東京ディズニーリゾートの運営会社「オリエンタルランド」と本学の夢のコラボレーションが、文学部国文学科の深澤晶久教授が担当する共通教育科目「キャリアデザイン」で実現しました。東京ディズニーランドや東京ディズニーシーの課題解決を提案するPBL授業の最終プレゼンテーションが6月29日(火)に行われ、課題で与えられた客単価の最大化プランを発表。3学部6学科の3~4年生45人が、9チームに分かれて多彩でユニークなプランを競い合いました。
課題は、講師を務めた同社フード本部フード統括部の横山政司部長から与えられました。具体的には「パーク内でのフード客単価を『最大化』させる施策を提案せよ」です。横山部長は6月8日(火)の課題提示に際して、▼面白いこと▼説得力があること▼情熱にあふれていること-を、学生が行う提案内容やプレゼンに求めました。
「月間フードランキング」など提案-2班
ディズニーオタクに景品ランダム化作戦-1班
モバイルオーダーを導入-3班
「売り子販売」を提案-9班
待ち時間を楽しむコンセプトメニュー-4班
和食のおにぎり販売-5班
自販機で待ち時間活用-7班
フードも屋外広告を-6班
コイン配布やプリクラ機設置-8班
熱のこもった9チームのプレゼンに対し、横山部長は「月間フードランキング」などを提案した2班の発表を最優秀と認定しました。また、学生間の投票で最も評価が高かったのは、9班の「売り子販売」でした。
横山政司・オリエンタルランドフード本部フード統括部長の話
各チームとも発表ギリギリまで詰めて提案してくれました。その熱量は私のところにも十分に伝わってきました。最後まで諦めず、より良いものを追求して提案することは、仕事する上でも、すごく大事な姿勢です。
プレゼンテーションも、どのチームも工夫を凝らしており、すごく分かりやすいものでした。自分たちのプレゼン力に自信を持ってください。
その上で、皆さんが一層成長するために必要と思うことを4点挙げます。
1点目は提案の説得力です。現状分析をしっかり行った上で、一番ポイントになる課題を抽出し、解決案を探るべきです。説得力を高めるために、現状分析をしっかりやりましょう。
2点目は、課題の本質を捉える事です。1店舗の客単価だけ上がっても、他の店舗の客単価が下がり、全体の客単価も下がれば、ミッション達成とは言えません。その辺の視点が、もう少し欲しかったと思います。
3点目は、提案の一貫性です。チームで役割分担して作ったパーツを1つに結合した時に、全体の一貫性があるか、論理が通っているかを忘れずにチェックして下さい。
4点目は、全員が意見を言えるチーム作りです。一部の人の意見だけでプランを作るとスムーズに進みますが、抜け穴も多くなります。様々な価値観の人が意見を出し合ったプランは、時間はかかりますが、抜け穴が塞がれ、実行段階でスムーズに進みます。全員が意見を出し合えるようなチームづくりを心掛けてください。
深澤晶久教授の話
学生にとって極めて関心の高いオリエンタルランド社との連携授業は、当科目にとっても、大切な時間となっています。特に本年度は、今までにないリアルなテーマであり、学生にとってのハードルは上がったものの、深く企業や、仕事のことを考察する時間となりました。
横山様には、プレゼンテーション当日まで、幾度となくアドバイスをいただき、仕事の厳しさも学ばせていただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。就職活動を目前に控えた学生にとって、働くこととは、仕事とは、そして企業とは、一人一人が自らと向き合い、どこまで深く考えられるかが重要であることに気づいて貰えればと考えています。