社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
TOPICS
2022年9月26日

「キャリア開発実践論」が3年ぶりに対面で開催されました(9月10日〜12日)

どんな時代にあっても社会で活躍し、リーダーシップを発揮できる、そのような人間に成長して欲しいと願い実施してきたキャリア教育科目「キャリア開発実践論」が3年ぶりにクロスウェーブ府中において行われました。企業の管理職レベルの内容を大学の正規科目にアレンジした特別な講座は、本学のキャリア教育科目を代表する授業として、今年は7年目、130名を超える学生が巣立っています。

3年ぶりにリアルで

7年目となる今年の授業は、ここ2年間新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインでの実施とならざるを得ませんでしたが、待ちに待った対面での実施が復活しました。やはりこの授業の醍醐味は、リーダーシップコンサルティング代表の岩田松雄氏(元スターバックスコーヒージャパンCEO)と同社共同代表の鷲見健司氏とともに、とことん議論を尽くすことに最大の意義を見出すことであり、今年も講師と学生、学生と学生の熱い議論が3日間続きました。

本講座は事前に課題図書が3冊提示されており、学生たちは夏休み期間に相当な事前学習に取り組んだ上で講座当日に臨んでいます。

初日は、岩田氏の講義を踏まえての「ミッション」を中心に展開されました。「ミッション」を考えることは、就職活動のみならず、これからの人生でとても大切な軸となります。とことん自らと向き合い、ミッションを考える学生の姿は真剣そのものでした。

その後は、「リーダーシップ」を考えた後、鷲見氏の導きにより「ファシリテーション」を徹底的に学ぶこととなります。VUCAの時代の中で、多様化する人々の価値観を踏まえ、組織を構成するメンバーの英知を結集するためのコミュニケーションとして、ファシリテーションの重要性は今後さらに高まるものと考えています。

最終日は、2日間学んだことを基本に、「リーダーシップ」と「ファシリテーション」を具体的にどう発揮するか、そして一人一人の「ミッションステートメント」を構築するとともに、行動宣言として発表して、終了となりました。

今年、岩田氏や鷲見氏が大切にした点は、上記の内容に加え、当たり前のように使われている言葉の意味の正しい理解という視点でありました。企業の管理職レベルでも誤った使い方がなされている事例を、分かりやすく解説いただきました。まさに生きた授業が3日間にわたって展開されました。

先輩交流会

例年行われてきた、過去の本講座受講生を囲んでの先輩交流会。ついに大規模での実施が実現出来ました。過去の第1期生から6期生まで総勢25名が参加。履修している学生が今年は13名でしたので、その倍にも上る卒業生が駆けつけてくれました。

コロナ禍で、縦のつながりが作りにくかったこともあり、先輩との交流会は大いに盛り上がりました。先輩からは、社会人として仕事のやりがいや、悩んだこと、そしてこの講座の思い出など、学生からは、就職活動についての相談や、今取り組んでおくべきことなどのアドバイスなど、その内容は多岐にわたりました。後半は、岩田氏・鷲見氏に関するクイズ大会も開かれ、1時間半の交流会はあっという間に終了しました。今後、さらに規模を拡大することで、卒業生同士の人的ネットワーク構築の場へと進化させていきたいと考えています。

参加学生の声

・この3日間は、まるで「私の人生のミーティング」を行えたような気持ちでした。岩田様、鷲見様、諸先輩方、そして受講者同士、とても素敵な出会いの場もいただきました。

・人と向き合うこと、自分のやりたいことと向き合うこと、自分の強みの活かし方、人として徳を積むことの大切さ、一歩前へ踏み出すこと、上げだしたらきりがないほど学びが得られた合宿でした。

・3日間を通して感じたこと、それは「もっと自分に自信をもって良い」ということでした。講座の前と後とで、明らかに意識に変化がありました。

・3日間、ここまで成長した13人のメンバーが、4か月後の報告会で、さらにどこまで成長しているか、今から楽しみですし、何より自分自身が成長を遂げて報告出来るよう頑張ります。

卒業生の声

・私は、キャリア開発実践論を通して考えた「軸」が就職先を決める際の判断基準になりました。後輩の皆さんの成長を期待し、応援しています。(2021年卒YK)

・普段なかなか大学生や大学の同期と会うこともなかったので、とても新鮮であり、貴重な時間となりました。(2021年SF)

・後輩との会話を通して、自分自身のキャリアを振り返るきっかけとなりました。社会人となり、目の前の仕事に忙殺されていたこともあり、再び、自分自身のミッションを思い出すきっかけとなりました。(2017年卒MY)

就活は大切なことではありますが、あくまでも通過点です。思い詰めず、でも妥協はせず、自分らしく頑張って欲しいと思います。(2019年卒RA)

・この取り組みがもっともっとつながって社会や会社を変えるようになれることを期待します。私もその力になりたいと思います。(2017年卒SK)

岩田松雄氏の話

コロナ禍にあって、受講生たちは入学以来ほとんど登校することもなく、人と接する機会が極端に少なくなってしまいました。研修中チームメンバーにランチを誘ってもらっただけで嬉しくて涙を流す人までいました。今回3年ぶりに(感染症対策を徹底した上で)合宿という濃密な時間を過ごし、薄れていた人と人とのつながりを感じてもらったと思います。ファシリテーション、リーダーシップ、働き方改革などの研修を通じて討議やプレゼンすることにより、自信もついたのではないかと思います。今後就職や人生を考える上で、家族や周りの人に自分の強みについて色々ヒアリングをし、自分のミッションを“脳みそがちぎれる”ほど考えてもらったことで、しっかり自身を内省できたと思います。また企業側も卒のない受け答えよりも、自分のミッションを情熱を持って語ってくれるような人を採用したいと思っています。さらにこの講座の卒業生は退職する方も少ないと聞いています。懇親会には多くのOGの方も参加して、有意義なアドバイスを送ってくれています。この研修を受けたというだけで何か仲間意識のようなものが広がっているようです。今後ともさらにより良い研修にしていきたいと思っています。

鷲見健司氏の話

受講生の互いを認め、高め合い成長する姿と以下のような言葉に、コロナ禍に奪われていた、学びの場の持つ大切な価値を痛感しました。

・初めて会う仲間と様々に語り合えて胸いっぱいの気持ちになりました

・参加者でお互いの意見を共有して議論しあう場が多くあり、とても濃い時間を過ごしました

・合宿形式ということで、他の学生と一緒に過ごす時間が長く、学校で行う授業では実現が難しいぐらい深くディスカッションすることができて、とても良い経験になりました

・正直、合宿に対して少し苦手意識があり、初めは参加を躊躇っていたのですが、3日間を通して、目標の『ここでしか得られない財産を得る』事ができ、本当に参加して良かったなと思います

・今まで、サークルや部活動に所属していないことや、オンライン授業の影響により学内の友人と深く関わることがなかったです。自分をさらけ出して友人とぶつかり合える貴重な経験ができ嬉しかったです

7年間を振り返って

深澤教授のお話し

超一流の講師陣の下、超一流の環境で学ぶことで、実践女子大学生のトップランナーとして社会に飛び立ち、さらに社会の先導者を目指してもらいたいという思いで実施してきた本講座も7年目を迎えました。3年ぶりに対面で行えたこともあり、岩田講師、鷲見講師の熱い指導を頂いたり、休憩時間などには、個別にアドバイスをいただく学生の姿も見られました。一つひとつの言葉の意味といった本質的な部分も、改めて貴重な学びとなりました。また、初日夜間の「先輩交流会」には、なんと25名の卒業生が参加してくれました。後輩思いの卒業生の優しさを感じるとともに、やはりこの講座の印象が、社会に出てからも決して色褪せていないことを感じる場面でもありました。この場を借りて、岩田様、鷲見様に心から感謝申し上げます。

TOPICS一覧ページへ戻る