社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2025年2月14日

女子大生に流行るキャラクターをつくろう!現代生活学科の授業で株式会社クロス・マーケティンググループ、株式会社トキオ・ゲッツとのコラボ授業が行われました。

現代生活学科の授業ビジネスプランニング(担当:上野亮助教、倉持一准教授)で株式会社クロス・マーケティンググループとグループ企業の株式会社トキオ・ゲッツとのコラボ授業が行われました。「女子大生に好まれるキャラクター作り」をテーマに、班に分かれてグループワーク。コンセプトを一から考え、イメージ画像まで作成しました。2クラスに分かれて行われたプレゼンテーションの様子をご紹介します。

自社オリジナルのキャラクターを考えよう!

株式会社トキオ・ゲッツは、IPを活用した企業プロモーションや商品の企画開発、イベント企画などを行う会社で、主に他企業や作品とのコラボやタイアップを専門に手掛けています。
事業を拡大させていくにあたり、自社のオリジナルキャラクターを作成し商品化を展開していきたいと考えており、学生たちへの課題となりました。

テーマは「女子大生に好まれそうな新しいキャラクターとそれを活用した商品展開」です。
学生たちは9班に分かれ、それぞれグループワークを開始。
市場分析からキャラクターのコンセプトを考え、キャラクター名や画像を創作します。PRに使用するSNSにどういった内容を投稿するかや、どのような商品を売り出していくのかまで細かく考えました。
プレゼンテーションは、クロス・マーケティンググループの日下部将氏や、トキオ・ゲッツ代表の小笠原亨氏を始め、企業の皆様もリモートで参加されました。

キャラと一緒に推し活をしよう

上野先生のクラスは1班から5班が発表を行いました。

1班は推し活の写真撮影の際に映りこませられるキャラクターを考案。
与件整理から動物モチーフのキャラが人気であると分析し、イリナキウサギをモチーフに「イリぴぃー」を作り上げました。ふわふわでまんまるな目がかわいい癒し系です。
トレーディングカバーの収納フレームや缶バッチケースなどで商品展開を考えています。
発表後の質疑応答では、「キャラクターを細かく作りこまれている。イリナキウサギというモチーフは珍しいですが、元々知っていた?」と質問され、学生は「かわいい動物で、まだキャラクターになっていないものを探しました」と、一からリサーチしたことを回答しました。

2班はカフェやアニメが好きな女子大生向けにキャラクターを作成。
女子大生は週一以上カフェに行く人が多いというデータや、人気のアニメキャラを分析。「ビタベル」と「シュガリーナ」というカフェの女子店員を提案しました。
SNSではキャラクターから接客を受けているような動画や、チャット機能を使ってユーザーの悩みを相談したり雑談したりできる展開を考えています。
質問で「女性がターゲットで、なぜ男性キャラではなく女性にしたのですか?」と聞かれ、「女子大生はカッコいい女性への憧れがあり、共感を呼ぶと考えました」と答えていました。

キャラクターも成長するアプリ

次の3班は推しと共に成長するキャラクターを提案しました。
独自で女子大生へアンケートを取った結果、推しに抱く感情の1位は「かわいい」だと判明。そこで赤ちゃんをモチーフにしたキャラクター「ベベたん」を考案しました。
キャラクター育成ゲームと推し活機能を兼ね備えたアプリを作成し、アプリを使うことでキャラクターがしゃべったり食事を出来るようになったり成長する機能を付けます。
企業の方からは「独自でアンケートを取っていたのがいい。私たちが普段やっている方法に近いですね」と感心されました。

4班は励ましてくれるパートナーとしてのキャラクター。
かわいいだけではなく、インパクトのあるキャラクターを目指しちょっとキモカワのウサギとリス、「オン」「オフ」を考案しました。お互いに悩みを相談し励ましあう動画をSNSで流し、LINEスタンプを展開するとしました。
発表後の感想で「LINEスタンプとの相性はすごくいいと思いました。よく考えられている」「ロジックが緻密でよくできている企画でした」とお褒めの言葉が聞かれました。

5班はまず既存の人気キャラクターを分析。
かわいいというビジュアルだけでなく、癒されるといった内面的要素も大事だと説明しました。作ったのはブルーチーズの妖精「ぶるちぃ」。
可愛らしい外見ですが、毒舌でネガティブ。そして落ち込むとカビが増えるという特徴を考えました。人気のキャラクターに動物モチーフが多かったため、あえて食べ物をモチーフでキャラクターを作成。
ブルーチーズはカビが生えていて、臭いが強いというマイナス面があることから、キャラクターの性格に結び付けました。

女子大生の共感を得るキャラとは

倉持先生のクラスでは6班から9班が発表しました。
6班は合言葉を「省エネライフ」として、ナマケモノをモチーフにした「ノロちゃん」を考えました。
きらきらした日常を演じていますが実はメイクやおしゃれは面倒、という性格で女子大生の共感を呼ぶことを狙います。SNSではノロちゃんが部屋でぐうたらしている動画を展開。
さらにバスボムや食器スポンジなど、面倒臭くなりがちなお風呂や家事が楽しくなるような商品を出していきます。
発表後は企業の方から「しっかりコンセプトも考えられていた。商品展開までストーリーがつながっていました」と感心されました。

7班はカプセルトイで観葉植物の植木鉢や机に置けるフィギュア展開から発展。地球外生命体で一つ目のうさぎ「もののん」を考えました。
質疑応答で「なぜ一つ目なのですか?」と聞かれ、一人の学生がマイクを持ちました。
「実は、私が5歳のときに考えたキャラクターです。目をハートの形で作りたかったので、一つ目にしました」と回答すると、「そんな愛着のあるキャラクターなのですね」と企業の方も笑顔に。

女子大生の日常に寄り添う

続いての8班はキャラクターを考えるなかで、女子大生は情緒が不安定なときもあると考え、ネガティブな気持ちに寄り添うコンセプトに定めました。
フェネックをモデルにした丸くて小柄なふんわりした「ペソ」を作成しました。SNSでショートアニメを配信したり、落ち込んだユーザーを肯定するようなポエムを投稿したりすることで訴求します。
企業の方からは「商品展開案がとてもまとめられていて分かりやすかったです」と感想がありました。

最後の9班は「ときめきと季節」をテーマにキャラクターを4体作成。四季をテーマに、うさぎの「こはる」、猫の「なぎさ」、ヒツジの「あかね」、熊の「こぐま」を考えました。
女子大生は恋愛や趣味、美容などの会話で盛り上がることをデータから分析し、話題にしやすく日常に溶け込むキャラクターにしたのです。キャラクター同士で恋愛や趣味の話をする4コマまんがやアニメーションをSNSで発信。
季節モノの商品とコラボし、カレンダーやマフラー、文房具などの商品展開を考えています。また、オーディション番組が若者に人気であることをヒントに、グッズを買うことで投票できる仕組みなども提案しました。
発表後には「商品展開の戦略に実現味があり、マーケターがいるのかと思うほど作りこまれていました」と企業の方も感心されました。

全班の発表後、企業の皆様から総括をいただきました。
日下部氏は「素敵な発表をありがとうございました。それぞれの班で別々の魅力がありました」と学生たちの頑張りをねぎらわれました。
「女子大生は推し活のほか、日常への共感が必要なのだと分かりました。マーケティングに活かせたらと思います」と話されたあと、「緊張したと思いますが、アイデアを考え資料にまとめて発表するというのが社会人になると増えていきます。今後も頑張って行ってください」と学生たちにエールを送りました。

担当教員よりメッセージ

2022年度より開始した、株式会社クロス・マーケティンググループの皆様とのコラボ授業
も3年目となりました。今年度の授業では、株式会社クロス・マーケティンググループに
加え、株式会社トキオ・ゲッツのご協力のもと、新しいキャラクターを考案し、そのキャ
ラクターを活用した、商品企画も考えるという課題に取り組みました。キャラクターを考
えるだけでなく、それをビジネスとして実現する方法まで考える。そして、その内容を企
業の方たちに対し、プレゼンするのは大変だったはずです。しかし、大変だった分だけ、
その経験は大きな学修成果となります。今回、経験した内容は実際に社会に出た後も活か
せる内容です。学生達にはこれからの学修活動にも、この貴重な経験を活かした活躍をし
てもらえればと思います。最後になりますが、この度はこのような貴重な機会を頂きまし
た、株式会社クロス・マーケティンググループ、株式会社トキオ・ゲッツの皆様に、この
場を借りてお礼を申し上げます。

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