフェや店舗利用者に日常でも取り入れ易い「ファブリックミスト」を配布。また、若年層向けの新たなSNS アカウント作成を行い、として、ライフスタイルに溶け込むお洒落な写真や統一感のあるデザインが効果的だと考えます。これからは「フェムケア」と意識せずに、気軽に使えるような未来を期待します。 <講評>みなさんに指摘いただいたように、いろいろあり過ぎて分からないといった課題があり、その中で「カフェ業態」による訴求提案をいただき、内装の雰囲気、実際のメニュー、出店場所までよく検討いただいた。ただ、飲食は競争が激しい為、他社との差別化は課題だ。弊社でもSNSには取り組んでいるが、説明的で長い動画の為、媒体やアカウントを変えて短い動画の配信に取り組むのも一案だと思う。提案全体が、「フェムケア」の展開範囲を広く捉えていたのが印象的だった。また、「フェムケア」商品だと分からないパッケージに対する指摘等、改めてセンシティブな商品であることの認識を新たにした。 <全体の講評> 重永氏:『Fem+』や『生活の木』の店舗にも足を運んでいただいたり、大変だったと思うが、みなさんにいただいた貴重な意見を参考にして、『生活の木』のブランディングを進めていきたい。本課題に取り組んでいただく中で、「フェムケア」を日常に取り入れることをイメージしていただけたらと思う。今回みなさんが取ったアンケートは、大変貴重な生の情報の為、社内でも共有したい。全体のプレゼンのクオリティが高く、企業内で行われているものと変わらぬ内容で大変驚いた。今後の研究、及び進路でも今回の経験を活かしてもらえたらと思う。 望月氏:様々なリサーチ結果がとても参考になった。2020年が「フェムテック元年」とも呼ばれたが、そこから時間の経過と共に、「フェムテック」から「フェムケア」に変わりつつある。それは、女性の繊細な身体は、テクノロジーだけでは解決し切れないものだからだ。今回の課題が無ければ、みなさん、「フェムケア」について考えなかったかも知れない。今後もこのマーケットは変化し続ける為、今回の経験をきっかけに、引き続き広い視野で、いろいろなことを吸収していって欲しい。自分たちの揺れ動く心や、身体というフェミニンな部分というものを、大切に向き合っていっていただきたい。 『生活の木』が提供する商品群と、女性の集合体である「女子大学」の親和性が高く、確かに、今回の課題は大変難易度が高いものでしたが、課題を通して、先ず、学生のみなさんひとりひとりが、「女性としての自分を、大切に思う気持ち」に、改めて気づくことが出来ました。この2ケ月で様々な経験をし、また、議論に議論を重ねました。当初はチームビルディングに苦慮していましたが、最終的に何れのチームのレベルも高く、素晴らしい評価をいただくことが出来ました。この三女子大学連携は、この後、残りの2ケ月を掛けて、また、新たな課題に取り組みます。 <参加メンバー>女子大学に在籍する3年生33名。・跡見学園女子大学/深町 浩祥准教授(ファッションビジネス研究室)と学生12名・大妻女子大学/須藤 良子准教授(プロダクトデザイン研究室)と学生12名・実践女子大学/大川 知子教授「ファッションビジネス研究室」学生9名 株式会社生活の木について 私たち生活の木は、1976年より「自然」「健康」「楽しさ」のある生活を日本に提案・普及し続けてきた、原宿・表参道の地で生まれたライフスタイルカンパニーです。創業以来、40年以上もの歳月をかけ、国内外の提携農園(パートナーファーム)から、厳選したハーブや精油、植物油など、世界中の自然の恵みを調達。それら素材をもとに商品開発・製造・販売を行い、全国の直営ショップや、カルチャースクールなどを通じて、ハーブやアロマテラピーを普及・啓発してきました。 そして今、これまで培ってきたノウハウを活かし、ハーブやアロマテラピーのみならず、より多くの自然の恵みを採り入れることで、心身ともに健康で美しくあるためのWellness(ウェルネス)&Well-being(ウェルビーイング)なライフスタイルを提案していきます。 代表者:代表取締役 重永 忠所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 6丁目3番8号URL:https://corp.treeoflife.co.jp/ 2024年12月23日付 繊研新聞に掲載されました 2024年12月23日付 繊研新聞掲載 3女子大が問題解決型産学プロジェクト 「生活の木のフェムケア製品の20代向け訴求法を提案」 本学と大妻女子大学、跡見学園女子大学の3校が生活の木と行ったプロジェクトの最終発表会について繊研新聞で紹介されました。 繊研新聞社WEBサイトリンク:https://senken.co.jp/ 大川先生からのメッセージ 今年度のテーマは、女性にとってはとても大切なテーマでありながら、まだ余り認知の進んでいない新しい領域。最初はどのように進められるか、伴走する我々教員も手探りの状態でしたが、全員で足を運んだ「Fem+」の展示会で、この市場の盛り上がりを実感し、そこから話し合いも進み出しました。皆で協力しながらアンケートを集めたり、学生のみなさんの実感から発想した数々のアイディア。今後の商品開発にも活用出来る内容が多数あったと、重永様、望月様からも高い評価をいただきました。ほんの2ケ月の成果とは思えない説得力ある提案は、最終学年に向けて、彼女達の更なる成長を予感させる素晴らしい内容でした。 【昨年の記事はこちらからご覧ください】https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/6587/
ウェルビーイングについて学ぶ! JWP研究会が女子大生フォーラム「What is Well-Being~自分を輝かせるキャリアの描き方2024~」を開催しました。
ウェルビーイングについて学ぶ! JWP研究会が女子大生フォーラム「What is Well-Being~自分を輝かせるキャリアの描き方2024~」を開催しました。
12月14日(土)に実践Well-Beingプロジェクト研究会(以下、JWP研究会)によるウェルビーイングフォーラム「What is Well-Being~自分を輝かせるキャリアの描き方2024~」が開催されました。本フォーラムはJWP研究会の有志の学生が企画・運営を行い、実践女子大学のJWPメンバー30名と武蔵野大学の学生1名が加わりました。昨年に引き続き、ゲスト講師にEVOL株式会社代表の前野マドカ氏をお迎えし、ウェルビーイングについての理解を深めました。また、講演やグループワークの内容をアウトプットするために参加者一人一人に自分がどういった際にウェルビーイングな状態になるか考えてもらいました。最後には、ウェルビーイングにちなむクイズ大会を行い、成績優秀者にはディズニーグッズをプレゼント。大盛り上がりで計3時間のフォーラムを終えることができました。 JWP研究会の活動は? はじめに今回の企画運営を行う7名の学生たちから、本フォーラムの説明がありました。JWP研究会も今年は4年目。女性がキャリアを築き自信をもって人生を歩んでいくために、より自分自身に目を向けることが大切と考え、様々な角度からウェルビーイングへの学びを深めることを重点に活動してきました。「本フォーラムでは、アカデミックな観点からのウェルビーイングを学び、一人一人の参加者が自分自身にとってのウェルビーイングを深く考える機会にしたいと考えています」と開催の主旨を伝えました。 そして、早速、ゲストの前野マドカ様の講座がスタートしました。 自分を輝かせるキャリアの描き方とは JWP研究会では発足当初に、ウェルビーイング研究の第一人者である前野隆司氏にお話を伺う機会があり、そのご縁でパートナーである前野マドカ氏に2022年、2023年に引き続き講演をお願いしました。マドカ氏も隆司氏に影響を受け、幸せの研究を始め、現在では幸せを広めるワークショップやプログラムを開発されています。前向きな人は創造力や生産性も高く、周りに良い影響を与えるという研究結果があります。「幸せはうつります。皆さん覚えておいてくださいね」と前野氏。では幸せな人とはどんな人でしょう。それは夢や目標を持ち、多様な人とつながりを大切にして前向きに自分らしく生きる人のこと。「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」が幸せの4つの因子です。人間は、ないもの・苦手なもの・できないことに目が向いてしまう生き物。しかしそれでは幸せになれません。自分にあるもの、得意なもの、できていることに目を向けることが大切と言います。「自分の良さや強みは意外と自分では分からないので友達や家族に聞いてみましょう」前野氏はアドバイスを送りました。 「Well-Beingダイアログカード」使った幸福度を高めるワークショップ ここで、前野氏がグループに1セットずつWell-Beingダイアログカードを配りました。幸福度研究に基づいて作られたカードにはそれぞれ問が書かれています。例えば「自分にありがとうと言いたいことは?」「本気で取り組んでいることは?」「人生をかけて成し遂げたいことは?」など。答えを考えることで自分自身の大切なことや軸について知ることができるカードです。グループごとで話し、他の意見を聞くことで幸福度を高めていきます。対話は盛り上がり、自然と拍手が出るグループも。それぞれグループで対話したあと、感想を発表しました。 ハーブティーを味わう 昨年、大好評であった前野マドカ様にご用意いただいたハーブティーを楽しむ時間。オリジナルブレンドのハーブティーを、本当にゆっくりと味わいながらいただく、まさに五感を研ぎ澄ましながらということになります。日頃、時間に追われながら過ごしている我々にとって、味、香り、音など、静かに味わうことの大切さを感じる瞬間でした。 Well-Being宣言! フォーラムの最後には参加者全員が「Well-Being宣言」を行いました。 自分自身にとってのウェルビーイングを考え、言語化できるようにします。 今年もクリスマスシーズンの開催であったため、幹事グループのメンバーが用意したのは、サンタクロースの姿を描いた用紙と、プレゼントに見立てた一人一人のカード、その用紙にそれぞれの思うウェルビーイングを宣言。グループ内で発表し合います。全員分の「Well-Being宣言」は幹事作成のオリジナルサンタクロースに貼り付け、可愛らしく飾られました。 最後に参加者から、 幸せに日常から関心があったし、自分自身も幸せということを大切にしているので、とてもワクワクして聞いていました!特に幸せは周りに影響するということが印象的で、自分も幸せオーラいっぱいな人になりたいな!と思いました!(人間社会学部2年) well-beingという言葉は何度も聞いたことがあったのですが、詳しい意味は分からなかったので、今日知ることができて良かったです。今日から、寝る時に「今日も1日よく頑張った」と思ってから寝ようと思いました。「失敗」とは、何かにチャレンジしたり新しいことを始めた時にしか起こらないので、もし失敗したとしても、そもそもチャレンジをしているから、成長してる!というマインドでいようと思いました。たくさんの学びがあり、とても勉強になりました。これからも幸せに生きていこうと思いました。(人間社会学部2年) 自分の中の幸せについての感情を深掘りすることが出来て、特に自分自身が好きなことを沢山見つける事が出来ました。ハーブティーも今まで飲んだものの中で1番美味しかったです!とても飲みやすく最後にすっきりと鼻に抜けるにおいで心が癒されました。今回のセミナーはとても充実したものでした、ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。(国際学部1年) 先日はご講演いただきありがとうございました。私は日常の中で嫌だった出来事ばかりを思い出してモヤモヤしながら一日を終えてしまうことが多いのですが、前野様のご講演を聞いて嫌なこと以上に良いことがあったり、成長している点があるはずなので心の健康のためにもその日の良かった点に着目しながら毎日を過ごして行きたいと思いました。また、私は地位財にこだわりがちで、SNSを見て他人と自分を比べて落ち込むことも多かったのですが、非地位財のような他人と比較できないものを大切にしていきたいと思います。幸せの4つの因子を忘れないように心がけながら、自分だけでなく周りも持続可能な良好な状態を保てるようなマインドで生活したいと思います。本当にありがとうございました。(文学部3年) 前野さんのお話を2年ぶりにお聞きして、沢山影響を受けました。2年前とは就活をしている点が異なっていて、自分が何をしたいのかよくわかっていなかったのですが、今日のお話を聞いて、自分が「人を幸せにする仕事をしたい」と思っていることを理解しました!また、幸せが伝染するというのは本当だなと思いました。本当に今日は有意義な時間でした!前野さんありがとうございました!(文学部3年) 交流会 最後には、前野マドカ様に関するクイズ大会でのクリスマスプレゼント、お菓子を食べながらのクイズ大会は盛り上がりました。 前野氏は「自分をいい状態にすることを、しっかり考えてくれてとても嬉しいです。全員に応援メッセージを送りたい」と語り、ウェルビーイングフォーラムは終了しました。 企画・運営した学生たちの話 時間ギリギリでバタバタしてしまったところも多々ありましたが、参加者の方が楽しそうにワークに取り組んで下さっている姿が見ることが出来てとても幸せでした。前野さんからも私のwell-being宣言の模造紙を見て「ぜひ写真を撮りたい!」とおっしゃってくださいました。それくらい素敵なものを参加者の方と作れてよかったです。また、前野さんの幸福学については、今からでも実践できることがとても多いなと感じました。よりウェルビーイングになるためにも学んだことを活かしていきたいと思います。(人間社会学部2年) 今回初めて幹事をやらせてもらってとても良い経験になりました。幹事の先輩の皆さんはどなたも優しい方で、私の意見を聞いてくれたり褒めてくれたり一緒に過ごせて楽しかったです!皆さんと活動できたことが私のwell beingのひとつです。本当にありがとうございました!(文学部1年) JWP責任者の深澤教授(文学部国文学科・社会連携推進室長)から まずは、前野マドカ様、今年もありがとうございました。会場自体がウェルビーイングな雰囲気に包まれる、言葉では表せない空気が流れる時間を演出いただき、心から感謝申し上げます。JWP(実践ウェルビーイングプロジェクト)をスタートさせて4年、今年は約60名もの学生さんが自ら手を挙げて、このプロジェクトに参加してくれています。4つの学部から、そして1年生から4年生まで、単位もつかない、ゼミでもない、まさに主体的に集った仲間たちです。今年も、7名の学生が、自ら進んで企画・運営にも携わってくれました。その行動力に心から感謝を申し上げるとともに敬意を表したいと思います。混沌とした世の中を逞しく生きて欲しい、そして利他の心も大切にして欲しい、まさに未来のために自ら社会や世界をより良くしようとする実践女子大学生の姿です。2024年度のJWP(実践ウェルビーイングプロジェクト)も来年3月まで続きます。学生たちのウェルビーイングに満ち溢れた姿がさらに輝くようサポートしたいと思います。
人生の目標を立てて努力する!「グローバル・キャリアデザイン」の授業でAGC株式会社との特別コラボが行われました。
人生の目標を立てて努力する!「グローバル・キャリアデザイン」の授業でAGC株式会社との特別コラボが行われました。
3年生対象の大学共通教育科目「グローバル・キャリアデザイン」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業でAGC株式会社の高芝秀長氏による特別講義が行われました。老舗企業で海外経験が豊富な高芝氏は、人生の目標を設定する大切さを中心に、本当のグローバル人材とはなにかを分かりやすくお話しくださいました。 人生の目標を考えるために 最初に高芝氏は「私は会議のときに今日の目標を決めるんです」と話し出しました。どんなことを決定したいか、何を達成したいかなど設定すると言います。「みなさんも、この授業でなにを学びたいかなど、メモで結構ですから書き留めてみてください」と促しました。 高芝氏は「2-6-2の法則というのを知っていますか?」と問いかけます。これはどんな組織でも優秀な人が2割、平均的な人が6割、貢献度の低い人が2割となるというもの。しかし「私はこれに違和感を持っています」と高芝氏。優秀かどうかではなく、動機があるかどうかではないかと語りました。上位2割の人は自分自身で目標を設定し自らアクションを取れる人たち。それ以外の人たちは目標が定まっていなかったり迷っていたりする人たちです。「あせる必要はありません。自分の人生を少しずつ考えていきましょう」と講義を始められました。 ひとつの企業にずっと勤められる? AGC株式会社は旭硝子株式会社の名前で1907年創業。100年以上の歴史がある老舗企業です。日本で初めて建築用のガラスを開発・販売した会社として有名です。当時はガラスを創る材料も、設備も海外のものに頼っていましたが、旭硝子は一から国産で作っていきました。特にガラスは窯で1500℃という超高温で材料を溶かし作ります。その窯を創るには、1500℃に耐えうるレンガがなくてはなりません。ガラスを作るために、高温に耐えるレンガ作りをも自分たちで開発し、徐々に大きくなっていったのです。 ここで高芝氏は「創業100年を超えた企業は世界に何社あると思いますか」と学生たちに問い掛けました。答えは約3万社。全世界と考えると少ないように思えます。また30年間存続している企業の割合は、0.02%で、5000社に1社しかありません。日本企業の平均寿命は約23年と言われているそうです。高芝氏は「そうすると、一生ずっと同じ会社に働けるかと考えると難しいかもということが分かります。だからこそ入社して終わりでなく、自分もやりたいことと共に変わって行くことが大切です」と変化に対応する力を付けることを伝えました。 頑張りを見てくれている人はいる 高芝氏は世界遺産・熊野古道がある三重県尾鷲市の出身。野球に打ち込んでおり、地元の国立大学への進学を目指していましたが、高校の先生に都内の私立大学の推薦を進められたと言います。最初は断っていた高芝氏でしたが、「親も賛成してくれ、高芝なら大丈夫だろうと先生も思ってくれたということ。見てくれるひとは必ずいるんだと感じた」と、進学を決めたと話しました。 1990年に旭硝子に入社し、車のガラスを作る部署で営業として活躍。転機となったのは青年海外協力隊に応募したことだといいます。そのときは採用されませんでしたが、「会社がこいつは海外に行かせた方が良いと思ったようで、イギリスへ赴任しました」と、入社5年目という早い段階での海外赴任につながったと語ります。5年後に戻ってくるまでにグローバルな視点を得て、MBA取得を目指すように。 結果取得はかないませんでしたが、そのときに学んだことは今に生きているといいます。「日本人はもっとできると確信しました」と高芝氏。ハーバートのビジネススクールで教わることの半分は、信頼を得ることや人を思いやることなど、日本の学校や家庭で教わる基礎的なことだったと言います。「グローバルビジネスパーソンと言っても、基本は人として成長し、会社にどう貢献するかが大事。語学力ではなく、意志があることが必須の要素です」と話しました。 くさらず努力することで次につながる 2023年からは医薬品、農薬等を受託製造するファインケミカルズ事業本部の本部長に就任。ガラス一筋だった高芝氏は「青天の霹靂の人事」と表現しましたが、「しかしマネジメントはずっとやりたかった仕事。夢は叶うし、次にどんな目標を設定するかが大切」と話しました。 目標を立てるためには、自分を良く知ることが必要だと言います。将来の夢やどんなことを達成したいかなどを人に話すことで分かることも多いと語りました。「学校の課題などやってなんの意味があるがあるのかと思っても、やらないといつまでもできないままです。無駄になる努力はありません。ひとつひとつ目の前のことに全力で取り組み習得すると、見える景色が変わります。その頑張りは誰かが見ていてくれます」と学生たちを励ましました。 人に話してやりたいことを見つけよう 授業の最後には質疑応答が行われました。「やりたいことの見つけ方は?」という質問には、「私も大学生のときにはグローバルな仕事がやりたいなどざっくりしか考えていなかったです。やりたいことややりたくないことを書き出し、周りの人に話すことで固まってくるのではないかと思います。取ってつけて話すのではなく悩みを素直に表現しましょう」とアドバイス。 「モチベーションの低い人をどう動かしていますか」という質問には、「モチベーションが低い人でも、言われたことがしっかり出来たら褒めること。その上で本当は何をやりたいか、今後はどういうことに力を入れていきたいのか本人としっかり会話することを大事にしています」とコツを話されました。 自分の目標を定め努力することの大切さと、目標は変わっていっていいのだというメッセージは、学生たちが今後将来を考える上で指針となることでしょう。 担当教員よりメッセージ 高芝氏は、私の大学野球部の後輩です。現役時代も大活躍された名選手ですが、現在も、後輩のために、様々な活動で尽力されています。とりわけキャリアデザインについての指導をされており、後輩の人材育成にとても熱心なOBです。今回、日本を代表するグローバルカンパニーであるAGCで活躍される高芝氏をお招きし、変わりゆく企業の姿とともに、高芝氏ご自身のキャリアについてお話しをいただきました。自分を知ることの大切さ、目の前のことに真剣に取り組むことで必ず新しい景色が見えてくること、そして、「縁」の大切さなど、学生にとって大変に貴重なご講演をいただきました。この場を借りて心から感謝申し上げます。