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2022年4月22日

近畿日本ツーリストの社員として『若者が何度も地域に通う旅、帰る旅等の新たな旅のスタイル』を考えて企画提案する

株式会社 近畿日本ツーリスト 橘清志氏

近畿日本ツーリストの社員となって、「地域に通う若者の新たな旅のスタイル」を考えて企画提案する授業が、4月22日(金)に渋谷キャンパスにて行われました。同社と本校の社会連携授業として実施され、同社の地域ビジネスを担当する橘清志氏が講師として登壇されました。企画の最終発表は6月3日。橘氏は「想像力をフル活用して面白い企画を作ってください」と語り、学生たちの企画に期待を寄せました。

近畿日本ツーリストは修学旅行分野のパイオニア

株式会社近畿日本ツーリストは「感動・学び・出会いを総合プロデュースする」をテーマに、企業法人向けサービスを行っている旅行会社です。個人旅行も手掛けていますが、団体旅行に強みがあるのが特徴です。理由は前身の日本ツーリスト時代、修学旅行分野でパイオニアとなったことにあります。卒業旅行や慰安旅行など、節目節目に「旅」を入れていこうというと考えを広め、1948年に5名からスタートした会社は、現在では、KNT-CTホールディングスとして5500名ほどの従業員を抱える大企業へと発展しました。

いまでは当たり前になっている夜行バスでのツアーなどを考案するなど、新しいことに挑戦してきた近畿日本ツーリスト。現在は環境に優しいサービスを提供するハイクラスブランド「ブループラネット」にも力をいれています。

旅に「トラブル」はつきもの!?

講師の橘氏は近畿日本ツーリストの営業部に入社し、当初は企業の団体旅行の企画を担当されていました。その後国内旅行部署などを経て、現在は地域共創事業部で、地域ビジネスやBPO事業を担当されています。

自己紹介のなかで「旅(travel)の語源はトラブル(trouble)である」という話から、営業部時代のエピソードを披露されました。マカオに旅行の下見に行った際、帰国前日に航空会社が経営難で倒産し帰国できず、そのまま海外に置き去りになった経験でした。想像するだけでも大変さが伝わるエピソードですが、しかし「そのときは本当に大変だったけれど後々笑って話せる」と冗談を交えて話されていました。

コロナ禍の観光ビジネスの現状…地域活性に繋げるためには

橘氏の話はアインシュタインの名言を引用し、想像力の大切さを意識するところから始まりました。それには旅行者の「旅行+α」の自覚していない欲求を想像することが大事だから。提案や交渉、コミュニケーションにも想像力が必要であることを強調されていました。

観光ビジネスとは、旅行会社だけではなく、宿泊業、交通、テーマパークなど複数の事業が複雑に関わるビジネス形態です。また、文化の保全や環境の保護、経済成長の観点からも必要不可欠です。経済面で言えばGDPの10%を占め、全人口の1/10の雇用に関わっていると言われています。

そのため日本でも近年観光ビジネスに力を入れ、特にインバウンド需要を見込んでいましたが、コロナ禍により大打撃を受けました。インバウンドが回復するまで時間がかかる現在、国内観光需要の掘り起こしが必要なのです。

橘氏は観光ということを考えるときには「地域」「住民」「産業」の3つの循環が大事と言います。観光地を核として好循環を創出することで、地域活性化に繋がります。そのためには1回行って終わりではなく、何度も行きたくなる、その地に「帰る」旅が必要である、と観光業界は考えています。その企画立案に学生たちが挑戦します。

想像力を使って「若者が何度も通いたくなる旅」を考えよう!

学生たちに出された課題は「若者が、何度も通う旅・帰る旅の企画造成」。まずは現在の若者のニーズや、どの地域を選定するか調査します。その上で滞在や移動の環境も含め、オリジナルアイデアを加えて、何度も行きたくなる仕掛けを考えます。

学生からは「若者に来てもらうことと地域の課題解決のどちらを優先して企画を考えるべきか」という質問があり、橘氏からも「素晴らしい質問」との言葉が飛び出しました。この2つの問題は複雑に絡んでおり、どちらを優先するかは難しい問題ですが、「地域の課題を解決するために若者に来てもらうには?」という観点で考えることを助言されました。

新たな旅のスタイルの背景には何が求められているのか

ヒントとして、現在の旅行顧客のニーズは、コロナ禍を経て変容してきていることが紹介されました。近場への観光やアウトドアブーム、ワーケーションなどの滞在型やロングステイの広がりなどが挙げられます。コロナ禍により密を避け、自然環境に触れられることが求められているのです。また、グリーンツーリズムや里山での二拠点居住など「ふるさと」を持ちたいという需要が増えていると言います。生き方が多様化し、新たな生活を模索するひとつに「旅」という選択肢が増えているのです。

社員として行う本格的なプレゼンテーション

学生たちはグループワークを経て新しい旅のかたちを考えていきます。今回の授業は、良い企画があれば近畿日本ツーリストで採用される可能性もある、とても本格的なものです。5月13日に最初のプレゼンテーション、6月3日には最終プレゼンテーションに臨みます。プレゼンテーションは役割分担をして聞き手に分かりやすくまとめる必要があります。橘氏からは視点を増やし、想像力を鍛えることが最後助言され「皆さんの企画を楽しみにしています」と激励。その言葉通り、今後の進展が楽しみな授業となりました。

深澤教授の話

今年もスタートしました。“大学での学び方を学ぶ”をコンセプトにした「実践プロジェクトa」
昨年度一昨年度の2倍となる30名の1年生が履修してくれています。
主体性溢れる精鋭たちとともに前半は近畿日本ツーリスト様、後半はサントリーホールディングス様の課題に挑戦していきます。
いずれもハードルの高い課題が提示されますが、「授業を終えた時の達成感、そして学生一人ひとりの成長の姿」を味わえることを期待して授業を進めてまいります。
(文学部国文学科 深澤晶久)

2022年4月20日

有楽町マルイ『インクルージョンフェス2022 Spring』で現代生活学科 環境・エネルギーゼミ作成のサステナブルレポート2021が展示されました (3/7〜3/13)

 2022年3月7日~13日、有楽町マルイにおいて『インクルージョンフェス2022 Spring』が開催されました。「私の『好き』は地球や人にやさしい!」というタイトルと共に、有楽町マルイに出店する店舗が各自のエシカルな活動を紹介する中、7階の会場では現代生活学科 環境・エネルギーゼミの活動が「サステナブルレポート2021」と共に紹介されていました。

サステナブルレポートとは

 サステナブルレポートとは、現代生活学科 環境・エネルギーゼミで「持続可能な社会の実現」を目指して行った1年間の活動をまとめたものです。編集長の学生とともに全員が協力しながら、まるで雑誌を編集するように46ページの冊子に仕上げました。

菅野教授のもとでこのサステナブルレポートの作成が始まったのは2019年でした。以前からあった「ゼミの活動を紹介する媒体がほしい」という意見をかたちにしたもので、その2021で3冊目になりますが、毎年学生たちの試行錯誤によりバージョンアップを重ねています。

学外プロジェクトにも積極的に参加

環境・エネルギーゼミのある現代生活学科では、地球環境やエネルギー問題についての基礎知識を学び、問題解決や改善に結びつく手法を考えます。持続可能な社会の担い手となる専門知識と技能を身につける領域です。

2021年の環境・エネルギーゼミの活動では、学外プロジェクトにも積極的に参加しました。J-POWERグループがエネルギーと環境の共生を目指して社会貢献活動に取り組む「エコ×エネ体験プロジェクト」では、実際の発電所を題材として火力・水力発電について学び、参加した他大学の学生とディスカッションを行いました。

また原発事故の風評被害を払拭するために環境省が行っている「ぐぐるプロジェクト」では、放射線に対する正しい知識を学び、それをどう発信すべきかを深く考えて台詞作成部門に応募しました。

キャンパスの外にも、学びの場を求めて

このほかにもいくつかのスマートシティの最前線を見学しました。綱島サステナブル・スマートタウン内の「スイソテラス」は、水素エネルギーの基礎が学べる施設として知られています。ここでの体験を通じて、化石燃料から低炭素社会へどう移行していくべきか、学生たちが考える貴重なきっかけになったようです。柏の葉スマートシティでは再生エネルギーを活用した都市を歩き、あちこちに風力発電機や太陽光パネルの存在を感じながら、環境未来型都市を体感することができました。

さらに学生たちは三菱みなとみらい科学館、科学技術館、多摩六都科学館にも足を運び、五感を通じて学ぶ様々な技術の基礎知識を通じて、環境と技術の共生を考えました。

さらに2021年12月には、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2021」に環境・エネルギーゼミで出展。ブースを訪れた方に環境に関するアンケートを実施する貴重な場となりました。ブースでは学内に掲示された節電ポスターや、使用済みカイロ・ペットボトルキャップ・使い捨てコンタクトレンズケースの回収などを紹介し、活動全体をまとめ、サステナブルレポート2020も配布することができました。

アウトプットの存在は、学生を大きく成長させる

菅野教授がゼミの学生に強調していることは、環境に対して問題意識を持つことだと語ります。

「ゼミに参加する学生の多くはそれまで環境教育や環境活動に参加したことがなく、『環境は理系の学問』という印象を持っている人も少なくないんです。環境について考えたことがないのはそうした機会がなかっただけで、きっかけさえあれば思考をどんどん深めていくことができます。そこでゼミではまず、身近な存在である環境について興味を持つきっかけを重視しています。
 サステナブルレポートは学生の学びによい影響を与えていると思います。自分達で企画を考え、冊子にまとめ上げることを通して、『物を創る』という社会人としての基礎力を養うことにつながっています。アウトプットすることが決まっていると、学生たちの日々の活動に目標ができるようですね。
 2021年はレポートを作った経験が自信につながり、企業が実施するアワードに応募する学生も出ました。環境をテーマにしたアワードはたくさんあるため、今後も応募する学生が続くことを期待しています。
 コロナ禍次第ですが、2022年は引き続き学内の廃棄物(使用済みカイロなど)の回収と、太陽光発電による自然エネルギーキャンパスをテーマにした活動に力を入れたいと考えています。これらの活動を通して学生の視野を大きく広げる社会連携についても、積極的に推進していきたいです。 これからもゼミを通じて環境に興味を持ち、持続可能な社会を考え、行動につなげる学生がここからたくさん巣立っていってほしいと願っています」

2022年4月13日

実践プロジェクトb「人と社会の活性化を促すアート・デザイン」がスタート!

さまざまな課題をテーマに、社会をよりよい方向へ進めることを「アート・デザイン」の観点から探求する、産学協同プログラムの「実践プロジェクトb」。今期は実践女子大学と長岡造形大学の2大学が連携するという、新しい取り組みでスタートしました。普段はなかなか接点のないさまざまな学科の学生が参加する場で、どのような学びが生まれていくのでしょうか。

デザインを手段に、社会課題を解決する手法を学ぶ

冒頭では、下山教授が授業の全体像を紹介しました。デザインというと「絵を描く」「手でモノをつくる」というイメージを浮かべる人が多いですが、社会においてさまざまな企画を実現することもデザインであるという教授の言葉は、そこにいた学生に新鮮な印象を与えていました。実践プロジェクトbでは、デザインを手段に課題を解決する手法を学びます。

今回テーマとなる課題は、コロナ禍で大きく変化したブライダルジュエリー。お迎えした企業のお二人から、いまどんな社会問題に直面しているのか、プレゼンテーションがありました。

Project map代表 米田氏「コロナ禍で大きな変化を迎えた、ブライダルイベントの現状と課題」

Project map代表であり、ブライダル関連での業務経験の長い米田氏は、豊富なスライドを使いながら、ブライダルジュエリーを取り巻く現状を分析。2019年から続くコロナ禍で、結婚式、婚約指輪や結婚指輪の購入といった、結婚につきもののイベントがどう変化しているのかを説明しました。

米田氏によれば、近年結婚式を挙げる人が減少しつつあり、成婚したカップルの中で式を挙げる人は約50%。2020年はコロナ禍がそこにさらに追い打ちをかけました。とはいえ「人との接触を減らす感染対策の中でも、結婚式は挙げたい」というニーズもあり、これまでの二人の幸せな姿を披露する場から、周囲の人に感謝を伝える場に変えつつあるようです。また昔は「男性の給料3か月分」と言われていた婚約指輪のプレゼントは、65%に減少しましたが、結婚指輪は98%と依然高水準。プレゼンの中では、結婚したカップルを対象に実施した調査をもとに、婚約指輪と結婚指輪の購入についての心理や、購入に至る過程もわかりやすく図解されました。

株式会社ケイ・ウノ 久野氏「ブライダルジュエリーは必要ですか?」

続いてオーダーメイドジュエリーブランドとして知られる株式会社ケイ・ウノの久野氏より、店舗ではいまどんな婚約指輪や結婚指輪が求められているのか、そのリアルな実情が紹介されました。

「ジュエリーは本当に必要ですか?」という意外な問いかけから始まったプレゼンに、参加した学生はさらに集中。お店を訪れる多くのお客様が、ブライダルジュエリーには「キュービックジルコニアではなくダイヤ」「金やプラチナ」という本物を選ぶ理由は何なのか。そこにビジネスチャンスを見出している企業姿勢を語りました。

1981年に創業したケイ・ウノのモットーは、「お客様にNoと言わない」。想いをかたちにするジュエリーを生み出すために多くの職人を抱え、日本人ならではの技術力の高さでお客様のニーズにオーダーメイドで応え続けてきました。オーダーメイドが世の中をよくしていくという信念のもと、順調に事業を拡大。SDGsの観点から大量生産や大量消費に疑問が呈される中で、現在は60億円を誇る企業に成長しています。

誰にでも備わっている創造性を拓き、そこから社会問題解決に役立つデザインを具体化する力を引き出す

下山教授は、この授業を通して、学生の創造性を拓くことを目指しています。

「美術を専攻していない学生は、アート・デザインは目に見える絵やモノをつくることだと思い込み、苦手意識を感じていることが多いんです。でも本来、創造性は私たち全員に備わっているもの。小さい頃、自由にお絵描きや折り紙をした経験って誰にでもありますよね。そのときのワクワクする気持ちを思い出し、この授業を通して改めてアート・デザインのおもしろさを感じてほしいと考えています。

今回初めての企画となる授業なので、最終的にどういうアウトプットが出てくるのか、まだわかりません。授業は学生の自主性を重んじ、ゴールに自由度を持たせながら進めていく予定です。目に見えるモノではない社会課題解決のヒントとなるデザインとはどういうものなのか、それをつくり上げる行動力や問題解決能力を身に付けることを狙っています」

クラスには様々な学科の学生が集まっていますが、それによる相乗効果も下山教授は意識しています。

「社会人になる前に実社会に慣れておきたいという気持ちから、社会とつながる授業を求めている学生は多いんです。その貴重な場で行う共同作業では、誰1人欠けても実現できなかったデザインが生まれてほしいですね。リーダーだけが頑張るのではなく、各自が必要なところでリーダシップを発揮し、全員が全員をフォローするような授業の進行を目指しています」

長岡造形大学とはLINEのnoteなどを活用しながら、学生同士の連携を深めていく予定とのこと。新しい試みの数々は、企業だけでなく他大学とのつながりも新たな学びを発掘していく授業になりそうです。

2022年3月4日

ルイ・ヴィトンのビジネスパーソンに、キャリア形成のヒントを学びました!(12/10)

高級ブランド「ルイ・ヴィトン」日本法人で人事を担当するビジネスパーソンに、キャリア形成のヒントを学ぶ授業が12月10日(金)、渋谷キャンパスで行われました。同社と本学の社会連携授業として実施され、今年度で4回目となります。同社コーポレートHRマネージャーの真名垣喬氏が講師として登壇。真名垣氏は「挑戦は必ず挫折を伴う。痛い失敗をすればするほど、その後の人生がより豊かになる」などと、学生たちにエールを送りました。

ルイ・ヴィトンと社会連携授業

講師の真名垣氏は、現在、LVMHグループの日本法人「ルイ・ヴィトンジャパン」に在籍。同社の人事を担当しています。LVMHグループは、ラグジュアリー・ビジネスにおける世界的リーダーとして知られ、ルイ・ヴィトンとモエ・ヘネシー販売の両社が合併して1987年に誕生しました。仏パリにグローバル本部があり、ルイ・ヴィトンほかセリーヌ、ジバンシィ、ヘネシーなど70を超える高級ブランドを世界で展開しています。

皆さんのMissionは?

真名垣氏は、授業を通して「皆さんのMission(ミッション)=使命は何ですか?」と繰り返し学生たちに問い掛けました。例えば、「大学を卒業したら就職するというのが日本の常識というものだ。だから自分も就職するというのは、それでいいのですか?」。根源的な問いを何度も提起しながら、「卒業したら、どんな仕事(What)をしたいのですか?」「どうやって(How)、仕事選びをしますか?」「なぜ(Why)、そう思うのですか?」などと学生たちのキャリア観を質しました。思わぬ質問の連続に学生たちも戸惑い気味でしたが、真名垣氏は「一番大事なのは自己分析」と強調。「まずは自分に向き合うことから始めてはどうか」とアドバイスを送りました。

翻って、真名垣氏自身のキャリア観はどうなのでしょう。それによると、同氏にとりミッションとは「自分らしく、美しく幸せに生きる人を増やすことで世界を豊かにしたい」。そのための手段として仕事があり、同氏にとり仕事とは「人に関わる仕事(人事)全般で、仕事を通じて充実感を得られる人を増やすこと」と意義付けています。この結果、今携わっている人事という仕事について「やっぱり自分がやるべきことは人事だなと強く思う」「その仕事が楽しくできるようにルイ・ヴィトンという会社を選んだ」などと語り、人事という仕事に対するやりがいや誇りを強く滲ませました。

私のミッション

楽しかった名古屋支社の営業

講義をする真名垣氏

もっとも、人事という仕事に対する同氏の情熱は、就職後すぐに形成されたものではありませんでした。今日に至るまでの同氏のキャリア観は、転職を経てルイ・ヴィトンに入社したという真名垣氏の経歴と深く関わっています。

真名垣氏は、大学を卒業して2002年4月に資生堂に入社。ほどなく名古屋支社に配属され、営業職としてのキャリアをスタートさせました。資生堂を就職先に選んだ理由は「ファッション的な仕事がしたかった。金融とかいろいろと考えてみたが今一つ自分の姿と合致しなかった。一番しっくりくるのが化粧品業界だった」と明かします。また、職種も「今は人事の仕事をしているが、当時は人事の仕事にあまり興味はなかった。営業とか商品開発、マーケティングをやるつもりで化粧品会社に入った」と述懐しました。

名古屋時代は、後に「無茶苦茶、楽しかった」と懐かしがるほどの充実した日々を重ねました。化粧品を売るための提案をしたり、化粧品の売り場を巡りお店と交渉をしたり…。「自分がやりたかった仕事に携われた」という満足感があったからでしょうか。本人が「名古屋時代は、結構、頑張った。業績も上げた」と自負するぐらい、頑張りが際立つ新人時代でした。

3年目に人事部に異動

転機は入社3年目に訪れました。東京・汐留にある本社人事部への転勤辞令です。2週間前には、支社が管轄する店舗の事業計画(3年間)をつくり、支社長に意見具申したばかり。真名垣氏にとり、「さあ、これから名古屋でもっと頑張るぞ」と思った矢先の異動命令でした。

名古屋時代、真名垣氏の本社人事部に対する印象がどうだったかというと、「正直、嫌いだった。なんとなく人のことをチェックする仕事だなと。そんなイメージがあった」。それどころか「人事部?何も分かっていないじゃないか」と事あるごとに文句ばかり繰り返していたと言います。なのに、人事部に呼ばれてしまい異動。職務命令である以上、従わなければなりません。他の会社に転職し、同じ営業の仕事を続けるという選択肢もありましたが、真名垣氏はしませんでした。「この時は、資生堂という会社が大好きだったので。人事部の仕事もやってもいいかなと思ったから」だそうです。

学生の意見は?
ファッションは大好き?

人事部では、新入社員の研修やリーダーシップのトレーニングなどを担当。中国やシンガポールにある資生堂の現地法人の窓口の仕事などグローバルな業務にも携わりました。いきおい英語を使う機会が増え、自費で英語を英会話学校に通うなど猛勉強。その流れで米国の現地法人にも短期研修で赴任しました。

ルイ・ヴィトンに転職

2017年、真名垣氏は、意を決して資生堂を退職、ルイ・ヴィトンに転職しました。37歳の時でした。

真名垣氏によると、その理由は次のようなものだったそうです。「自分のやりたいことと、会社が自分にやらせたいことの間のずれが、転職の一番大きな理由だった。資生堂のことは嫌いじゃないが、価値観にずれを感じていた。一生のうち、ずうっと同じ会社と付き合っていくのにも、疑問があった」。

ちなみに、「転職それ自体は、30歳の頃から考えていた」とか。この間は、「自分の人生のミッションは何か」という自問自答を悶々と繰り返す日々。その答えが「最終的にバチっと来た」というのが、37歳の時というわけです。

他方、真名垣氏は転職先を選ぶに当たり「企業の価値観を大事に考えた」と語りました。同氏が考えるルイ・ヴィトンが大事にする価値観とは、「クリエイティビティやイノベーションを探求する会社」「起業家精神を大事にしており、失敗を恐れず初めにやってみようと提唱している会社」。多くの企業の価値観を調べるなか、真名垣氏はこの価値観に惹かれ、ルイ・ヴィトンに入社を決めました。

ルイ・ヴィトン

「どんな仕事をするか」が重要

転職もあり、真名垣氏にとり、仕事の価値は「どこで働くか」が重要ではなくて、「どんな仕事をするか」に変容しました。つまり、ミッションにいう「人に関わる仕事、つまり人事の仕事を通して充実感が味わえる人々を、いかに増やしていくか」。化粧品というコンシューマー系の会社からラグジュアリ系のビジネスに転じても、人事という仕事に携わっていきたいことに変わりはありません。資生堂には「資生堂で働きたい」と入社しましたが、ルイ・ヴィトンには「人事の仕事がしたい」「その仕事が楽しくできるように」と転職。かつて新卒の際「正直、名前で会社を選んだり、何となく知っている会社を選んだりしていた」と振り返る会社選びの基準は、いつしか「社名は変わってもいいと思う」「どんな仕事をしたいかということで会社を選んだ方が、満足度が高い」に変化していました。

「自分自身と向き合おう」とエール

真名垣氏から餞の言葉

「あなたは、自分の命(時間)をどのように使いますか?」。授業の最終盤、真名垣氏は学生たちに、こう呼び掛けました。その上で、「皆さんは、これからの貴重な時間をどう使っていくか。(この講義を)きっかけとしていただければ。皆さんが、価値観や理想・パッションを感じ続けていくことを、皆さん自身が向き合う中で感じていただきたい」と続け、「Make your career a beautiful journey」という言葉で講義を結びました。

3年生の「グローバル・キャリアデザイン」で実現

真名垣喬氏の特別授業は、学部を問わず3年生を対象とした「グローバル・キャリアデザイン」(毎週金曜日2限)の授業のなかで実現しました。担当は国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。今年度は37人が同授業を履修しています。

深澤晶久教授の話

真名垣さんとは、私が資生堂勤務時代に、若手社員の育成に奔走した戦士の仲間の一人です。熱い心をもった兄貴分として若手社員の人望は格段に高く、多くの新入社員たちが真名垣さんの教えをもとに、資生堂生活の第一歩を記したことになります。そんな真名垣さんも、新しいフィールドで活躍されていることをお聞きし、4年ほど前から、当授業にお越しいたただき、“あの当時の熱いメッセージ”を再現してもらっています。こうしたロールモデルに接することで、社会の楽しさも厳しさも感じてもらいたいと考えています。真名垣さんにこの場を借りて心から感謝申し上げます。

担当の深澤教授

2021年12月13日

就活サイト最大手のマイナビと連携授業!最新の就活事情を学びました(10/16)

 最新の新卒就活事情を学ぶ特別授業が10月15日(金)、「就活サイト」最大手のマイナビ(東京都千代田区)と本学の社会連携授業として行われました。特別授業は、同社専務取締役の浜田憲尚氏を講師に招いて実現。浜田氏は、これから就職活動が本格化する教室の3年生(2023年度卒業予定者)らに対し、「あなたにとってベストな1社を。私たちマイナビは最後までお手伝いします」などと語り掛けました。

マイナビ東京本社が入居するビル
(グーグルマップから)

 マイナビは、リクナビ(リクルートグループが提供)と並ぶ新卒向けの超有名就職サイト(就活サイト)です。本学の学生も就活シーズン、ほぼ例外なく利用しており、浜田氏はマイナビ保有の膨大なデータ(登録学生73万人以上、掲載企業2万4千社以上など)をもとに、最新の就活事情を解説しました。

インターンシップの重要性を強調

前年の就活戦線を振り返る

 それによると、浜田氏が講義を通じて強調したのは、インターンシップの重要性でした。「企業と学生双方にとってインターンシップの重要性が高まっている」と語り、2023年4月時点で内々定をもらっている学生の特徴として、インターンシップへの取り組み姿勢を見る限り▼参加時期が昨年の7~9月と早い▼参加数が10社以上と多い-などを挙げました。「早期から企業研究や仕事研究を進めたことで、相互理解が深まり、マッチングしやすくなっているのではないか」と解説しています。

 その上で、これから到来する本格的な就活シーズンを踏まえ、教室の3年生には丁寧なアドバイスを送ります。具体的には、2023年度はインターンシップ実施企業、学生のエントリー数いずれも2022年度に比べて増加していると説明。▼インターンシップへ積極的に参加する▼面接で緊張しないため、人事担当者との対話に慣れておく▼企業研究やエントリーをもっと行う-などの心構えを学生に求めました。とりわけ、インターンシップへ積極参加は「これはマスト。もちろん可能ならリアルで」と、ことさらに強調しています。

23年は好転

学生の「のんびりムード」を懸念

企業の採用意欲は上向き!

 もっとも、浜田氏によると、23年度卒の学生の場合、コロナ禍の影響による懸念材料があると言います。それはコロナ禍に伴う企業の採用抑制ではなく、むしろ学生の「のんびりムード」だとか。というのも、企業の採用意欲は「確実に上向く」と予測されるからです。

 このうち、のんびりムードは、別言すると「就職に関する意識の立ち上がりが遅い人がいる」ということです。コロナ禍で授業がオンラインとなり、リアルなガイダンス・就職イベントも減少。また、友人間の就職の話題も減少した結果、「刺激が少なくなり、就活本格化前の準備段階でもう、学生間格差の二極化が進んでいる」と浜田氏は心配します。

「今すべきこと」がある

 では、今3年生がすべきことは何でしょうか。浜田氏は改めて教室の学生に呼び掛けます。▼オンライン、リアルを問わず、インターンシップへの参加▼年内の段階で志望業界・志望職種を整理。最低限100社程度はリストアップ▼マイナビ2023の検討リスト機能で、事前に関心ある企業を登録▼WEBセミナーの活用-を…、そして大切にしなくてはいけないのが、学内のセミナーへの参加です。浜田氏は、最後にこう教室の学生に語り掛け、この日の特別授業を締め括りました。

浜田氏の提案「今すべきこと」

3~4年生40人が履修

いよいよ私たちの就活の季節!

 授業の指導教授は、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。今回の特別授業は、深澤教授と浜田氏の縁がきっかけで、3年生以上対象の共通科目「グローバル・キャリアデザイン」の中で実現しました。今年度3年生と4年生40人が履修しています。

浜田憲尚・マイナビ専務取締役の話

 この授業は、私にとって直接学生の皆さんに語りかけることのできる貴重な機会ですので、毎年非常に楽しみにしております。今年の授業では、ご自身のキャリアについて真剣に考えている方が多く、熱心に私の講義に耳を傾けているのを実感いたしました。23卒の新卒採用意欲は確実に高まりますが、就職環境がどうあれ、自分らしい納得感のある就職を目指して、これからの就職活動を頑張ってもらいたいと思っています。

マイナビ専務取締役 浜田氏
本学OGの中島さん

 同授業には、本学卒業生のマイナビ社員も駆け付けてくれました。本学2020年度生活科学部現代生活学科卒の中島みゆさんです。中島さんは、マイナビに入社2年目。営業職として転職を扱うセクションに所属しており、企業から求人を集める営業が今の仕事とか。今の仕事に「すごくやりがいと楽しさを感じる」と語り、学生に向け「皆さん、就活頑張ってください」とエールを送ってくれました。

深澤晶久教授の話

 マイナビの浜田専務とは、もう15年来、大変にお世話になっています。毎年、この授業にお越しいただいていますが、マイナビのサイトの説明にとどまらず、ご自身の就職活動を含めたキャリアの興味深いエピソードや、マイナビという会社の社会的意義など、学生にとっては、毎年、本当に多くの学びの機会をいただいています。

 “就活の本質”という、浜田専務でしかお聞き出来ない内容であり、これから就職活動に臨む学生にとって、貴重な時間となりました。浜田専務にはこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。

深澤教授
2021年12月10日

JALと本学の社会連携授業がスタート!学生が地域活性化のプラン提案へ(11/10)

 日本航空(JAL)と本学の社会連携授業が11月16日(火)、現代生活学科の授業「実践キャリアデザイン」でスタートしました。JALの地域活性化に関する取り組みを授業で取り上げ、学生がJALの強みを活かす地域活性化の新規事業を提案します。JALからは講師役などで産学連携部人財開発グループマネジャーの猪田京子氏ら4人が参加。最終プレゼンテーションを12月14日と同21日の2回に分けて行います。猪田氏は授業のなかで「ワクワクするような提案を楽しみにしています」と学生たちに語り掛けました。

JAL本社(グーグルマップから)

課題は「地域活性化の新規事業」

課題が提示されました!

 キックオフ授業は、10日午前10時55分から本学日野キャンパス4館411教室で行われ、JALからは猪田氏のほか、産学連携部人財開発グループ長の石田智代氏とマネージャの塩崎雅子氏、企画グループ長の粟賀仁也氏が参加しました。グループワーク(GW)に先立ち、猪田氏がJALについて▼SDGsの取り組みやESG経営▼コロナ禍での航空会社の対応▼地域活性化の取り組み▼同社の強み、大切にしている価値-などを紹介。その上で、学生が取り組むグループワークについて「10年後のJALを見据えた地域活性化の新規事業を提案してください」と課題を提示するとともに、「提案はSDGsと関連性のある内容を意識してください」と補足しました。

SDGsの目標達成や事業構造転換に必要

 それによると、猪田氏は「地域活性化は日本航空にとって、ESG戦略の重要な柱の一つ」と位置付けた上で、「ESG経営を通して、SDGsの目標達成に向け努力している」と強調しました。併せて、「2011年から10年間地域活性化に取り組んできた。これまでは地域貢献・社会貢献・地域プロモーションが取り組みの中心だったが、昨年から新たに、地域での活動を永続的なものとするために事業化という手法も視野に地域の皆様と施策を展開している」と紹介しています。

 加えて、新型コロナウイルス感染拡大で世界的に航空需要が低迷するなか、コロナ禍を教訓に「航空収入のみに頼らない事業拡大の取り組みを今まさに行っている」と力を込めました。そのために積極的に取り組む分野として、地域事業やマイレージ関連などを挙げています。

SDGs達成への取組

CAの地方配置や大学生の「青空留学」を実現

JALの資料を食い入るように閲覧する学生

 具体的には、2020年11月に各地の地域課題の解決方法を地域と一緒に検討・実行する専門部署として「地域事業本部」を設立。地域事業本部や全国の支社・支店の社員に加えて、客室乗務員(CA)を「JALふるさとアンバサダー」・「JALふるさと応援隊」として任命し、地域の魅力を発掘したり、課題解決に取り組む活動を開始しました。このうち、実際に地方に移住する「JALふるさとアンバサダー」は全国に約20人を配置。乗務と兼務しながら地域活性化に取り組む「JALふるさと応援隊」は約1,000人を発令しました。いずれも客室乗務員から社内公募で選ばれました。

 また、猪田氏は提案内容に対して「日本航空は、地域の課題を発掘し、その課題を解決することで、永続的なヒト・モノの流動の創出に努めている。地域活性化を考える際はこの観点を忘れないでほしい」と期待を表明しました。これを受け、現在進行形で進めているJALの地域活性化の取り組みを説明。例えば、人流をつくる旅行商品は「密にならない旅」や「おこもり旅」、そしてワーケーションにフィットした商品など…を紹介。ウィズ・コロナ時代における新たな旅のスタイルでもある「JALオンライントリップ」のほか、JAL社員と大学生が農家や漁師を訪れ、フィールドワークを通して生産者の課題解決を共に行う共創プログラム「青空留学」なども例示しました。

猪田氏がJALの取り組みを説明

JALにしかできない新規事業を

石田氏はGWで学生と意見交換

 グループワークは、1チーム4~5人単位の14チームに分かれ、最終プレゼンに向け議論を深めます。猪田氏はグループワークに取り組む考え方やヒントを整理、学生にこう語り掛けました。

 「まず10年後の社会を予想してください。それはどの地域の課題解決に取り組みたいのか。どこか特定の地域を限定して提案しても構わないし、日本全国を全体として地域活性化のプロジェクトを提案するのでも構わない。JALならではの価値、JALにしかできないような地域活性化の新規事業を提案してください」

 「今までに誰かが取り組んでいるような事業ではない、何か新しいものを提案してください。地域の人がハッピーになる、そしてJALもハッピーになる、お互いがWin-Winになる内容を期待しています」

GWで学生に語り掛ける塩崎氏

現代生活学科の71人が履修

 社会連携授業の指導教授は、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。対象は、生活科学部現代生活学科の2年生。今年度は71人が履修しました。

深澤晶久教授の話

 本科目に於いては、例年後半にグループワークを取り入れていましたが、今までは架空のテーマでの取り組みにとどまっていました。本年は、大学全体でも社会連携の強化が示されており、初めて企業さんにお越しいただき、リアルなテーマでの授業となりました。現代生活学科では、地域連携や地域再生も大切な学びの軸、2年生で取り組む本テーマが、その後の専門科目での学びに繋がるストーリーを創りました。JAL様には、事前準備を含め、全面的なご支援をいただいています。12月のプレゼンが今から楽しみです。 

深澤教授
2021年12月10日

学生が企業のサステナビリティを考えました!丸井グループと社会連携授業を実施(11/6)

 社会課題に対する企業の取り組みを考える「実践ウェルビーイングプログラム」が11月6日(土)、東京都中野区のMスクエアで開かれました。丸井グループ(東京都中野区)と本学の初めての社会連携授業として行われ、丸井グループ社員と学生がチームを組んで先進事例を研究。3チームに分かれて、気になる企業のサステナビリティ活動や特徴を発表しました。

 ウェルビーイングは、直訳すると「幸福、安寧、福利」です。1948年の「世界保健機関(WHO)憲章」の前文で提唱され、近年ではSDGsのゴール3にもWell-beingが登場します。日本企業の間でも、事業を通じて社会課題を解決するWell-beingに関心が高まってきました。また、ウェルビーイングに通ずるサステナビリティ、SDGsについても、多くの企業が取り組みを加速させています。

サステナビリティと企業経営

 プログラムは午前10時半、丸井グループサステナビリティ部の関崎陽子部長の基調講演でスタート。関崎部長は、丸井グループが目指す企業経営のミッション(使命)について、「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に創る」と説明しました。

丸井Gの企業経営ミッションを関崎部長が講演

社員と学生でグループワーク

 午前11時からは3チームに分かれてグループワークです。具体的には、学生らが事前に調べた▼好きな企業やブランド、商品、サービス▼その企業が取り組む社会課題の解決▼それに対する共感や気付き-を一人一人が報告。その上で、丸井グループ社員を進行役に、企業が今後取り組むべき社会課題を約1時間にわたり話し合いました。

1班

丸井G社員の川瀬さん
真剣な学生の表情
学生は積極的に発言しました
1班の事例研究

2班

丸井G社員の大熊さん
メモを取る学生
学生も雰囲気に慣れてきました
2班の事例研究

3班

丸井G社員の吉良さん
各学生が発表
全員で理解を深める
3班の事例研究

今後取り組むべき社会課題を発表

 正午には、グループワークの結果を、3チームの学生が発表。企業が取り組むべき社会課題について理解を深めました。

1班の発表
2班の発表
3班の発表

9月にキックオフミーティング

 実践ウェルビーイングプロジェクトの指導教授は、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。「これからの時代・社会における新しい幸せの形」をテーマに9月16~17日にキックオフミーティング、第1回のプログラムは「日経ウェルビーイングシンポジウム」の視聴を行いました。今回の第2回プログラムには、1~3年23人が参加しました。

丸井Gの皆さんと学生が一緒に

深澤晶久教授の話

 ポスト「東京2020」の取り組みとして、有志による「JWP(実践ウェルビーイング)研究会」を本年9月に立ち上げました。狙いとしては、
①コロナ禍にあって様々な制限を受け、大学生としての幅広い活動が出来ていない学生のための成果外キャリア教育プログラムとして位置づけ、学生たちに学びの機会を提供する。
②2050年責任世代として期待される学生には、2030年がゴールである「SDGs」のその先、言い換えれば「SDGsのその先」に視点を持てる「一歩先を考えられる学生」へと成長して欲しい。
この2点を軸として活動をスタートしました。

 今回の丸井グループ様とのコラボセッションは、その大きな柱であり、既にサスティナビリテ経営の先導者として社会を牽引され、さらにウェルビーイング経営にも先駆的に取り組まれている企業の活動から学びを深めたいと考え、ご依頼を申し上げ実現したものです。教室での学びにとどまらず、企業様からライブでお話しをうかがい、さらには直接ワークショップで気付きを深めること、学生にとっては、とても貴重な機会となりました。全面的にご支援をいただいた丸井グループ様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

深澤晶久教授
2021年12月8日

オクトーバーフェストが10月に開催されました!日野市や十日町市の住民と学生が交流を深めました(10/2~16)

 深まる多摩の秋を地域の人々で楽しむ「オクトーバーフェスト2021」が、10月2日から16日まで東京都日野市豊田の市立カワセミハウスで開かれました。同フェスト実行委員会の主軸として、本学生活科学部の学生が本部企画・会場運営に参加。3日(日)の「オリジナルテラリウムづくり」や16日(土)の「布川ファーマーズマーケット」などの連続イベントを通して、地元日野市や新潟県十日町市の住民らと交流の場を創出しました。

会場のカワセミハウス

 オクトーバーフェストは、ドイツ発祥のビールのお祭りです。カワセミハウスで行うオクトーバーフェストは、日野発祥のクラフトビール「豊田ビール」を楽しみ、地域がつながるお祭りとして、生活科学部現代生活学科須賀ゼミの学生が発案し、2017年から実施してきました。地域の団体による模擬店・展示、多世代が交流する趣向を凝らしたワークショップなどを例年行っています。

学生が本部企画を運営

学生が本部企画を運営

 今年のフェストは、コロナ禍の影響を受け、初めて2週間のロングラン開催となりました。期間中、本学は▼「日野市のオリジナル地図をつくろう!」をテーマに、まち街歩きマップづくり(3日、10日)▼「ビンの中の小さな日野のまち」と称して、ガラス容器の中で小さな自然を表現して楽しむテラリウムづくり(3日)▼交流のある新潟県十日町市布川地区の新米や新鮮野菜を販売する「布川ファーマーズマーケット」(16日)-などの本部企画を実施。生活科学部現代生活学科の須賀由紀子教授のゼミ学生らが、揃いのカワセミハウス・ポロシャツに身を包み、今年のフェストのために学生がデザイン・制作したオリジナルバンダナを着けて、テラリウムづくりや米・野菜の販売ブースなどを担当しました。

 このうち、テラリウムづくりは3日午後1時から行われ、30代から60代まで親子連れを含む日野市民延べ14人が参加しました。コロナ禍の中で参加者は予約制をとり、屋外テントの専用スペースで、本学学生が参加者に寄り添い、心温まる制作の場を創り出しました。

無印良品も協力

 テラリウムづくりでは、イオンモール多摩平の森(日野市豊田)に店舗を構える無印良品から、テラリウムづくりに適した手頃なガラス容器の商品提供や、フォトスポットの設置などの協力を得ました。

 店長の竹内健太さんによると、同社では地域の課題解決に関する取り組みやイベント開催への協力を積極的に進めており、日野市地域協働課を介して、本フェストへのマッチングが実現したとのこと。本学学生とテラリウムづくりの企画を進めて地域のつながりを盛り上げることができ、竹内店長は、「これからも、こうした地域貢献活動に積極的に協力していきたい」などと語りました。

無印良品も販売に協力

学科を超えた連携も

 これに先立ち、地域への愛着を育む日野市オリジナル地図づくりを3日午前11時から実施しています。参加者それぞれが、自分の好きな商店やお気に入りのスポット、苦い思い出もある場所などを市内の地図に落とし込み、自分だけのまち歩きマップを作成しました。多世代で地域のことを話題に交流するのが狙いです。生活環境学科のスタジオMKラボが、マップづくりにデザイン協力しました。

新潟の米や野菜を販売して地域をつなぐ

布川ファーマーズマーケット

 また、16日(土)の「布川ファーマーズマーケット」には、須賀ゼミが都市農村の支え合いをテーマに交流している新潟県十日町市松之山布川地区の住民4人が、この日の朝に布川地区を車で出発して、3時間半かけてカワセミハウスに来場。同地区で採れた新米魚沼産コシヒカリや朝採りの新鮮野菜を会場に持ち込み、午後1時から販売しました。

 用意された新米は、いずれも雪深い同地区の山の清水を利用した棚田の特別栽培米「山里布川米」です。学生が、1㎏入り・2㎏入り・3㎏入りそれぞれの個数を考えて事前に手配し、合わせて100㎏分の米を、「黒川かわせみサロン」のお母さん方と一緒に販売して、わずか35分で完売しました。一方の新鮮野菜は、かぐらなんばん、モロッコ、糸うりなどの珍しい野菜の他、旬の里芋やさつまいもなど約30種類。布川の「ゆったりクラブ」のお母さん方が育て、大地の滋養いっぱいの野菜で、販売を待ち望んでいた来場者が、先を争って購入していました。

35分で完売

布川住民とギャラリートーク

ギャラリートーク

 直売に続き、布川地区の自然や住民の暮らしぶりなどを写真で紹介するギャラリートークが、午後2時から同じ会場で行われました。布川地区を2回訪れたという須賀ゼミの学生2人が司会を務め、小野塚建治さんら布川地区からの住民4人と対談。現地で学生が撮影した思い出の写真をもとに、同地区の魅力や住民の温かさなどを振り返りました。

小野塚建治さんの話

 実践女子大学の学生さんが、十日町市布川地区を訪れるようになって5~6年になります。「布川地区の高齢化の様子が知りたい」というのが、きっかけでした。昨年はコロナ禍で無理でしたが、彼女たちは安価に利用できるバスでやって来ては、長い人で1週間ほど、土日だけの滞在という人もいますが、村の施設や農道の草刈りなどを率先して手伝ってくれています。コロナ禍前は、地区の夏祭りも盛り上げてくれました。

 学生さんが「田植えや稲刈りを是非やりたい」というので、私の家の棚田で昔ながらの旧コシヒカリの品種を使った希少な米作りをしてもらっています。田植えや稲刈りはもちろん、畔の草刈り、天日干しまで学生さんがします。150kgぐらいの収量がありますが、その一部は「まつむすめ」という名前で実践女子大の常磐祭でも販売されています。

 学生さんが「田植えや稲刈りを是非やりたい」というので、私の家の棚田で昔ながらの旧コシヒカリの品種を使った希少な米作りをしてもらっています。田植えや稲刈りはもちろん、畔の草刈り、天日干しまで学生さんがします。150kgぐらいの収量がありますが、その一部は「まつむすめ」という名前で実践女子大の常磐祭でも販売されています。

 高齢化が進んだ地区に若い人が来るというのは、華があっていいものです。在学中だけでなく卒業してからも来てくれる方もいます。実践女子大学の学生さんは、すっかり布川地区に溶け込んでくれていて、今では地区になくてはならない存在となりました。

フェストを盛り上げた仲間と

須賀由紀子教授の話

 オクトーバーフェストは、カワセミハウスが地域の居場所のハブ拠点として開設された2017年から、本学学生の発案がきっかけで行われ、今年で4回目の実施となりました。地域の様々な方がつながり、知り合うお祭りです。

 学生は、このお祭りに、当日の「お手伝い」で参加するのではありません。企画をゼロから考えて、カワセミハウス協議会に提案して了承していただき、その後、オクトーバーフェスト実行委員会が立ち上がり、準備を進めていきます。今年度は、実行委員会副委員長として、須賀ゼミ4年の三須葉月さんが中心となり、須賀ゼミ3年生および4年生の有志が、約半年かけて、コロナ禍の中でも安全にできる内容を工夫し、2週間のプログラムを見事にやり遂げました。告知チラシやプログラム・リーフレット、4m幅の横断幕の制作などもすべて学生が手掛け、地区内の掲示板やポスティング、イオンモール多摩平の森での紹介なども行いました。

 今年はコロナ禍ということで、企画には大変苦労しました。緊急事態宣言が続き、本当に開催できるのかという不安な思いの中で、学生たちはよく頑張ったと思います。豊田ビールが必須のアイテムですが、生ビールの販売はできません。瓶でのお持ち帰り販売に限定し、日野市が始めた「日野デリカー」に依頼して、特別に「豊田ビールに合うおつまみ販売」を取り入れました。また、2週間のプログラムのフィナーレには、須賀ゼミとスタジオMKラボでコラボレーションして、「キャンドル点灯式」を実施。「素晴らしい点灯式で、本当に感動しました」というメールを、地域の方からいただきました。

小径にキャンドルを配置
夕暮れにキャンドルの灯りが映えます
2021年12月8日

学生が闘牛場で実践オリジナル開発の「マスク」「金平糖」を販売!岩手県久慈市と社会連携プロジェクト(10/17)

本学の学生が10月17日(日)、岩手県久慈市山形町の「平庭高原闘牛場」会場で、自らパッケージデザインを手掛けた「マスク」と「金平糖」を販売しました。久慈市と本学の社会連携プロジェクトとして行われ、闘牛場で行う「実践女子大オリジナルグッズ」販売は初の試み。闘牛見物を楽しみに訪れた来場者に、本学と久慈市の絆をアピールしました。

英文学科の3人がデザイン・販売

闘牛場でグッズ販売に奮闘したのは、公募で選ばれた文学部英文学科3年の川島梨楠さんと常盤優佳さん、徳山瑠奈さんです。3人は、久慈市と本学が今年度取り組んだ新商品開発に学生ボランティアとして参加。今回開発した「マスク」と「金平糖」のパッケージデザインを担当しました。

英文学科の3人を遠藤久慈市長が激励

凍える寒さのなか奮闘

平庭高原闘牛場

当日の販売は、11時の大会開始を前に、午前8時半には入り口付近に入場待ちができたため、開始時間を繰り上げてスタート。3人は揃いのピンク色の実践女子大学法被に身を包み、約6時間、マスクと金平糖の販売に声を枯らしました。ただ、外は生憎、気温4度という東京では考えられない寒さに加え、正午には降り出した雨がみぞれに変わるような悪天候。寒さに震えながらの3人の頑張りが光りました。

秋の「もみじ場所」で販売

また、実践グッズ販売が行われた闘牛大会は、年4回定期開催される大会のうち、10月に開催される「もみじ場所」です。同闘牛大会は東北唯一の闘牛大会として知られ、久慈市の観光行事として定着しています。今回、闘牛場入口付近に本学独自の売り場が設けられ、17日の1日だけでマスク100個、金平糖300個の完売を目指しました。

 このうち、マスクは男女兼用で、黒の布地の中に小さく描いた赤い牛の絵柄をワンポイントにあつらえました。また金平糖は、容器のガラス小瓶に牛の絵柄を描き、オレンジ、ピンク、黄の3色の絵柄を用意。価格はマスクが700円、金平糖が800円(いずれも税込)です。

本学オリジナルの「マスク」と「金平糖」

柵内でアピールするサプライズ

柵内を練り歩き本学をアピール

闘牛主催者から嬉しいサプライズもありました。普段は関係者以外許されない闘牛場の柵内に入り、本学グッズを宣伝することを認めてくれたのです。午後12時半すぎ、3人は市職員4人とともに意気揚々と闘牛場内を一周。大学名やグッズ名を連呼して練り歩き、980人近い観衆から拍手喝采を浴びました。

 また、遠藤穣一久慈市長も闘牛場に駆け付け、グッズ販売で奮闘する3人を激励しました。

SNSでグッズや大会を発信

このほか、学生はグッズ販売を契機にSNSによる情報発信も試みています。Instagramに「jissen.togyu」のアカウントを9月中旬に開設。久慈市の情報発信や闘牛大会の広報活動に取り組みました。目標100人のフォロワー数に対し、最終的に105人を獲得、関係者を喜ばせました。

 本学と岩手県久慈市は2019年2月、包括的連携協力協定を締結しました。この協定の一環として秦英貴学長特別顧問と学長室が中心となり、本学職員と久慈市役所職員が闘牛場での実践オリジナルグッズの販売を企画しました。

〔「闘牛場で実践グッズ販売」プロジェクトの流れ〕

08月02日キックオフミーティング。学生ボランティア3人に対する趣旨説明や自己紹介
08月06日久慈市役所とZOOMミーティング。新商品候補の検討
08月20日新商品候補の製造現場を見学
08月30日久慈市役所とZOOMミーティング。新商品を「マスク」と「金平糖」に決定
10月16日現地入り。闘牛場を下見。
10月17日大会当日
アイデアを練る学生3人
久慈市職員とZOOMミーティング
新商品に「マスク」と「金平糖」を決定

2021年11月11日

オリエンタルランドと連携授業が実現しました!学生が客単価向上策を提案(6/29)

東京ディズニーリゾートの運営会社「オリエンタルランド」と本学の夢のコラボレーションが、文学部国文学科の深澤晶久教授が担当する共通教育科目「キャリアデザイン」で実現しました。東京ディズニーランドや東京ディズニーシーの課題解決を提案するPBL授業の最終プレゼンテーションが6月29日(火)に行われ、課題で与えられた客単価の最大化プランを発表。3学部6学科の3~4年生45人が、9チームに分かれて多彩でユニークなプランを競い合いました。

課題は、講師を務めた同社フード本部フード統括部の横山政司部長から与えられました。具体的には「パーク内でのフード客単価を『最大化』させる施策を提案せよ」です。横山部長は6月8日(火)の課題提示に際して、▼面白いこと▼説得力があること▼情熱にあふれていること-を、学生が行う提案内容やプレゼンに求めました。

「月間フードランキング」など提案-2班

ディズニーオタクに景品ランダム化作戦-1班

モバイルオーダーを導入-3班

「売り子販売」を提案-9班

待ち時間を楽しむコンセプトメニュー-4班

和食のおにぎり販売-5班

自販機で待ち時間活用-7班

フードも屋外広告を-6班

コイン配布やプリクラ機設置-8班

熱のこもった9チームのプレゼンに対し、横山部長は「月間フードランキング」などを提案した2班の発表を最優秀と認定しました。また、学生間の投票で最も評価が高かったのは、9班の「売り子販売」でした。

横山政司・オリエンタルランドフード本部フード統括部長の話

各チームとも発表ギリギリまで詰めて提案してくれました。その熱量は私のところにも十分に伝わってきました。最後まで諦めず、より良いものを追求して提案することは、仕事する上でも、すごく大事な姿勢です。

 プレゼンテーションも、どのチームも工夫を凝らしており、すごく分かりやすいものでした。自分たちのプレゼン力に自信を持ってください。

 その上で、皆さんが一層成長するために必要と思うことを4点挙げます。
1点目は提案の説得力です。現状分析をしっかり行った上で、一番ポイントになる課題を抽出し、解決案を探るべきです。説得力を高めるために、現状分析をしっかりやりましょう。

 2点目は、課題の本質を捉える事です。1店舗の客単価だけ上がっても、他の店舗の客単価が下がり、全体の客単価も下がれば、ミッション達成とは言えません。その辺の視点が、もう少し欲しかったと思います。

 3点目は、提案の一貫性です。チームで役割分担して作ったパーツを1つに結合した時に、全体の一貫性があるか、論理が通っているかを忘れずにチェックして下さい。

 4点目は、全員が意見を言えるチーム作りです。一部の人の意見だけでプランを作るとスムーズに進みますが、抜け穴も多くなります。様々な価値観の人が意見を出し合ったプランは、時間はかかりますが、抜け穴が塞がれ、実行段階でスムーズに進みます。全員が意見を出し合えるようなチームづくりを心掛けてください。

講師の横山政司部長
深澤晶久教授

深澤晶久教授の話

学生にとって極めて関心の高いオリエンタルランド社との連携授業は、当科目にとっても、大切な時間となっています。特に本年度は、今までにないリアルなテーマであり、学生にとってのハードルは上がったものの、深く企業や、仕事のことを考察する時間となりました。

 横山様には、プレゼンテーション当日まで、幾度となくアドバイスをいただき、仕事の厳しさも学ばせていただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。就職活動を目前に控えた学生にとって、働くこととは、仕事とは、そして企業とは、一人一人が自らと向き合い、どこまで深く考えられるかが重要であることに気づいて貰えればと考えています。