社会課題に対する企業の取り組みを考える「実践ウェルビーイングプログラム」が11月6日(土)、東京都中野区のMスクエアで開かれました。丸井グループ(東京都中野区)と本学の初めての社会連携授業として行われ、丸井グループ社員と学生がチームを組んで先進事例を研究。3チームに分かれて、気になる企業のサステナビリティ活動や特徴を発表しました。
ウェルビーイングは、直訳すると「幸福、安寧、福利」です。1948年の「世界保健機関(WHO)憲章」の前文で提唱され、近年ではSDGsのゴール3にもWell-beingが登場します。日本企業の間でも、事業を通じて社会課題を解決するWell-beingに関心が高まってきました。また、ウェルビーイングに通ずるサステナビリティ、SDGsについても、多くの企業が取り組みを加速させています。
サステナビリティと企業経営
プログラムは午前10時半、丸井グループサステナビリティ部の関崎陽子部長の基調講演でスタート。関崎部長は、丸井グループが目指す企業経営のミッション(使命)について、「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に創る」と説明しました。
社員と学生でグループワーク
午前11時からは3チームに分かれてグループワークです。具体的には、学生らが事前に調べた▼好きな企業やブランド、商品、サービス▼その企業が取り組む社会課題の解決▼それに対する共感や気付き-を一人一人が報告。その上で、丸井グループ社員を進行役に、企業が今後取り組むべき社会課題を約1時間にわたり話し合いました。
1班
2班
3班
今後取り組むべき社会課題を発表
正午には、グループワークの結果を、3チームの学生が発表。企業が取り組むべき社会課題について理解を深めました。
9月にキックオフミーティング
実践ウェルビーイングプロジェクトの指導教授は、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)です。「これからの時代・社会における新しい幸せの形」をテーマに9月16~17日にキックオフミーティング、第1回のプログラムは「日経ウェルビーイングシンポジウム」の視聴を行いました。今回の第2回プログラムには、1~3年23人が参加しました。
深澤晶久教授の話
ポスト「東京2020」の取り組みとして、有志による「JWP(実践ウェルビーイング)研究会」を本年9月に立ち上げました。狙いとしては、
①コロナ禍にあって様々な制限を受け、大学生としての幅広い活動が出来ていない学生のための成果外キャリア教育プログラムとして位置づけ、学生たちに学びの機会を提供する。
②2050年責任世代として期待される学生には、2030年がゴールである「SDGs」のその先、言い換えれば「SDGsのその先」に視点を持てる「一歩先を考えられる学生」へと成長して欲しい。
この2点を軸として活動をスタートしました。
今回の丸井グループ様とのコラボセッションは、その大きな柱であり、既にサスティナビリテ経営の先導者として社会を牽引され、さらにウェルビーイング経営にも先駆的に取り組まれている企業の活動から学びを深めたいと考え、ご依頼を申し上げ実現したものです。教室での学びにとどまらず、企業様からライブでお話しをうかがい、さらには直接ワークショップで気付きを深めること、学生にとっては、とても貴重な機会となりました。全面的にご支援をいただいた丸井グループ様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。