社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2023年8月8日

生き方を輝かせる考え方とは?「女性とキャリア形成」の授業で元資生堂役員がポジティブ思考の大切さを話されました。

共通教育科目「女性とキャリア形成」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で、7月6日に株式会社資生堂(以下、資生堂)の元執行役員常務として活躍された関根近子氏をお迎えし講演が行われました。進行は担当グループの学生たちが行います。関根氏は自身の経験とともにポジティブシンキングの大切さを伝えられました。

美しさは見た目だけじゃない

進行担当の学生から紹介を受け、笑顔で「本日は大変楽しみにしてまいりました」とあいさつをされた関根氏。
背筋を伸ばし、ピンヒールを履いて話す姿は学生たちの目にも、美しく感じられたようです。姿勢や見た目の美しさを保つことも関根氏の信念と話します。
「いつか関根さんのようになりたいと思われるように、このような信念も大事だと思います」と講演を始められました。

関根氏が入社した当時から、資生堂は女性社員の比率が高い会社でしたが「バリバリの男性社会だった」と言います。
少ない男性たちが会社の方針を決めていたのです。関根氏が大阪の販売会社の支店長になった際には「女には務まらない」と言われ、役員になった時も女性の数はたった2人でした。
ただ、女性が多い会社だったためにその後役員登用の道が開けたとも言います。
現在は政府も女性役員3割以上とするよう後押しをしており、だんだんと女性の意見は通りやすくなっています。
「一つの基準としてその会社の女性役員の比率を見ておくといい」とアドバイスされました。

自分の強みを生かしたことで仕事に喜びを見出した

関根氏は学生時代、教師になりたいと大学進学を考えていた矢先、家族が事故に遭い就職を選択せざるを得ない状況になりました。生活のために仕事を探し、運よく入社したのが資生堂だったと言います。
最初は美容部員として接客する仕事でしたが、ある日プロモーションチームに配置換えに。仕事内容は、ノルマを与えられ推奨品を売ること。
ノルマはきつく、高い商品を売りつけるだけの仕事に気持ちがなえてしまった関根氏は、先輩に辞めたいと相談に行きました。

そこで言われたのは「あなたの強みは何?」でした。
「お客様の持っていないあなたの強みを、お客様にお届けするのが役目」と言われ、関根氏は一念発起。
美容知識を駆使して、一人ひとりに合わせたアプローチ方法に変更しました。すると、後日お客様が来店して関根氏を指名してくれたり、友人を連れてきてくれたりするように。さらにはお客様に「ありがとう」と言われるようになりました。
関根氏は「今までは商品を買ってくれたお客様に言う言葉だと思っていたのが、お客様から言われたことで、仕事に喜びを見出しました」と語ります。
そのときに「日本一の美容部員になる」というキャリアビジョンを、初めて描いたと言います。
環境は変わらずとも、考え方が変わったことでやりがいを見出すことができた経験だと語りました。

仕事もプライベートも輝くためのウェルビーイング

輝くための必要な生き方として、関根氏は「ウェルビーイング」を紹介しました。
身体的にも精神的にも良好な状態であることを示すウェルビーイング。ハピネスも幸せですが、ウェルビーイングは多面的な幸せを指します。

ウェルビーイングになるためにはポジティブなマインドがベースになります。
ただ、「ネガティブは否定しません」と関根氏。
「ネガティブだからこそ、ポジティブな考え方が必要なんです」と話します。そして「皆さん、自分を好きですか?」と問いかけました。
自分が一生離れられないのは、自分です。「自分のことを嫌いではとてもつらい。自分を好きになることで心底他人のことを愛せるし、喜びを感じることができます」と語りました。

自分の長所を言えますか?

ポジティブマインドのコツとして、関根氏は「毎日少しずつラッキーなこと、喜ぶことを見つけること」だと言います。
楽天家になれということではなく、「なにか問題が起こっても希望や解決策を探そうとする思考が本当のポジティブ思考」と話しました。

さらに関根氏は「自分の長所を10個書けますか」と問いかけます。
日本人は長所を言うことを傲慢だと思う傾向がありますが、「国際社会では負けますよ」と関根氏は断言。
自分を堂々とアピールすることが、国際社会では当たり前です。自分の意見を持ち発言する大切さを伝えました。
「私も役員になったとき、美容部員あがりと言われた。でも私は美容部員の経験は強みと思っています」と話し、誰かと比べるのではなく自分の経験を積み重ねることの大切さを伝えました。

ポジティブ思考でいこう

講演後、学生たちはグループごとに話し合い、質疑応答の時間に移りました。
「忙しい中どのように優先順位や時間を作っていますか」という質問には、「自分のなかで軸を作り、重要度や優先度を決めること。緩めるときは緩めることで、緊張感のある時間もできる。メリハリのある環境に身を置くことが大事です」と回答されました。
「海外で戦える人材として必要なマインドはなんですか」という問いには、「英語ができることが第一ではありません。自分の意見を考え、はっきり言えることが大事です」と回答されました。

最後に進行担当の学生から「これから社会に出て生きていく上で指針になる講演でした。まずはチャレンジし、失敗してもそこから学び成長し続けることが大切だと感じました」とお礼の言葉を述べました。
学生たちにとって、仕事もプライベートも輝いて生きるためのヒントを与えられた講演でした。

担当教員からのメッセージ

私が企業の人事部時代から色々とご指導いただいた関根さん、いつお会いしても凛とされた佇まいには、憧れを感じています。企業時代には、お互いに厳しかった思い出も沢山あります。しかし、関根さんとお会いすると、どんな時も、決して後ろを向かず、ポジティブに前に進むことの大切さを思い出します。学生にとっても、素晴らしいロールモデルとして、心に刻まれることと思います。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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