受験生の不安を解消!〈社会システム論〉の授業で、東洋製罐とコラボした「Can詰めプロジェクト」が今年も始まりました。
10月6日、実践女子大学人間社会学部の授業〈社会システム論(担当:ビジネス社会学科 篠﨑 香織教授)〉にて、東洋製罐株式会社(以下東洋製罐)の村瀬健氏をお招きし、2026年度「Can詰めプロジェクト」の初回授業が実施されました。東洋製罐との連携による本プロジェクトは、今年度で5年目を迎えます。学生たちは、村瀬氏による説明や動画を通じて、東洋製罐が取り扱うパッケージの価値や役割について理解を深めました。

授業と社会連携について
〈社会システム論〉は、人間社会学部の2年生以上を対象とした学科専門科目です。この授業では、これまでの自身の経験を題材として議論を行い、社会システムを「コミュニケーションの連鎖」として捉える視点を学んでいきます。学生は、時代の変化を踏まえつつ、社会を分析する視点を身につけます。
本授業では金属とプラスチック容器を中心に取り扱うパッケージメーカーである東洋製罐と連携を行っており、今年度も学生が企画・提案を行う「Can詰めプロジェクト」が始まりました。
「Can詰めプロジェクト」は、受験生の悩みの解決を目指して、すでに大学受験を経験してきた学生が、どの時期の、どのような悩みを、どのように解決するのか、問題を発見するところから取り組む企画です。個人のワークからグループワークを経て、アイデアをまとめ、東洋製罐の皆さまにプレゼンテーションを行います。その後、履修学生による相互評価と、東洋製罐の皆さまの評価を総合して、実物化するアイデアを決定します。実物化された缶詰は、次年度のオープンキャンパスで配布する予定です。

連携授業初回では、テクニカルセンター 技術開発統括室から村瀬健氏をお招きし、東洋製罐について、そしてパッケージとなる缶の特徴についてご説明いただきました。学生は、缶詰の役割とパッケージについて理解を深めました。
過去の「Can詰めプロジェクト」取材記事はこちら
2025年度→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/9872/
2024年度→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/7646/
2023年度→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/6476/
2022年度→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/4849/
東洋製罐とパッケージ
村瀬氏ははじめに、東洋製罐がパッケージ業界に位置する企業であることを説明し、村瀬氏が所属する開発拠点であるテクニカルセンターのほか、全国14カ所に生産工場があることを紹介しました。
つづいて村瀬氏は東洋製罐が手がける容器たちをスライドに映しながら「商品によって異なりますが、東洋製罐が手がけたパッケージには印がついているんです」と紹介しました。学生たちはスライドを見ながら早速各自の飲物を確認。中には印を発見した人もおり、東洋製罐のパッケージが生活の身近なところにあることを確認しました。


また、製造しているパッケージについて「パッケージは飲料や食品などの持ち運び、保存、販売に関わる存在であり、生活の当たり前を支えているものです」と紹介。続けてパッケージの役割を「中身を守る、どこにでも届ける、中身の価値を伝える」の三つにあることを解説しました。
さらに「東洋製罐では環境に配慮した包装材料や製造工程の開発を行っています」と話し、実際に水を使わない製造工程の開発や、環境負荷の低減を狙う飲料用アルミカップの開発が行われたことを紹介。アルミカップについて、アルミ缶のリサイクル率が99.8%であることに触れながら「環境問題への意識から、脱プラスチックを狙って製品を導入する企業さんもいます」と説明しました。
缶詰に込める意図と企画の方向性
篠﨑先生は「Can詰めプロジェクト」の企画について、東洋製罐グループホールディングス会長 大塚一男氏のインタビュー動画を引用しながら「『手に取ってもらうこと、守ること、ごみにならないこと』の三点がポイント。とくに『ごみにならないこと』に関しては『開けてすぐに捨てない』という視点でとらえ、中身を取り出した後も容器自体に価値を与えるような工夫を皆さんに考えてもらいたいなと思っています」と学生に伝えました。


また、過去の「Can詰めプロジェクト」で実現化された缶の内容や配布方法について具体的に説明。配布当日には、渋谷キャンパス9階に設置されている自動販売機にも、同プロジェクトで企画した缶を設置したことを学生に伝えました。さらに缶の特徴である密閉性、遮光性、缶を開封するときの音と感触について触れながら「缶を開けたときの『解放感』をキーワードに、スローガンも含めて企画を考えてほしいです」と話しました。






学生は実際に実現化された過去のプロジェクトの缶を一人一つ受け取りました。実際に缶詰を手に取り、重さやパッケージなどを触って確認を行い、これから企画する内容に考えを巡らせていました。

授業の最後に

授業の終わりに村瀬氏は「皆さんが取り組む“受験生の悩みを解決する”という企画は、大学の学生募集という課題解決にもつながります」と述べ、今回の取り組みが授業内にとどまらず、大学が抱える課題の解決にもつながるものであることを学生に伝えました。続けて『自由で良い雰囲気をつくる』『批判をしない』といったグループワークを円滑に進めるためのポイント紹介。「企画を進めていく際、缶の特性に注目するだけでなく、受験生や受験生の親の心境、他大学との差別化などにも目を向けてみてください。目的を捉え、多角的に分析し、多くのアイデアを出すことが大切です」と学生たちにアドバイスを送りました。
学生たちは、今回の授業で学んだ缶の役割をテーマに重ねながら、缶詰の企画を進めていきます。
担当教員のコメント
東洋製罐株式会社のご協力により、本プロジェクトは5年目を迎えました。今年は、受験生が「もう無理」と感じたときに開けてもらい、少しでも「大丈夫」と思えるような缶詰の製作に挑戦します。
「社会システム論」では、社会システムをコミュニケーションの連鎖として捉えます。本プロジェクトは、その理解を深める実践の場です。中身だけでなく、パッケージや缶そのものもメッセージを伝えるメディアとして活かし、受験生の心に届く缶詰を目指します。
プロジェクトを始めた当初、「この缶詰をきっかけに実践女子大学に入学する学生が現れたらいいな」と思っていました。今年、ついに「オープンキャンパスで缶詰をもらい、このプロジェクトに参加したくて授業を履修した」という学生に出会いました。缶詰に込めたメッセージを受け取った学生が、今度はメッセージを届ける側になったことを大変うれしく思います。これからも、学生たちの想いが詰まった缶詰を通じて、新たなコミュニケーションが生まれることを期待しています。
改めまして、東洋製罐株式会社テクニカルセンター技術開発統括室の皆様に心より感謝申し上げます。




















