イベント「こども未来塾2022」に実践女子大学の学生たちがボランティアで参加しました。小学生たちが地元の食材を活かしたメニューを考え、体験・発表する取り組みをサポートしました。子どもたちが考えたメニューは地元の飲食店で実際に販売されました。
「こども未来塾2022」とは?
「こども未来塾2022」は、公益社団法人立川青年会議所が主催する、現代の子どもたちに「生きる力」をつけてもらうためのイベントです。劇的に変化する現代社会に適応するために、子ども自ら主体的に考え行動し、新たな価値を創造する力を身に付けることを目的にしています。
2021年から始まり、今年で2年目。今年のテーマは、「食×運動」です。食生活のバランスや運動習慣を身に付けることをテーマに開催されました。生きる上で身体は資本です。子どもたちの健康な身体づくりのためは規則正しい生活を送ることが何より大切です。
こども未来塾の背景…食の意識を高めて主体的に行動できる人になってほしい
現代の子どもたちは、屋内の遊びが中心となり外で全身を使って遊ぶことが減ったことや、コロナ禍の外出規制なども重なり、体力・運動能力は低下傾向にあります。さらに、保護者の食の意識の低下により、子どもたちの食生活の乱れや体力に影響を与えていることも指摘されています。
そこで、今回の事業では、子どもたちの食への意識を高め、身体を使って体験をする授業が行われました。また、チームで協力したり体験したことをどう発表するかを考えたり、自ら課題を見つけ、学び、考え判断して行動する力も養います。
農産物も自分たちで収穫体験!
こども未来塾2022は、6月12日の全体ミーティングから始まりました。参加者は小学生中心です。1チーム4名で12チーム編成。初めて会った同士でチームを組むので緊張しますが、みんなで運動などの交流を通じて仲良くなりました。翌日から各チームでWEBミーティングを行い、メニューを考案していきました。ミーティングには協力してくれる地元の飲食店や農家の方々も参加。魅力的なメニューを子どもたち自身で考えていきます。
6月後半から7月前半に、各チームで協力農家さんへ収穫体験も行いました。地元・立川市、国立市、武蔵村山市の農産物を直接収穫し、食材を飲食店で調理をしてもらい、試食しました。自分たちで採った食材を食べる経験は格別です。考えたメニューは7月11日(月)~31日(日)までの約2週間、協力飲食店で販売・提供されました。
考えたメニューは実際に販売提供!
協力してくれた生産者の方々も、農家だけでなく養鶏場や果樹園など多彩なラインナップ。提供された食材は、烏骨鶏の卵やブルーベリー、ビーツ、ウドや小松菜、とうもろこしなど。それぞれの食材を生かす子どもたちが考えたメニューもバリエーションに富んでいます。カラフルな夏野菜カレーや小松菜蒸しケーキ、ブルーベリーティラミスや烏骨鶏のミネストローネなど、おいしいだけでなく栄養もたっぷりなメニューが揃いました。
実践女子大学の学生はボランティアで子どもたちをフォロー
実践女子大学の学生たちも、6月の全体ミーティングからボランティアとして参加しました。1チームに1、2名ずつ所属し、食育面で子どもたちに栄養面のアドバイスをしました。また、発言がない子に声を掛けたり、活発に意見を言い合えるように盛り上げたり。チーム全員でメニューを作り上げられるようにサポートしていました。また、話し合いの資料作りなど、縁の下の力持ちとして活躍しました。
総括の発表会
考案メニューの販売期間が終わってからも、各チームはWEB会議をして資料を作成しました。それは9月23日(金)に行われる発表会のため。全チームが集まり、活動を通して、どんな課題に取り組み、その課題をどのように解決したか、どのような学びがあったかなどをチームごとに発表しました。子どもたちが体験したことを人に伝える場を設けているのです。もちろん、実践女子大学の学生たちも最後まで参加し、子どもたちの成長を見守り、自分たちも学びを得る場となりました。
参加学生の声
実践女子大学 カラフルポテト 垣添 璃緒
◇ 今回の活動で学んだことを教えてください。
今回、このようなボランティアや報告会の貴重な機会をいただきありがとうございました。
ボランティアを通じて一番学んだことは運動をすることの大切さです。
このボランティア活動を通してレクリエーションや運動をする機会がありましたが、そういった活動の中で子どもたちが一番良い顔をしていましたし元気よく活動していたと思いました。
やはり運動して心も体も健康であることがとても大切なことなのだと学びました。
◇青少年育成において地域が連携することは必要だと思いますか。
みなさんがその地域にどういった子どもたちがいるのかを知っていただくことが必要だと思うのと、今回の活動で農業体験などありましたが、その地元で採る野菜を使って自分たちで献立を考えることは一つの食育に繋がったと思うので必要だと思います。
実践女子大学 世界にひとつだけのパン 乙川 さくら
◇ 今回の活動で学んだことを教えてください。
今回このような機会をいただき本当にありがとうございます。
協力してよかったところとしては、私自身普段は小学生と触れ合う機会がないので、今回のボランティアに参加したことで子どもたちと運動をしながら食を学ぶ、大変いい機会となりました。
子どもたちみんながどんどん協力しながら仲を深めることができ、そのお手伝いができてとてもよかったと思っております。
また、関わった小学生一人一人に対して最初の印象とはまた違う一面を発見しそれぞれの子どもの良さを知ることができたため、それも人と関わることのよかったことなのかなと感じています。
◇青少年育成において地域が連携することは必要だと思いますか。
今回のような機会を通して青年育成において地域が連携することは必要だと考えます。
子どもたちが農家さんの野菜や果物を収穫してその野菜を使って自分たちでメニューを考え、お店で販売してもらうというような機会は子どもたち自身ではどうしても動き出すことができないので、まだ難しいと思います。
したがって、このような違う小学校の子どもたちと一緒に協力しながら地域を知ることが地域の連携に必要と考えています。