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2022年4月6日

毎日新聞社主催イベント「学びのフェス」「たのシニアフェス」に参加しました(3/25)

 毎日新聞社主催イベントが3月25日に渋谷キャンパスで開催され、本学からは「学びのフェス2022春」に美学美術史学科下山肇教授とゼミ生が参加し、「たのシニアフェス一日シニア大学」には、現代生活学科須賀由紀子教授のゼミ生が講義を行いました。

〉毎日メディアカフェ&毎日小学生新聞「学びのフェス」
〉たのシニアフェス「一日シニア大学」

「学びのフェス2022春」デザインのひみつを知ろう「これ何に見える?見立ての体験」

 

美学美術史学科の下山教授による『デザインのひみつを知ろう「これ何に見える?見立ての体験」』の講義は、1時限目から4時限目の1コマ40分定員上限18名で開催しました。
植物を使って人の横顔を描いたジュゼッペ・アルチンホルドの「春」などを参考に、見方を変えると違ったものが見えてくる「見立て」を小学生が体験。参加した小学生は、それぞれ配布された色紙を少しずつちぎり、他の参加者と繰り返し交換し、参加者の手元に残った紙片を何かに見立てた作品を制作しました。
参加した小学生は真剣な眼差しで制作に没頭し、完成した作品に笑みを浮かべていました。

「たのシニアフェス」多世代交流かるた「相詠みかるた」の体験

現代生活学科の須賀教授のゼミ生5名による多世代交流かるた「相詠みかるた」』の講義は4時限目に実施し、参加者は対面とオンラインのハイブリッド型で開催しました。
冒頭に本学オリジナルで制作している4種類の多世代交流かるた(アートかるた、相詠みかるた、見立てかるた、くらしいろはかるた)を説明。
「相詠みかるた」の読札は「高齢者の若者時代のくらし」と「現代の若者のくらし」を照らし合わせて言葉にしたこと(参考①)、一方絵札は、カラフルな紙粘土を型抜きして組み合わせ、読札の言葉の世界を表現したことなど(参考①)、オリジナルかるたの創作の工夫について紹介しました。
「相詠みかるた」とは、高齢者と若者が、「互いの気持ちや考えを交わし合い、日々大切にしたい生き方、暮らし方の交流を行う」というコンセプトのもと、制作したものです。
 講義後半には、「相詠みかるた」の体験やクイズを行い終始和やかなひと時となりました。講義室の外には、「相詠みかるた」の展示も行っており、訪れた方々はパネルや展示物を熱心に見ていました。

関連情報
〉日野市と連携!多世代交流カルタ「相詠みかるた」を日野市中央公民館かるた会でお披露目

メディア掲載
毎日新聞社運営サイト「大学倶楽部」に掲載されました

〉デザインのひみつを知ろう 「これ何に見える? 見立ての体験」
〉多世代交流「相詠みかるた」 こどもからシニアまでともに遊ぶ

2022年1月25日

元タカラジェンヌを講師に招いて特別授業!日本舞踊の奥深さや魅力を学生が学びました(12/20)

日本舞踊の奥深さや魅力を学ぶ特別授業が12月20日(月)、元タカラジェンヌで日本舞踊家の尾上五月先生を講師に招いて渋谷キャンパスで行われました。五月先生は、宝塚歌劇団時代のエピソードも紹介しながら、日本舞踊の醍醐味を解説。学生たちに、日本舞踊に限らず「日本の伝統的な独自の文化に目を向けてほしい」などと語り掛けました。

尾上五月先生は、元宝塚歌劇団65期生。1979~82年間の在団中は、五月梨世(さつき・りせ)の芸名で元月組男役として宝塚の華やかな舞台を彩りました。五月先生の同期には、元雪組トップの杜けあきさんなどがいます。五月先生によると、宝塚音楽学校時代に日本舞踊と出会い、その面白さに目覚めたといい、現在は尾上流師範として活躍中です。

五月先生は、今回の特別授業で「宝塚で培った男役の美学も、できれば日本舞踊に活かしていきたい」などと抱負を語りました。「宝塚音楽学校の生徒は、道路と並走する阪急電車に向かってお辞儀をする?」「宝塚音楽学校の下級生は、階段の踊り場の壁側を直角に歩く?」など、宝塚音楽学校や同歌劇団にまつわる「あるある話」を紹介。学生は興味津々、目を輝かせて聞き入れていました。

お座敷で踊られる「舞」も日本舞踊

特別授業は午前9時から約100分間行われました。それによると、五月先生は、まず日本舞踊のカテゴリーについて発言。歌舞伎舞踊や能狂言に由来する曲目もあれば、「お座敷で踊られる『舞』も、すべて日本舞踊」と語りました。

その上で、「『日本舞踊はどこに行けば観られるか』と聞かれるのが、悩ましい」と胸の内を明かしました。というのも、歌舞伎は歌舞伎座(東京・東銀座)、能狂言は国立能楽堂(東京・千駄ヶ谷)などの各地の能楽堂に足を運べば鑑賞が可能ですが、日本舞踊は「どこで、どんな公演をやっているかは、よほど調べないと分からない」からです。また、日本舞踊の公演を見たくても、「どんな日本舞踊家が世の中にいるか名前が知られていない」のも日本舞踊界にとっては悩みの種。常設の専用劇場がないことや、日本舞踊家があまりテレビに出演していないことが影響しているのだそうです。

「(日本舞踊の公演は)われわれ日本舞踊家が、企画をして公演を運営して上演をして、そして皆さんに『こんな公演をやりますから見に来てください』と案内をして開催します。通年でいつもやっているわけではなく、わざわざ企画して『こういう公演をやります』と決めた時に、日本舞踊の公演が上演されます」(五月先生)

五月先生の特別授業

かつて人気の「お稽古事文化」

尾上流師範として

五月先生はまた、「日本舞踊は、『お稽古事文化』としてこの国に根強く残ってきた」と強調しました。今の子供のお稽古事と言えば、バレエやダンスがポピュラーですが、ほんの50年ほど前は「バレエ教室に子供が通うのと同じくらい、日本舞踊がポピュラーだった」という時代がありました。それがどんどん日本舞踊を習う子供が少なくなり、今では五月先生が主宰する日本舞踊教室にも、「小さいお子さんが通ってくることは、本当に少なくなった」と憂慮しているのだとか。

「日本舞踊がこれだけ衰退してしまったのは、恐らくわれわれ日本人の中に西洋文化に対する憧れがすごく強いからだと思います。畳の生活よりテーブルと椅子の生活の方が便利ですから。そうやって西洋文化が手軽に手に入るようになると、自分たちの伝統文化に目を向けなくなってしまうのですね」(五月先生)

日本舞踊は「歌詞を踊る」

そんな日本舞踊は、西洋由来のバレエやダンスと、どこが違うのでしょうか。五月先生は、バレエやダンスとの違いをいくつか指摘する中で、真っ先に「メロディーやリズムを踊るのがバレエやダンス。日本舞踊は『歌詞を踊る』」という点を挙げてくださいました。そこで、五月先生は日本の新春・正月を象徴する端唄「初春」を学生に紹介しました。

 〽 初春や 角に松竹 伊勢海老や 締めも橙 うらじろの
 〽 鳥追う声も うららかに 悪魔祓いの 獅子舞や
 〽 弾む手毬の 拍子良く つく羽根ついて ひいふうみい
 〽 よっつ 世の中 良い年と いつも変わらぬ のし昆布

「何てことのないお正月の情景を、ただ歌っている」と語りつつも、歌詞に散りばめられた正月の風物詩や縁起物、伝統行事、風習などを解説。その上で、日本舞踊は歌詞を踊るという意味を学生に理解してもらうため、日本舞踊の実演というサプライズもありました。

端唄「初春」を解説
サプライズで実演

「日本舞踊は、歌詞の中にある役柄、それから物語、風景、情景というものを踊っていく。踊りで体を動かすなかで、演技の割合がとても高いのが日本舞踊。しとやかで静かなイメージがある日本舞踊ですが、実は能動的に演技や表現をしている部分が多いのです」(五月先生)

男性と女性、年齢も関係なし

もう一つ、男性や女性の性別で役割分担がないのも、日本舞踊の特徴です。バレエは、トウシューズを履くのは女性、女性を持ち上げるのは男性と役割分担が決まっていますが、日本舞踊はそうではありません。中高年の男性が可憐な少女の役を踊るというのも、珍しくないのです。逆に言えば「男の踊りも女の踊りも両方とも踊れないと、日本舞踊を習得したことにはならない」と、五月先生は強調しました。

さらに、年齢に関係なく楽しめるのも日本舞踊の魅力です。例えば、バレエを続けるには、年齢を経てもトウシューズを履きこなす脚力が要求されます。しかし、日本舞踊はそうではありません。そこまでの身体的能力がなくても、踊れる踊りがたくさんあるからです。

凛とした師範の美しい舞姿
日本舞踊の魅力を解説

このため、日本舞踊は「何歳からでも始められるし、何歳までも踊っていられる」という特徴があります。かえって、年齢を重ねて経験を積み重ねることで、「自分の知識や経験が日本舞踊の理解を深めるのに役立つようになる」と言います。

「日本舞踊は、バレエほどの高い身体能力が要求されない代わりに、『これはどういう意味で踊っているのか』を理解しながら踊るものです。ですので、大人の場合、体は硬いかもしれないけれども、今までの人生経験が稽古の後押しをしてくれる。そういう部分がたくさんあるので、年をとってから始めるお稽古事としては、日本舞踊はすごく向いています」(五月先生)

「結界を張る」は独特な礼儀作法

五月先生のレクチャーは、日本舞踊全般の話から、日本の伝統や古来の文化にも話題が広がりました。例えば、扇子を膝の前に置いてお辞儀をするという所作についてです。非常にフォーマルで、礼儀正しいこの所作には「結界を張る」という意味があると五月先生は説明しました。五月先生によると、「結界を張る」というのは、相手と自分との間に境界線を引き、相手を尊敬しつつ自分が人にへりくだるという意味だそうです。茶道や食事の時の礼儀(箸の置き方)にも通じる「非常に独特な礼儀作法のひとつ」と語りました。

「日本人には、控えめで美しい、そして自分をへりくだる文化があります。日本の文化、古来からの文化が、日本舞踊には随所に盛り込まれており、日本舞踊は日本の伝統文化を知る上でとても勉強になるのです。今の結界の話もその一つです」(五月先生)

着物や浴衣は外国人にアピールする武器

日本舞踊といえば、やはり着物は欠かせません。五月先生は「着物の着付けは、本当に面倒臭い。世界中どこを探しても、ここまで着るのがややこしい民族衣装はない」と苦笑しつつも、「古来からの民族衣装を今も使いこなしているというのは、日本ぐらいだ」と強調しました。それはなぜか。五月先生は、「日本人の深層心理に、深い自国の文化への愛があるから」と推察します。

具体的には、外国人とコミュニケーションを図ろうと思えば、着物の効果はてき面です。五月先生も約27年前、米国生活に何枚か着物を持参し、日本人のコミュニティや教会のチャリティなどのイベントの機会に、着物姿で日本舞踊を踊ったそうです。本人がびっくりするほどの脚光を浴び、「次から次へと声がかかり、引っ張りだこだった」と当時を振り返りました。

その経験もあり、五月先生は着物の着付けについて「普通に着物を自分で着られるのは本当に素敵なこと。ぜひ皆さんも着付けを習得してほしい」と学生にアピールしました。もちろん海外勤務や留学の際には、着物は高価な上に、着付けをマスターするだけの時間がないという事情があるかも知れません。その場合でも、やはり「踊りを踊らなくてもいいので、浴衣一枚でも海外に持っていってほしい。現地で浴衣を着て登場したら、きっとみんなのスーパースターになれるはず」とユーモアをたっぷりに話してくださいました。

日本文化の大切さをアピール

日本の文化を学ぶ大切さを強調

日本文化への理解が進みました

グローバル化が進展する昨今、英語を流暢に話す日本人は格段に増えました。でも、日本や日本の伝統・文化を聞かれた途端、多くの日本人が口ごもってしまうのはなぜでしょうか。五月先生が「いくら語学が堪能になっても、話す内容がないからだ」と残念がるところです。五月先生は、今回の日本舞踊の特別授業を通して、自国の文化を学ぶ大切さを学生に繰り返し強調しました。そして以下のメッセージを学生に残し、同日の特別授業を締め括りました。

「誇りを持って自分の国の文化を学び、習得してほしい。そして自分たちの先祖が培ってきた文化を受け入れ、それを敬ってほしい。自分の国についての知識は、いくら詳しくなっても決して邪魔にならない。たくさんのことを貪欲に学んで誇りを感じてほしいと私は申し上げます」(五月先生)

「芸能文化史」の授業で実現

尾上五月先生の特別授業は、美学美術史学科の「芸能文化史」の授業のなかで実現しました。担当は串田紀代美准教授です。2・3・4年生の約15人が同授業を履修しています。今回の特別授業は、1年生の「民俗芸能入門b」と2年生の「民俗芸能特講d」の履修生を含め約70名が受講しました。

授業を終えて五月先生と

串田紀代美准教授の話

この授業は、日本の伝統芸能について知識を深めることが目標です。しかし現状は西洋文化の人気が高く情報発信も圧倒的に多いので、日本の伝統芸能は危機的状況にあります。履修者の少なさが、それを如実に伝えています。そのため、能狂言や日本舞踊など舞踊・演劇分野で活躍している特別講師を毎年お招きしています。学生の反応は驚くほどよく、本授業がきっかけで本格的に日舞の稽古をはじめた学生もおります。やはり、学生の知的好奇心を刺激する工夫が日々の授業の中でいかに大切か、実感させられます。今回の特別授業も、学生のリクエストがきっかけでした。

 昨今、大学教育の中で批判的思考の態度を身に付けることが要求されています。批判的思考力は、さまざまな課題について自ら考え、問い続けることで鍛錬されます。「芸能」全般を通じて興味のある事柄に出会い、それについて深く考え追求しつづけることこそ、大学生の意義ある学習だと考えます。

指導は串田准教授

2021年12月8日

オクトーバーフェストが10月に開催されました!日野市や十日町市の住民と学生が交流を深めました(10/2~16)

 深まる多摩の秋を地域の人々で楽しむ「オクトーバーフェスト2021」が、10月2日から16日まで東京都日野市豊田の市立カワセミハウスで開かれました。同フェスト実行委員会の主軸として、本学生活科学部の学生が本部企画・会場運営に参加。3日(日)の「オリジナルテラリウムづくり」や16日(土)の「布川ファーマーズマーケット」などの連続イベントを通して、地元日野市や新潟県十日町市の住民らと交流の場を創出しました。

会場のカワセミハウス

 オクトーバーフェストは、ドイツ発祥のビールのお祭りです。カワセミハウスで行うオクトーバーフェストは、日野発祥のクラフトビール「豊田ビール」を楽しみ、地域がつながるお祭りとして、生活科学部現代生活学科須賀ゼミの学生が発案し、2017年から実施してきました。地域の団体による模擬店・展示、多世代が交流する趣向を凝らしたワークショップなどを例年行っています。

学生が本部企画を運営

学生が本部企画を運営

 今年のフェストは、コロナ禍の影響を受け、初めて2週間のロングラン開催となりました。期間中、本学は▼「日野市のオリジナル地図をつくろう!」をテーマに、まち街歩きマップづくり(3日、10日)▼「ビンの中の小さな日野のまち」と称して、ガラス容器の中で小さな自然を表現して楽しむテラリウムづくり(3日)▼交流のある新潟県十日町市布川地区の新米や新鮮野菜を販売する「布川ファーマーズマーケット」(16日)-などの本部企画を実施。生活科学部現代生活学科の須賀由紀子教授のゼミ学生らが、揃いのカワセミハウス・ポロシャツに身を包み、今年のフェストのために学生がデザイン・制作したオリジナルバンダナを着けて、テラリウムづくりや米・野菜の販売ブースなどを担当しました。

 このうち、テラリウムづくりは3日午後1時から行われ、30代から60代まで親子連れを含む日野市民延べ14人が参加しました。コロナ禍の中で参加者は予約制をとり、屋外テントの専用スペースで、本学学生が参加者に寄り添い、心温まる制作の場を創り出しました。

無印良品も協力

 テラリウムづくりでは、イオンモール多摩平の森(日野市豊田)に店舗を構える無印良品から、テラリウムづくりに適した手頃なガラス容器の商品提供や、フォトスポットの設置などの協力を得ました。

 店長の竹内健太さんによると、同社では地域の課題解決に関する取り組みやイベント開催への協力を積極的に進めており、日野市地域協働課を介して、本フェストへのマッチングが実現したとのこと。本学学生とテラリウムづくりの企画を進めて地域のつながりを盛り上げることができ、竹内店長は、「これからも、こうした地域貢献活動に積極的に協力していきたい」などと語りました。

無印良品も販売に協力

学科を超えた連携も

 これに先立ち、地域への愛着を育む日野市オリジナル地図づくりを3日午前11時から実施しています。参加者それぞれが、自分の好きな商店やお気に入りのスポット、苦い思い出もある場所などを市内の地図に落とし込み、自分だけのまち歩きマップを作成しました。多世代で地域のことを話題に交流するのが狙いです。生活環境学科のスタジオMKラボが、マップづくりにデザイン協力しました。

新潟の米や野菜を販売して地域をつなぐ

布川ファーマーズマーケット

 また、16日(土)の「布川ファーマーズマーケット」には、須賀ゼミが都市農村の支え合いをテーマに交流している新潟県十日町市松之山布川地区の住民4人が、この日の朝に布川地区を車で出発して、3時間半かけてカワセミハウスに来場。同地区で採れた新米魚沼産コシヒカリや朝採りの新鮮野菜を会場に持ち込み、午後1時から販売しました。

 用意された新米は、いずれも雪深い同地区の山の清水を利用した棚田の特別栽培米「山里布川米」です。学生が、1㎏入り・2㎏入り・3㎏入りそれぞれの個数を考えて事前に手配し、合わせて100㎏分の米を、「黒川かわせみサロン」のお母さん方と一緒に販売して、わずか35分で完売しました。一方の新鮮野菜は、かぐらなんばん、モロッコ、糸うりなどの珍しい野菜の他、旬の里芋やさつまいもなど約30種類。布川の「ゆったりクラブ」のお母さん方が育て、大地の滋養いっぱいの野菜で、販売を待ち望んでいた来場者が、先を争って購入していました。

35分で完売

布川住民とギャラリートーク

ギャラリートーク

 直売に続き、布川地区の自然や住民の暮らしぶりなどを写真で紹介するギャラリートークが、午後2時から同じ会場で行われました。布川地区を2回訪れたという須賀ゼミの学生2人が司会を務め、小野塚建治さんら布川地区からの住民4人と対談。現地で学生が撮影した思い出の写真をもとに、同地区の魅力や住民の温かさなどを振り返りました。

小野塚建治さんの話

 実践女子大学の学生さんが、十日町市布川地区を訪れるようになって5~6年になります。「布川地区の高齢化の様子が知りたい」というのが、きっかけでした。昨年はコロナ禍で無理でしたが、彼女たちは安価に利用できるバスでやって来ては、長い人で1週間ほど、土日だけの滞在という人もいますが、村の施設や農道の草刈りなどを率先して手伝ってくれています。コロナ禍前は、地区の夏祭りも盛り上げてくれました。

 学生さんが「田植えや稲刈りを是非やりたい」というので、私の家の棚田で昔ながらの旧コシヒカリの品種を使った希少な米作りをしてもらっています。田植えや稲刈りはもちろん、畔の草刈り、天日干しまで学生さんがします。150kgぐらいの収量がありますが、その一部は「まつむすめ」という名前で実践女子大の常磐祭でも販売されています。

 学生さんが「田植えや稲刈りを是非やりたい」というので、私の家の棚田で昔ながらの旧コシヒカリの品種を使った希少な米作りをしてもらっています。田植えや稲刈りはもちろん、畔の草刈り、天日干しまで学生さんがします。150kgぐらいの収量がありますが、その一部は「まつむすめ」という名前で実践女子大の常磐祭でも販売されています。

 高齢化が進んだ地区に若い人が来るというのは、華があっていいものです。在学中だけでなく卒業してからも来てくれる方もいます。実践女子大学の学生さんは、すっかり布川地区に溶け込んでくれていて、今では地区になくてはならない存在となりました。

フェストを盛り上げた仲間と

須賀由紀子教授の話

 オクトーバーフェストは、カワセミハウスが地域の居場所のハブ拠点として開設された2017年から、本学学生の発案がきっかけで行われ、今年で4回目の実施となりました。地域の様々な方がつながり、知り合うお祭りです。

 学生は、このお祭りに、当日の「お手伝い」で参加するのではありません。企画をゼロから考えて、カワセミハウス協議会に提案して了承していただき、その後、オクトーバーフェスト実行委員会が立ち上がり、準備を進めていきます。今年度は、実行委員会副委員長として、須賀ゼミ4年の三須葉月さんが中心となり、須賀ゼミ3年生および4年生の有志が、約半年かけて、コロナ禍の中でも安全にできる内容を工夫し、2週間のプログラムを見事にやり遂げました。告知チラシやプログラム・リーフレット、4m幅の横断幕の制作などもすべて学生が手掛け、地区内の掲示板やポスティング、イオンモール多摩平の森での紹介なども行いました。

 今年はコロナ禍ということで、企画には大変苦労しました。緊急事態宣言が続き、本当に開催できるのかという不安な思いの中で、学生たちはよく頑張ったと思います。豊田ビールが必須のアイテムですが、生ビールの販売はできません。瓶でのお持ち帰り販売に限定し、日野市が始めた「日野デリカー」に依頼して、特別に「豊田ビールに合うおつまみ販売」を取り入れました。また、2週間のプログラムのフィナーレには、須賀ゼミとスタジオMKラボでコラボレーションして、「キャンドル点灯式」を実施。「素晴らしい点灯式で、本当に感動しました」というメールを、地域の方からいただきました。

小径にキャンドルを配置
夕暮れにキャンドルの灯りが映えます
2021年8月23日

身近な課題を解決する実践的な授業で、大学生としての学びをスタート!

全学共通科目「実践入門セミナー」は全学部の1年生が受講するセミナー形式の授業で、その到達目標は、「実践女子大学の学生として学んでいく上で必要不可欠な基本的な知識や技能を身につけること」と「社会についての視野を広げて卒業後の将来について考えること」です。とくに、生涯にわたって知を探究して学び続ける自己研鑽力、現状を正しく把握して課題を発見する行動力、他者と互いに役割を理解して協力できる協働力という3つの力の育成を目指しています。今回は、人間社会学部の1年生の「実践入門セミナー」(担当:人間社会学部 竹内光悦教授)をご紹介します。

いきなりの重大ミッション
実践女子大学の魅力をより多くの高校生にアピールするには?

実践女子大学の「強み」のひとつは、「171以上の企業・組織と協働したプログラムで、実践的な学びが豊富」という点です。今回の授業は171のプログラムには含まれませんが、社会とのつながりを意識した実践的な授業となっています。今回は、1年生に親和性が高いテーマを用いた、チームビルディングとプレゼンテーション機会の実践となります。

入学して間もない1年生たちは、5月17日に「実践女子大学の魅力をより多くの受験生に知ってもらうにはどうしたらよいか」というお題を与えられ、4チームに分かれて課題解決に向けたディスカッションを開始。6月7日の中間発表を経て、6月21日の最終発表となりました。発表は7分間以内で、質疑応答も含めて10分間以内に終わらせることがルール。学生たちは各チームオリジナルのスライドを使いながら、自分たちの考えを発表しました。

竹内教授からプレゼンテーションの評価ポイントなどを説明
SNSの活用や部活・サークル活動を起点にした魅力の訴求など、学生らしい視点で様々な意見が提案されました

「HPより動画のほうが気軽に見られる」ことに着目
YouTubeで実践女子大学の魅力を発信!

「世界に発信! 実践女子大学!」というタイトルでグループワークの成果を発表した「チームA」。学生たちはターゲットを全国の女子中高生とし、10代の利用率が高いYouTubeに注目。実践女子大学の公式YouTubeチャンネルの開設を提案しました。また、再生回数を上げるためには、「SNSでPR」「動画は3分以内に」「キャッチーなタイトルに」「動画の最後にSNSの紹介をする」などの方法を提示。7分間の発表を終えました。

課題やターゲット、SNSをしっかり分析!
動画投稿の時間帯や予算なども具体的に提案

2番目に発表した「たまごチーム」のタイトルは、「JJしか勝たん! 〜きらきらJDへの道!〜」。「認知度の低さはどこからくるのか」「実践女子大学の良さはどこか」「ターゲットとなる女子高生の特徴は何か」などを丁寧に分析し、結論に至るまでの過程をスライドなどを使って紹介しました。さらに、発信ツールは女子高生の嗜好なども考慮して、10代の利用が圧倒的に多いTikTok に決定。発表では、効果が出やすいように動画の投稿時間帯や方法などもチェックして提案したほか、予算や効果展望などにも言及しました。

女子高生の不安と実践女子大学の強みを結びつけた
ツールは1日を通してよく使われるTwitterに着目

「将来が不安な女子高生! 実践女子大学に集まれ!!!」というタイトルでグループワークの成果を発表した「チーム名 いぬ」。その提案は、高校3年生の52.1%が「将来の夢やなりたい職業がない」というアンケート調査の結果と、「さまざまな分野を学べる」という人間社会学部の特徴を結びつけたものでした。ターゲットも進路未定の女子高生に絞り、彼女たちの興味を引くような情報を発信していくことを考えました。また、投稿が拡散されやすい時間帯もチェック。投稿する動画の内容も、授業の様子だけでなく、学食のメニューや在校生の今日の私服など、リアルな実践女子大学を紹介していくことを提案しました。

「YOSAKOIソーラン部wing」への興味のきっかけに
「実践女子」の名を知ってもらい、受験者数増を狙う

最後は、発表のタイトルに「#咲かせよう実践の輪」を掲げた「TEAM ZOO」。全国各地で活動する大学のサークル「YOSAKOIソーラン部wing」を広告塔に据え、地方に住む高校生やその家族に実践女子大学の名前を知ってもらおうという作戦を考えました。また、地方遠征が中止になった場合はオンラインで実践クイズ大会を開催し、高校生に人気のコスメブランドのアルコールジェルをプレゼントするなどの代案も考案。予算などもしっかりとと組み込み、OC参加者数・受験者数の増加を狙う7分間の提案を終えました。

ドキドキの結果発表!
どのチームも伸び率がすごく、接戦だった

4チームの発表が終わり、ホッとした表情を見せる学生たち。そして、いよいよ優勝チームの発表です。学生たちの前に立った実践女子大学 入学支援課 課長の朝比奈るみさんは、「中間発表のときはどうなるかと思いましたけれど、どのチームも伸び率がすごかった。データに基づいてきちんと分析された結果の提案になっていたし、質疑応答の対応も素晴らしかったです。リアリティが感じられる発表でした。どのチームを優勝とするか、とても悩みましたが、今回の優勝はたまごチームです」と発表。「たまごチーム」の間から歓声が上がり、賞賛の拍手が教室中に響きわたりました。

また、竹内先生は優勝できなかったチームの学生たちに、「悔しい思いをした人たちは、その悔しさを次に活かしてほしいと思います」とエールを送りました。

実践の場で、良い意味で失敗してもらう
そこに気づきがあり、次の目標が生まれる

「学部全体で、PBL(課題解決型学習)を推していこうという流れがあります。なるべく早く実践の場に立って、いい意味で失敗をしてもらう。例えば、質疑応答で指摘され、データ数が足りないことが分かった。それこそが、失敗から学ぶ「気づき」です。そしてその気づきが、「調査系の授業を受けよう」「マーケティングの授業を受けよう」という行動につながります。知識を得てから実践するのではなくて、ウチでは「まずは実践をして、失敗しつつ、足りないことを自分で学びましょう」というスタンスで授業を行っています。今回は学内の部署への提案でしたが、3年生になるとビジネスコンテストなどにも出場します。一昨年は、あるビジネスコンテストでウチの3年生のゼミが2位になりました。こうした経験は、自信にもつながります。大学生ですから、可能性はたくさんあります。1回目であきらめるのではなく、何度もチャレンジしてみる。成功しても失敗しても、その体験は「こういう経験をしました」という就活時のネタにもなります。そして私たちも、そういったことを常に意図しながら授業を行っています」と竹内教授は話してくれました。