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2025年1月31日

スポーツを通じたウェルビーイングとは?パリパラリンピックに出場した舟山選手との交流会を今年も開催しました! 

2024年度のJWP(実践ウェルビーイング・プロジェクト)活動として、12月21日(土)に、2024年パリパラリンピックで5位入賞を果たした舟山真弘選手をゲストにお迎えし、パラリンピックの舞台裏のお話を聞きながらウェルビーイングなひとときを過ごしました。
昨年度に続き、今回も「スポーツを通じたウェルビーイング」をテーマに、対談形式で舟山選手からお話を伺いました。

ゲスト:舟山 真弘(ふなやま まひろ)選手

現在、大学2年生。 4歳で小児がんの一種である「右上腕骨 骨肉腫」に罹患。1年2か月間入院し、手術と抗がん剤治療を受けました。手術では、利き手であった右腕の肩関節と上腕骨を切除し、足の細い骨を移植しました。右腕は上がらなくなり、細い骨の骨折に細心の注意が必要となりました。

昨年度ゲストとしてお迎えした際は、パリパラリンピック出場を目標に掲げていた舟山選手。実際に夢の舞台への出場を果たし、その舞台裏や今後の目標について話を伺いました。

まずは舟山選手のご紹介も兼ねて、パラリンピックの映像を本人の解説付きで上映しました。パリでフランス現地の選手との激しい攻防戦の様子を見て、参加学生からは「おぉ~」と歓声が上がっていました。また、質問コーナーを設け、卓球についてだけでなく、気になる私生活についてもイベント参加者の方々から沢山質問していただき、丁寧に答えてくださいました。

◆当日の質問より(一部抜粋)

Q.試合前はどのように過ごしますか?

A.なるべく卓球のことを考えないように、いつもどおり過ごすようにしています。散歩をしたり、漫画を読んだりします。また、試合の直前まで音楽を聴きます。最近は、アニメ「アオアシ」の主題歌であるSuperflyの「Presence」を聴いています。

Q.舟山選手の勝負メシはありますか?

A.勝負メシという感じではないかもしれませんが、試合前は、いつもセブンイレブンのマーガリン入りバターロールを食べるのがルーティーンになっています。

イベント中盤では、卓球体験と舟山選手の神業チャレンジ企画を行いました。
今回、高大連携の一環として本学の中高卓球部から5名の生徒が参加し、舟山選手との卓球対決が実現しました。パラリンピック出場選手との打ち合いは白熱し、会場は大盛り上がりでした。また、神業チャレンジでは、卓球台の端に置かれたペットボトルを打ち抜くという難易度の高いチャレンジに挑んだ舟山選手でしたが、あっさりと成功させ、会場は感嘆の声に包まれました。

イベントの後半では、クイズ大会を行いました。

質問コーナーで上がった話を中心に、全部で10問用意されました。舟山選手が考える卓球の魅力や流行りのMBTIなど幅広い質問があり、正解が発表されるたびに参加者は一喜一憂していました。

また、正解数の多かった上位3名には、舟山選手の直筆サイン色紙が送られました。

最後に、舟山選手にとってのウェルビーイングについて話を伺いました。

舟山選手は、「自分がやりたいと思うことをこれまで続けてきた。今回パラリンピックに出場し会場の歓声を聞いたときに、自分のやりたいことが誰かに元気を与えられている、誰かのためになっていると初めて気がついた。卓球を続けてきて初めての経験だった」と語っていました。「自分がやりたいと思うことを継続する」―参加者にとっても心強い言葉と経験談を聞くことができたのではないでしょうか。

同世代でありながらも世界を舞台に活躍する舟山選手との交流会は、終始笑顔が絶えない、まさに「ウェルビーイング」なイベントとなりました。

運営学生からのコメント

・まずは昨年に引き続き、今年も舟山選手にお越しいただくことができ、とても嬉しかったです。初めてのパラリンピックで5位入賞という素晴らしい成績を残されたことを、同世代として本当に尊敬しています。パラリンピックが終わり、「お疲れさま会」と副題をつけて和やかな雰囲気で開催できてよかったです。運営としては、私たちならではの空気感で楽しい企画を立案できたと思います。また、4年間で最後の企画運営で、司会を担当できたことが本当に嬉しかったです。トラブルがありながらも、事後アンケートではたくさんの方に好評をいただき、やりがいを感じました。来年以降も後輩たちが引き継いでくれることを楽しみにしています。

・昨年からの繋がりがある企画であったため、参加者に『1年前よりももっと「スポーツとウェルビーイング」について考えることができた』と思ってもらえるように尽力しました。4年生として運営メンバーをまとめる役割でしたが、ひとりひとりが得意な分野で活躍できたのが良かったです。当日は、裏方の仕事でしたが、参加してくれた実践女子学園中高の皆さんと活発にコミュニケーションを取ることができました。また、舟山選手の意外な一面や、全員が楽しく卓球をする表情が見られ、大成功に終われたと思います。大学生最後の活動ということもあり、全てが感慨深いもので、一個人としてもこの企画に参加できてとても楽しかったです。

・昨年に引き続き同じメンバーで企画ができたため、昨年の反省を生かし、さらに良い企画を立案できたと感じます。また、今年度は、実践女子学園の中高生をお招きし、舟山選手との卓球体験を行いました。中高生の皆さんからは、「すごく刺激を受けた」と感想をいただけたので良かったです。参加者の皆さんが、舟山選手の話と卓球体験により体を動かすことで、スポーツとウェルビーイングとは何か自ら考える良い機会になったと思います。運営をやっていて本当に楽しかったので、一緒に企画してくれた運営メンバーの皆さんにも感謝です。

・昨年と引き続き同じメンバーで運営をし、よりスムーズに行うことができました。パラリンピックの映像を本人の解説付きで見ることができたり、前回とは違う「神業チャレンジ」や卓球体験を行ったりし、今回が初めての参加の人も中高生も刺激を受けることができたのではないかと感じました。スポーツとウェルビーイングを通じて、ウェルビーイングの重要性などについて考えるきっかけになったら嬉しいです。初めてのことばかりで戸惑いも多かったのですが、このメンバーで運営をすることができてとても楽しかったです。

・JWPでは、他では経験することのできない特別な活動をできていると感じます。パラリンピック選手をお招きしてのイベントを開催するにあたり、メンバーで数回の話し合いを重ね、前回の反省を生かし、今回はより良いものをつくることができたと思います。また、JWPでは、面白いイベントが多いので、全てに興味を持ち、自然と主体的に動くことができていると感じます。授業だけでは経験できないイベントの幹部やサポートなど、自ら考え動き、成功に導くことができる活動は、短い大学生活においてとても貴重で価値があるものだと思います。

2025年1月27日

地域活性化の施策を考えよう!「実践キャリアプランニング」の授業でJALとコラボし、学生たちがプレゼンテーションを行いました。

「実践キャリアプランニング」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)で、日本航空株式会社(以下、JAL)との特別授業が行われました。JALから課題が出され学生たちは10班に分かれてグループワークに取り組みました。テーマは「地方が地域活性化する施策を考える」です。学生たちは、地域選びから自分たちで行い調査し施策を考案。12月に2週に渡り臨んだプレゼンテーションの様子をご紹介します。

JALの強みを生かして若者を呼ぼう

発表はJAL 産学連携担当の田中氏、細野氏、白川氏の皆様を前に行われ、学生たちは緊張した面持ちで発表を始めました。

トップバッターは10班。
北海道旭川市をピックアップしました。
教育機関が少なく就職先が限られるため若者の流出が起きていることを課題に上げ、JALの航空学校の設立を提案。専門知識を学びたいと考える若者を呼び込むことを狙います。

各班の発表のあとには、別班の学生が感想を発表。
「学校を作ることにより、実際に若者が増えるのではと思いました」と話しました。
また、JALの皆様からもフィードバックをいただきました。
田中氏は「教育現場の不足と過疎の問題は密接につながっています、発想として良い」と着眼点の良さを褒められました。

次の4班は秋田県にある鶴の湯温泉の旅行プランを考案。
自然好きな若者をメインターゲットとして、田沢湖やかまくら体験、地元の食材やきりたんぽを楽しむツアーを紹介しました。また秋田出身の芸能人にツアー動画を撮影依頼しSNSで訴求します。

細野氏から「ツアーの紹介で終わってしまった印象なので、地域活性化として持続可能であるようにどうするかをもっと知りたかったです」とアドバイスされました。

特産品を推す!

5班は和歌山県北山村に注目。
メンバーの祖母の家がある地域で調べることに。
北山村でしか育てられていない柑橘類「じゃばら」を押し出し、じゃばらジャムを挟んだクッキーを機内で配り、空港で販売することを提案しました。

白川氏は「よくこの特産を見つけてくれました。身近な人からの課題にアプローチしていました」と現地の魅力を発見したことに感心されました。

続いて1班は沖縄県を選びました。
すでに観光地として有名ですが、人気の地域に観光地が集中しているという課題があります。
知られていない地域へ誘導するため、現地の人のおすすめの場所や店を載せたパンフレットを作成。空港などで配ります。
また機内でルートビアを販売したり、座席モニターで方言クイズなどを流したり現地への関心を高める案です。

田中氏は「方言に目を付けたのが良いですね。歴史も学べ、現地の人と交流の機会も増える案です」とコメントしました。

前半最後は9班。
北海道帯広市のツアープランを考えました。
女子旅、家族向け、ペット連れツアープランをそれぞれ作成。食や歴史、ばんえい競馬などの文化も楽しめるルートを多数考えました。
またプランに含まれる店で買い物をすることでポイントを貯められる施策で経済効果アップを見込みます。

別の班の学生からは「マイルに焦点をあてているのが新しい視点と思った」と感想が。
白川氏からは「プレゼンテーションの組み立てが上手。それぞれターゲットを設定していていい」と感想がありました。

特産品で新しい商品を

後半は6班から。
島根県出雲市の名物出雲そばに注目しました。そばは抗酸化作用、保湿効果があることに注目し、そば粉を使った歯磨き粉やコスメを作る施策を提案。
JAL提携のホテルにアメニティとして置き、訴求します。
細野氏は「出雲ならではの他の環境資源と結び付けてもらえるとさらによかったです」と話されました。

8班は静岡県。
静岡に行くには新幹線を利用するイメージが強いため、飛行機を使ってもらうことを考え、空港で対象商品のお茶を買うと県内で使えるクーポン券配布する施策を提案しました。
お茶菓子も取りそろえ機内で販売します。
白川氏からは「新幹線ではなく飛行機で行くというところからわくわく感がある。全体的に良く構成されていました」とプレゼンテーションの良さも感心されました。

デジタルデトックスで若者にアピール

3班は山口県を取り上げました。
若者を呼び込むためインターンを提案。
ホテルや旅館でインターンを行い、ホスピタリティの仕事を学べると訴求しました。街の活性化や人手の確保にもつながります。
学生の感想も「インターンというアイデアは今までになく良いと思った」と好感触。
白川氏も「持続可能としてインターンはとてもいい」と話されました。

次の7班も山口県で勝負。
瓦そばやふぐなど魅力的な食べ物を食べられる格安ツアーを考案しました。
観光協会と共同運営でPRを行い、SNSで若い世代にアピールします。
田中氏からは「ただの格安旅行ではなく、体験型ワークショップなど次もまた来ようと思える工夫があると良かったです」とアドバイスがありました。

最後の2班は北海道を舞台にデジタルデトックスツアーを考案。
スマホを預かり、自然やアクティビティを堪能してもらうツアーです。スマホで写真が撮れない代わりに、チェキを配布し思い出作りもばっちり。
また、それぞれのアクティビティや観光地でチェキを撮るミッションを設置します。クリアするとさらにチェキのフィルムをもらえる、というシステムで楽しんで特産物や観光地に親しんでもらえるとしました。

学生からも「ミッションという発想が面白い」と感想がありました。
細野氏も「ミッションがあるというゲーム性があるのは面白く、デジタルデトックスというのも現代に特化した悩みにアプローチしています」と話されました。

持続的に地方活性化を考えていこう

それぞれの週で、優秀な発表された班にはJAL賞が与えられました。

前半は北山村を紹介した5班。
田中氏は評価ポイントとして「地域の魅力を掘り起こし、どう活性化するかを考える持続可能な観点がありました」とコメントがありました。
5班の学生は「メンバーがコロナになってしまって大変でしたが賞をいただけて良かったです」と話しました。

後半は静岡県を取り上げた8班でした。
田中氏からは「非常に練られていた。プレゼンテーションも明るく聞いていて興味を持てました」と表現力も評価ポイントだったと話されました。

「地方を調べるという機会がなかったのでたいへんでしたが、自分たちが面白いなと思ったことを盛り込めた」と8班の学生も安心したように話しました。

それぞれの班には賞状とクリアファイル、ステッカーセットが贈呈されました。

授業の最後には総評として田中氏からコメントをいただきました。
「難しいお題だったと思うけれど、どのチームも個性豊かでした。素晴らしい発表ありがとうございました」と学生たちの努力をねぎらいます。
「少子高齢化、人口減少とは言葉では知っていたと思いますが、実際に地域を調べて理解が深まったと思います。同時に地方それぞれに魅力があることも知ることができたでしょう。社会に出てから、自分になにができるのか考えていくきっかけになっていれば嬉しいです」と、地方の課題を自分事にして考えることの大切さを伝えられました。
学生たちにとって、より広い視野を持つことの大切さを実地で学ぶ授業となりました。

担当教員よりメッセージ

毎年、大変お世話になっている日本航空様とのコラボ講座、今年からは1年生科目となった英文学科の「実践キャリアプランニング」にて実施させていただきました。今年のテーマは、「地域の魅力を掘り起こし、新しい企画(商品開発や新規事業など)を提案してください。〜JALとして6次産業化を支援しよう〜」でした。大変ハードルの高いテーマでしたが、日本航空の社員の皆様が、とても丁寧にご説明、そしてご指導をいただいたおかげで、素晴らしい提案に漕ぎつけることができたと振り返っています。学生のレポートからも、このお題に取り組ませていただいたおかげで、企業のことを知れたり、グループワークの大切さを感じたり、プレゼンテーションの重要性を認識したり、多くの学びに繋がったことを実感しております。この場を借りて、3回にわたってご支援いただいた日本航空様に、心から御礼申し上げます。

2024年12月24日

ゆっくり動いて体をほぐそう!美学美術史学科の授業でジャワ古典舞踊のワークショップが行われました。 

11月19日に美学美術史学科(担当:文学部美学美術史学科 串田 紀代美准教授)の特別授業が行われました。インドネシア人のジャワ古典舞踊の名手をお迎えし、発声や体の動かし方などを実際に体験するワークショップです。ゆったりした動きですが、学生たちは「身体が温かくなった」と舞踊の基礎を楽しみながら学びました。

古典舞踊にヒントを得た動き

この日は隣接する実践女子学園の多目的室をお借りしての特別授業です。学生たちも動きやすい恰好で授業にのぞみました。
教えてくださるのは、インドネシア国立芸術大学スラカルタ校舞踊科教授のワシ・バントロ氏。
インドネシアのジャワ島中部に伝わる古典舞踊の踊り手であり、普及に取り組んでいらっしゃいます。英語で学生たちに「Let’s have fun together and do make a voice, do move, and be happy(一緒に楽しんで、声を出して、体を動かして、幸せになりましょう)」とあいさつされました。

今回学生たちが教わるのは、ジャワ古典舞踊からワシ氏が編み出した発声・身体操法「ヌンバン・ブクソ」です。
ジャワ語で「ヌンバン」は歌う、「ブクソ」は踊るという意味。「難しい動きはなく、呼吸し声を出しながら体を動かします。
太極拳のような感じです」と通訳を介して話されました。
踊りというより、体の動きにくいところを動きやすくしてみることが目的で、体のこわばりを取りゆるませるものです。

まずは体をゆるめよう

お互いぶつからないよう広がり、動く準備はばっちり。
学生たちは、ワシ先生やアシスタントの方々を真似て、実践していきます。
まずは寒さで固まってしまった顔をほぐすところから。
口のわきの筋肉を指でそっとおさえ、唇をふるわせます。唇を閉じた状態で空気を吐き出し、唇をブルブルと震わせることで顔の筋肉を柔らかくしました。
次にワシ氏は「Let’s shake your body(体を揺らしましょう)」と促し、手足を振ったり伸びをしたり、準備運動。
この間も唇をブルブルと震わせることで、体をリラックスさせます。

次に唇を震わせたまま「um~」とハミング。背中を伸ばしおなかに手を添え、頭の上からおなかまでまっすぐに声が通るようにします。
ワシ氏は徐々にハミングの音階を変えていきました。
これは「ガムラン」と呼ばれるインドネシアの伝統音楽で使われる音階とのこと。高い音と低い音を交互に出しながら体も動かしていきます。声を出すことで余分な力が抜け、体も動くようになってきました。
振動が心地よく体に響くようになったら準備完了です。

声を出しながら動いてみる

ガムランの音階をハミングしながら、徐々に手や足を動かしていきました。
学生たちが苦戦していたのは、足を開いて立ち、声を出しながらゆっくりお尻を下げていくもの。体が前のめりにならないよう、膝を曲げるのではなくお腹に力を入れながら下げていきます。
また足の指だけ上げたり、動かしたりという普段やらない細かい動きも。
不慣れな動きに戸惑っていましたが、徐々に出来るようになっていきました。それぞれ無理のない範囲で続けていきます。

おでこで8の字を描くように、ゆっくりと首を回し続けるのは、ジャワ舞踊の基礎の動きです。
「水が流れるように」ゆっくり焦らず回します。足を上げたり、手首を回しつつ腕をゆっくり開いたりする動きも伝統舞踊からとられたもの。体操のなかで、学生たちは古典的な動きを知っていきました。
「皆さんきちんと出来ていて素晴らしいです」とお褒めの言葉もありました。

体を動かすってきもちいい!

休憩をはさみつつ、1時間ほどかけてしっかりワークショップは行われました。
ワークショップ終わりには質疑応答の時間が。
「動きは少ないものでしたが、やってみてどうでしたか?」と問いかけられると、学生からは「あまり大きく動かさなかったけれど、それでも体がポカポカしてほぐれる感じがありました」「最初は声をどう出したらいいかも分からなかったけれど、だんだん楽しくなり最後にはおなかから声が出てリラックスできた」など感想が上がりました。
体の変化を感じた学生は多かったようです。
ワシ氏は「鼻歌くらいの声を出してゆっくり動くのは体に良い」と実体験を交えて話しました。

女性と男性の踊りに違いについて質問した学生には、実際に踊りを披露し違いを解説。
女性の動きは柔らかく流れるようですが、男性の踊り(荒形・優形があり、今回は荒形)は力強くピタッと動きを止めるのが特徴とよくわかるものでした。

このあとワシ氏たちはピロティにてジャワ舞踊のフラッシュモブと簡易ワークショップを行っていただき、有志の学生たちも参加。
学生たちは伝統的な動きを学びつつ、体を動かすことを存分に楽しめた時間でした。

担当教員よりメッセージ

今回のワークショップは、ジャワ舞踊家の針生すぐり氏(東京音楽大学講師)からお声がけいただき実現しました。近年のインドネシアでは、都市部の富裕層を中心にヨガやマインドフルネスが注目されています。心と体をリラックスさせるため、ジャワ伝統舞踊の基本的な動きと歌を組み合わせたものが「ヌンバン・ブクソ」です。伝統舞踊に現代社会での役目を与え、新たなコンセプトのもとで息吹を吹き込むワシ先生の試みは、日本の民俗芸能が置かれている危機的状況を学んだ学生だからこそ、その価値が理解できるのだと思います。ワークショップ後に、東南アジアのダンスに興味を持ってくれた学生も現れ、さっそく効果を感じています。ジャワの先生方の素敵な笑顔と優しいお人柄に、私たちも大変癒されました。

2024年11月20日

生成AIを使ってみよう!ゼミ「演習ⅡB」でサイバーエージェントとのコラボ授業が行われました。 

10月1日に「演習ⅡB」(担当:人間社会学部人間社会学科 粟津 俊二教授)のゼミで、株式会社サイバーエージェントの川越寛之氏による特別授業が行われました。広告事業に生成AIの利用を積極的に取り入れている企業の方から、生成AIの使い方を学びます。学生たちは実際に動かしてみながら、仕組みや注意点を確認しました。

広告はAIで作る時代

サイバーエージェントは、100以上の関連子会社を持つ企業。
主にインターネット広告・メディア・ゲームの3つの事業を主にビジネスとしています。メディアやゲーム事業ではインターネットテレビ局「ABEMA」や人気ゲームが次々にヒット。
川越氏はもう1つの柱であるインターネット広告事業に携わっています。
「ゲームなどと比べあまり身近ではないかもしれませんが、広告代理店の仕事です。皆さんのSNSに流れているような広告などを作っている」と話しました。

サイバーエージェントでは広告事業部のなかに「AIクリエイティブ部門」があり、川越氏はその統括をされています。
「7、8年前からすべてAIで製作しています」と、デザインや映像製作にとどまらず、広告の効果の予測や、広告文の作成などに至るまでさまざまな場面でAIを活用していると話しました。

AIはこれからどんどん身近に

いまは「毎日AIのニュースが流れてくる」時代と川越氏。技術の進歩は特に目覚ましく、この前までできなかったことがどんどん出来るようになっています。
川越氏はサイバーエージェントのアルバイトの大学生の作った動画を紹介。「バイトをはじめて2ヶ月くらいの学生でも、AIを使って動画やアニメーションが作成できる」と話しました。
そして、今後スマートフォンなどに次々に搭載され「これから皆さんAIを知らない間に使うようになる」と、どんどん身近な存在になると語りました。

「ただ、AIは危険なんじゃないの?と考える人もいると思います」と、安易にAIを利用することの危険性にも言及。
著作権や肖像権の問題などは、あいまいだったり未解決な部分、規制が進んでいないことが理由のひとつ。
「AIは便利ですが、きれいなものだけで出来ているわけではない」と語りかけました。

AIを使って画像を作ろう

「‎Gemini」と「話して」みることに。
チャットスタイルで文字を打ち込むと、すぐに文章が返ってきました。
知りたいことやただの雑談、旅行計画の相談など、学生たちはそれぞれAIと会話をしていきます。「渋谷でおすすめのランチを教えて」と聞いた学生は、いくつかお店が出てきて役に立ったようですが、「お菓子が食べたい」と話しかけた学生は「甘いものを食べたいときの対処法」など少し見当違いな回答も。

まだ的確な回答をするのは難しい場合もありますが、コツとして、文章で条件を細かく指定していくことを教えてくださいました。数字を指定したり具体例を出してもらうようにしたりすると、より正確に出てくる確率が高まります。
「会話をしてだんだん慣れていくと、思い通りのものが出てくるようになります」と話しました。

次に「Image FX」を使って、画像を作ってみることに。
テーマは「昭和と令和を掛け合わせたおもちゃ」です。かわいいブリキ人形や、近未来的なコマなどユニークな画像が、10分ほどで生成されました。学生たちは互いに見せ合い、感想を言い合っていました。

AIとの付き合い方は?

半導体などの技術が進み、普段使っている自然な言語で、AIと会話できることを実感した学生たち。
「では、生成AIは考えることはできるんでしょうか」と川越氏は問いかけます。
答えは「今はできない」です。
生成AIは学習した大量のテキストデータをもとに予測をして、確率が高い返答をしています。
このため、AIは「嘘をつく」ことも。AIは絶対的な事実を聞くには向いていません。
間違った情報をもっともらしく生成してしまうことをハルシネーションと言い、「これはものすごくよく起きる。」と川越氏。
「ハルシネーションは当面はなくならない。気を付けて使うしかないんです」と語りました。

最後に川越氏はAIのメリットを話しました。
「AIを使う一番の良さはスピードです」と、読むのが大変な大量の資料を読み込ませて要約させる使い方や検索方法を紹介。
「AIは何度聞いても怒らないし疲れない。便利に使うことで努力のしどころが変わってくる」と語り、「ぜひたくさん使ってみて、慣れていってください」と講義を終えられました。
最初はAIを難しく考えていた学生たちも、実際に使うことで身近に感じられるようになる授業となりました。

担当教員よりメッセージ

生成AIは急速に普及し、その生成物を見聞きする機会も増えてきています。様々なデバイスやサービスに組み込まれて行っていますので、今は使ったことのない学生も、遠からず、どこかで使うことになるでしょう。今だからこそ、長所も短所も、問題点も将来性も、積極的に体験して欲しいと思っています。今回は川越様に、最先端の使い方の一端をご紹介頂けました。生成AIについて、知識だけでなく実際の使い方も知ることができ、貴重な学びの機会が得られたのではないかと思います。川越様には、この場を借りて、心より御礼申し上げます。

2024年9月25日

「スポーツ栄養学a」の授業で元朝日新聞記者によるスポーツとメディアの関係について特別講義が行われました。

7月2日に「スポーツ栄養学a」(担当:生活科学部食生活科学科 奈良典子准教授)の授業で、元株式会社朝日新聞社の記者の安藤嘉浩氏による特別講義が行われました。スポーツ記者として長く取材をしてきた経験から、スポーツとメディアの関係を詳しく紹介。学生たちにとって、これからのメディアの在り方や新しい気付きが多い講演でした

元球児が高校野球を取材

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安藤氏は朝日新聞で記者をやって33年。朝日新聞時代から主に野球を担当されており、高校野球を中心に取材。球児だった安藤氏にとって憧れの地であった甲子園に記者として関わることができ、「夢が叶った」と語りました。

その後、柔道も担当するようになり、2004年にはアテネ五輪の取材も行いました。「そのときに奈良先生とご一緒したんです」と、当時管理栄養士として選手団に参加していた奈良准教授との出会いを説明。自身のダイエットの助言ももらったと笑いを交えて話されました。

メディアとともに発展したスポーツ

「さて皆さん、ニュースって何でチェックされますか」と安藤氏は問いかけました。学生のほとんどはインターネットと回答。テレビや新聞に手を挙げた学生は少数でした。インターネットも新聞社のサイトなどではなく、yahooなどでチェックする人が多数でした。安藤氏は「それでも、大学生のなかでも信頼感という意味ではNHKの次に新聞という調査結果が出ています」と新聞は高い信頼を持っている情報源であることを確認しました。

安藤氏はメディアとスポーツの発達を並行して説明。新聞は印刷技術が発達して明治初期に誕生したメディアです。時を同じくして近代スポーツも日本に伝来してきました。1915年にはストックホルム五輪に日本初参加し、前後する時期にラジオが普及。戦後テレビが放送開始し、1964年の東京五輪では初の衛星放送が導入され、世界どこにいてもリアルタイムに見られるようになりました。そしてカラーテレビから時代はインターネット配信が主流になっています。「去年はネット配信で高校野球が地方予選からすべて中継を見られるようになった」と話されました。

新聞社が主催して高校野球は始まった

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話は高校野球の話題へ。高校野球は1915年に初開催されました。「実は朝日新聞が主催です」と安藤氏。当時野球人気は高まっていたものの、地方予選を開催したくとも競技団体が存在せず、まとまって大会を行うことが出来ずにいました。そこで全国に通信網がある新聞社がハブになることで開催が実現。新聞にはたくさんの記事が書かれ宣伝となり広まっていったのです。

「これには関係者たちの思惑があります」と安藤氏。野球の発展を目指す野球経験者を始め、沿線の開発を目指す阪急電鉄や、販路拡大したいスポーツ用品企業などが朝日新聞に主催を依頼したのです。朝日新聞自身も部数競争に勝つために大会主催を決断しました。それまで新聞は戦争の報道を知るためのメディアとして主に利用されていました。戦後になり、次に人気があるニュースがスポーツでした。スポーツを伝えることは新聞社にもメリットが大きいのです。Jリーグや2021年に開催された東京五輪なども多くの新聞社が支援しています。

ただ、メディアには大きな影響力があり、スポーツのルールを変えてしまうことも。バレーボールのラリーポイント制や、バスケットのクォーター制はテレビ中継の都合と言われており、「それがはたして正しいのか。スポーツの発展に寄与していればいいがそうとも言い切れないところもある」と安藤氏は語りました。さらに注目の大会の放映権料は年々高騰を続けています。2022年に開催されたサッカーワールドカップでは200億円とも。日本ではネット配信企業が放映権を取得しましたが、契約者しか見ることが出来ず、安藤氏は「見たい人しか見られなくなっているのも良いのかどうか、今後の課題です」と話されました。

新聞記者は「歴史を残す」仕事

安藤氏は「新聞記者は歴史を残す仕事」と先輩記者に言われたことを紹介。「昔の書物を見ることで、昔のことが分かります。歴史を残すと思って記事を書いている」と話し、同時に「報道は公平でなくてはいけない。はたしてちゃんと報道できているのは懸念があるまま今に至っている。僕らも注意しながら記事を書いています」と話しました。

とはいえ、うまく伝わらないことも。高校野球部の女子マネージャーを取材した際、毎日部員におにぎりを作るため進学コースを一般コースに変更したことを美談として取り上げたとき、それは正しい在り方なのかと「今でいう炎上」したと話しました。「いろんなことを理解し、勉強して記事を書かなくてはいけない」と真剣に語りました。

様々な一流アスリートを取材した経験から学んだことは、何事にも努力する姿勢やいつも前向きであることなど。そして、彼らに話を聞くときには食事に誘うのが定番だったと言い、「栄養や食事に関することは人々を豊かにすること。勉強したことを活かして頑張っていただきたいと思います」と、食生活科学科の学生たちにエールを送りました。

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2024年8月25日

自律的人材になるために!「実践キャリアプランニング」の授業でホリプロ取締役による特別講義が行われました。 

大学共通教育科目「実践キャリアプランニング」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で、株式会社ホリプロ・グループ・ホールディングス取締役である鈴木基之氏が特別講義を行いました。日本の芸能・エンタメ業界の最前線にいる鈴木氏から、華やかな世界の舞台裏の話がたくさん飛び出し学生たちは興味津々。世界で求められる人材になるヒントも多くいただきました。

エンタメを産業へ!

この日は7月12日。鈴木氏は「今日は何の日か知っていますか」と問いかけました。7月12日はマララデー。10年前に、16歳だったマララさんが国連で「すべての子どもたちに、すべての女性に教育を」と訴えた日です。鈴木氏は「まさに女子教育の先駆者である下田歌子先生が創設された実践女子大学で、今日、話が出来ることは運命だと思います」と語りました。そして「芸能エンターテイメント業界を生き抜く心の糧」と題し儒学者の言葉を引きながら、熱量高く話を始められました。

「皆さんにエンタメ業界に興味を持っていただきたい」と鈴木氏。
それは単に俳優などに興味を持つということではなく、「産業」として注目してもらいたいということ。
「IT業界や自動車業界などは産業と呼ばれますが、悲しいかなエンタメは産業と呼ばれていないんです」と話します。
しかし、鈴木氏はエンタメが単なる娯楽ではなく、強い産業として世界的に拡大していることを説明。国もようやくエンタメ・コンテンツを産業として伸ばすことを目指し始めています。
「日本経済をけん引する一つの成長分野として期待されている」と話しました。

芸能プロダクションの仕事とは?

ホリプロには現在約450名のタレントや俳優が所属しています。
文化人やスポーツ選手、音楽グループも多く在籍しています。
「ひとりのタレントが売れてくると、楽曲を制作する部署(音楽制作部)、コンサートをする部署が出来、コマーシャル、ドラマ、映画や舞台出演の依頼が増えて来るようになると、自らの所でCMやテレビ番組、映画制作をする部署(映像制作部)、そして舞台制作をする部署が・・・と様々な事業部が生まれてきました。これが基本的な芸能プロダクションの成り立ちです」と鈴木氏。
CMや映画、ドラマ製作部などは自社所属のタレント以外も多くキャスティングし、製作されています。
「自社のタレントを出すことが目的ではない。あくまでビジネスとして多くのお客さんに観てもらうことが大事」と芸能プロの方針を説明しました。

鈴木氏はホリプロに入って45年。ほとんどのエンタメ事業に関わって来られました。
入社当初はアイドルが苦手だったと言います。
しかし多くのファンレターを読み、考えが変わります。学校で友人関係に悩んでいたけれどアイドルの曲を聞いて頑張ろうと思った学生などを筆頭に、多くのエピソードがありました。
「アイドルが人の生き方まで変えることを知った」と言います。
音楽の力、タレントのすごさを身に染みて知ったと話しました。

先を見て長所を伸ばす

マネージャー時代には失敗もあったと語ったのは、タレントの方向性や戦略について。
「いまでは誰もが知る国民的女優も、最初から人気があったわけではないんです」と、当時目指していた方向性が間違っていたエピソードを披露くださいました。
「マネージャーは1年先、3年先を見据えて仕事を選んでいかなくてはなりません。さまざまな個性を持つタレントがいるなか、先を見据えてこの原石をどう磨いていくか」と長期的な目線を持つことが大事であると話されました。

鈴木氏は儒学者・佐藤一斎の「着眼高ければ則ち理を見て岐せず」の言葉を引きます。
先を見据えて戦略を立てる大切さを教える言葉です。
また「我は当に人の長所を視るべし」の言葉を引き、「ホリプロは長所を伸ばしていきます。欠点は自分でも分かっている。本人が見えていない長所を見て伸ばしてあげるのがマネージャーの役割」と隠れた、しかし重要な視点についても話されました。

人間力を鍛え自律的人材へ

ホリプロはグローバル戦略にも力を入れています。これからの芸能人に求められるものは、一芸だけではダメだと話します。
鈴木氏は「これまでは日本の中で売れていればよかったけれど、日本一になることがかっこいいことではなくなっている」と話しました。そしてそれは、芸能人に限りません。これからは「自律的人材が大事」だと語ります。

他の情報を信じすぎず、自分で信じること。指示がなくても自ら能動的に動き、問題解決に向かう力。
これは下田歌子が育てようと目指した人物像でもあると鈴木氏は言います。一人で行おうとせず、周りを巻き込む「人間力」を持つ人材です。「一人でも多くの人に下田歌子先生のようになってもらいたいと思っています」と講演を結びました。

熱量を持って作品を作る

授業の最後には学生からの質問を募集し、鈴木氏が回答くださる時間も。
「女性マネージャーに必要な力はなんですか」という質問には、
「幅広い知識を常に求め続けて、何にでも好奇心を持って取り組めること、そして、今はSNSをうまく扱えることが求められています。」と回答されました。
「映画化はどうやって決まるのでしょうか」という質問には
「プロデューサーの熱量が一番です。ホリプロには小説や漫画など、ホリプロでこの作品を作りたいという強い思いで入ってくる人が多い。映画化までいくつもの壁がありますがこだわりを持って作れる人間が、作品のファンからも受け入れられるものを作れる」と回答されました。

芸能界の裏側や経済効果など、知らなかった世界に触れることが出来、学生たちは多くの刺激を受けた講義となりました。

担当教員のメッセージ

昨年からご講演をいただいているホリプロ様からは、今年は役員であり、恵那市ともご縁の深い鈴木基之様にお越しいただきました。ホリプロ様の事業内容、そしてエンタメ業界のグローバル化の現状など、とても幅広い内容をお話しいただきました。
また、それぞれのお話しと本学創立者下田歌子先生の言葉を結び付けていただくなど、学生にとって、大変貴重な時間となりました。
この場を借りて鈴木様をはじめ、ホリプロの皆さまに心より感謝申し上げます。

2024年8月7日

柔道五輪で7大会に帯同した木村昌彦横浜国立大学副学長が、日野キャンパスで特別授業!示唆に富んだ言葉に学生が熱心に聞き入る

 「栄養学」はスポーツの分野でも大きな役割を果たしているー。そんな新しい視点も学んでもらおうと、世界トップクラスの柔道選手の育成に携わった横浜国立大学の木村昌彦副学長の特別授業が7月10日(水)、日野キャンパスで行われました。「常識を疑え」などと訴え、学生の意識改革を促した木村副学長。目から鱗の話に出席した約50人の学生は、メモを取るなど真剣な表情で聞き入っていました。

五輪で栄養指導した奈良准教授の要請に快諾して実現

 木村副学長は、92年のバルセロナから16年のリオデジャネイロまで7大会のオリンピックに、全日本女子柔道のコーチなどとして選手に帯同しました。また、アトランタ・シドニー・アテネ・北京オリンピック大会をはじめ多数の海外遠征に帯同し女子柔道の栄養指導を担当してきたキャリアを持つ食生活科学科の奈良典子准教授とは、競技のパフォーマンス向上のため体調管理の一環としての栄養の大切さを柔道の日本選手団に根付かせるため、苦楽を共にした間柄です。奈良准教授から「学生に他の領域での学びの機会を与えたいスポーツ指導論を通して是非お願いしたい」との要望を受け、木村副学長が快諾、「スポーツと健康科学a」の科目を履修する学生のための特別授業が実現しました。

パフォーマンスに影響する栄養の重要性

 木村副学長によると、柔道は他の競技より先駆的に「スポーツ科学」を導入。その中でもいち早く取り入れたのが適切な栄養指導や海外遠征での食事提供だったといいます。選手がパフォーマンスを十分に発揮するためには、運動能力に加え、あがりなどの心理的状態が大きく結果を左右すると強調。「心技体の中でも心はプラスとマイナスの振れ幅が大きい。心が萎えるとできるものもできなくなります」と指摘しました。意外だったのが、栄養と心の関係です。「栄養は心の問題に大きく関わり、海外でも日常と同様の食事ができると選手の落ち着きにつながります」と話しました。

「常識を疑え」

 また、木村副学長が野球部に所属していた中学時代は、運動中の水の摂取は禁止だったこと、漫画「巨人の星」で、主人公の星飛雄馬が着用した運動器具の「大リーグ養成ギブス」も、筋肉を付けるためには効果がないことを挙げ、「常識を疑い、思い込みを捨てることが大事」と力説しました。五輪選手がインタビューを受ける際にしっかりした言葉で受け答えをしていることについては、「自分の言葉で話すことが大切です。自分を変える時には言葉にすることが必要です。マイナスに解釈すると挫折だが、ポジティブに解釈すると次へのステップに変わることもあります。第三者に論理的に話していくとは自分が変わることにもつながります」と言葉の重要性も説きました。

日本柔道復活の立役者、井上元監督の指導法とは

 話は、木村副学長だから知っているオリンピックの裏側にも及びました。柔道男子日本代表が52年ぶりに全階級でメダル獲得という快挙を成し遂げたリオ五輪の時には、木村副学長は、柔道日本代表チームのチームリーダーを務め、立役者となった当時の井上康生監督の指導法を間近に見ていたといいます。井上元監督は「コーチングよりもマネジメントを重視し、期待しているのではなく、選手を信じている」とのスタンスだったといいます。決して、勝利至上主義ではなかったといい、「高い目標に向かっていく過程が大事。それが次につながるのです」とも。さらに、スポーツ選手が本番に臨む際に良く使う「(試合を)楽しむ」という言葉についても、うんちくを披露。「『楽しむ』と『楽(らく)する』は違う。楽しむは、自分が決めた高い目標に向かっていくために試行錯誤すること。ここが充実しているのが楽しいことなのです」と示唆に富んだ言葉を学生にかけました。

真剣だと知恵がでる

 最後に、試合中に膝に大けがをした柔道女子の新谷翠選手がその後、世界選手権で金メダルを獲得したエピソードを紹介し、「絶望からの脱出だった」と振り返りました。「モチベーションを高めるのに大事なことはビジョン、ミッション、パッション、そして、アクションです」と語り、今後の人生において、学生にも奮起を促しました。

 そして、授業の最後に、「真剣だと知恵が出る 中途半端だと愚痴が出る いい加減だと言い訳ばかり」という言葉を送りました。戦国武将の武田信玄が残した木村副学長の「一番好きな言葉」だそうです。

奈良典子准教授の話

 「スポーツと健康科学」の科目は、健康運動実践指導者の資格を目指す授業科目ですが、資格を取るための知識習得にとどまらず、スポーツ指導論を通して広い視野で物事を見てほしいと思い、木村副学長の特別授業を開催しました。学生には受け身ではなく、自分の考えで行動できる人になってほしい。知識を習得してわかっただけでなく、1回やってみて、さらにいろんなシーンで使えるような、「わかる」、「できる」、「使える」人になってほしい。学生生活にも慣れてくる2年以降は、入学当初よりもモチベーションを維持するのが難しい学生も散見されます。そんな時期だからこそ、スポーツ現場の指導経験もあり、さまざまな角度から問いかけてくださる木村副学長の講話は、間違いなく学生の気持ちを高揚させてくださると思っていました。今回はスケジュールの関係で2年生を中心としましたが、学生らの真剣な受講姿勢に、より多くの学生らに刺激を与えていければと改めて感じました。木村副学長には感謝の気持ちでいっぱいです。心より感謝申し上げます。

2024年5月28日

「女性とキャリア形成」の授業で味の素社長による「志」を持って働くことについての特別講義が行われました。

4月18日に共通教育科目「女性とキャリア形成」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で味の素株式会社(以下、味の素)社長による特別講義が行われました。学生たちにとっても調味料やレトルト食品など、身近な製品を販売している企業です。学生たちは自分の「志」を問いかけられた刺激的な機会でした。

社会課題を解決するために創設された企業

この授業では進行を教授ではなく学生が行います。
担当のグループの学生から、本日の特別講師が紹介されました。
藤江太郎氏は味の素の代表執行役社長、最高経営責任者です。日本を代表する会社の社長として第一線で活躍される藤江氏。
ご多忙の中「今日を大変楽しみにしてきた」と本学に駆けつけてくださいました。

藤江氏は最初に「味の素の商品を知っていますか」と学生たちに問いかけました。
「冷凍餃子」と答えた学生に対し「嬉しいですね。あの商品は餃子がうまく焼けないというお客様相談センターに入った声がきっかけで改良したんですよ」と全国の家庭からフライパンを送ってもらい、使い古されたフライパンでも美味しく焼けるよう研究されたというエピソードを話されました。

味の素は1909年に東京大学の教授と神奈川県の企業社長が始めた、産学共同で作られた会社です。
「当時は日本人の栄養状態が悪かったのでおいしく栄養を取れる食品を作ろうと、社会課題を解決することを目的に創設されたんです」と藤江氏。

現在は130カ国以上の国と地域で事業を展開している味の素。大きな柱のひとつはもちろん食品事業です。
「もうひとつはあまり知らないと思いますが、アミノ酸を利用した医薬品や製品開発です」と藤江氏。
半導体の基板に使われる絶縁フィルムもアミノ酸製造から派生した技術が生かされていて、そのフィルムのシェアも高いのだと話されました。

学びの多かった2つの挫折

藤江氏は「小学校の頃はコックさんになりたいと思っていました」と語ります。
小さい頃から料理番組を見ては自分で作り、家族などに振舞っていたと言います。なぜ自分は料理が好きなのかと考えた時、料理を振舞うと友人や家族が喜んでくれるからだと気付いたと話しました。
「自分が幸せを差し上げれば差し上げるほど自分も幸せになる」と語りました。

高校時代は牧場経営に憧れ、北海道の牧場に修行へ。しかし多額の費用が掛かることを知り挫折。
大学時代にはウィンドサーフィンに打ち込み五輪出場を目指すまでになりましたが、上には上がいることを知ったと言います。
2つの挫折の経験から、藤江氏は熱意だけではダメなことがあると学んだと話しました。

対話をして社員の「志」を大切に

2022年に社長に就任した時、意識したのはASV経営だと言います。
ASVとは「Ajinomoto Group Creating Shared Value」の略で、事業を通じて社会課題を解決することを重視した経営法です。「企業が成長する原動力は資産です。その中でも人材、技術、顧客、組織といった無形資産が大切」と藤江氏。
そこで、藤江氏が重視したのが社員との対話です。社員一人ひとりがリーダーや経営陣に意見を伝えられる環境を作りました。
その中でよく聞いているのが社員の「志」だと言います。
社員の人生の志と、味の素の人・社会・地球のwell-beingに貢献するという志の重なる部分はどこか、小さくても良いので見つけて欲しいと話している、と言います。

藤江氏は「働き続けたい、選んでもらえる会社になっていきたい」と言います。
特にジェンダーの壁をなくすことをあげ「味の素の女性社員の比率は3割なのですが、女性管理職は12%のため、その点は課題」としました。
藤江氏自身も、無意識の偏見をなくしていく「アンコンシャスバイアス」の研修にも参加していると話しました。

「みなさんの志はなんでしょうか。書き出してみましょう」と藤江氏。「私の人生の志は『幸せの素』で世界をWell beingで満たすことです」と言います。
「あなたの人生の志と、例えば地球の問題や社会課題、実践女子大学の志と重なるところはどこか、見つけていってはいかがでしょうか。志を明確にし、楽しみながら自発的にそれぞれの個性にあった挑戦をすることで、明るい未来を作っていって欲しいと思います」と語りました。

リーダーであるために大事にしていることは?

学生たちはグループごとに感想や意見を交換。
その後、藤江氏と質疑応答の時間が設けられました。
「社長というリーダーの立場にあたり大切にしていることは?」という学生の質問には「リーダーにもいろんなタイプがいます。私は率先して引っ張っていくより、チームをまとめたり後押ししたりすることができると思っている。サポートするリーダーでありたい」と回答し、「自分はどういうタイプか考えるといい」とアドバイスしました。

「対話をする際に重視していることはなんですか」という質問には「双方向、マルチ方向を重視しています。それぞれの人に意見があるので言ってもらう。一方通行にならないように」と回答した上で、「あなたはどういうことを注意していますか」と質問した学生へ逆質問。
学生が「全員が意見を出せるように促し、否定せず耳を傾けています」と答えると、藤江氏は大きく頷き「皆が話しやすくなるリーダーシップですね」と同意されました。

その他にも質問は多く出て、藤江氏は「いい質問ですね」とそれぞれに真摯に回答くださいました。
最後に、受講学生を代表して学生から「経営者と社員の距離が近く、対話を大事にしているのが印象的で学びが多かった」と感想を伝え、藤江氏に大きな拍手が送られました。
学生たち一人ひとりが自分の「志」を考えるきっかけとなる講義となりました。

担当教員からのメッセージ

4年目を迎えるキャリア教育科目「女性とキャリア形成」には6人のゲストをお招きします。2024年度のトップバッターは、味の素の藤江社長です。藤江社長とは、お互い企業時代に知り合った仲間であり、当時から人を大切に思うお気持ちが極めて強かったという思い出があります。本日のお話しも、一人ひとりの学生に語り掛けて下さるお姿に、藤江社長のリーダーシップの形を感じました。とりわけ“志”というお話しは、大変印象的であり、先行き不透明な社会を生き抜く学生にとって、とても大切な考え方をお示しいただいたものと思います。藤江社長には、この場を借りて、改めて心から感謝申し上げる次第です。

2024年4月3日

障がいのある方たちが活躍するには?「福祉社会学」の授業でアイエスエフネット社長によるダイバーイン雇用についての講演が行われました。

11月9日に「福祉社会学」(担当:人間社会学科 山根純佳教授)の授業で、株式会社アイエスエフネット(以下、アイエスエフネット)代表取締役の渡邉幸義氏による「ダイバーイン雇用」についての特別講義が行われました。多様化する社会において、すべての人が働けるとはどういうことか、実際の取組紹介などを通して学ぶ貴重な機会となりました。

20歳の時に起業を決意

アイエスエフネットは2000年に創設。
クラウドサービスやネットワークを整備するITインフラ企業です。渡邉氏は「20歳のときに2000年に起業するぞと決めました」と言います。そこから逆算して計画を立て、宣言通りに起業したのです。
「自分は何もできないと考えている人がいるかもしれませんが、一歩踏み出さないと何も起こりません」と行動することの大切さを、まず学生たちに伝えました。

渡邉氏は「『タイパ(タイムパフォーマンス)』と言う言葉が流行っていますが、考えていただきたい言葉です」と言います。
なぜなら、時間で管理していると効率が優先されてしまうのでダイバーイン雇用の推進が進まないのではないか、と講演が始まりました。

マイノリティは本当に少ない?

日本の障がい者の割合は7.6%。およそ15人に1人が何らかの障がいを有している計算です。
そして「その障がい者には親や家族がいます」と渡邉氏。
単純計算で全人口の5人に1人は障がいと共に生活している人たちなのです。
またセクシュアリティマイノリティを意味する「LGBTQIA」の当事者層は9.7%。ここ数年でセクシュアリティマイノリティの存在は急速に認知されていますが、企業では依然男性・女性の考えしかなく、知らずに相手を傷つけてしまうことも多くあります。

こういったマイノリティの人々と共に働くというひとつの形が、アイエスエフネットでの「ダイバーイン雇用」です。
ダイバーインとは、多様性を意味するダイバーシティと、受け入れるという意味のインクルージョンを掛け合わせた造語とのこと。多様な個性を受け入れることを目指した言葉です。

なぜダイバーイン雇用をするの?

ダイバーイン雇用を始めたきっかけは、会社を立ち上げたときに「無知識・未経験者の採用から始めたこと」と言います。
IT知識がなくても応募できるため、多くの応募があり人柄で選ぶことが出来たと話します。
しかし、採用した社員が決まった時間通りに出勤をしなかったり、勤務中にずっと寝ていたり…人柄は真面目で良い人ばかりなのに何故だろう、と渡邉氏は不思議に思い、根気強くヒアリングをしたり病院に通うよう促したそうです。
すると問題行動のあった人たちの9割に病気など何らかの原因が判明したと言います。
その人自身の意識の問題ではなかったのです。

障がいのある人たちに配慮し、働きやすい環境を整えることは簡単ではありません。
しかし「そういった方々は環境を整えたら、上手くパフォーマンスを発揮することができる」と渡邉氏は言います。
「人材」から「人財」へ変わったのです。
現在では、場合によっては専門医師と協力し、原因を突き止める体制が取られていることを紹介されました。

さらにアイエスエフネットでは、多くの女性社員も活躍しており幹部クラスもたくさんいます。
女性は、家庭と仕事の両立が難しく、出産や介護などのライフイベントにより仕事を辞めパートになる方が多いです。
「(学生たちに)就活をするにあたって、育休制度などは必ず確認してください」と渡邉氏は言います。
一定の基準を満たした子育てサポートに取り組んでいる企業に対して、国が認定した「くるみん」マークがあるかなどを調べたり、採用担当の人事に聞いてみるのもよいとコツを伝えました。「給料の良い企業に入社しても、辞めてしまっては意味がない」と生涯年収を考えることの大切さを伝えました。

渡邉氏は「根気強く傾聴し相手を知れば、どんな方でも問題なく仕事ができます」と力強く言い、「皆さんがこれから社会人として経験される中で、マイノリティとマジョリティという壁を取っ払って色んな方に目を向けていくことが大事です」と学生たちに語り掛けました。

学生たちによる質疑応答

講演後には、質疑応答の時間があり、学生たちから手が挙がりました。
「会社の施設で合理的配慮をしている例を教えてください」という問いには、渡邉氏が「群馬県沼津市では身体障害者用の車を3台購入し、トイレをバリアフリーにしました。東京では配慮されているところも多いですが、地方ではまだであることが多いです」と回答されました。
マイノリティとマジョリティ、障がいがある方との付き合い方など学生たちにも気付きの多い講演となりました。

2024年3月14日

三女子大学連携:『生活の木』と考える「アロマ・ハーブ市場の現状分析と商品PR」の最終報告会を開催!

実践女子大学と大妻女子大学、跡見学園女子大学の三女子大学の3年生による「産学連携プロジェクト」の最終発表会が、1月31日に本学にて行われました。本学からは大川知子教授(生活科学部 生活環境学科)の研究室の学生7名が参加。大学間を越えてチームを作り、株式会社生活の木(以下、『生活の木』)からの出された課題に挑戦しました。

20代女性に『生活の木』の商品を使ってもらうには?

 日本におけるハーブやアロマのパイオニアである『生活の木』との初めてのプロジェクトは、「20代女性が捉えるアロマ・ハーブ市場の現状分析と商品PR」をテーマに12月にスタート。学生22名は、4つのグループに分かれて課題に取り組み、実際に店舗に足を運ぶなど、互いに協力し合って、オンラインも活用しながらディスカッションを重ね、発表に臨みました。この日は、同社のマーケティング本部の重永氏、河野氏、望月氏から講評いただきました。

大学生活に新たな発見と安らぎを

 早速、グループ1から発表開始。類似した他ブランドも含めた店舗視察から、「大学生活に新たな発見と心の安らぎを」をテーマに、以下の3つの提案を行いました。

①「香りのときめきボックス」として、アロマディフューザーを手頃なサイズにして、店舗と各大学にガチャガチャとして
 設置

②「ほっとするひと時」を提供することを目的に、ハーブティーをおみくじボックスに入れて、各大学の食堂のお茶のサー
 バーの横に設置

③インスタグラマーの登用として、同社のイメージと親和性も高く、YouTube登録者数が数十万おり、ファンクラブもある
 方との協業

 講評では、「ガチャガチャやおみくじというのは、社内では生まれづらいアイディアで面白い」(重永氏)、「このネーミングは学生のみなさんでないと出て来ない」(望月氏)と発想に感嘆。「若い皆さんとの接点づくりとしては、すごく良い案だと思う」(河野氏)とコメントされ、「アロマに触れた学生が、さらに店舗に足を運ぶようにするには?」と質問。学生は「『生活の木』らしい木目調の容器を使い、企業コラボをアピールする」や「ガチャガチャにクーポンを入れ、来店を促す」と回答しました。

「アロマ試供品」で認知向上

 次のグループ2は、たまに付ける人も含め、20代の約9割が香水をつけることに着目。調査に行った学生自身が、店頭の商品を実際に試して購入した経験から、各女子大学のお手洗いなどに試供品を置くことを提案。商品は、外出するときに持ち運びやすく、低価格帯のロールオンフレグランスを選択。1階にシトラス、2階にピーチといったように各階に異なる香りを設置し、香りをイメージしやすい言葉で訴求したポスターを貼り、『生活の木』の認知向上を目指します。

 「かなりしっかり現状分析をされている」(重永氏)と感心され、「香水とアロマのイメージの違いは?」と質問。学生は「香水は百貨店でブランドを選んで買うもので、アロマは室内というイメージ。持ち運べるものがあることを、今回初めて知ったため、ロールオンタイプの認知を広めるのは良いと思った」と答えました。「香りを文字にした際にどのように伝えるかは、我々も商品名を考える時に悩む部分だが、20代には分かりやすさも大切だということが参考になった」(望月氏)とのコメントをいただきました。

アロマ・ハーブをもっと身近に

 グループ3は店頭視察で、アロマはテスターが多いものの、ハーブティーは試飲ができず効用が分かりにくい点を挙げました。学生たちの多くにはハーブについての知識がなく、手間のかかるイメージがあるため、手軽さが必要だと分析。そこで、コンビニのレジ横でのハーブティーの販売や、身近に感じ易いインスタライブなどで、アロマ講習会などを行うことを提案。また、学生のサブスクリプションの利用状況も調査した上で、提案を行いました。

 「素敵な提案。特に、コンビニは実現したら素晴らしい」(河野氏)とコメント。「みなさんの世代には、まだまだインスタグラムが機能していることが分かり、参考になった。その際、SNS広告に抵抗はあるか?」(望月氏)と質問され、学生は「明らかに広告だと分かるものは飛ばす」「ビジュアルが良く、気になるものについては、タップして詳しく見ることがある」と答えていました。

approach to life

 最後のグループ4は、20代の情報収集や商品との出会いのきっかけはSNSであることが多いと分析。『生活の木』の複数のSNSアカウントでは、アカウント名やロゴがバラバラであることを指摘。他社ブランドとの違いも比較し、『生活の木』の魅力を活かすパッケージの統一や、もっと本来のロゴを活用することを提案。さらに予算別のサブスクリプションサービスを設定することでリピーター獲得につながると発表しました。

 「他社分析も、我々も課題だと感じている点をストレートに指摘いただいた」(重永氏)、「とてもいいポイントを突いている。マーケティングに携わる自分達でも、正に思っていた内容で感心した」(望月氏)とお褒めの言葉もいただきました。

大学の壁を超えた貴重な経験

 全ての発表が終わり、重永氏から総評をいただきました。「12月から2ヶ月、テスト期間などもあり、忙しい時期だったと思うが、よくまとめてくれた」とねぎらいの言葉が。「みなさんの客観的な目線から検討いただき、『そういう発想があるんだ!』とか、『そういう見え方をしているんだ』ということが、我々としても大きな気づきになった。提案いただいた施策は、何れも実行出来たらいいと思う内容だったり、「そういうことをやりたい」と社内でも話が出ていたような内容であったり、是非、今回をきっかけに、我々も何か実現出来るように動いていきたい」と今後についても前向きなコメントもいただきました。

 今回、実践的な課題に挑戦し、学生たちは市場分析やブランドのポジショニング、そして、プレゼンテーションスキルを学ぶ貴重な経験となりました。また、大学間を超えチームを組んだことで、多様な意見や価値観に触れ、人間的な成長と学びを得たプロジェクトでした。

主な学生のコメント

 ・他大学の学生と協力して、一つの課題に取り組むという経験を通して、他の人たちの考えを知ることが出来、充実していた。また、今まで触れたことの無かったアロマ・ハーブについても
  知るきっかけにもなった。

 ・毎週のミーティングを重ねる度に出て来る課題を、それぞれ考えて、意見を出し合っては検討して…、を繰り返すことで完成度の高い商品PRを提案することが出来、このプロジェクトに
  ついて考えることが多かった為、充実した時間だった。

 ・新しい発想でアプローチ出来ることを、みんなで探して提案出来、充実していた。

 ・店舗視察に行って現状分析を行い、案を出す為に、メンバーそれぞれが自主的に行動していたことが良い経験だった。

大川先生からのメッセージ

 今年度、ファッションビジネス研究室の「産学プロジェクト」は、前期に一つ、後期に二つ挑戦しました。特に、後期の三女子大学連携は、普段から気心の知れたメンバーではない人たちと、どのようにタッグを組んでシナジー効果を出して行くのか、正に、学生のみなさんが実社会に出てから問われるスキルを身に付けることの出来る内容です。

 現状では、学生のみなさんにとって少し遠い存在であるアロマやハーブを、どうしたら身近に感じることが出来るのか、限られた期間で実施したとは到底思えない素晴らしいアウトプットが出来、実際、『生活の木』の皆様が良い内容だったと感動して下さったことが、学生達の自信にも繋がります。総評でコメントを頂戴しましたように、今回の学生のみなさんの提案の内、何か一つでも実践出来ることを期待しています。

  <『生活の木』について>

    【公式HP】      https://www.treeoflife.co.jp/
    【企業概要】    https://corp.treeoflife.co.jp/
    【公式Instagram】 https://www.instagram.com/treeoflife_official/

   ☆『生活の木』のサイトでも、本プロジェクトについて取り上げていただきました。→ 三女子大学×生活の木 産学連携プロジェクトについて
    

  <今年度のその他のプロジェクト>
   (前期)3研究室合同プロジェクト/ホットマン・ジャノメ

    生活環境学科 アパレル・ファッション分野の3研究室が合同でアップサイクル・ドレスを制作! | 実践女子大学/実践女子大学短期大学部 (jissen.ac.jp)

   (後期)三女子大学連携/第一弾:藤巻百貨店

    他大学連携:『藤巻百貨店』とクリスマス商戦を考える「産学プロジェクト」を実施! – 社会連携プログラム (jissen.ac.jp)