社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2023年3月30日

東洋製罐とのコラボ授業で「受験生の悩みを解消する缶」というアイディアの詰まったプレゼンが行われました。

人間社会学部の「演習Ⅰ」の授業(篠﨑香織教授と金津謙専任講師の担当クラス)で、12月12日(月)に東洋製罐株式会社とのコラボ授業が行われました。テーマは「受験生のお悩みを解消する缶の提案」。学生は4-5人ずつ12チームに分かれ、それぞれ知恵を絞りオリジナルの缶とキャッチコピーを考えてきました。この日は企業の皆さまの前で5分間のプレゼンを行いました。従来の缶の使い方にとらわれない、アイディアの詰まった缶が次々に発表され、レベルの高いプレゼンとなりました。

受験生の悩みを解消する缶とは?

トップバッターのゴールドチームは「缶から幸運を」をキャッチコピーに、おみくじのついたフォーチュンクッキーを提案。
おみくじには先輩たちの手書き文字の応援メッセージも印刷し、受験生の当日の緊張を和らげます。コスト計算や、クッキーが割れないよう緩衝材を入れることなどまで考えました。

りこみゆチームは受験生の必需品・赤本が重いことに着目。
過去問一回分だけ缶に入れ、持ち運びや勉強するハードルを下げるというアイディアを出しました。
発表後は東洋製罐の方から「課題の目の付け所がいい。皆さんの経験が生きていると思いました」と感想をいただきました。

三番手のチームポチャッコは勉強の疲れを癒すアロマ缶を提案。
倒れても周りを汚しにくいビーズ素材のアロマディフューザーを入れ、勉強中に手軽に癒しを取り入れられるよう工夫しました。

缶に入れるのは食べ物だけとは限らない!

シルバーチームは「一緒に成長できる仲間がほしい」という観点から、缶で育てる植物栽培セットを提案しました。
机の上でローズマリーやタイムなどのハーブを育てることで、緑の癒し効果と視覚的に成長を感じられると説明しました。
企業の方からも「非日常のワクワク感がいいし、私も欲しいです」という感想も。

JJっこチームは「学習力も女子力もUP!」をテーマに缶の中を分割してミントタブレットと単語帳・ヘアゴムを入れることを提案。
受験勉強の集中力が続きづらい悩みをデータで提示し、集中力を高めるミントに注目しました。
発表後にも「データできちんと示してくれて説得力がありました」とコメントがありました。

プラチナチームは、受験時はスマホが見られないため時間が分からない不安を解決する「ビーズウォッチ」を提案しました。
ストラップはビーズで、自分で作ることができ試作品も作りアピールしました。
コメントでも「実際に作ることで分かることもあるので、とても良いプレゼンでした」と感心の言葉がありました。

香りで癒し&やる気を導く!

ラベンダーチームは、受験生のプレッシャーを和らげるアロマディフューザーを提案しました。
香りが人に及ぼす効果が高いデータも示し、繰り返し使えるアロマストーンとオイルを缶に入れることを提案。
香りに着目したチームは複数ありました。

フラワーチームは缶を2段構造にして、1段目に花びら型の入浴剤を、2段目にアロマキャンドルを入れることをプレゼンしました。
湯船に浸かることは疲労回復になること、火のゆらぎは癒し効果があることも説明しました。
コメントも「視覚と香りの両面から癒しを取り入れているのが良い」と着眼点に感心されました。

続くチームぼむも入浴剤を提案しました。
入浴剤の効果や缶のデザイン、コストも細かく計算しプレゼン資料を作りました。

ストレス以外にも悩みはある

当日の不安を解消する缶を考えたのはおこめチームです。
鉛筆、消しゴム、鉛筆削りなど実用的なものを詰め込み、缶を持ち運べば受験の際に困らないようにしました。
缶はコーヒー缶タイプの細長いもので、ペン立てにもなります。
「缶を持ち運ぶというのは新しい発想」と東洋製罐の皆さんもびっくりのアイディアです。

チームココアは大学に行く自分を想像できないという悩みを解消する缶を。
大学の情報や在学生の実際の声を、写真も入れ分かりやすくまとめることを提案しました。
自分もやりたいことを書き込め、モチベーション維持につなげます。
サンプルを作って分かりやすくプレゼンしました。

チームlight!は目の疲れにフォーカスし「can pass light」というLEDライトを提案。
缶に穴をあけランプシェードにして楽しみます。
コメントでは「名称がいい」や、「缶に穴を開ける発想は面白い」という感想がありました。

包装も進化!東洋製罐とはどんな会社?

発表後に、東洋製罐テクニカルセンターの永井信彦氏から企業の説明がありました。東洋製罐は主に金属缶やPETボトル、プラスチック容器を製造販売する会社で、金属、プラスチック、ガラス、紙の4大包装資材の容器を様々な分野に提供している東洋製罐グループホールディングス傘下の企業です。金属缶は飲料、食品、生活用品などあらゆる用途に利用されています。安心安全はもちろん、環境問題にも配慮されています。「缶が自然分解されるには50〜200年という時間がかかります」と永井氏。現在日本ではアルミ・スチール缶は94%がリサイクルされていると語り、学生たちにも分別を促しました。

東洋製罐は企業相手に製品を売る会社ですが、最終的に使うのは一般の人たち。「皆さんの意見も聞いて作っています」と、カレーのレトルトパウチを紹介。個食化が進み、レトルトの消費が増えてきた現代に合わせ、技術革新により電子レンジ可の環境配慮型レトルトパウチが開発されたことを話されました。

最後に「どのチームもプレゼンがとても上手で資料もきれいでした」と、プレゼンが初めての1年生とは思えない質の高さにお褒めのコメントもいただきました。各発表に対して参加学生はリアルタイム投票機能で評価を行い、この結果に基づき企業の皆さまと先生方で協議し1位を決定。
1位のチームのアイデアは、東洋製罐のご協力のもと実物作製され、オープンキャンパスなどで受験生に向けて提供される予定です。

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