社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
TOPICS
2022年11月7日

「実践キャリアプランニング」の授業で実践女子大学OGの千葉美那弓氏が人生とお金の関わりを考える講演を行いました。

「実践キャリアプランニング」の授業で、10月14日(金)に実践女子大学OGの千葉美那弓氏が人生とお金の関わりや、ライフプランについての講演を行いました。専攻とはまったく異なる職種についた千葉氏は、人生を逆算して考える「ライフプラン」の大切さを伝えてくれました。

別ジャンルに飛び込み勉強の日々

今回の講師の千葉氏は実践女子OG。今年3月卒業したばかりの、学生たちに身近な先輩です。学部は日野キャンパスにある生活科学部食生活科学科。健康栄養を専攻していました。在学中に栄養士の資格が取得できる学科です。しかし、千葉氏が選んだ会社は証券会社。その理由は「栄養士の仕事は年を取ってからでもできるかなと思った」からだと言います。そのまま栄養士になることに疑問を持ち「お金の勉強をした方が、これからの人生に対して良いのではと思ったんです」と言います。インターンシップに積極的に参加し「様々な業界・企業の話をきいて、栄養士にならなきゃという固定観念を捨てられた」と話しました。

専攻と全く違う職種にあえて飛び込んだ千葉氏は、毎日勉強の日々。6時に起床し、経済ニュース番組を見ながら朝ご飯を食べたら出社。始業までの1時間でまた新聞やニュースを読み、その日の経済動向をチェックします。今の仕事は営業。研修を終え、7月にデビューしたばかりです。新しく資産運用をしたい方や、運用がしばらくない方にテレアポを取り訪問しています。

お金を考えるにはライフプランを考えよう

アイザワ証券は創業104年の老舗証券会社。17都府県48店舗展開しており、千葉氏は静岡県の三島支店に配属されています。証券会社とは株や証券などの金融商品を取り扱う会社です。お金は人生においてかかせないものです。お金と人生の関わりを考えるには、どんな人生を送りたいか考える「ライフデザイン」と人生の具体的な計画「ライフプラン」を決めることが大事だと言います。特に、人生の三大費用と呼ばれる「教育資金」「住宅購入費」「老後の費用」にどれくらいかかるのか考えるのに、ライフプランは大切です。三大費用は、合わせてなんと1億ほどかかると言われています。

今回の講義を聞く学生たちは2年生で、まだ人生に関わるお金をきちんと考えたことはないかもしれません。そこで、まず考えてほしいのが「家計管理」だと言います。自分の今の生活を営むための収入と支出を管理することで、きちんとお金の動きを把握することができます。また、お金の動きは収入と支出の他に、「貯蓄」が大事。お金が入ったら使う前に貯蓄に回す、先取貯蓄をしておくことが大事だと千葉氏は言います。

人生100年時代!お金に働いてもらう考え方

これからの日本は人生100年時代が到来し、2007年生まれの2人に1人は100歳になると言われています。そこで大切になってくるのは、お金を貯めるだけではなく「資産運用」です。超低金利時代の今、銀行の利子は0.001%。「この金利で、預けたお金を倍にするには何年かかると思いますか?」千葉氏の問いかけに、1,000年くらいという選択肢で手を挙げる学生が多い中、答えはなんと72,000年。気が遠くなる時間が必要なのです。預けているだけではお金は増えません。そこで資産を運用し、自分でお金を増やすことが求められています。

資産を使って株や債券を買うことを投資と言います。投資をすることはその企業の株を買うことで、自分のお金が直接企業のために使われるということになります。国の国債を買えばそのお金は公共サービスについて利用され、自分のお金が直接社会貢献に使われることが説明されました。

また、今注目されているのが「つみたてNISA」です。長期積み立て、分散投資が可能で20年間非課税のため資産運用の方法として国も推進しています。18歳以上が対象のため、学生たちも口座を作ることができます。「つみたてNISAをやっている人いますか?」と聞かれると、2、3名の学生が手を挙げました。学生たちがしっかり資産形成を考えていることに千葉氏も感心していました。

投資に「絶対」はない!

良いことに思われる投資ですが、リスクもあります。お金を運用することは必ず利益が得られるわけではありません。世界情勢や景気などにより損失が出ることも。金融商品は自分の意思で選ぶので、利益・損失は自己責任ということを覚えておかなければいけません。

投資は怖いイメージがあるのも確かです。投資詐欺が増えており、被害者の多くが20代30代の若い世代です。「「必ず」「絶対」という言葉に騙されず、自分でしっかりお金の流れを確認することが大事です」と千葉氏からの言葉がありました。

いろいろな企業の話を聞いて柔軟な考えを持とう

早めに就職先を決めて、4年生の間自由に過ごしたかったという千葉氏は、2年生の終わりからインターンシップの参加を申し込むなど積極的に就職活動を行いました。いつまでに何をしたいか逆算して考えることはライフプランと同じです。

また、就職した今だから思うこととして、「就職先は意外と決まります」と言います。「不安や焦りはあると思うけど、妥協せずあきらめずに就活に取り組んでほしいです」と、これから就活を迎える学生たちにエールを送りました。

TOPICS一覧ページへ戻る