「実践キャリアプランニング」の授業で丸山珈琲とのコラボが行われ学生たちがこれからの時代のカフェをプレゼンしました。
2年生が対象の共通科目「実践キャリアプランニング」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)で英文科の学生が、12月23日(金)に株式会社丸山珈琲とのコラボ授業を行いました。代表の丸山健太郎社長、広報の小林りえ子氏、バリスタの冨岡智恵氏の前でプレゼンを行いました。テーマは「これからの時代に合ったコーヒーを主軸にした飲食店」。プレゼン時間は5分です。優秀賞には丸山珈琲から賞品も。先週の8グループに続き、この日は7グループが発表を行いました。
場所は?ターゲットは?今の時代に合う店舗とは
最初の班は、サービスエリアに出店することを提案。
人が多く行き来する高速道路の中にあることで、家族連れや学生の集団、ペット連れなど様々な旅行者をターゲットに。外見は丸山珈琲の軽井沢店のような自然になじんだウッド調にし、ペット可のテラス席を設営します。またテイクアウトすると少し安くなるようにし、サービスエリアを利用する客層のニーズに合わせた価格設定を提案しました。
続いての班は「ワークカフェ」をプレゼンしました。
コロナ禍で増えたリモートワークに対応できるカフェで、一人個室や複数人個室などを用意します。日本では年代が上がるにつれコーヒーを飲む割合が上がるというデータを示し、ターゲットを社会人に設定したことを説明。場所は丸の内や虎ノ門などのオフィス街としました。丸山珈琲の冷めても美味しいコーヒーの利点を生かした、長時間の作業でも楽しめるカフェを提案しました。
2つの顔を持つカフェ
次の班は「朝から夜まで楽しめるカフェ&バー」を考案しました。
7-11時はコーヒースタンド、日中はカフェ、19-23時はバーと営業形態を変えることで新規顧客の開拓を目指します。朝はテイクアウトのみとし、日中はハンバーガーやパンケーキなどランチ営業します。夜はコーヒーカクテルを出すバーにします。カウンター席多めの、黒や茶色基調の落ち着いた空間にし、居酒屋などとの差別化を図ります。
時間帯で営業形態を変える案は他にも。続いての班は「Masquerade Cafe」と名付け、街に合わせて変化するカフェを提案。
日中は働く会社員に、夜も仕事終わりに利用してもらおうと考えました。場所は恵比寿などオフィス街に設定。日中はワッフルやスコーンなど手軽に食べられるものをだし、夜はアルコールの他デカフェのコーヒーも提供します。座席レイアウトは図を作成し、分かりやすくイメージできるように工夫しました。
若者にもコーヒーを楽しんでもらうには
続いてはキッチンカーという新しい形が提案されました。
平日は丸の内で会社員をターゲットに、休日はファミリー層を狙い代々木公園を設定。電子決済やランチボックスなど手軽に楽しめるサービスを考案し、フードはドーナツやケーキ、そして発表者から「コーヒーに合うと思うので」とクッキーも提案されました。キッチンカーの外見は落ち着いた茶色の色合いで、イラスト化してプレゼンしました。
次の班は「昭和と令和をつなぐ」をコンセプトに純喫茶風の店舗をプレゼン。
コーヒーの関心は低い20代に流行の、昭和レトロの魅力あふれる内装を提案しました。場所は高円寺を設定し、手書きのメニューなど喫茶店の良さを取り入れました。内装にはピアノや本を置くなど、実践女子大学にちなんだ提案も。また、コーヒーの定期便やサブスクで季節ごとのオススメコーヒーを届ける、令和のサービスも入っています。
最後の班は「珈琲と推し」と題して、推し活女子をターゲットにした店を提案しました。
ラテアートや、スプーンに推し色のリボンを付けるなどのサービスを考えました。時間は14-17時限定で、特別感と既存顧客との共存も目指します。場所は表参道で、白い木造の明るい雰囲気に。店内には店側の推しコーヒーなどの展示も。また推し活はSNSへの投稿も多い文化。推し活の投稿が店の宣伝にもなるとアピールしました。
すべての発表が終了!丸山賞は?
すべての班の発表を終え、丸山氏から総評がありました。
丸山氏は発想、作り込み、チャレンジ、実現性、洞察力を5段階で評価。
各班に「実現性が高い」「一人個室は面白いが、プレゼンが短いのが惜しかったです」「コンセプトに惹きつけられました」「デカフェやレイアウトなどよく考えられていました」など細かく講評を下さいました。
そしていよいよ丸山賞の発表。
受賞したのは「昭和レトロのカフェ」を提案した班。
丸山氏は「2つの違う要素を組み合わせ、うまく展開したことが素晴らしい」と絶賛。学生たちは賞品にコーヒーのドリップパックをいただきました。
学生からは「プレゼンを少し失敗してしまったけれど、全員でたくさん考え自信があったので嬉しいです」とコメントがありました。
また、特別賞で「推し活カフェ」を提案した班も受賞。
学生は「賞を頂けると思っていなかったですが、練りこんで考えられて良かった」と感想がありました。
人生はリズム!英語を武器に世界へ
最後に丸山氏は
「高校時代からコロナ禍の影響があり大変な日々だと思うが、これから良くなると思います」と語り始めました。丸山氏は高校卒業卒業にインドやイギリスなど海外を放浪する生活をしていたとのこと。その後結婚し軽井沢で喫茶店を創業して今に至ると話し「人生はストーリーで、必ずアップダウンはある。そのなかで、皆さんには英語という武器があります」と英文科の学生を励ましました。「英語でコミュニケーションができるのは本当にすごいこと。世界とつながることができます。ぜひ英語の力を使って、豊かな人生を送ってください」と力強い言葉を学生たちに贈りました。
深澤教授の話
毎年、大変お世話になっている丸山珈琲様とのコラボ講座、今年も、珈琲のテイスティングから始まり、学生のプレゼン、そして丸山社長からのメッセージをいただき、無事に終えることが出来ました。
「五感で感じるキャリア教育」と銘打った当科目から得られる学びは本当に大きいものがあると感じています。
そして、今年の丸山社長からのメッセージでは、英文学科で学ぶ意義の深さを伝えていただき、学生のモチベーションも大きく上がりました。
改めて、格別なるご支援をいただいた丸山珈琲の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。