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SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2024年2月27日

生活環境学科:『STAFF START』を展開するバニッシュ・スタンダードによる特別講義を実施!

1月15日に、1年生対象の「ファッションビジネスの世界」(担当:生活科学部生活環境学科 大川知子教授)の授業で、株式会社バニッシュ・スタンダード/カスタマーサクセス担当の今野俊氏による特別講義が行われました。同社が手掛ける『STAFF START』とは?それは普段、学生たちが利用しているサービスの舞台裏でした。

授業概要

 「アパレル」「建築」「プロダクト」を複合的に学ぶことのできる生活環境学科の、1年生向けの科目『ファッションビジネスの世界』の最終講義で、現在、注目を集める『STAFF START』を展開する(株)バニッシュ・スタンダード/カスタマーサクセス担当の今野 俊氏による特別講義が実施されました。『ファッションビジネスの世界』は、ファッション産業の概観を繊維・テキスタイル(川上)・アパレル(川中)・小売(川下)の形成過程を歴史に学びながら、これからの産業の在り方を考える授業です。

 その最終講義の今回のテーマは、「ECとOMOの現在」。ECはElectric Commerce(電子商取引)の略で、インターネットを介して商品の売買をすること。学生のみなさんには「ネットショッピング」として身近にあります。現在ではOMO(Online Merges with Offline)という考え方が主流になり、生活者は実店舗とオンライン(ECやSNS)をシームレスに行き来しながら商品を購入します。特にコロナ禍以降、自宅に居ながら買い物が可能なEC市場が拡大しており、このような現状の中で、今回登壇いただいた(株)バニッシュ・スタンダードが提供する『STAFF START』は、主に小売において画期的なサービスを提供しています。

 授業の冒頭、今野氏の自己紹介からスタート。これまでにアパレル企業での販売やマーチャンダイザー(MD)としてのご経験を経て、現在は同社の「カスタマーサクセス」という職種で活躍されています。講義は、バニッシュ・スタンダードの概要から始まりました。バニッシュ・スタンダードという社名には、「常識を革める」という意味が込められており、同社が提供するスタッフDXサービス『STAFF START』は、ECの台頭により、実店舗への来店顧客の減少や、それに伴う売上の減少、また、現在の日本においてあらゆる小売業で抱えている報酬の魅力度の低下といった課題を、専用アプリを通じて、店舗に所属するスタッフをDX(デジタルトランスフォーメーション)化し、自社のECサイトやSNS上でのオンライン接客を可能にすることによって解決しています。

 『STAFF START』は、サービス開始から7周年。2023年現在での利用者(アカウント)数は23.3万人にも上ります。2018年の利用者数は25,000人程でしたので、コロナ禍を契機に、ほんの5年間で10倍にも急増しています。また、導入ブランドは2,600を超えています。現代のOMOを下支えするのは、正にこの仕組みで、学生たちは最新事例に触れ、学びを深めることが出来ました。

 『STAFF START』は、EC上に投稿出来るアプリです。店頭スタッフは、ECそのものや、EC上の自身のコンテンツへの誘客としてSNSを活用しており、このアプリでは、その可視化が可能です。例えば、店舗スタッフが商品コーディネートなどの情報をSNSにアップすると、そこからオンラインショッピングへのアクセス数、売上金額等、全てのプロセスが可視化され、そのスタッフの貢献度が報酬となって評価に加算されます。従来は、投稿内容の売上貢献度は不明瞭でしたが、それを明らかにすることで、働く方たちのインセンティブにもなっています。彼らの販売力を、実店舗は勿論のこと、EC上の接客でも活かすことで、月間500万円以上売上げる人は840名にも上り、また、月間の最高売上は2億6,000万円と驚異的な数字となっています。また、画像を通して、顧客との関係づくりにも役立っています。

 また、このサービスにより、大都市にある店舗が必ずしも高い売上を誇る訳ではなく、実際、都道府県別一人当たりの売上の1位富山、次いで石川、栃木と続き、東京は10位となっており、立地による不利益をも凌駕しています。今回の事例は、接客サービス、ひいては働くことそのもの価値の変換が起こっていることを示す事例となり、学生達からも大きな反響を得ました。

学生の主なコメント

・店舗スタッフが活躍できるチャンスがあるということが、印象に残りました。個人の売上成績をしっかりと評価し、
 首都圏のみならず、地方にいる優秀なスタッフも活躍できるようにしているのは、とても良い取り組みだと感じました。

・私自身、ネットで服を買う時に、スタッフの方の着画を参考にしていたので、知らず知らずの内に、このサービスを
 使っていたのだと気づきました。将来、ショップ店員になりたいと考えていましたが、低賃金が心配ごとのひとつでした。
 ですが、『STAFF STRAT』を知り、更にこの夢に向き立っていきたいという気持ちが強くなりました。
 今回の講義を、今後の糧にして、もっと勉強を頑張りたいと思います。

・「ECサイトに、店舗スタッフを立てる」という斬新なアイディアに、はじめは果たして意味があるのか、寧ろ、
 人手の無駄遣いになるのではないかと疑問を抱きましたが、その考えは直ぐに覆されました。
 自分が想像していたよりも可能性は広がっており、この仕事自体を前向きに捉えてみる機会になりました。

  ※バニッシュ・スタンダードのウェブサイト

   企業情報|株式会社バニッシュ・スタンダード (v-standard.com)

  ※『STAFF START』のウェブサイト

   STAFF START(スタッフスタート)とは|スタッフDXサービス (staff-start.com)

大川先生からのメッセージ

 

 常に社会の動きと連動するファッション産業は、変化のスピードがとても速いです。この産業について学ぶことは、結果的に、他産業を考える際にも応用出来ることが面白さです。今年度は、最近頻繁に『繊研新聞』等の業界紙でも取り上げられている『STAFF START』を運営するバニッシュ・スタンダードの今野様にご登壇いただくことが叶いました。

 店舗スタッフは、私たちが商品を購入する際に、助けになって下さる方たちで、魅力のある仕事ですが、収入面を含めて、長年改善出来ない様々な課題にも直面していました。そのような中、誕生した『STAFF START』は、コロナ禍により急速に進んだSNS経由のECとの連携も強めながら、オンラインの強みである物理的な距離も軽々と飛び越え、また、店舗スタッフの方たちの可能性を最大限に引き出すことの出来るアプリです。

 学生のみなさんの感想を読むと、実は普段からコーディネートをチェックしている人がほとんどでした。ビジネスは、その基礎となる原理原則を学ぶことがとても大切ですが、一方で、時代の流れに即した事例研究も重要で、学生のみなさんの興味を喚起する、良き学びとなりました。このような機会を与えて下さったバニッシュ・スタンダード様に、心から御礼を申し上げます。

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