社会連携プログラム
SOCIAL COOPERATION PROGRAM
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2021年12月10日

JALと本学の社会連携授業がスタート!学生が地域活性化のプラン提案へ(11/10)

 日本航空(JAL)と本学の社会連携授業が11月16日(火)、現代生活学科の授業「実践キャリアデザイン」でスタートしました。JALの地域活性化に関する取り組みを授業で取り上げ、学生がJALの強みを活かす地域活性化の新規事業を提案します。JALからは講師役などで産学連携部人財開発グループマネジャーの猪田京子氏ら4人が参加。最終プレゼンテーションを12月14日と同21日の2回に分けて行います。猪田氏は授業のなかで「ワクワクするような提案を楽しみにしています」と学生たちに語り掛けました。

JAL本社(グーグルマップから)

課題は「地域活性化の新規事業」

課題が提示されました!

 キックオフ授業は、10日午前10時55分から本学日野キャンパス4館411教室で行われ、JALからは猪田氏のほか、産学連携部人財開発グループ長の石田智代氏とマネージャの塩崎雅子氏、企画グループ長の粟賀仁也氏が参加しました。グループワーク(GW)に先立ち、猪田氏がJALについて▼SDGsの取り組みやESG経営▼コロナ禍での航空会社の対応▼地域活性化の取り組み▼同社の強み、大切にしている価値-などを紹介。その上で、学生が取り組むグループワークについて「10年後のJALを見据えた地域活性化の新規事業を提案してください」と課題を提示するとともに、「提案はSDGsと関連性のある内容を意識してください」と補足しました。

SDGsの目標達成や事業構造転換に必要

 それによると、猪田氏は「地域活性化は日本航空にとって、ESG戦略の重要な柱の一つ」と位置付けた上で、「ESG経営を通して、SDGsの目標達成に向け努力している」と強調しました。併せて、「2011年から10年間地域活性化に取り組んできた。これまでは地域貢献・社会貢献・地域プロモーションが取り組みの中心だったが、昨年から新たに、地域での活動を永続的なものとするために事業化という手法も視野に地域の皆様と施策を展開している」と紹介しています。

 加えて、新型コロナウイルス感染拡大で世界的に航空需要が低迷するなか、コロナ禍を教訓に「航空収入のみに頼らない事業拡大の取り組みを今まさに行っている」と力を込めました。そのために積極的に取り組む分野として、地域事業やマイレージ関連などを挙げています。

SDGs達成への取組

CAの地方配置や大学生の「青空留学」を実現

JALの資料を食い入るように閲覧する学生

 具体的には、2020年11月に各地の地域課題の解決方法を地域と一緒に検討・実行する専門部署として「地域事業本部」を設立。地域事業本部や全国の支社・支店の社員に加えて、客室乗務員(CA)を「JALふるさとアンバサダー」・「JALふるさと応援隊」として任命し、地域の魅力を発掘したり、課題解決に取り組む活動を開始しました。このうち、実際に地方に移住する「JALふるさとアンバサダー」は全国に約20人を配置。乗務と兼務しながら地域活性化に取り組む「JALふるさと応援隊」は約1,000人を発令しました。いずれも客室乗務員から社内公募で選ばれました。

 また、猪田氏は提案内容に対して「日本航空は、地域の課題を発掘し、その課題を解決することで、永続的なヒト・モノの流動の創出に努めている。地域活性化を考える際はこの観点を忘れないでほしい」と期待を表明しました。これを受け、現在進行形で進めているJALの地域活性化の取り組みを説明。例えば、人流をつくる旅行商品は「密にならない旅」や「おこもり旅」、そしてワーケーションにフィットした商品など…を紹介。ウィズ・コロナ時代における新たな旅のスタイルでもある「JALオンライントリップ」のほか、JAL社員と大学生が農家や漁師を訪れ、フィールドワークを通して生産者の課題解決を共に行う共創プログラム「青空留学」なども例示しました。

猪田氏がJALの取り組みを説明

JALにしかできない新規事業を

石田氏はGWで学生と意見交換

 グループワークは、1チーム4~5人単位の14チームに分かれ、最終プレゼンに向け議論を深めます。猪田氏はグループワークに取り組む考え方やヒントを整理、学生にこう語り掛けました。

 「まず10年後の社会を予想してください。それはどの地域の課題解決に取り組みたいのか。どこか特定の地域を限定して提案しても構わないし、日本全国を全体として地域活性化のプロジェクトを提案するのでも構わない。JALならではの価値、JALにしかできないような地域活性化の新規事業を提案してください」

 「今までに誰かが取り組んでいるような事業ではない、何か新しいものを提案してください。地域の人がハッピーになる、そしてJALもハッピーになる、お互いがWin-Winになる内容を期待しています」

GWで学生に語り掛ける塩崎氏

現代生活学科の71人が履修

 社会連携授業の指導教授は、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。対象は、生活科学部現代生活学科の2年生。今年度は71人が履修しました。

深澤晶久教授の話

 本科目に於いては、例年後半にグループワークを取り入れていましたが、今までは架空のテーマでの取り組みにとどまっていました。本年は、大学全体でも社会連携の強化が示されており、初めて企業さんにお越しいただき、リアルなテーマでの授業となりました。現代生活学科では、地域連携や地域再生も大切な学びの軸、2年生で取り組む本テーマが、その後の専門科目での学びに繋がるストーリーを創りました。JAL様には、事前準備を含め、全面的なご支援をいただいています。12月のプレゼンが今から楽しみです。 

深澤教授
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