多世代交流カルタプロジェクトでは、「相詠みかるた」を完成させ、7月1日に日野市中央公民館かるた会でお披露目しました。「相詠みかるた」とは、高齢者と若者が、「互いの気持ちや考えを交わし合い、日々大切にしたい生き方、暮らし方の交流を行う」というコンセプトのもと、制作したものです。
人口減少が本格化する中で、地域がつながり支え合うためには、お互いが交流し知り合う場の創出が大切です。多世代交流カルタは、異世代が理解しあうツールとして役立てることを目的に、シリーズで、デザイン・作成されています。
今回の「相詠みかるた」の読札は、日野キャンパスの現代生活学科で地域コミュニティについて学ぶ学生が創作し、絵札は、渋谷キャンパスで開講されたオープン講座履修生の学生が担当し、パッケージ化しました。そして、このほど、日野市中央公民館のご協力を得て、地域のご年配の皆さまと現代生活学科学生が、このカルタで初めて交流を行いました。
当日は、最初こそ緊張感がありましたが、「相詠みかるた」を皆さんで一度行うと、一気に場が和みました。そして、「この文章はどうやって作ったの?」「絵札の絵の一つひとつも手作りなの?」と興味津々に作品を手に取ってくださいました。後半は、読札の中から、気になる読札の言葉をきっかけに、昭和の暮らしや現代の暮らし、若者の思いや高齢者の思いなど、自由にお話を交わし合い、最後に、一人1枚ずつ、自分が一番気に入った読札を選び、なぜそれを選んだのかの思いを語り合って、会を閉じました。
学生たちは「緊張したけれど、皆さんとたくさんお話しができてとても楽しかった」「自分が作った札がこんなふうに地域で使っていただけて嬉しい」など、このカルタの手ごたえを感じた様子です。
日野市中央公民館からも「若い方たちが公民館で活動していただけるのは本当に嬉しい。利用者の皆さんも笑顔の輝きが違う」と大変喜んでいただきました。
参加者の皆さんが「気に入った読札」として選んだ読札と、一言コメントをご紹介
「たいせつな おもいは手紙にしたためて」
昔、各家に電話もなく、真心こめて手紙を書いたことを思い出します。
「再利用 大切な木材 無駄にしない」
ものを大切に使い切る。また違う使い方をして、再び命がよみがえる。何か得した気持ちを楽しんでいます。
「ラッパの音 鍋をもって はしりだす」
鍋を持って豆腐を買う。ごみを出さない今こそ必要。
「レッツゴー コミュニティにとびこもう」
まだまだ皆さんと勉強し、教えていただくこと、学ぶことがたくさんあると思いました。
今後も、このカルタを用いた交流を、いろいろな形で行っていきたいと考えています。
2021年3月8日 毎日新聞 掲載
「カルタで多世代交流 実践女子大と本社、意見交換」
本学が毎日新聞社との社会連携事業として計画している、カルタによる多世代交流が取り上げられました。現代生活学科の須賀由紀子教授のゼミ生が中心となり進めており、毎日新聞と2月24日に日野キャンパスで打ち合わせが行われたと紹介されました。
2021年3月8日 毎日新聞 朝刊