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2022年4月20日

有楽町マルイ『インクルージョンフェス2022 Spring』で現代生活学科 環境・エネルギーゼミ作成のサステナブルレポート2021が展示されました (3/7〜3/13)

 2022年3月7日~13日、有楽町マルイにおいて『インクルージョンフェス2022 Spring』が開催されました。「私の『好き』は地球や人にやさしい!」というタイトルと共に、有楽町マルイに出店する店舗が各自のエシカルな活動を紹介する中、7階の会場では現代生活学科 環境・エネルギーゼミの活動が「サステナブルレポート2021」と共に紹介されていました。

サステナブルレポートとは

 サステナブルレポートとは、現代生活学科 環境・エネルギーゼミで「持続可能な社会の実現」を目指して行った1年間の活動をまとめたものです。編集長の学生とともに全員が協力しながら、まるで雑誌を編集するように46ページの冊子に仕上げました。

菅野教授のもとでこのサステナブルレポートの作成が始まったのは2019年でした。以前からあった「ゼミの活動を紹介する媒体がほしい」という意見をかたちにしたもので、その2021で3冊目になりますが、毎年学生たちの試行錯誤によりバージョンアップを重ねています。

学外プロジェクトにも積極的に参加

環境・エネルギーゼミのある現代生活学科では、地球環境やエネルギー問題についての基礎知識を学び、問題解決や改善に結びつく手法を考えます。持続可能な社会の担い手となる専門知識と技能を身につける領域です。

2021年の環境・エネルギーゼミの活動では、学外プロジェクトにも積極的に参加しました。J-POWERグループがエネルギーと環境の共生を目指して社会貢献活動に取り組む「エコ×エネ体験プロジェクト」では、実際の発電所を題材として火力・水力発電について学び、参加した他大学の学生とディスカッションを行いました。

また原発事故の風評被害を払拭するために環境省が行っている「ぐぐるプロジェクト」では、放射線に対する正しい知識を学び、それをどう発信すべきかを深く考えて台詞作成部門に応募しました。

キャンパスの外にも、学びの場を求めて

このほかにもいくつかのスマートシティの最前線を見学しました。綱島サステナブル・スマートタウン内の「スイソテラス」は、水素エネルギーの基礎が学べる施設として知られています。ここでの体験を通じて、化石燃料から低炭素社会へどう移行していくべきか、学生たちが考える貴重なきっかけになったようです。柏の葉スマートシティでは再生エネルギーを活用した都市を歩き、あちこちに風力発電機や太陽光パネルの存在を感じながら、環境未来型都市を体感することができました。

さらに学生たちは三菱みなとみらい科学館、科学技術館、多摩六都科学館にも足を運び、五感を通じて学ぶ様々な技術の基礎知識を通じて、環境と技術の共生を考えました。

さらに2021年12月には、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2021」に環境・エネルギーゼミで出展。ブースを訪れた方に環境に関するアンケートを実施する貴重な場となりました。ブースでは学内に掲示された節電ポスターや、使用済みカイロ・ペットボトルキャップ・使い捨てコンタクトレンズケースの回収などを紹介し、活動全体をまとめ、サステナブルレポート2020も配布することができました。

アウトプットの存在は、学生を大きく成長させる

菅野教授がゼミの学生に強調していることは、環境に対して問題意識を持つことだと語ります。

「ゼミに参加する学生の多くはそれまで環境教育や環境活動に参加したことがなく、『環境は理系の学問』という印象を持っている人も少なくないんです。環境について考えたことがないのはそうした機会がなかっただけで、きっかけさえあれば思考をどんどん深めていくことができます。そこでゼミではまず、身近な存在である環境について興味を持つきっかけを重視しています。
 サステナブルレポートは学生の学びによい影響を与えていると思います。自分達で企画を考え、冊子にまとめ上げることを通して、『物を創る』という社会人としての基礎力を養うことにつながっています。アウトプットすることが決まっていると、学生たちの日々の活動に目標ができるようですね。
 2021年はレポートを作った経験が自信につながり、企業が実施するアワードに応募する学生も出ました。環境をテーマにしたアワードはたくさんあるため、今後も応募する学生が続くことを期待しています。
 コロナ禍次第ですが、2022年は引き続き学内の廃棄物(使用済みカイロなど)の回収と、太陽光発電による自然エネルギーキャンパスをテーマにした活動に力を入れたいと考えています。これらの活動を通して学生の視野を大きく広げる社会連携についても、積極的に推進していきたいです。 これからもゼミを通じて環境に興味を持ち、持続可能な社会を考え、行動につなげる学生がここからたくさん巣立っていってほしいと願っています」

2022年1月25日

<学生記者レポート>カードゲームでSDGsへの理解を深めました=JWPプロジェクトを開催(12/12)

「誰一人取り残さない 世界が目指す17の目標」をテーマに、学生のSDGsに対する理解を深めるイベントが12月12日(日)、渋谷キャンパスで行なわれました。「実践ウェルビーイング(JWP)プロジェクト」の一環として行われ、KPMGあずさサステナビリティ株式会社の鈴木ももこさんが講師として登壇。学生たちは、企業や学校、自治体などで導入が進むSDGsカードゲームを実際に体験しました。

SDGsのスローガンのもとイベントが開幕

学生が交流、トークの花咲かせ

講演に先立ち、参加者は互いを自己紹介。世界の諸問題やSDGsなどに関する意見交換を通じて交流を深めました。会場のあちこちで興味ある分野が共通する参加者同士で会話が弾み、人権問題や気候変動などを話題に取り上げては、トークの花を咲かせていました。

共通の話題でトークの花咲かせ

SDGsの背景や目標を学ぶ

鈴木さんの分かりやすい解説が好評

講演では、講師の鈴木さんが、動画や資料を駆使し、SDGs誕生の背景や17の目標を詳述しました。鈴木さんは、難解な話題も噛み砕いて説明。SDGsになじみの薄い学生であっても、分かりやすい解説であると、好評でした。

ちなみに、鈴木さんは大手化粧品メーカーに勤務後、大学院に進学。その後、国際協力に関心を持ち、独立行政法人国際協力機構に就職しました。東南アジア・ラオスで3年間活動したのちに、現在はKPMGあずさサステナビリティ株式会社でコンサルタント業務を担当。企業のサステナビリティやESG経営の実現を支援しています。

SDGsカードゲームに実際に挑戦

その上で、学生たちは「SDGsの本質と可能性が学べる」と注目を集めるカードゲームに挑戦しました。SDGsの17目標の達成に向け、現在から2030年までの道のりをシミュレーション(体験)するゲームです。日本で開発された体験型ゲームであり、現在、研修やイベントに取り入れる企業や自治体、学校、NPOなどが相次いでいます。

学生たちは、1チーム3~4人の8チームに分かれ、計26人でカードゲームに挑戦しました。ルールは、いたってシンプル。プレーヤーは、目標(ゴール)を達成しながら、同時に、SDGsが17目標に掲げる持続可能な世界の実現を目指します。

プロジェクトで目標達成を追求

そのゲームの進め方を紹介すると、真っ先に行うのが個人・チームの目標(ゴール)の選択です。「大いなる富」「悠々自適」「貧困撲滅」「環境保護」「人間賛歌」の5種類が用意されており、例えば、お金が一番大事という「大いなる富」を目指すプレーヤーがゲームクリアするには、お金1200を集めることが必要となります。また、時間がゆったり、たっぷりある「悠々自適」を目指すプレーヤーは、ゲーム終了時に時間15を保持していなければなりません。

まるで現実世界の価値観を垣間見るかのような目標(ゴール)の達成を、プレーヤーは「プロジェクト」と呼ばれるカードの実行を通じて挑戦します。プロジェクトは実行に必要なお金や時間をあらかじめ決められており、例えば、プロジェクト「交通インフラの整備」を実行するには、お金500、時間3が必要です。そして、実行すれば、お金1000と時間1の対価を得られると同時に、次のプロジェクトカードがもらえる仕組みです。

プロジェクトを通じてゴール目指す

目標追求と同時に、社会の状況も変化

プロジェクトの選択がカギ

翻って、ゲームの難しさは、個人・チームの目標だけ追求しても、ゲーム世界全体の状況が良くなるとは限らないことにあります。つまり、他のプロジェクトや世界全体の状況を考えることなしに、自分のプロジェクトを決められないということです。

プロジェクトの実行に応じてゲーム世界の状況も刻一刻と変化します。その変化は、事務局に設置されたホワイトボード「世界の状況メーター」で把握可能であり、ホワイトボード上の青色、緑色、黄色の三色のマグネットの数が、ゲーム世界の状況をそれぞれ「経済」「環境」「社会」の3つのパラメータに分けて表しています。

各プロジェクトは、「経済」「環境」「社会」の3つのパラメータに対してそれぞれ一長一短があり、例えば、先のプロジェクト「交通インフラの整備」であれば、実行すれば状況メーターは青の経済がプラス1、緑の環境がマイナス1だけ変化します。つまり、どのプロジェクトを行うかで世界の状況メーターが刻々と変化。参加者全員が行うプロジェクトの結果、2030年の世界が次第に姿を現す、という仕掛けです。

7チームが目標達成、ゲーム世界も好転

この結果、個人・チームがそれぞれの目標を達成出来ても、世界の状況バロメーターが好転するとは限りません。今回のカードゲームで、学生が目標達成に向け奮闘すること約2時間。目標をクリア出来たチームは、中間発表段階で8チームのうち4チーム、最終的に7チームという結果になりました。また、世界の現状を示す状況バロメーターも、開始時より「経済」「環境」「社会」のいずれも好転、参加者が満足できる好成績となりました。

多くのチームが目標達成
チーム戦略の立て方が奏功

では、なぜ多くのチームが目標を達成し、世界の現状も改善することができたのでしょうか。各チームに話を聞くと、「前半は自分達の目標に向かって行動していたが、自国の目標が達成された後は、世界の現状に目を向け行動する余裕が生まれた」など声が返ってきました。即ち、学生たちは本ゲームを通して、「自分たちの目標を追求するだけでなく、他チームの目標や世界の現状にも目を向けなければならない」と気付いたわけです。

「私も起点」という覚悟で

ゲーム終了後は、その振り返りの講義のため、鈴木さんが再び登壇。日本のSDGsの目標達成状況を、日本が抱える課題や国内企業の取り組みを交えて解説しました。その上で、鈴木さんは「世界はつながっている。《私も起点》を大切にしてほしい。世界の現状を知り、自分に何ができるかを考えよう。国や企業だけでなく『個人』で何ができるかが大切」と講義を総括。SDGsの未来を担う学生へのメッセージとして、鈴木さんが大学時代に教授から教わったという「Think Globally,Act Locally:グローバルに考えて身近なところから行動しよう」の言葉をはなむけに送りました。

「世界はつながっている」+「私も起点」

3回目のイベント開催

実践ウェルビーイングプロジェクトは、サステナブル(持続可能)な社会は何かについてSDGsの理解を深めるとともに、その先にある“ウェルビーイング”という視点について学ぶことを目的としたプロジェクト。指導教授は文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。対象は、学年を問わず本学学生で、2021年後期に発足。今回で3回目のイベント開催となりました。

SDGsカードゲームを終えて
担当の深澤教授

深澤晶久教授の話

実践ウェルビーイングプロジェクトは、昨年の9月にスタートしました。SDGsの動きが急加速していることを感じます。一方、SDGsのゴールは2030年、全てのゴールを達成したとしても、大学生たちはその時30歳前後、彼女たちが社会の中心となって活躍する世界は、まだまだそこから続きます。2050年責任世代といわれる彼女たちには、SDGsのその先、「SDGsプラス1」を考えて欲しい、その視野を身に付けて欲しいと願い立ち上げたプロジェクトです。

この日は、カードゲームを通じて、SDGsに対する理解を深めるとともに、講師の鈴木さんから学んで欲しかったことは、グローバルな視点からSDGsを見つめる視座を習得することです。参加した学生の姿からは、その意図を感じ、真摯に学んでくれる姿勢を感じました。まだまだプロジェクトは続きます。

取材メモ

世界の現状を自分事として捉え、行動していくことの大切さを改めて感じました。私は自分なりのSDGsの取り組みとして、フードロスを少しでも減らせるように献立を工夫、食品を無駄なく調理するようにします!自分の行動で世界に貢献できると思うと嬉しいですね。皆さんも「私も起点」を胸に、日頃の生活にSDGsを取り入れてみて下さい!

食生活科学科食物科学専攻 品田 梨花
2021年12月23日

廃棄エアバッグ由来のトートバッグにSDGsメッセージ!中間発表会で学生のアイデアを検討しました(12/4)

ファッションビジネスに活かすSDGsメッセージを学生が考えるプログラムの中間発表会が12月4日(土)、渋谷キャンパスで開かれました。ファッションブランド「Magnu(マヌー)」と本学の社会連携イベントとして行われ、学生が廃棄エアバッグを再生したトートバッグに描くメッセージ案を検討しました。学生のメッセージ入りトートバッグは、商品化され実際に店頭に並ぶ予定です。最終プレゼンテーションは来年1月8日(土)、東京・有楽町の有楽町マルイで行われます。

Yokattaちらし[PDF:648KB]

廃棄エアバッグをトートバッグに

中間発表会は、再生トートバッグの表面にプリントするメッセージ案を学生が発表、マヌーのデザイナー・伊藤卓哉氏が論評するスタイルで進められました。学生のメッセージがプリントされるトートバッグは、伊藤氏が代表デザイナーを務めるエシカルブランド「yoccattaTOKYO(ヨカッタ トーキョー)」のバッグです。同ブランドは、法令による再利用禁止で未使用のまま廃棄、焼却処分される自動車のエアバッグをアップサイクルしようと、伊藤氏が2015年に立ち上げました。

代表デザイナーの伊藤氏

12チームが中間発表

学生のメッセージデザイン

それによると、学生20人が1~4人の12チームに分かれ、それぞれメッセージ案をプレゼンテーションしました。例えば、学生の一人はメッセージ「『Connect and for the future.』=繋げ、未来のために」を提案。メッセージを通じて「夢は自分でつかみ取る、未来は自分たちで作れる、地球は人間が作る」というコンセプトをアピールしました。

また、「Creating a sustainable environment(持続可能な環境づくり)」というメッセージを考えた学生もいます。「大量生産や大量消費をしてしまうことが、大気汚染や水質汚染につながる。改めて生活を見直す機会になってほしい」という願いをメッセージに込めました。

学生のプレゼンを受け、伊藤氏が逐一、学生と質疑応答を繰り返し、学生へのフィードバッグを繰り返しました。そのやりとりは、相手は学生という遠慮を外し、ビジネス現場の企画会議のリアルを意識したハイレベルなものとなりました。

「伝わるメッセージ」のために

このうち、いくつかのプレゼンをケーススタディに取り上げました。例えば、「夢は自分でつかみ取る」をコンセプトに「繋げ、未来のために」と提案した学生のプレゼンです。

伊藤氏は「あなたの夢は何? 端的な言葉で語ってください!」と問い掛けました。学生が即答できないとみるや、伊藤氏は「戸惑うでしょ。自分の夢が何かがパッと出てこないのに、『夢は自分でつかみ取る』と書いてある。そこに嘘がある」と語り、「だからメッセージが伝わらない」と続けました。

また、メッセージで持続可能な環境づくりを提案した学生には、「リアリティがない」と断じました。というのも、この学生が提案した「生活を見直す機会にしたい」というメッセージが、うわべだけの説得力のないものと映ったようです。すかさず、「この文章を書く前と書いた後で、何か見直した?」と学生に質問。これに対し、「前と後で(変わったことは)正直ない」と学生。伊藤氏は「結局、アクションに結び付けていないから何も変わらない。自分の考えた言葉に対して自分がアクションを起こしていないから、説得力がない」と指摘しました。

学生のメッセージは総じて「誰か大人が考えた言葉をもう一回使っている」と伊藤氏には映ったようです。それもあるのでしょうか。伊藤氏は「もっと自分(の頭)をいじめてください。また、こうして浮かんだアイデアを、もっと煮詰めてください」「自分を追い込んでから、言葉をつくるのでなければ、何も伝わらない」などと強調しました。

伊藤氏と学生が質疑応答

本田技研や有楽町マルイなども協力

授業風景

学生のメッセージ入りトートバッグは、早ければ来年4月中旬にも商品化される予定です。1月8日に行う最終プレゼンの審査で、実際の商品に採用されるメッセージが選ばれます。伊藤氏のほか、ホンダ技研工業や有楽町マルイの環境部門担当者ら6人が学生作品を審査員としてコメントします。

社会連携授業は、本学短期大学部日本語コミュニケーション学科の学科イベントとして実現しました。同学科の髙瀨真理子教授の基礎ゼミを履修する1年生が主力となり、候補作品を考案。また、学内からも公募しました。

髙瀨教授

髙瀨真理子教授の話

「yocatta TOKYO」は、無事故で廃車になった車のエアバッグとシートベルトで作ったトートバッグのブランドです。今回、そのエシカルファッションデザイナー、伊藤卓哉氏と本学がコラボレーションをし、SDGsについて学んだ学生がメッセージ考え、発信する学科イベントが実現しました。有楽町マルイ7階「サステナブルシンク」で1月8日に発表会を行い、審査を経て採用されたメッセージは「yocatta TOKYO」のシングルハンドトートにプリントされ、市販されます。現実に自分の考えたメッセージ入りトートバッグが店頭に並ぶ機会をもらったことで、ファッション業界に関心のある学生に限らず、学生の学科イベントに取り組むモチベーションが高まりました。

 製品化するということは、世の中の何割かの人たちに買ってもらえるようなものを目指すことでもあるので、そこに対する厳しさとリアリティーのありようが学べた良い機会になりました。