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アイデアを製品に!2026年度「演習Ⅱa」の授業で猿田彦珈琲とのコラボ授業が始まりました。
アイデアを製品に!2026年度「演習Ⅱa」の授業で猿田彦珈琲とのコラボ授業が始まりました。
4月29日、演習Ⅱa(Kクラス担当:ビジネス社会学科 篠﨑 香織教授)にて、猿田彦珈琲とのコラボ授業が始まりました。初回の授業では、代表取締役の大塚朝之氏をはじめとする社員6人をお招きし、猿田彦珈琲のコーヒーにかける思いや経営哲学など、企業理念について紹介いただきました。また、企業が実際に抱える課題をテーマにした商品企画の内容も発表され、学生たちは今後、課題解決に向けた取り組みを進めていきます。 授業と連携企業について 演習Ⅱaは、人間社会学部の2年生を対象に開講されている専門科目です。授業を通じて、次年度以降のより専門的な学びに向けた具体的な根拠に基づく議論をする力や、正文献サーベイなどを通して必要な情報を収集し、活用する力を身に付けていきます。 猿田彦珈琲との連携は今年で2回目です。昨年は〈猿田彦珈琲のSNSについて考えよう〉をテーマに、SNS投稿の提案を行いました。学生たちが提案した投稿案はブラッシュアップの後、実際に猿田彦珈琲公式SNSアカウントで投稿が行われました。 インスタグラムの投稿→https://www.instagram.com/p/DSrqtLhAT8w/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== 篠崎教授は「猿田彦珈琲との連携授業の一番の特徴は、皆さんのアイデアを単なる発表で終わらせず、『ワクワクを形に』して実際に店舗での商品化を目指すことです。直感だけでなく、論文やデータなどの根拠に基づいた提案を行う練習としてこの課題に取り組みましょう」と学生に呼びかけました。 授業のはじめに 学生たちの手元には猿田彦珈琲のカフェラテが配られ、心地よい雰囲気の中で授業がスタート。 「すっぱめのコーヒーとミルクを合わせることが、猿田彦珈琲のカフェラテの特徴です」と話す代表取締役の大塚氏から、猿田彦珈琲の価値観について説明がありました。 猿田彦珈琲の原点 起業時に「『親近感のある接客とおいしいコーヒー』が理想像だった」と話す大塚氏。その原点として、コーヒーショップが自身の居場所となったエピソードを紹介しました。 大塚氏は自身が役者を志していたことを紹介し、「オーディションの結果がなかなか実を結ばず、ふさぎ込んでしまった時期があった」と振り返りました。当時、ふらっと立ち寄ったコーヒーチェーン店で受けた親近感のある接客に「社会とのつながりを感じた」と話し、「友達未満の程よい距離感の交流が、『コーヒーショップは居場所である』という感覚につながった」と語りました。 さらに、友人の紹介でコーヒー豆を販売する店舗で勤務していた経験にも触れ、「豆の販売や、展示会の参加を通じて『飲み物のコーヒーを売りたい』という気持ちを抱くようになった」と話しました。 猿田彦珈琲の今 猿田彦珈琲は、「たった一杯で幸せになるコーヒー屋」をコンセプトに掲げるスペシャルティコーヒー専門店です。スペシャルティコーヒーとは、品質評価で高得点を獲得した高品質なコーヒーのことを指します。猿田彦珈琲では、市場全体の上位5%ほどの品質の豆を使用しており、コーヒー豆の買い付けから販売までを一貫して行っていることが紹介されました。 大塚氏は「国内に30以上の店舗を展開するほか、自家焙煎珈琲のドリップバッグなどの卸販売や、コーヒー飲料の商品監修も行っています」と話しました。また「6月に渋谷新南口に店舗がオープンします」と紹介しました。 店舗一覧→https://brand.sarutahiko.jp/shop 「利他的が得」な経営哲学 大塚氏は組織づくりに対する考えについて、「利他的な行動は、結果的に自分にも良い形で返ってくるのではないか」と語りました。 「利他的が得」になる仕組みについて、「利他的な行動をすると周囲から褒められ、その経験が自己肯定感や自信につながる」と説明。実際の例として、社員がバリスタの世界大会に出場した際のエピソードを紹介しました。 大会には先輩と後輩にあたる社員が出場し、最終選考では6名が順番に競技を行いました。競技順は事前に団体ごとに割り振られており、猿田彦珈琲には1番と6番の順番が与えられていました。大塚氏は、より早い順番の方が有利とされていることを説明しました。 大塚氏によると、競技順を決める際、先輩社員は後輩社員に1番の順番を譲ったそうです。大塚氏は、「世界大会で優勝できる可能性がもっとも高い順番を、自ら後輩に譲ったのです」と紹介しました。 その結果、大会では後輩社員が1位を受賞し、先輩社員は2位を記録しました。大会後には、先輩社員の姿勢を見ていたバリスタコーチや大会関係者から、「彼はすごい」と称賛の声が多く寄せられたそうです。大塚氏は、「この出来事以降、彼の社内での発言の質が明らかに変わりました。それは、この経験を通して自信がついたからだと思います」と話しました。 一見すると営利とは関係のない「利他的な行動」が、結果として組織やビジネスにも良い影響を与えていることを学生たちに伝えました。 課題の発表 大塚氏から猿田彦珈琲の価値観や商品づくりへの想いが語られた後、猿田彦珈琲が実際に抱える課題をテーマに、学生が取り組む3つの課題が提示されました。 まず、フード商品開発チームの三浦里芳氏から、学生全員が個人で取り組む課題〈アイスの商品企画〉について説明がありました。三浦氏は、課題提案の必須条件として「商品名、フレーバー、こだわりポイント、PR方法」を提示しました。また、課題の詳細な設定として「冬の販売を想定すること」や「学生や20代の若者をターゲットにすること」などが共有されました。 フード商品開発チームの坂本大樹氏と経営企画チームの河村美樹氏からは、グループごとに取り組む課題〈ジェラッテの商品企画〉と〈福袋の商品企画〉について説明がありました。 〈ジェラッテの商品企画〉では、坂本氏はジェラッテの抱えている課題として「認知度が低いこと、価格帯が適切か不安であること」の2点を挙げ、一日の店舗売り上げを約7杯から10杯に引き上げたいと考えていることを学生に伝えました。学生には「商品名」「フレーバー」「価格」「PR方法」の4点を盛り込んだ企画提案が求められ、販売期間を11月から2月とする条件も提示されました。また、実際の店舗を見学し、商品や価格設定について理解を深めてほしいと呼びかけました。 一方、〈福袋の商品企画〉では、河村氏から「20代前半の若者が興味を持ち、購入したくなる福袋」をテーマに企画してほしいとの説明がありました。あわせて、2025年の福袋が手土産需要を意識し、“手軽さ”をコンセプトに開発されたことも紹介されました。学生には「コンセプト」「価格帯」「外装」「内容物」の4点を提案条件として示し、「年末年始の具体的な利用シーンを想像しながら企画を考えてほしい」と期待を寄せました。 学生は前半に個人課題である〈アイスの商品企画〉に取り組み、発表を実施。その後、グループに分かれて〈ジェラッテの商品企画〉または〈福袋の商品企画〉の提案に挑戦します。 授業に関するインスタグラムの投稿はこちら 実践女子大学人間社会学部公式インスタグラムにて、授業紹介の投稿が行われました!投稿リンク:https://www.instagram.com/p/DZ8pW_oAaMe/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== 担当教員からのメッセージ 昨年に引き続き、猿田彦珈琲社との連携授業を担当することとなり、大変光栄に思っております。  今年度は、「アイス」「ジェラッテ」「福袋」という三つの課題に取り組むという、挑戦的でありながらも大変貴重な機会をいただきました。アイスは他のカフェでも展開されている商品であるため、どのような差別化要素を組み込めるかが重要なポイントとなります。一方、ジェラッテは猿田彦珈琲オリジナルの商品であり、その魅力をいかに多くの方に知っていただくかが課題です。福袋については、「猿田彦珈琲らしさ」を打ち出しながら、女子大学生が思わず複数購入したくなるような商品を目指しています。  ビジネス社会学科の学生は、商品企画やマーケティング、価値創造への関心が高い傾向にあります。だからこそ、市場や社会の動向にしっかりと目を向けながら、実践的な提案ができるよう授業を展開しています。  5月27日には、履修者全員(26名)が猿田彦珈琲社の皆さまの前でアイスに関する提案発表を行いました。次回のジェラッテと福袋の発表は、チームごとに取り組んだ成果を発表する予定です。学生たちのアイデアが今秋・今冬の商品づくりに活かされるよう、引き続きサポートしてまいります。  猿田彦珈琲社の皆さま、いつもおいしいコーヒーをありがとうございます。また、学生一人ひとりの力を引き出してくださる貴重なコメントをいただき、心より感謝申し上げます。
木造建築が注目されている背景とは?「建築・インテリア構法」の授業でゼネコンの奥村組による特別講義が行われました。 
木造建築が注目されている背景とは?「建築・インテリア構法」の授業でゼネコンの奥村組による特別講義が行われました。 
6月13日、「建築・インテリア構法」(担当:環境デザイン学部環境デザイン学科・内藤将俊教授)の授業で、株式会社奥村組による特別講義が開催されました。建築業界の最前線で活躍する企業から直接話を聞ける貴重な機会に、学生たちは熱心に耳を傾けていました。 建築を通して地域に貢献する会社 はじめに採用グループの坂本悠月氏が登壇し、奥村組について紹介しました。奥村組は1907年創業の総合建設会社(ゼネコン)で、博物館や高層ビル、学校などの大規模建築を手掛けています。自治体や企業、国などから工事を受注し、多くの専門業者と連携します。坂本氏は「一社だけで仕事が完結することはなく、多くの人と協力してつくり上げるところが建築の面白さです」と説明しました。 奥村組は「堅実経営」「誠実施工」を理念に掲げ、安全性と品質を重視した施工で高い信頼を獲得しています。なかでも、トンネル工事に用いられるシールド工法やビルの免震技術など、高度な技術力に強みを持っています。坂本氏は「施工を通して地域やまちづくりに貢献できることも、この仕事の大きな魅力です」と語り、建設業の社会的な役割についても紹介しました。 今が木材資源のつかいどき!? 続いて建築設計統括部の菅正和氏が登壇。授業の前に学生たちの課題や提出物に目を通したことを明かし、「建築への情熱が伝わってきました」とコメント。「建築を学び続けるうえで、何より大切なのは建築が好きだという気持ちです」と学生たちを激励しました。 ここからは「なぜ今、中大規模の木造建築が増えているのか」をテーマに講義がスタートしました。木造建築が注目されている背景には、日本の森林資源の多くが資材に適した時期を迎えていることがあります。さらに建築技術の進歩によって、これまで難しかった中大規模の木造建築も実現できるようになりました。一方で、安価な海外産木材の流入により、国内の林業や木材産業は縮小傾向にあるのが現状です。こうした課題を受け、国は森林資源の有効活用や地域活性化を目的として木造建築の普及を後押ししているのです。菅氏は、木造建築の広がりが環境面だけでなく、日本の林業や地域社会の未来にも深く関わっていることをわかりやすく説明されました。 社員寮で理想の木造建築を実現 奥村組でも積極的に木造建築の取り組みを進めています。これまでに三重県の熊野古道センターや千葉県内の中学校など、中規模木造建築を手がけ、高い評価を得てきました。しかし、建物を土台からすべて木材で造る場合、コストや工期が大きな課題となります。そこで奥村組が採用しているのが、木材と鉄筋コンクリートを組み合わせる「ハイブリッド構法」です。木の温かみや環境性能と、鉄筋コンクリートの強度や施工性を両立させることで、合理的な建築を実現しています。 その代表例として紹介されたのが、西川口にある奥村組の社員寮です。建物は8階建てで、1〜2階部分は鉄筋コンクリート造とし、免震システムも導入。上部の居住フロアは木造と鉄筋コンクリート造のハイブリットで構成されています。さらに、木造ならではの快適さを活かす工夫も随所に施されています。例えば耐火性能を確保するための壁紙で木材を覆ってしまうのではなく、石こうボードの上から木材を仕上げ材として使用することで、木の香りや質感を感じられる空間を実現。「安全性と両立させながら、人に優しい木造の良さを活かすことも大切にしています」と菅氏は語りました。 実験や試験に裏打ちされた評価 奥村組の大きな強みの一つが、自社で研究や試験を行える体制です。菅氏は、耐火性能や構造強度に関する実験を自社研究所で繰り返し実施していることを紹介しました。実験によって、安全性や性能が確認された技術だけを実際の建築に採用しているのです。特に木材は鉄やコンクリートと比べてどうしても火に弱いもの。そのため、火災発生時に熱がどのように伝わるのか、どれくらいの時間で燃焼が進むのか、安全に避難できる時間を確保できるのかなど、さまざまな条件を想定した検証が行われています。西川口の社員寮についても、木と鉄筋コンクリートを組み合わせたハイブリッド構法の採用が決まった後、実際に安全かつ確実に施工できるかを何度も試験したうえで建設が進められたと語られました。 こうして完成した社員寮は、その先進性やデザイン性が高く評価され、グッドデザイン賞やウッドデザイン賞など数々の賞を受賞しています。また、設計に携わったメンバーの一人が女性設計者であることも紹介されました。菅氏は「設計者や工事主任など、建築業界では女性の活躍が目覚ましい。弊社も意匠設計の新入社員の約半数が女性です。」と説明し、「皆さんもぜひ建築の世界で活躍してほしい」と学生たちへ力強いエールを送りました。 建築最前線のリアルを学べた講演 講演後には学生から寄せられた質問をもとに質疑応答が行われました。「木造建築は今後どこまで高層化できるのでしょうか」という質問に対し、菅氏は「技術的には30階を超える建物も可能でしょう」と回答。一方で、「需要に見合う木材の供給がまだ十分ではありません。今後の林業の発展が鍵になる」と説明されました。 また、「社員寮の写真では立面に設備機器が見当たらずとてもすっきりしていましたが、どのような工夫をしているのですか」という質問には、「プロのような鋭い質問ですね」と感心した様子。菅氏は、居住空間を広く見せるため、配管などの設備を中廊下側にまとめて配置していることを紹介し、設計上の工夫について解説してくださいました。 さらに、「今後の建築業界で求められる人材とは」という質問には、人財戦略部の村松敬哲氏が回答。「前向きに取り組める人です。仕事はやりたいことばかりではありません。大変なことや難しい課題にも前向きに挑戦する人は周囲から信頼され、チームにも良い影響を与えます」と語りました。加えて、「皆さんの授業への取り組みも非常に前向きで、私たちも刺激を受けました」と学生たちへエールを送りました。 建築技術の最前線から業界が求める人物像まで、現場で活躍する社会人のリアルな声に触れることができ、学生たちにとって学びの多い貴重な機会となりました。 担当教員からのメッセージ 「建築・インテリア構法」は、一級建築士受験資格を取得するために修得すべき「建築一般構造分野・2科目」のうち、基礎的な役割を担う科目となっており、木構造から鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造、さらには、屋根や壁、設備などの構法まで、幅広く扱っています。 入学時には、建築やファッション、プロダクトなど、専攻する分野が決まっていた者ばかりではなく、また、高校時に文系クラスに所属していたり、美術を選択していなかったりした学生が多く見受けられる本学科ですが、ここ5年間で多くの建築卒業制作が、全国レベルの学外コンテストなどで20以上の賞を獲得してくれています。これは、まさに各々の学生が基礎的な授業に真摯に取り組み、「決して競わず、楽しむ」ことで着実に身に着けた実力の賜物です。 本講義は、そのような学生を対象としており、2年生の6~7割が受講しています。木構造と鉄骨構造が終わり、鉄筋コンクリート構造の中盤へと差し掛かったタイミングで特別講義が行われました。そこで、㈱奥村組の皆様に木と鉄筋コンクリートの高度なハイブリッド構造を主体的にご教授いただいたことで、各回の講義が面的につながり、受講生の興味がさらに広がったと強く感じております。そして、20分以上の質疑応答時間では足りないほどの多くの質問をだした学生たちが、「設計製図」などの演習科目で本講義の内容を柔軟に活用してくれることを期待せずにはいられません。 このような素晴らしい経験を受講生にもたらしてくださいました㈱奥村組の菅様、村松様、坂本様、さらに、調整に翻弄してくださいました事務局の皆様に担当教員として心より感謝申し上げます。
自分の「北極星」を見つけよう!「キャリア・ショーケース」の授業で住友生命の山本浩実氏による特別講義が行われました。
自分の「北極星」を見つけよう!「キャリア・ショーケース」の授業で住友生命の山本浩実氏による特別講義が行われました。
5月28日の、共通教育科目「キャリア・ショーケース」 (担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で、住友生命保険相互会社(以下、住友生命)の山本浩実氏による特別講演が行われました。変化の激しい時代でどう自分のキャリアを積み重ねるか、自分の軸を見つけることの重要さを明るく話してくださいました。 ウェルビーイングを目指す保険会社 「『なりたい私』を見つける一歩」をテーマに行われた今回の講演。山本氏は「失敗談もたくさんあって少し恥ずかしいのですが、堅い話ばかりでは面白くありません。皆さんが将来の選択を考える際の参考になればうれしいです」と笑顔で語り、講演をスタートしました。 住友生命は1907年創業の老舗保険会社で、生命保険や損害保険を扱っています。山本氏は「保険は万が一に備えるものというイメージが強いですが、今はお客さまのウェルビーイングの実現を目指しています」と説明。「健康で元気に歳を重ねたいという願いは、誰しも思うことですよね」と話しました。「Vitality」を軸に、健康寿命を延ばすことを通じて社会に貢献する「なくてはならない保険会社」を目指していると語りました。 また、女性社員の割合は約9割と高く、女性が活躍しやすい環境づくりにも注力。雑誌で「女性が活躍する会社」上位に選ばれたほか、ワークライフバランス部門でも高い評価を受けています。男性の育児休業取得率も100%を達成しており、誰もが働きやすい職場づくりを進めています。 生命保険の営業の魅力を伝えたい 山本氏は2001年、ブライダル業界から住友生命へ転職しました。そのきっかけは、ご主人のキャリアチェンジ。プロスポーツ選手として活動していたご主人は、引退後に理学療法士を目指して大学へ進学することを決意されました。応援したい気持ちはありつつ、幼い子どもを2人育てていた当時は家計への不安を感じたといいます。 「そこで、まずは保険について勉強しようと思いました」と振り返ります。しかし、自分で調べても十分に理解できなかったそう。そんな時に住友生命との縁があり、入社を決意しました。入社後に保険を本格的に学ぶなかで、「自分の人生を守るためには、自分で考え、選ぶ力が必要だ」という思いが強くなったといいます。一方で、保険営業にはノルマが厳しいといったネガティブなイメージも。山本氏は「私たちの仕事は商品を売るだけではなく、人生に潜むさまざまなリスクを伝え、お客さまが安心して暮らせるよう支えること。その価値や魅力をもっと多くの人に知ってほしい」と語りました。 「そこで、まずは保険について勉強しようと思いました」と振り返ります。しかし、自分で調べても十分に理解できなかったそう。そんな時に住友生命との縁があり、入社を決意しました。入社後に保険を本格的に学ぶなかで、「生命保険は人生にとってとても大切なものだ」という思いが強くなったといいます。 リーダーとしての奮闘とキャリアチェンジ 入社後しばらくして、山本氏は愛知中央支社傘下の所長に就任しました。管理職として部下の育成に取り組みますが、当初は苦労の連続だったと振り返ります。「部下が穴ぼこの中にいる状態」に例え、なんとか引き上げようと上から強く働きかけていました。しかし、そのやり方では思いが伝わらず、なかには退職してしまう人も。メンバーと真剣に向き合うなかで、「まずは自分も穴ぼこの中に入り同じ景色を見ながら、下から支えることがマネージャーの役割だ」と気づきます。「自分の考えを押し付けるのではなく、本人が前に進みたいと思う気持ちを応援することが大切だった」と語りました。 そんな山本氏に大きな転機が訪れます。営業職の拠点長として、メンバーの育成に尽力していたある日、全国転勤型の総合職への職種変更を打診されたのです。予想もしていなかった話に戸惑い、不安の方が大きかったといいます。しかし、尊敬する女性の先輩から「女性がその道に進める機会は多くない。あなたに声がかかったのだから挑戦してみたら」と背中を押されました。さらに父親からも挑戦する大切さを教えられ、新たな一歩を踏み出す決意を固めたことを話されました。 「強みのかけ算」で自分らしい軸を見つけよう 「今は、過去の常識が通用しない予測困難な時代です」と山本氏。変化のスピードが速いからこそ、過去の成功に頼るのではなく、学び続けながら自分自身を更新していく力が求められると語りました。では、変化の時代に迷わず進むためには何が必要なのでしょうか。山本氏は「ブレない軸を持つことが大切です」と話します。「目指すべき北極星を見つけ、その時々の目標を積み重ねながら成長していくことが重要です」と学生たちに伝えました。 その軸を考えるヒントとして紹介されたのが、「WILL(やりたいこと)」「CAN(できること)」「MUST(求められること)」の3つ。ついやりたいことばかりに目を向けがちですが、自分の強みや周囲から期待される役割もあわせて考えることが大切だと説明しました。また、「唯一無二の強みを持つ人は多くありません」とした上で、「強みの掛け算」という考え方を紹介。特別な才能がなくても、複数の得意なことを組み合わせれば、自分らしい強みになると語りました。 「就職はゴールではなくスタートです。自分が何を大切にし、何に喜びを感じるのかを考えながら、自分らしい軸を見つけてほしい」とエールを送り、講演を締めくくりました。 信頼を積み重ね人との関係を築く 学生同士で意見交換の時間が取られた後、山本氏への質疑応答が行われました。「マネージャー時代に意識していたことは何ですか」という質問に対し、山本氏は「メンバーに何のために働いているのかを聞くようにしていました」と回答。「何を大切にしているのか、本音の部分を知ることを意識しました。そのためには、こちらも自己開示をしながらコミュニケーションを重ね、信頼関係を築くことが大切でした」と語りました。 また、「誰かの役に立ちたいと思っていても、自分のことで精一杯なときはどうしたら?」という質問には、「余裕がないときもありますよね」と学生に寄り添いながら回答。「まずは自分のやりたいことにしっかり取り組むこと。そしてアルバイトやボランティアなどを通じて、多様な人と関わる経験を大切にしてほしいと思います」と話しました。 このほかにも学生たちは活発に発言。自分らしい軸を持ちながらも、変化を恐れず挑戦し続けることの大切さを学ぶ貴重な機会となりました。 担当教員からのメッセージ 山本様は、本年度、初めてご登壇いただきました。住友生命様には、昨年度からJWP(実践ウェルビーイングプロジェクト)の活動をはじめ、様々な場面でご支援をいただいています。特にFR(Future Generations Relations)活動、すなわち次世代との関係性を大切に事業を推進されています。山本様のご経験から、リーダーシップのあり方や、キャリアの築き方など多岐にわたる貴重なお話しをいただき、とても貴重な時間となりました。山本様に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。
航空機廃材に新たな価値を JAL連携授業で学生がアップサイクル商品を企画・最終プレゼンを実施(6/16)
航空機廃材に新たな価値を JAL連携授業で学生がアップサイクル商品を企画・最終プレゼンを実施(6/16)
6月16日、人間社会学部ビジネス社会学科2年生が取り組んできた、日本航空株式会社(JAL)との産学連携授業「演習Ⅱa」(担当:若林宏保教授、井上綾野准教授)の最終プレゼンテーションが行われました。5月の授業で提示された「航空機の廃材を活用したアップサイクル商品」の企画課題に取り組んできた学生たちが、約1か月にわたる検討の成果を発表しました。 JAL社員になったつもりで商品企画に挑戦 JAL航空みらいラボ(WEB:https://www.jalaviofuture.co.jp/ )と連携した課題解決型授業が、最終発表を迎えました。授業では、JAL航空みらいラボの細野志麻氏をゲストに迎え、航空機のアップサイクルやJALのサステナビリティへの取り組みについて学びました。 細野氏からは初回授業で「JAL社員になったつもりでアイデアを考えてください!」と呼びかけがあり、学生たちは「廃材の特性を生かし、『Z世代から長く愛される』新商品を、社会や消費者への伝え方も含めて企画・デザインする」という課題に挑戦しました。 約50人の学生が10チームに分かれ、中間発表でのフィードバックを受けながら企画をブラッシュアップ。最終発表では、「なぜその商品なのか」「どのような価値を届けるのか」「どのように共感を生み出すのか」といった視点まで掘り下げた提案が各チームから発表されました。 初回授業の様子はこちらの記事から→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/10693/ Z世代に響く商品企画と発信戦略 学生たちは、航空機の廃材を活用した多彩な商品アイデアを提案。窓材を使ったキーホルダーやリング、座席レザーのスマートフォンケース・ネックピロー、シートベルトのApple Watchベルト、救命胴衣のガーランドなど、素材の特性を生かした企画が並びました。 さらに、「旅の記憶」や「人を支えてきた素材の物語」といったストーリー性にも着目。SNSで共有したくなるデザインや2次元バーコード を活用した素材の履歴紹介、航空券とのセット販売など、商品の魅力をどのように伝え、体験価値として届けるかという視点からの提案も見られました。推し活や旅行と組み合わせた楽しみ方、購入後の体験設計など、「いかに共感を広げるか」を意識した企画が多くのチームで共通していました。 発表後、細野氏は「中間発表から大きく成長した企画が多く、商品の背景やストーリーが伝わる内容になっていた」と評価。また、「楽しい商品だからこそ、どう楽しむのかまで伝えることが大切」としたうえで、企業やブランドとのコラボレーションでは理念や価値観との親和性を意識することの重要性など、実際の商品企画やマーケティングにつながる視点からアドバイスを送りました。 学生たちにとって、企業担当者から直接フィードバックを受けながら企画を磨き上げる経験は、企画力や提案力を高めるだけでなく、企業視点で課題を捉え、価値を創造する力を養う貴重な機会となりました。 アイデアと提案力が光った入賞チーム 最終発表後には審査結果が発表されました。 3位:チームH-AIRファーストクラスのシートレザーをアップサイクルしたネックピロー「SORA PILLOW」を提案。素材の品質やストーリー性に加え、コラボレーションの視点も盛り込んだ提案が評価されました。 2位:エアウィング航空機の窓材を活用したリング「スカイリング」を提案。素材が持つストーリー性に加え、航空券とのセット販売など、旅と商品を結び付けた体験価値の高い提案が評価されました。 1位:麻辣湯(マーラータン)航空機のシートベルトを活用したApple Watchベルトを提案。空港ごとに異なる刺繍デザインを取り入れ、「次は別の空港にも行ってみたい」と思わせる仕掛けを提案。完成品として販売することで利用者の利便性にも配慮し、デザイン性と実現性を兼ね備えた提案が高く評価されました。 担当教員からのコメント 今回の課題は実際の企業課題を扱う難易度の高いものでしたが、どのグループも非常に質の高い提案をまとめてくれました。学生たちは、Z世代のニーズやJALらしさ、実現可能性などを多面的に検討しながら企画を構築し、ストーリーづくりやネーミングにも高い創造性を発揮していました。また、JALの皆様からのフィードバックを受けて提案を磨き上げる姿勢からは、対話力や協働力の成長も感じられました。生成AIも効果的に活用しながら、自分たちの考えや熱意を形にできていたことが印象的でした。貴重な学びの機会を提供してくださったJALの皆様に心より感謝申し上げます。〈若林宏保教授〉
自分に素直に前向きに!「キャリア・ショーケース」の授業でJFEテクノス社長の能登氏による特別講義が行われました。 
自分に素直に前向きに!「キャリア・ショーケース」の授業でJFEテクノス社長の能登氏による特別講義が行われました。 
6月11日に「キャリア・ショーケース」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業でJFEテクノス株式会社の能登隆代表取締役社長による特別講義が行われました。リーダーの立場から、大学のうちに身に付けておくといい力など、学生にも身近で将来のためになる話をしてくださいました。 素直で前向きに生きる大切さ 冒頭、能登氏は学生たちに和菓子を配りました。出身である帯広市で縁のある企業とともに作られたものだそうです。企業の社長による講演と聞いて少し緊張していた学生たちにも笑顔がこぼれました。能登氏は「昭和、平成、令和を生きてきた一人の人間の話です。何か一つでも皆さんの参考になれば」と語り、講演をスタートしました。 話は能登氏の子ども時代から。幼少期は、勉強や家の手伝いを頑張って褒められることで、自分の存在価値を感じたと振り返ります。その一方で、期待に応えようとするあまり「良い子」でいようとし、頼まれたことを断れない「カッコつけ」の自分がいたとも話しました。 転機となったのは高校受験の失敗でした。「失敗するときは失敗する」と受け止め、ありのままの自分で素直に生きようと決意。その後は冷静に物事を判断できるようになり、「肩の力を抜いて、素直に前向きに生きることが大切だと気づきました」と、自身の経験を学生たちに伝えました。 その時々でモチベーションは変わっていい 大学で燃焼について研究していた能登氏は、その知識を生かせる研究職として、JFEの前身である日本鋼管に入社しました。入社当初は「学生の延長のような感覚で、お金をもらえるなんていいなと思っていた」と振り返ります。しかし、年齢とともに責任が増え、仕事の成果が出るまでに時間がかかることへ次第にストレスを感じるようになりました。「仕事は嫌いではなかったけれど、迷いもありました」と当時を語ります。 そんな時期に支えとなったのが子どもの誕生でした。「家族のために頑張ろうという気持ちが、大きなモチベーションになりました」と話し、「期待に応えようとするカッコつけの自分がうまく作用した」と笑います。「仕事のやる気は、その時々で変わっていい。自分を支えてくれるものや、気持ちを切り替える方法を知っておくことが大切です」と学生たちへ伝えました。 その後、30代、40代と着実にキャリアを重ねますが、「役職が上がるほど、やりたい仕事だけではなくなります」と説明。研究職として入社した後も、総務や経理、電気自動車の新規事業開発など、専門外の仕事を経験しながら視野を広げ、社長へ就任した歩みを紹介しました。 ゼネラリストとエキスパートとは? 能登氏は「会社にはさまざまな部署があり、大きく分けるとゼネラリストとエキスパートがいます」と説明しました。ゼネラリストは幅広い知識を生かして活躍する人、エキスパートは専門性を磨きその分野で力を発揮する人です。それぞれに向いている役割があり、「皆さんはどちらを目指したいですか」と学生たちに問いかけました。例えば、経営層を目指すなら幅広い経験を積むゼネラリスト、専門性を高めて長く活躍したいならエキスパートという選択肢があります。将来の自分を思い描きながら仕事を選ぶことも大切だと伝えました。 また、「仕事ではトラブルが起きるのが当たり前です」と能登氏。多くの人や部署と関わるため、意見の違いを調整する場面は避けられません。しかし、「トラブルを乗り越えることで自信が生まれます」と話します。「仕事がうまくいけば自信がつき、自信は前向きな気持ちにつながります。成長のスピードは人それぞれ。焦らず自分のペースで経験を積み、自信を育てていってください」と学生たちへエールを送りました。 異人コミュ力を身に付けよう! 能登氏は「社会に出ると、育ってきた環境や価値観が異なる人たちと一緒に働くことになります。親より年上の人と仕事をする機会もあるでしょう」と語り、学生のうちに身に付けてほしい力として、「基礎学力」「聞く力」「異人コミュ力」の3つを挙げました。基礎学力では、英語でのコミュニケーション力や論理的思考力を身に付けることが重要です。また、「聞く力」を養うことで、自分とは異なる考え方や価値観を受け入れる姿勢が育まれます。 さらに能登氏は、「異人コミュ力」という独自の考え方を紹介しました。これは、背景や価値観の異なる人と対話し、互いに協力しながら課題を解決する力のことです。「無理に苦手な人を好きになる必要はありません。ただ、仕事では相手との一致点を見つけることが大切です。自分の考えを押し通すのではなく、相手に寄り添いながら理解し合う姿勢を身に付けてほしい」と学生たちに呼びかけました。 自分も変われば周りも変わる 講演後は学生同士で感想を共有した後、質疑応答が行われました。「リーダーとして部下の素直さや前向きな姿勢を引き出すにはどうすればよいですか」という質問に、能登氏は「いい質問ですね。私も悩みます」と感心した様子。そして、「自分が変われば周りも変わります。まずは自分を知ってもらうことが大切。自己開示して自分が素直でいれば、相手も自然と素直になってくれます」とアドバイスされました。 このほかにも学生たちから多くの質問が寄せられました。授業の最後には、学生の代表から「働くことの意味を改めて考えた講演でした。初心を忘れず、達成感を得た経験や自分に素直でいることは就職活動においても大事だと感じました」と感謝の言葉が述べられ、講演を締めくくりました。 担当教員からのメッセージ 能登社長は、昨年に続き2回目のご登壇となりました。最前線で指揮を取られる能登社長のご経験に基づく数々のお話し、お人柄を感じる数々のエピソードも学生の心に響くものばかりした。能登様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
金融業界をもっと身近に!三菱UFJモルガン・スタンレー証券とのコラボ授業が実施されました。
金融業界をもっと身近に!三菱UFJモルガン・スタンレー証券とのコラボ授業が実施されました。
5月1日、キャリア実践演習(担当:国文学科 深澤 晶久教授)にて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社から飯村隆太氏と髙橋真一氏をゲストにお招きし、金融業界について学ぶコラボ授業が行われました。学生たちは、物々交換とお金を使った売買の両方を体験できるオリジナルゲームや講演を通してお金が持つ価値や役割について学びました。 授業と連携企業について キャリア実践演習は、文学部3年生以上の学年を対象とした共通教育科目です。ゲストとして登壇する企業について主体的な事前調査を行い、企業のプログラムに挑戦します。 今回の授業では、手と頭を動かす体験型の講義を通じて金融業界の役割やお金に関する基本的な知識を身に付けました。 飯村氏は「金融業界と聞くとあまりなじみがないかもしれませんが、この授業を通じて少しでも身近に、そして就職活動の選択肢の一つになればいいなと思っています」と話し、講義がスタートしました。 お金の役割を体験しよう!物々交換ゲーム 講義では早速、飯村氏考案のオリジナル物々交換ゲームが行われました ゲームは、食材カードを使って料理を完成させることが目標です。学生たちは班ごとに配られた手札を確認し、どの料理を作るか話し合いました。作戦会議では、「あと何の材料があれば完成するか」を考えながら、必要な食材の洗い出しを進める班の姿も見られました。 その後の交換タイムでは、学生同士による食材カードの交渉がスタート。少人数のグループに分かれ、それぞれが希望する食材を求めて交渉を行いました。スムーズに交換が成立する場面もあれば、「一旦保留で」と交渉を持ち帰る場面もあり、各班が試行錯誤しながらゲームに取り組んでいました。 交換終了後には、手元の食材カードを使って完成した料理を発表。すべてのカードを活用できた班もあれば、一部の食材を余らせてしまった班もありました。 飯村氏は「残った食材は腐ってしまいます。腐ってしまった食材は捨てるしかありません」と説明。料理に活用できなかった食材は価値を失ってしまうことを学生に伝えました。 お金の導入!第2フェーズ 続いてゲームの第2フェーズでは、「お金」の概念が導入されました。注文シートと特設カウンターが設けられ、学生たちは食材カードを売買できるようになります。学生たちは配られた食材カードを確認しながら、「この料理が作れそう」「これは売却しよう」などと相談し、売買を前提とした新たな作戦を立てていました。 ゲームが始まると、不要な食材カードを売却して資金を確保し、そのお金で必要な食材カードを購入する学生たちの姿が見られました。予算ぴったりで購入する班もあれば、余裕を持って資金を残す班もあり、各班がそれぞれの戦略でゲームを進めていました。また、購入後に改めて手札を見直し、再び売買に向かう班や、一度売却した食材を買い戻す班も見られました。 ゲーム終了後、学生からは「お金を活用することで、いらないものを手放してほしいものを手に入れることができました。交渉も『ほしいもの』同士で行わなくてよいので楽でした」「売買リストが事前に共有されていたため、作戦が立てやすかったです」といった感想が聞かれました。 飯村氏は「お金に変えることで価値を腐らせることなく手元に置いておくことができます。食材と比べると、価値が落ちるスピードははるかに遅いです」と説明。ゲームを通して、物々交換と比較した際のお金の利便性や役割について解説しました。 学生たちは2つのフェーズを通して、物々交換とお金を用いた取引の違いを体験的に学びました。 ゲームの後にはお金の歴史や、その仕組みを支える金融業界について解説が行われました。 お金の歴史 飯村氏は「お金って考えてみると意外と深いもので、お客様とお話しているときも盛り上がったりします。これからお話しする内容も、実際にお客様にお話している内容です」と述べ、お金の成り立ちについて紹介しました。 かつては金そのものが価値を持つものとして物品の交換に使用されていましたが、紀元前7世紀頃になると、金属を用いた貨幣が登場。その後、11世紀頃には金と交換できる「引換券」として紙幣が誕生し、17世紀頃に紙幣が広く定着したと説明しました。 続いて紙幣と信用の関係性について解説がありました。 飯村氏は紙幣の成り立ちについて「もともとは金と引き換えることができる引換券」と表現し、現在の日本の1万円札が約25円で製造できることを紹介。「紙幣は製造コストだけを見るとお札の価値は数十円程度ですが、社会全体がその価値を『1万円』だと信じて認めているため、紙幣として買い物に使用できる」と、紙幣そのものの価値と、社会の中で認められている価値は異なることを説明しました。 この、社会の中で認められている価値を〈信用〉と呼び、クレジットカードやキャッシュレス決済も〈信用〉を活用したお金の形の変化だと話しました。 金融業界の役割 飯村氏は「金融業界は、お金を『集める・貸す・増やす・守る』ことをしています」と説明し、「『集める・貸す』は銀行、『増やす』は証券、『守る』は保険が担っています」とそれぞれの役割を紹介しました。 銀行は利用者から預かったお金を住宅購入者や企業などに貸し出すことで経済を支え、証券は株式や投資信託などへの投資を通じて資産形成や経済の活性化に貢献しています。また、保険は多くの人がお金を出し合い、事故や災害などで大きな損失を受けた人を支えることで、安心を提供する仕組みであると説明しました。 学生たちは、金融業界という一言でまとめられる業界の中にも、それぞれ異なる役割があることを学びました。 金融業界のやりがい 飯村氏は「新卒で商社に入社したのち、外資系銀行を経験して現職となっています。現在はお客様の資産運用のお手伝いが業務の中心です」と自身の経歴を紹介しました。 また、仕事を通じて得られたものとして、「お客様としてさまざまな方とお会いできることがおもしろいです。また、マネーリテラシーが身に付き、結婚や学費など自身のライフプランニングにも役立っています。周囲にも相談しやすい環境があります」と説明。さらに、「外資系企業も多い業界のため、転職を含めたキャリア形成がしやすい点も魅力です」と話しました。 学生たちは、物々交換ゲームや飯村氏の講演を通して、お金の仕組みや金融業界について理解を深めました。 担当教員からのメッセージ 本年から開講のキャリア実践演習については、金融、エンタテインメント、ヘルスケアの3社のご支援をいただき文学部キャリア科目群の3年生向け科目としてスタートしました。 その冒頭にお願いしたのが、金融リテラシー講座です。キャリアを考える上で、決して外せないのがファイナンシャルプランニングであると考え、三菱UFJモルガン・スタンレー証券様にご協力をお願いしました。 金融リテラシーと聞くと、難しいイメージがありましたが、ゲーム方式を取り入りていただき、学生は、とても楽しく、「マネーの基礎」について学ばせていただきました。こうした知識を知っておくかどうかは、彼女たちの将来に大きく影響することと思います。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
「知っている」と「言語化できる」は違う?サイバーエージェントによる、AI活用の最前線とAI時代に求められる力を学ぶ特別講演が行われました。
「知っている」と「言語化できる」は違う?サイバーエージェントによる、AI活用の最前線とAI時代に求められる力を学ぶ特別講演が行われました。
5月15日、実践女子大学人間社会学部の授業「社会科学におけるソフトウェア設計(担当:社会デザイン学科 今田 一希専任講師)」にて、株式会社サイバーエージェント(以下サイバーエージェント) インターネット広告事業本部 AIクリエイティブ部門の川越寛之氏をお招きし特別講演が行われました。学生は、広告制作やデータ分析などの実例を通してAI活用の最前線を学ぶとともに、『知っていること』と『言語化できること』の違いや、AI時代に求められる力について理解を深めました。 授業と連携企業について 「社会科学におけるソフトウェア設計」は、人間社会学部の3年生を対象に開講されている専門科目です。現代社会でさまざまな場面で活用されているデジタル技術の中でも、ソフトウェアによる課題解決に注目。特に、生成AIを活用した実際の課題解決をテーマの中心に据え、学生たちはソフトウェア設計に挑戦します。 今回の授業では、Abemaなどの動画配信サービスを始め多様なクリエイティブ事業を行っているサイバーエージェントから、インターネット広告事業本部 AIクリエイティブ部門の川越寛之氏をお招きし、インターネット広告の現場で活用されているAIについて、そしてAIを活用するために必要な力について、体験型のワークを交えながらご講演いただきました。 川越氏は「サイバーエージェントではインターネット広告の作成にAIを活用しています。AIの導入や技術的なアップデートの結果、広告を制作する人員の大幅なスリム化が行われました」と説明。どうしてインターネット広告でAIが活用されているか、業界の特徴や傾向のお話から講演がスタートしました。 インターネット広告の仕組みとAIの需要 川越氏は、「広告業界の中心はインターネットです」と説明。インターネット広告では、広告がどれだけ多くのユーザーに見られたり、クリックされたりしているかといった〈品質評価〉が、広告掲載において重要な指標になると話しました。 また、広告の効果は掲載直後に高まるものの、その後は徐々に低下していく傾向があることを紹介。「広告効果が下がると品質評価も低下するため、良い広告を維持するには継続的な更新が必要です」と説明しました。 さらに、品質評価を高めるためには、ターゲットに合わせてさまざまなパターンの広告を作成する必要があると解説。「効果的な広告運用のために100本程度の広告パターンが必要な場合もあり、人の手による制作だけでは対応しきれない量になっています」と話しました。 加えて、AIは広告の制作だけでなく、広告効果の予測にも活用されていることを紹介。「判断をAIに任せることで、データに基づいた客観的な分析が可能になりました。その結果、広告効果は導入前と比べて2倍以上に向上しています」と説明しました。 “AIっぽくない”正体は言語化にあり 実際に川越氏がAIで生成した動画を学生に披露しました。動画では、女性が画面に向かって「実践女子大学の皆さん、こんにちは」と語りかけます。この女性の映像だけでなく、音声もAIによって生成されたものだといいます。自然で“AIらしさ”を感じさせない動画に、学生たちからは驚きのリアクションが上がりました。 違和感のない生成動画について、川越氏は「つくるためには言語化が大切です」と説明。生成AIは、プロンプトと呼ばれるユーザーからの指示文をもとに、文章や画像、動画などを生成する仕組みです。 「例えば、この動画の『ピントがぼけている状態から徐々に合っていく』という演出も、プロンプトによって指示しています」と紹介。映像の状況や動きを正確に言葉で表現し、プロンプトとして入力することで、より自然な動画を生成できると述べました。 さらに川越氏は、「生成AIは人間が入力したプロンプトによって出力結果が決まります。100本のバリエーションもプロンプトによって作り出されており、“AIで手作り”されているんです」と説明。動画素材そのものはAIが生成していても、どのような動画をつくるのかを考え、指示を与えているのは人間であることを紹介しました。 AIと並走する制作作業と言語化 川越氏は「AIを活用するにあたって言語化は非常に重要ですが、プロンプトとして入力できるほど自分でははっきりと言語化できていない要素も活用していくことが、今後重要になってくるのではと感じています」と話し、学生に「自分の理想の服」を生成してみるワークを提示しました。 ワークでは、「自分の理想の服」をテーマに生成AIを活用。学生は理想に近い服の画像をAIに提示し、画像に含まれる特徴やデザイン要素を言語化しました。続いて、生成された文章をもとに、画像生成用のプロンプトを生成。完成したプロンプトを用いて画像生成を行いました。 学生たちは、画像の言語化からプロンプト作成までのプロセスにAIを活用することで、自分の中にあるイメージを具体的な形として表現する体験をしました。 講演の終わりに 川越氏は最後に、「“知っていること”と“言語化できること”はイコールではありません」と話します。ワークで体験したように、言葉にできないイメージであっても、AIを活用することで表現につなげることができると説明しました。 また、自身が好きなゾンビ映画を例に挙げ、「好きな作品であれば、どのシーンが魅力的で、何がどのように動くのかを具体的にイメージできます。しかし、そのイメージは自分が持っているものであり、AIは持っていません。AIに再現させるためには、自分のイメージを伝える必要があります」と解説。 さらに、学生がワークを通じて体験した“知っていること”と“言語化できること”の関係性に再び触れ、「“知っていること”を増やし、自分の引き出しを豊かにすることで、AIを十分に活用できる力を身に付けることができます。大学生活の中で、自分の好きなことや興味のあることについて知識を深めてほしい」と学生へ呼びかけ、講演を締めくくりました。 担当教員からのメッセージ この講義は、AIの利活用についてをテーマとしています。 「AIの利活用」に限らず、データサイエンスなど私が講義で担当しているテーマは須らく、座学で理屈を知っても有用性や利便性に気づくことは難しく、実際に自分で使ってみたり、学生自身の身近で利用されている実例を実際に見聞きすることで、初めて価値を感じられるのではないかと考えています。 今回、川越様にはSNSなど学生の身近なことに対してAI技術が利活用されている実例をお話しいただき、演習を交えて実際に使ってみることを体験させていただきました。 心より御礼申し上げます。 受講生たちには、ご講演や講義を通じて「AIというよくわからないけど凄いっぽい新技術」から「AIという自分をサポートし、アイデアを具体化するツール」へ昇華させ、今後社会で求められるであろうスキルを持った人材への成長の一助としてほしいなと思います。
航空機のアップサイクル商品企画・デザインに挑戦!2026年度「演習Ⅱa」の授業でJALとのコラボ授業が始まりました。
航空機のアップサイクル商品企画・デザインに挑戦!2026年度「演習Ⅱa」の授業でJALとのコラボ授業が始まりました。
5月12日、演習Ⅱa(担当:ビジネス社会学科 若林 宏保教授、井上 綾野准教授)にて、JALとコラボした航空機のアップサイクルに関する授業がスタートしました。JALから細野志麻氏をゲストにお招きし、JALが取り組むサステナビリティへの取り組みとアップサイクルの事例の講演と、学生が取り組む課題の発表が行われました。 授業と連携企業について 演習Ⅱaは、人間社会学部の学生を対象に開講されている専門科目です。授業を通じて、次年度以降のより専門的な学びに向けた具体的な根拠に基づく議論をする力や、正しい文献を選び必要な情報を正確に読み取る力などを身に付けていきます。 この授業では、企業から提示された課題に学生が取り組む「課題解決型」の授業として、旅客機や貨物機の運航を行うJALと連携しています。今回はコラボ授業の初回として、学生が取り組む課題が発表されました。また、課題に関連するJALの取り組みについて、客室乗務員の責任者や救難訓練の教官を経験した細野氏から解説が行われました。 細野氏は「JALではサステナビリティへの取り組みを強化しており、『社会価値創出を事業の中心・成長軸に据える』という価値観で様々な活動を行っています」と話し、その取り組みのひとつとして、アップサイクルについて解説しました アップサイクルとJAL 細野氏ははじめに、「アップサイクルは“使われなくなった廃材を、新しい形に加工して活用すること”です」と紹介しました。 そして、JALにおける廃材について、「航空機そのものです」と説明。航空機には約300万点の部品が使用されており、座席に使われているレザーやシートベルトをはじめ、エンジンや窓などもアップサイクルの対象になっていると話しました。 細野氏は、アップサイクルの素材として活用されている例のひとつとして“救命胴衣”を紹介しました。機内で使用される部品や装備品には、安全を守るために厳格な使用期限が定められており、まだ使えそうに見えるものでも安全上の理由から廃棄されることがあるそうです。そのため、「年間約2000個の救命胴衣が、きれいなまま廃棄されていました」と説明しました。 アップサイクルがスタートしたきっかけ JALでアップサイクルが始まったきっかけは、「救命胴衣のポーチ」だったと紹介しました。 定期交換する救命胴衣が年間2000個、故障も無いのに綺麗な状態のまま廃棄されるのを見た整備士が、「もったいない。何かできないか。」と声をあげたことがきっかけとなり、アップサイクルの取り組みが始まりました。  この取り組みをきっかけに、安全のための使用期限を過ぎてしまった救命胴衣やシートベルトなど、ほかの装備品や部品類のアップサイクルに活動が広がっていきました。現在では、家具メーカーなど他社とコラボした取り組みも行われており、社員が制作したアップサイクル商品は現在もJAL公式オンラインストアやJAL工場見学の売店、不定期の物販イベントで販売されています。 JAL公式オンラインストア→https://ec.jal.co.jp/shop/e/e00020394/ 新たな価値を付加するアップサイクルとストーリー 細野氏は、JALが行う航空機のアップサイクルについて「使用期限が切れた装備品や経年劣化で使用できなくなったものでも、“実際に運航で使用されていた”というエピソードがあります。一度役目を終えた部品の役割を加工によって変化させることで、新たな価値を生み出しています」と説明しました。 さらに、「使われなくても、航空機としてたくさん空の旅を経験している装備品たちが、新たに生まれ変わって価値を発揮することは乗務員としてもうれしく感じます」と、アップサイクルへの思いを語りました。 実際の商品 JALのアップサイクルの事例が紹介されました。シートベルトや救命具など、実際に機内で使用されていた装備品は、キーホルダーやポーチにアップサイクル。さらに、航空機の車輪止めに使用されていた木材は、神社とコラボした”滑らない”合格祈願のお守りとして活用されています。 また、実際に機内で使用されていたシートレザーは、スツールや小銭入れ、バッグへと生まれ変わっているほか、エンジンの部品や燃料タンクの点検口の蓋を使用したインテリアオブジェ、アクリル製の窓を使ったキーホルダーなども紹介されました。 実際のアップサイクル商品のほか、加工前の廃材を学生に渡す細野氏。 学生は実物を間近で観察し、素材を確かめて「かわいい」「しっかりしていて頑丈そう」など、感想を交換しました。 課題の発表 今回学生が取り組む課題は「廃材の特性を活かし『Z世代から長く愛される』新商品を、社会や消費者にどう伝えるかも含めて企画・デザインする」です。 細野氏は「JAL社員になったつもりでアイデアを考えてください!優秀な企画は実際に採用させていただく可能性もあります」と学生に声掛け。「必要に応じて他社とのコラボOK」など、発表の要件が共有されました。また、今回の企画でアップサイクルの材料として使用する廃材の特徴も紹介されました。 学生は、今回の授業で確認した実際のアップサイクル商品や、素材の特性を参考にしながら、グループに分かれて企画の提案を行います。 担当教員からのメッセージ ビジネス社会学科2年生約50名が、JAL航空みらいラボ様と共に航空機のアップサイクル・アイデアに挑みます。教員として期待するのは、単なる思いつきに留まらない「社会課題の解決とビジネスを結ぶ」リアルな視点です。約50名の仲間と切磋琢磨しながらプロの現場に本気でぶつかり、未来の循環型社会を形にする力を養いましょう。学生たちの瑞々しい感性とJAL様のプロの知見が融合し、どんなワクワクするイノベーションが生まれるか楽しみです。〈井上 綾野准教授〉
JALふるさとアンバサダーってどんな仕事?「実践プロジェクトa」の授業でJALとの特別コラボ授業が始まりました。 
JALふるさとアンバサダーってどんな仕事?「実践プロジェクトa」の授業でJALとの特別コラボ授業が始まりました。 
5月11日に日野キャンパスにて、「実践プロジェクトa」(担当:村山 浩一特任教授)の授業で、株式会社JAL航空みらいラボとの特別コラボ授業が開始されました。この日はオリエンテーションとして、日本航空株式会社(以下、JAL)の地域活性化の取り組みについて学びました。授業の最後には企業から課題が出され、学生たちはグループワークに取り組みます。 社員の幸福を大切にする JAL航空みらいラボは、2024年に設立されたJALグループの新会社。航空分野で培った知識や経験を活かし、大学との連携にも力を入れています。今回登壇したのは、長年客室乗務員として活躍されている戸田亜希氏、塩崎雅子氏、そして札幌からオンライン参加した水上みのり氏の3名。塩崎氏は「学生の皆さんと関わることで、新しい発想に刺激を受けています。私たちにとっても学びの多い時間です」と話し、講義がスタートしました。 まず戸田氏から、JALについての紹介がありました。JALは1951年に設立。現在は日本航空で初となる女性社長が経営を担っています。主な事業は航空運送ですが、物流や金融など幅広い分野にも挑戦しています。「コロナ禍で旅客需要が大きく減少した経験から、航空以外の事業強化にも取り組んでいる」と話されました。 さらに紹介されたのがJALの企業理念。その中には「全社員の物心両面の幸福を追求する」という言葉があります。戸田氏は「利益だけでなく、社員がやりがいや誇りを持って働けることを一番に大切にしている」と説明しました。安全運航を支えるためにも、社員一人ひとりが前向きに働ける環境づくりが重要。そのためにも、社員全員の幸せが大切だと考えているのです。 JALが取り組む地域活性化とは? JALでは、サステナブルでウェルビーイングな未来を目指し、「JALビジョン2035」を掲げています。テーマは「安全・安心」「心に響く出会いと体験」「関係・つながりの創造」の3つ。今回の授業は、その中の「関係・つながりの創造」に大きく関わります。戸田氏は「地域活性化とは何をすることだと思いますか?」と学生たちに問いかけます。地域活性化とは、単にイベントなどで盛り上げることではありません。地域で安心して暮らせる環境を整え、将来にわたって活力ある社会を維持していくことだと説明しました。 では、なぜJALが地域活性化に取り組むのでしょうか。戸田氏は「航空業界は、人やモノの移動によって成り立っています」と話します。地域が元気になることで移動も増えることは、JALにとっても大きなメリットがあります。JALの強みである「移動」を活かし、人と地域をつなぐ役割を担っているのです。 JALふるさとアンバサダーって? JALが行う地域活性化の取り組みのひとつに、「JALふるさとアンバサダー」があります。これは、地域のために働きたいという思いを持つ客室乗務員のこと。各地に移住しながら地域の魅力発信や活性化に取り組む活動を行っています。ここからは、実際に札幌でアンバサダーとして活動する水上氏がオンラインで登壇しました。水上氏は客室乗務員として全国を飛び回っていましたが、地域事業本部への異動をきっかけに観光開発に携わるようになると、「もっと地域に深く関わりたい」と感じるように。その思いから、出身地である札幌のふるさとアンバサダーに手を挙げたと話しました。 JALふるさとアンバサダーは2020年に始まり、現在は23名が全国各地で活動しています。実際にその土地で暮らしながら、地元では当たり前になっていて気づかれていない魅力を掘り起こしていくのが大きな役割。水上氏は「地域のリアルな声を大切にしながら、CAとして培ったおもてなしの経験を活かしています」と話しました。 活動内容は、地元食材を使った商品開発や観光PRなどさまざま。特徴的なのが、生産から加工、販売までを一気通貫で行う「6次産業」である点です。アンバサダー自ら実際に現地へ何度も足を運び、人とのつながりを築きながら、新たな地域の価値を生み出しています。 地域の未来を考える課題に挑戦! 水上氏は学生たちへ「もし皆さんがJALふるさとアンバサダーだったら、地域のために何をしますか?」と問いかけました。地域活性化は「楽しかった」で終わらせず、その後もどう継続していくかを考えることが大切です。そのため「今回の課題でも、どうすれば人に楽しんでもらえるかと、どうすれば持続可能な取り組みにできるかの両方を意識してほしい」と呼びかけました。 続いて戸田氏から課題内容が発表されました。テーマは「JALふるさとアンバサダーの視点で、地域に寄り添いながら魅力を発信する企画を考える」というもの。地域選びから学生自身が行い、「なぜJALが関わる意味があるのか」「地域にどんなメリットがあるのか」まで考える必要があります。さらに、既存のアイデアではなく、独創性のある企画であることも求められました。 なかなかの難問に、学生からは「理想的なアイデアを、持続可能なビジネスとして成立させるにはどんな視点が必要ですか」という質問も。これに対し塩崎氏は、地域名産を使った商品の包装作業を障害のある方に依頼し、新たな雇用につなげた事例を紹介。「その商品だけで利益を出すのではなく、地域にどんな価値を生み出せるか、どんな課題解決につながるかを考えることが大切」とアドバイスされました。 学生たちは3班に分かれ、地域の魅力や課題について議論を重ねながら企画づくりに挑戦。7月の最終プレゼンテーションに向け、グループワークを進めていきます。 担当教員からのメッセージ 「高校の授業とは全く進め方が違っていて驚いた」「実践的な授業を初めて受け、大変有意義に思う」――。戸田亜希様、塩崎雅子様、水上みのり様にきめ細かくご指導いただき、学生にとって大変よい刺激となりました。受講生は、いずれも実践女子大学に入学したばかりの1年生。実践的な学びを楽しんでいます。戸田様をはじめ3名の方々からは、「地域に寄り添い、地域の魅力を伝える企画を考える」という課題をいただきました。これに対して、学生らは「人とのつながりを大切にしながら、長期的な地域活性化につながるアイデアを練っていきたい」と意気込んでいます。キャリア自律が重視される時代に、このような社会連携プロジェクト型の授業に協力いただき、心から感謝申し上げます。