社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2022年9月5日

共立メンテナンスのビジネスホテル「ドーミーイン」の認知度を上げる施策についてプレゼンする特別授業が行われました。

高橋裕樹特任教授による「株式会社共立メンテナンス」とのコラボ授業が6月24日に渋谷キャンパスにて行われました。1か月前に課題が出され、この日は最終プレゼンテーションに臨みます。課題は「共立メンテナンスが運営するビジネスホテル「ドーミーイン」の女子大生の認知度を上げる施策を考える」。全18班のなかから選ばれた5班が全員の前で発表を行いました。プレゼンの時間は10分です。共立メンテナンスの橋本氏と船木氏も丁寧にFBしてくださいました。

ストーリーズ広告を利用して女子大生にもアピール

一番手の班は、ドーミーインはビジネスマンからは人気が高いが学生が利用するには SNS映えしない点に注目しました。インスタグラムでは「#ドーミーイン」の投稿が少なく、20代はドーミーインには泊まっていないことが分かります。そこで、インスタグラムのストーリーズ広告を利用する案を提案。インフルエンサーにドーミーインを利用してもらい、その様子をストーリーズで流します。ドーミーインに来店しその「インスタを見た」と言うと特典がもらえるという作戦です。また、学生は電車での移動が多いため、駅構内で広告を展開することで、学生の目にもつきやすいのではないかと提案しました。

共立メンテナンスのお二人からのFBは「実例を入れていて説得力があった」と誉め言葉が。「ドーミーインとインスタの親和性についてもう少し言及があれば」という意見もありました。

口コミの投稿を増やす工夫を

2番目の班は20代女性の半数がビジネスホテルを使うという調査結果と、女子大生はSNSの投稿や口コミから情報を得るので、多くの人に利用してもらい口コミしてもらうことを目的に据えました。Z世代はオタク活動など宿泊以外の目的でホテルを利用することが多いことに注目。20代が多く利用する民泊サービスの「エアビー」などを比較することで、ホテル選びの基準は「安く安全でかわいい」ことが重要であるとしました。そこでビジネスマンに人気の夜鳴きそばではなく夜パフェなどのスイーツを出したり、浴衣やアメニティを充実させたり、女性専用フロアを作るなどを提案。様子をインスタグラムに投稿すると特典を付けることで口コミ効果を狙いました。

「現状分析をしっかりしている」という感心の言葉とともに、「フロアや部屋のレイアウトを変えることはすぐには難しい。実現可能性は少し薄い」というFBもありました。

女子大生のブームに乗れ!サウナで認知度アップ

次の班は女子大生にも人気のサウナに焦点を当てました。ドーミーインはビジネスマンの間で、温浴設備が整っているブランドという認識があり、サウナも評判が良いです。そこで注目したのが、女性も月数回サウナに行く人が最近増えていること。女子大生の80%以上がサウナに行った経験があります。ドーミーイン公式のSNSでサウナの魅力をアピールし、サウナ女子会「サ活」に利用してもらうという作戦です。

FBではサウナへの着眼点とコンセプトがしっかりしていることへの褒め言葉が。「インパクトがあるので、提案の仕方をもう少し工夫したらさらに良かったですね」と助言がありました。

SNSを使ってまずは知ってもらうことから

「認知度を上げる」課題ということで、泊まることにこだわらない提案をする班もありました。認知度を上げるにはやはりSNSを活用します。知ってもらう策としてTwitterで自分の周りにあるドーミーインの写真を投稿してもらい、「#私の街のドーミーイン」というハッシュタグをつけてもらいます。どこにある、というのを広げてもらうのです。また「助けてください」という自虐的なアピール方法で大学生に面白く思ってもらう作戦です。公式アカウントをフォローし投稿してくれた人の中から1か月に5人ほど宿泊券などのプレゼントを行います。キャンペーンは継続的に行い、大学構内のポスターなどで宣伝することも提案しました。

共立メンテナンスのお二人からは知ってもらう対策に特化していることや、公式アカウントのフォローのハードルを下げる施策も考えられていることについて感心の言葉が聞かれました。

「住むホテル」で思い出作りを

最後の班はドーミーインのイメージを変える戦略を提案しました。ビジネスマン向けの短期滞在ホテルというイメージをなくし、女子大生でも泊まりやすくするために考えたのが、長期宿泊です。女子大生の友達と共同生活してみたいという願望に狙いを定め、安価で長期宿泊プランを設定。朝食プランやアメニティを充実させ自分の家のように使えるようにします。観光目的にも利用でき、「住むホテル」として友達との思い出作りの場にしてもらうという提案です。

お二人からは「とても説得力のあるプレゼンでした」と評価が。ただ「プランを利用したくなるところまでもう一歩踏み込んでほしかった」という言葉もありました。

それぞれの考えやリサーチ力が光ったプレゼンテーション

5組の発表を終え、最後に総評がありました。「一次資料提出の時から、方向性が大きくグループに分けられました。プランを作る、広報に力を入れる、施策に着目する、の3つです」。それぞれのグループの中から優れていた班などに最終プレゼンに臨んでもらったということでした。最後に優秀班の発表が。「どの班もよく調べていて優劣は本当に僅差でした」と選ばれたのはサウナの魅力をアピールした3番目の班でした。優秀班にはドーミーインの無料宿泊券がプレゼントされました。

学生たちからも「今まで知らなかったが、ドーミーインの魅力を知れた」「短い期間だったがいい発表ができてよかった」という感想が聞かれました。

高橋特任教授からのメッセージ

 今回の授業は実際に企業様(株式会社共立メンテナンス)のご協力をいただき、グループで議論し、中間報告から最終的に企業様にプレゼンテーションを実施する課題解決型の授業を行いました。
共立メンテナンス様からのお題は「ドーミーインの女子大学生の認知度を上げる施策を考えよ!」でした。

今回の授業では全国にビジネスホテルを展開する「ドーミーイン」の認知度を上げることができるのか?同時に共立メンテナンス様の事業内容の理解、ビジネスホテルの理解、女子学生の消費者行動などの現状分析を行い、解決に向けて自分たちができることを考え、企業、業界理解、マーケティング的思考を深める事ができました。ビジネスホテルの特徴や、なぜ女子学生の認知度が低いのかなどグループで議論し課題を発見し、新しい宿泊サービスを企画提案できた事は学生にとって貴重な体験となりました。この授業をきっかけに学生自身も社会人として必要なスキルや取組姿勢など多くの学びがあったと思います。共立メンテナンス様、船木様、橋本様、本当にありがとうございました。

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