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2023年7月3日

ベトナムフェスに証券会社が出展!学生たちが内容やプロモーションを考えイベントに参加しました。

現代社会学科の篠﨑香織教授のゼミ(演習ⅡA・Jクラス)でアイザワ証券株式会社(以下、アイザワ証券)とコラボし、学生たちがベトナムフェスティバルへの出展内容を考案しました。ベトナム株や証券会社の認知度アップのためターゲティングから始まり、プロモーションや運営まで体験。学生たちは授業を通し、マーケティングだけでなく投資やベトナムについても身近に感じる機会になりました。

ベトナムってどんなところ?

授業は4月から始まりました。まずはベトナムを知るところから。ベトナムはどこにあるか、文化や料理は、人口は、著名な企業は、などベトナムの基礎知識を知りイメージを広げていきます。ベトナムのGDP成長率は東南アジア諸国の中でも高く、いま勢いのある国のひとつです。国際化も進み日本企業も多く進出しています。輸出拠点として発展し、所得も向上し国内消費も拡大中です。ただ世界で見るとベトナムはまだまだ小さいマーケット。今後の成長が期待されている市場なのです。

証券会社がなぜベトナムフェスに?

今年は日越外交関係樹立50周年。記念事業として6月にベトナムフェスティバルが開催されます。そのベトナムフェスにアイザワ証券が出展します。アイザワ証券は日本株だけでなくアジア株や投資信託など豊富な商品を取り扱う証券会社です。特に強みなのがベトナム株。長期で資産形成できる投資先としてベトナム株を知ってもらいたいものの、認知度アップはまだ道半ばです。

そこでベトナムフェスに出展し、アイザワ証券とベトナム株の認知拡大を狙います。投資家が参加するのではなく、ベトナムに興味がある人たちへのアピールが目的です。実はアイザワ証券も、投資目的ではない一般的なイベントに出展するのは初めて。学生たちは、社員の方と一丸になり、ブースにより多くの人に足を運んでもらえる施策を考えました。

告知は、Twitterのアイザワ証券公式アカウントから学生が発信しプロモーション。ベトナムの魅力やイベント出展情報など、グループごとにそれぞれターゲットを決めて作成しました。ブース内の催しものは、サイコロを振って出た目に応じて当たりのプレゼントを考案。どんなプレゼントや雰囲気であれば参加したいと思えるか、ブースに興味を持ってもらえるかを考えました。

フェスティバルを通してアイザワ証券を身近に

いよいよフェスティバル当日の6月3日。天気も心配されましたが雨はやみ、会場は多くの人でにぎわっていました。学生たちはブースの前で声を出して集客をしたりプレゼントを渡したり、社員の皆さんと協力して運営していました。

3グループの学生たちは「ターゲットは30代のビジネスマン。アイザワ証券の顧客層を意識して、当たりにはベトナムコーヒーを用意しました」「お子さん連れのプレゼントはお菓子。子どもたちに配る風船には、アイザワ証券のロゴをプリントして宣伝してもらうようにしました」と工夫した点を教えてくれました。

5グループではサイコロのデザインを担当。「ブースに集客するためにサイコロは大きく、カラフルに。来てもらえるだけでなく、もっと知ってもらいたいと思ってもらえるためにどうすればいいか考えました」と、QRコードのシールを配ることを提案。こちらは読み取るとアイザワ証券のデジタルパンフレットが表示されます。

ベトナムについても、学生たちは元々詳しくない状態からのスタートでした。「最初はベトナムについてほとんど知らなくて、どんなイメージと聞かれてもイメージすらないような状態でした。今回の授業を経て身近に感じられるようになりました」「ベトナムはバイクのイメージが強かったですが、地下鉄がたくさん利用されているというのを知れたのが驚きでした」と授業を通じ、だいぶ距離が縮まった様子でした。

証券会社をより身近に

証券会社や投資も遠い存在でしたが、今回で関心を持ったという学生が多数。「将来は投資をやったほうがいいのかなと興味を持ちました」という声が多く聞かれました。「証券会社も日本国内だけの取引のイメージでしたが、海外にも多く市場があってベトナムにもあるんだなと知りました」「投資は自分には関係ない難しいことだと思ってたけど、初心者でも意外と始めやすいんだと知りました」と、情報を知ったことで身近に感じた学生も多くいます。

5グループのある学生は「母が銀行員で、株などについての話も聞いていたので私は身近に感じていたところもありました。若い人に証券や投資について知ってもらうには、触れる機会や学ぶ機会をもっと増やすといいと思います」と話し、親しむことの大切さを話してくれました。

アイザワ証券の社員の方も「おかげ様でたくさんの人に来ていただきました」と仰います。「Twitterでのプロモーションも反響は大きく、一番多いものだと100件ほどいいねがつきました。いままでの当社のツイートではそこまでの反応はなかったので」と学生の考えたプロモーションに感心していました。

授業としてはイベント出展がゴールではありません。篠崎先生から「どんなお店にお客がきているのか、どのようにお客を呼び寄せているかなど会場の市場調査もしてもらっています」と課題も出ていました。今回のイベントも、学生たちが実地でマーケティングを学べる、貴重な経験となりました。

担当教員からのメッセージ

 これまで4年生の就職活動先をみてきて金融というと銀行系が多かったので、2年生の段階で証券会社と社会連携ができるのはとても良い機会になると思いました。
 今回の集客企画では、ゼミ生は自分たちの考えをかたちにしてその効果を検証することができ、その過程で、ひとくちに「顧客」といっても、取引き前の潜在顧客からリピーターまでいることを実感することができました。そして、それぞれの顧客に異なる対応が必要であるという気づきを得ることができました。
 プロジェクト中は、毎週アイザワ証券の社員さんがグループごとに1名ついてフォローをしてくださったので、スムーズにグループワークができました。学生の証券会社や金融商品に対する心理的距離がかなり縮まったと思います。二カ月間大変お世話になりました。

2022年4月6日

毎日新聞社主催イベント「学びのフェス」「たのシニアフェス」に参加しました(3/25)

 毎日新聞社主催イベントが3月25日に渋谷キャンパスで開催され、本学からは「学びのフェス2022春」に美学美術史学科下山肇教授とゼミ生が参加し、「たのシニアフェス一日シニア大学」には、現代生活学科須賀由紀子教授のゼミ生が講義を行いました。

〉毎日メディアカフェ&毎日小学生新聞「学びのフェス」
〉たのシニアフェス「一日シニア大学」

「学びのフェス2022春」デザインのひみつを知ろう「これ何に見える?見立ての体験」

 

美学美術史学科の下山教授による『デザインのひみつを知ろう「これ何に見える?見立ての体験」』の講義は、1時限目から4時限目の1コマ40分定員上限18名で開催しました。
植物を使って人の横顔を描いたジュゼッペ・アルチンホルドの「春」などを参考に、見方を変えると違ったものが見えてくる「見立て」を小学生が体験。参加した小学生は、それぞれ配布された色紙を少しずつちぎり、他の参加者と繰り返し交換し、参加者の手元に残った紙片を何かに見立てた作品を制作しました。
参加した小学生は真剣な眼差しで制作に没頭し、完成した作品に笑みを浮かべていました。

「たのシニアフェス」多世代交流かるた「相詠みかるた」の体験

現代生活学科の須賀教授のゼミ生5名による多世代交流かるた「相詠みかるた」』の講義は4時限目に実施し、参加者は対面とオンラインのハイブリッド型で開催しました。
冒頭に本学オリジナルで制作している4種類の多世代交流かるた(アートかるた、相詠みかるた、見立てかるた、くらしいろはかるた)を説明。
「相詠みかるた」の読札は「高齢者の若者時代のくらし」と「現代の若者のくらし」を照らし合わせて言葉にしたこと(参考①)、一方絵札は、カラフルな紙粘土を型抜きして組み合わせ、読札の言葉の世界を表現したことなど(参考①)、オリジナルかるたの創作の工夫について紹介しました。
「相詠みかるた」とは、高齢者と若者が、「互いの気持ちや考えを交わし合い、日々大切にしたい生き方、暮らし方の交流を行う」というコンセプトのもと、制作したものです。
 講義後半には、「相詠みかるた」の体験やクイズを行い終始和やかなひと時となりました。講義室の外には、「相詠みかるた」の展示も行っており、訪れた方々はパネルや展示物を熱心に見ていました。

関連情報
〉日野市と連携!多世代交流カルタ「相詠みかるた」を日野市中央公民館かるた会でお披露目

メディア掲載
毎日新聞社運営サイト「大学倶楽部」に掲載されました

〉デザインのひみつを知ろう 「これ何に見える? 見立ての体験」
〉多世代交流「相詠みかるた」 こどもからシニアまでともに遊ぶ

2021年5月21日

「アスリート×女性×食事」をテーマに!柔道家として世界を舞台に活躍されてきた佐藤愛子准教授(東京女子体育大学)が本学で講演を行いました(4/30)

健康栄養専攻4年次の「総合演習」(奈良典子准教授 スポーツ栄養学研究室)では、さまざまな現場で活躍する栄養士や専門家の方々をお招きし、ゲスト講義を行っています。2021年4月30日に実施された授業では、柔道家として世界を舞台に活躍されてきた佐藤愛子准教授(東京女子体育大学)をゲストに、減量時の壮絶な経験談、アスリートと栄養士・管理栄養士とのより良い関係性などについて講演を行っていただきました。

現役時代の過酷な減量

優勝するという輝かしい成績を残されてきました。しかし、大学4年生になるまでは52kg級というひとつ下の階級で大会にのぞんでいたことから、減量にはとにかく苦しんだといいます。

「アスリート×女性×食事」をテーマに語る佐藤先生
熱心に聴講する対面参加の学生

1か月で8kgも落とす過酷な減量により、ついには歯のエナメル質が解けることに

当時、佐藤先生のオフシーズンの体重は60kgでしたが、これを大会前の1か月ほどで8kgも減量。高校時代までは激しい練習に加え、減量着を用いることで容易に減量できたそうですが、大学入学後は筋肉量が増えたこともあり、次第に難しくなっていったそうです。
 そこで絶食や脱水、下剤の服用など、無理な減量を行うようになっていったと、佐藤先生は話します。そのほかにも長時間にわたってガムを噛み、唾を出すことで体内の水分を強制的にしぼり出すことをくり返しました。その結果、月経異常が起こり、生理は年に2回程度に減少。ガムを噛みすぎた影響で歯のエナメル質が解けるという悪影響に直面します。極度の空腹と脱水から、試合でもベストなパフォーマンスを発揮できず、日常生活においても常に気持ちがはりつめ、生きている感覚すらなかったと、当時を振り返りました。

苦しみぬいた減量の末に気づいた、食事を通じた体調管理の大切さ

こうした体験をきっかけに、佐藤先生は57kg級への転向を決意します。そのタイミングで、「総合演習」を担当している本学の奈良典子先生との出会いなどもあり、アスリートがパフォーマンスを向上させるためには食事が大切であることを痛感。骨密度の低下にともなうケガ、女性ならではの月経異常、摂食障害につながる危険を防ぐ観点からも、日頃から食事の内容と質を重視すること、栄養に関する正しい知識をもつことの必要性を強く感じたといいます。
 さらに佐藤先生は、国際的なスポーツ大会で自分が受けた厳正なドーピング検査を例に挙げながら、アスリートは薬局で売っている風邪薬ですら、成分によっては摂取できないことがあると話しました。そうした意味でも普段の食事を通じた日常的な体調管理が非常に重要で、これを実現していくためには、栄養のプロである栄養士や管理栄養士の存在が欠かせないことを、学生たちに教えてくださいました。

食事の大切さを伝える佐藤先生と奈良先生
チャットからの質問に回答する佐藤先生

栄養士・管理栄養士に求められるのは、体だけでなく心も満たす栄養指導

続いて授業は質疑応答へ。学生から寄せられた質問に、佐藤先生が丁寧に答えました。特に、7月にチェコで開催されるオリエンテーリング世界大会に参加予定の学生に対しては、競技で最大限に力を発揮できるようエールを送ってくれただけでなく、その国でしか味わうことのできない食べ物を実際に食べてみることの大切さも教えてくれました。
「アスリートの立場から見た信頼の置ける栄養士・管理栄養士とは?」という質問に対して挙げたのは、「アスリートの心に少しでも寄り添ってくれること」という条件でした。苦しい減量と向き合っているアスリートの悩みに「そうだよね、わかるよ」と共感してくれたり、「こうしてみたら?」と新たな提案をしてくれたりと、教科書通りの栄養指導に加えて、心までサポートしていくこと。食事とは身体だけでなく、心を満たしていくものであることを忘れないことが、両者にとってより良い関係性を築いていくために重要だと話してくれました。

質疑応答に続き、佐藤先生による迫力のある柔道のデモンストレーションを学生は体験し、たいへん有意義な授業となりました。

2021年5月20日

生活環境学科環境デザイン研究室の4年生が日野キャンパスに新たな「学生の居場所」を作りました

生活環境学科環境デザイン研究室(槙 究教授)の4年生が、「ゼミナール等による学術的な活動活性化」の一環として学内助成を利用し、日野キャンパスの屋内外に新たな「学生の休憩スペース」を作りました。

コロナ禍でも、学生が安心してくつろげる「学生の居場所」を作りたい

「屋外の休憩スペース」として、日野キャンパスグラウンド横「パーゴラ」を、また「屋内の休憩スペース」として図書館内ブラウジングコーナーを、学生が考えたコンセプトのもと、学生たち自らが施工しました。

 現在は緊急事態宣言により対面授業が制限され、オンライン授業も多いことからキャンパス内に学生たちの姿はまばらです。リノベーションを終えた各休憩スペースは、安心してくつろげる「学生の居場所」として、対面授業が全面的に再開され多くの学生に利用される時を待っています。学生の皆さん、是非ご利用ください。

[パーゴラリノベーション]参加学生からのコメント

コロナが落ち着いて登校が再開されたら、もっと多くの学生に充実したキャンパスライフを送って欲しいという思いから、今回のプロジェクトを立ち上げました。授業以外にも、ごはんを食べる、空き時間を過ごす、作業をする、打ち合わせをするなど、様々な行動があり、みんな違ったキャンパスライフを送っています。そこで、勉強をメインとした教室以外にも、いつでも安心してくつろげる、学生の居場所を作りたいと考えました。屋外ではそういった空間は少ないため、学内の使われていない場所を探し、女子大生目線で設計しました。

 今回の計画は「slow down terrace 〜学校に作る安らぎ空間〜 」をコンセプトに、屋外でもゆったりとした時間を過ごすことができる空間を考えました。対象の場所は、グラウンド横に設置されたパーゴラです。以前までは、花壇が高く景色を楽しめない、パーゴラまでの道が芝生で歩きにくい、夜は暗く不気味といった理由から誰にも使用されていない場所でした。そこで改善案として、目線をあげ、雰囲気を柔らかくする木調のウッドデッキの設置、ヒールでも歩けるレンガの小道とフットライトを設置しました。今回は、テーブル席の上に照明と日よけのタープをつけることはできませんでしたが、今後行っていきたいです。また+αとして、季節によって木々の変化に合わせた空間にアレンジしたり、学科や団体ごとのギャラリー、1日カフェなど、ちょっとしたイベントスペースとしても楽しんで頂きたいです。

構想したプロジェクトを実際に形にできると知り、とても嬉しかったです。しかし予算を考えた材料の選定や施工工程など、提案する段階では考えていなかった課題が次々に見つかり、初めてのことだらけで試行錯誤しました。現場に何度も行き、改めて何を作りたいか考え、必要なものや起こりうることを想定しても仕切れない状況に頭を抱えましたが、こうして形になったものを見てとても達成感を感じました。

パーゴラリノベーションを行った環境デザイン研究室の4年生

<プロジェクトコンセプト>
「大学って、なにするために行ってた?」
コロナ禍でキャンパスへ行く機会がなくなり、ふと疑問に思いました。勉強している時間も内容も今までと変わりなく、本来の学ぶ目的は達成されているはずなのに、自宅で独り学ぶ状況がこんなにも物足りないのはどうしてだろうと思いました。自覚はなかったのですが、私たちが学校に求めていたコトって勉強だけではなかったみたいです。授業はオンラインでできても多くの学生と無意識に交わる空間は、オフラインにしかない魅力だと思います。そこで見たり聞いたりする情報は、私たちにとっては良くも悪くも刺激でした。大学のもつ同年代パワーに、いつも触れていたのです。

パーゴラでの作業の様子
作業は3月のまだ肌寒い頃に始まりました
芝生をはがしてタイルを敷きヒールでも歩きやすくしました

[図書館ブラウジングコーナーリノベーション]参加学生からのコメント

図書館リノベーションチームは、大学内で足を伸ばして休憩できる場所を作りたいと思い、様々な案を考えました。その中でも、静かな図書館で、利用者が少ないブラウジングコーナーの一角を使用させて頂くことにしました。動線の予測や、図書館の規則がある中、計画をしていくのはとても大変でした。しかし、毎日利用する学生がいるところを見て、目的を達成でき、とても嬉しいです。期間限定のスペースになりますが、皆さんに利用して、くつろいで頂けたら幸いです。

【日野】ブラウジングコーナーが『Calm Lounge』にリニューアル !![図書館サイト]

看板を制作している様子
図書館リノベーションチームの集合写真

槙 究教授の話

「キャンパス閉鎖が解けて学校に来てみて、学校って勉強する為だけの場所じゃないんだなと感じた。」その一言からこのプロジェクトは始まリました。自分達が欲しい休憩スペースを、自分達だからこその感性で作る。でも、そこで終わりではありません。これから実際に使われると、更に居心地良いスペースとするにはどうしたらいいかが見えてくるでしょう。デザイン思考で、改善していって貰えればと思います。