社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2023年2月21日

ロレアル パリ様をお迎えし、企業の課題を一緒に考える特別コラボセッション。学生達から様々な解決策が発表されました

ビジネスの最前線で活躍する方々をお迎えし、企業が直面する様々な課題を知り、その解決策を探る特別コラボセッション。ロレアル パリ様をお迎えした授業のまとめは、学生達のプレゼンテーションです。ジェンダーや人種などの人権意識が高まる中で、これからの広告はどうあるべきなのでしょうか。その未来像を考えました。

前半9グループのプレゼンテーションでは、様々な広告表現に注目

まとめの授業では、グループごとに前半と後半に分かれてプレゼンテーションを行いました。ロレアル パリからは、菊池氏と山下氏が同席。それぞれのグループの発表に対して、様々な角度から評価コメントがありました。

①グループ7
おもちゃ業界が育む“ジェンダーフリー”

子供用玩具を通して小さい頃からジェンダーの刷り込みが行われている事例を紹介。
自由にカスタマイズできる着せ替え人形を例に、ジェンダーにとらわれずに自由に遊べる世界の重要性を指摘。

菊池氏
「おもちゃという着眼点はおもしろいですね。買う人(親)と使う人(子ども)が違うおもちゃはジェンダーの刷り込みが起こりやすいですが、おもちゃから変えることで新しい循環が創れそうです」

②グループ6
化粧品でみる人権問題

メイク=女性という縛りを改善した、近年の化粧品広告事例を紹介。
人権問題を意識した広告は「~らしさ」などの固定概念を取り入れない、商品の特徴や良さを伝えるキャッチフレーズが大切。

菊池氏
「メイク≠女性という社会の意識は広がっています。化粧品ブランドの取り組みに、今後も注目するとおもしろいと思いますよ」

③グループ12
ジェンダーバイアスに目を向ける

家事=母親という表現になっているTVCMをいくつか紹介。
性別や年齢に関係なく、家族が家事を分担することの大切さを強調。

菊池氏
「広告には必ず意味がある。企業の視点で『なぜこの広告を創ったのか』と考えると、また違ったことがみえてくると思います」

④グループ3
人権問題を意識した配慮の足りる広告とは

洗剤とハンドクリームの広告に注目。
webサイト上のアンケートの対象が女性のみという商品と、性別や年齢を問わない広告に変えた商品を対比。広告は性別や年齢ではなく、使用するタイミングや季節感の訴求が大切。

山下氏
「アンケートの対象に注目したのがすごいですね。昔からある製品は、過去から現在までの広告の変遷をたどると新たな発見がありますよ」

⑤グループ18
洗濯・柔軟剤広告

最近は洗濯≠女性という広告が増えているが、柔軟剤はまだ女性の商品というイメージが強い。韓国のブランドを例に挙げ、男性=消臭、女性=フローラルではない広告の可能性を紹介。

山下氏
「韓国の事例への着眼点は素晴らしい。洗剤のCMに若いイケメンばかり登場するのは主婦層に訴求するためなのかなど、広告の意図も考えるとおもしろいですよ」

⑥グループ2
人権意識ない広告

肌の色の扱い方で炎上した中国の洗剤の広告を紹介。
具体的な改善点を通じて、差別につながらない広告に大切なことを検討。

山下氏
「人種以外にも、不美人を美人にするなどの容姿の差別もありますよね。差別とはなにか、深く考えることが大切だと思います」

⑦グループ17
人種差別について

米国大手アパレルメーカーを中心に、これまで炎上した広告を例に人種差別にならない表現を考えた。広告に多様な人が登場する重要性を指摘。

菊池氏
「国内の大手アパレルメーカーには、時代の流れに合わせてビジネスと倫理の両輪を上手く回しているところがあるので、広告表現に注目するといろいろな学びに出会えます」

⑧グループ13
人権問題と広告

男性もメイクをすることを前提にした韓国化粧品の広告と、母親が料理をする食品メーカーの広告を対比し、世の中に浸透しているジェンダーのイメージの改善が必要なことを強調。

菊池氏
「韓国では男性の20%がBBクリームを使用していますが、日本はまだ一桁。男性メイクをどう伸ばすかが課題になっています」

⑨グループ9
人権問題について考える

1970年代の美容広告のモデルを様々な人種のLGBTQ+に入れ替え、現代風に再現する広告を例に、先入観を失くして多様性を意識することを指摘。

山下氏
「先入観を無くすのは難しいことですよね。育児は夫婦がやるものでも『旦那がオムツを変えて“くれた”』と言ってしまう。先入観にとらわれず、自信を持って生きられる社会が大切ですね」

ロレアル パリ賞が発表され、受賞グループには素敵なプレゼントが

前半9グループのプレゼンテーションが終わり、ロレアル パリのお二人はロレアルパリ賞の選定へ。
栄えある受賞に輝いたのは、グループ3でした。
お二人によれば、評価のポイントは家事の先にあるハンドクリームに注目したことと、webサイトのアンケートデータという細かい部分に気づいたこと。グループの5人には、ロレアル パリ製品のヘアオイルとウォータートリートメントのセットが贈られ、歓声が上りました。

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