タグ: プレゼンテーション

2026年2月13日

3カ月の成果のお披露目!英文学科プロジェクト科目bにて、映像制作会社ピクス(P.I.C.S.)とのコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。

2026年1月6日(火)にプロジェクト科目b(担当:文学部英文学科 鹿島千穂専任講師)にて、株式会社ピクス(P.I.C.S.)(以下、P.I.C.S.)プロデュースのもと、イリエナナコ氏、浜根玲奈氏によるコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。完成披露試写会では、学生が制作した動画のお披露目の他、動画に込めた意図や制作のこだわりの紹介がプレゼン形式でおこなわれました。

授業と企業連携について

この授業は文学部英文学科の専門科目として開講されており、メディア広報活動として英文学科のインスタグラム公式アカウントの運営と、そこに投稿する動画の制作を行います。

動画制作のテーマは「高校生に向けた、実践女子大学英文学科のPR動画」です。制作した動画は、実際に公式アカウントに投稿され、SNS広報として配信されています。

コラボの初回授業では、実際に動画制作のクリエイティブディレクターとしてご活躍のイリエナナコ氏から、制作のプロセスについて解説をしていただきました。その後、学生は3つのグループに分かれて動画企画を考案し、イリエ氏と映像作家の浜根玲奈氏を招いて企画の中間発表を実施しました。発表後には、お二人からフィードバックやアドバイスが寄せられました。同日には、浜根氏による動画制作の進め方に関するレクチャーも行われ、これを皮切りに本格的な制作がスタートしました。撮影や編集方法について、一つひとつ丁寧なフィードバックを受けながら、約3カ月にわたりともに動画制作に取り組みました。

コラボ授業最終回となるこの日にはイリエ氏と浜根氏をお招きして完成披露試写会が行われ、お二人から完成した動画への感想とフィードバックをお寄せいただきました。また、ゲストのお二人は審査員として最優秀賞の”イリハマ賞”を選定。選ばれた班には賞状が授与されました。

中間発表や制作の様子

チームぱ~ぷる

チームぱ〜ぷるは、英文学科に対する堅苦しいイメージや大学生活への不安を解消し、高校生に大学生活を身近に感じてもらうことを目指し、Vlog(ビデオブログ)風の動画を制作しました。学生の実際の一日の過ごし方に沿って動画が展開していき、学生とキャンパスのリアルな雰囲気を伝えています。授業紹介のシーンでは、先生との距離の近さや英文学科ならではの学びを取り上げることで、学科での学生生活を表現しました。大学生が実際に学内で過ごす様子を伝えることで、楽しそうな大学生活への興味を喚起することを狙っています。

学生は動画のこだわりや制作背景について、「伝えたい内容がブレないように意識して制作しました。また、撮影するシーンに応じて撮影モードを変更したり、食事の場面ではカメラをぐっと近づけて撮影したりするなど、撮影方法に工夫を凝らしました」と話しました。

イリエ氏は、「Vlog風の動画企画として完成度が高いです。全体的に安定した信頼感があり、『英文学科の公式SNSに掲載する』というオフィシャルな動画としても安心感があります」と評価しました。さらに、「授業や学食など校内の様子を風景として伝えるシーンが、動画ならではの手法だと感じ、とてもよかったです」とコメントしました。

浜根氏は、「全体的に大人っぽい雰囲気で、紹介内容も充実していました。主人公のプロフィール情報などがあると、視聴者が動画をより自分事として捉えることができ、情報にも厚みが出ると思いました」とフィードバックを寄せました。

チームYUKIPOYO

チームYUKIPOYOは、コーディネート紹介を通して等身大のJJ(JISSEN Joshidai)生を身近に感じてもらうことを目的に、Vlog風の動画制作を企画しました。学生目線のリアルな日常シチュエーションごとに、学生の私服を用いたコーディネートを設定し、友達同士の会話を再現した台本や会話シーンを多く取り入れることで、親近感のある構成を工夫しています。「寝坊した日」「デートの日」などの何気ない日常の一場面を切り取ることで、実践女子大学に通う学生の自然体な姿や、リアルな大学生活の雰囲気を伝えました。

動画制作のポイントとして、学生は「動画の撮影者も会話に加わることで、演じている学生がより自然体になり、視聴者にも参加しているような親近感を持ってもらえるようにしました」と紹介しました。また、「企画の意図から離れない動画にするため、編集のテイストも明るくかわいい雰囲気に統一しました」と、企画段階から一貫したコンセプトで制作したことを話しました。

イリエ氏は、「制作過程の中で『コーディネート紹介』と企画の軸を明確に定め切ったことがよかったと思います。班で設定した動画制作の目的も達成できていると感じました」と評価しました。さらに、「渋谷という立地を『いろいろな場所にデートに行ける』と表現している点も、この班ならではの視点で、視聴者が大学生活を具体的に想像できるフックになっていてよかったです」とコメントしました。

浜根氏は、「動画を制作していく中で、新しいアイデアや編集技術について積極的に質問し、取り入れてくれて、とても柔軟なチームだと感じました。制作途中で出てきた課題点をうまく改善し、動画全体として完成度の高い形にまとめてくれたと思います」とフィードバックを寄せました。

チームむきぐり

チームむきぐりは、受験生に英文学科に親しみを感じてもらうことを目的に、インタビュー形式のQ&Aとキャンパス紹介を組み合わせた動画を制作しました。実践女子大学の魅力を発信するため、渋谷キャンパスのきれいな内装を映し出しながら、英文学科に通う学生の明るく元気な姿を伝えています。写真のコラージュと合成音声が印象的な動画の冒頭に続き、前半のQ&Aパートでは、通学鞄の紹介など、リアルな大学生像を知ることができる質問が用意されており、後半のキャンパス紹介では、画面左上にワイプで大学生が登場し、座談会形式で映像の紹介が進みました。全体を通してテンポ感を重視した、視聴者の関心を引く構成となっています。

学生は、「高校生が見ていて飽きない構成で実践の魅力を伝えることを意識しました。また、動画編集の際には字幕を入れることを想定した画角や、白々しくならない話し方にこだわりました」と、力を入れたポイントを説明しました。

イリエ氏は、「動画全体に楽しさがあり、テンポの良さが何よりも魅力的だったと感じました。高校生というターゲットに対して『見ているときに飽きないように』と想像力を働かせて工夫してくれた結果だと思います」とコメントしました。さらに、「編集のテンポ感やテロップの使い方などから、動画全体の世界観を感じることができました」と評価しました。

浜根氏は、「制作途中で動画の内容を追加する場面もあったと思いますが、企画の軸がしっかりしていたからこそ、全体のコンセプトがブレることなく進んだと感じました。内容追加に伴う企画の練り直しや編集作業にもスピード感があり、『企画の軸をしっかり立てておけば、後からの追加作業にも対応できる』という制作の進め方は、私自身にとっても参考になりました」と話しました。

授業の最後に

イリエ氏と浜根氏によって、イリハマ賞が選出されました。

選考の結果、受賞はチームむきぐりに決定。イリエ氏は「動画の完成度の高さはもちろん、情報バランスがいい点が決め手でした。楽しさや動画で伝えたい英文学科の良さはもちろん、高校生がどのような情報を欲しがっているのか、知りたい内容が詰まっているところがよかったです」と受賞理由を説明しました。

全体のまとめとして、イリエ氏は「チームで動画制作を行うことを通じて、自分の得意なことだったり、相手の得意なことだったり、やってみてわかった部分があるのではないでしょうか。全員が同じ能力を持っている必要はなく、それぞれができることに対してお互いリスペクトしあって制作すると、チームとして楽しく制作ができるとおもいます。動画制作だけにとどまらず、今後に活かしてもらえれば」と学生に伝えました。

学生は、今回の企業連携を通じ、動画制作の基本的なスキルはもちろん、企画をつくるプロセスの理解や、チームで協働する大切さを学ぶ貴重な機会となりました。

担当教員のコメント

半期にわたるプロジェクトで、無事に3チームの動画が完成しました。学生が自らの学び舎を紹介する動画等を制作する試みは、メディアを学ぶ学科ではさほど珍しいことではありませんが、文学部英文学科の授業としてはあまり例のない取り組みではないでしょうか。

履修生たちは、ターゲット絞り込んで企画を練り、絵コンテ作成、撮影、編集作業、発表会…と、限られた時間の中で力を合わせてそれぞれのチームの動画を完成させました。その中で、単に動画制作のノウハウを学ぶだけでなく、効果的な表現方法や音楽著作権への配慮、グループでの協同作業の難しさ等、さまざまなことを学びました。 完成動画は英文学科の公式Instagramで公開され、履修生たちはまさに“英文学科の広報大使”としての役割を果たしました。これもひとえに株式会社P.I.C.S.ならびにイリエ監督、浜根監督のお力添えによるものです。この場を借りて心より感謝申し上げます

2026年1月29日

国文学マーケティングプロジェクトの授業にて、株式会社叶匠壽庵とコラボした課題の最終発表が行われました

12月18日(木)に国文学マーケティングプロジェクト(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)にて、株式会社叶匠壽庵(以下叶匠壽庵)の皆さんとオンライン会議を繋ぎ、学生の課題発表が行われました。

授業と企業連携について

「国文学マーケティングプロジェクト」は、文学部国文学科の学生を対象とした専門教育科目です。日本文学と深く結びつく企業について主体的に調査・研究することで、マーケティングと文学との関連性を理解し、学科で学ぶ意義をより深めることを目的としています。さらにこの授業では、連携企業である叶匠壽庵を対象に調査研究を行い、その成果として企業紹介を作成します。

10月には人事部長 角田徹氏を渋谷キャンパスにお招きし、叶匠壽庵について直接ご講演をいただきました。
また、11月初頭には実地研修(滋賀県大津市にある製造工場併設の本社「寿長生(すない)の郷」の訪問)が行われ、企業全体に息づく“ものづくりの美意識”と“循環の精神”を現地で体験しました。

実地研修の様子

その後学生たちは「実地研修で得た経験を踏まえた叶匠壽庵の企業紹介」をプレゼンテーション形式で作成。最終発表では、企業概要や理念などの会社説明において重要な要素を取り入れながら、それぞれの視点で魅力を紹介しました。

叶匠壽庵本社と生中継がつながっているスクリーンには、角田氏のほかに実地研修でお世話になった4名の社員の方が登場。皆さんにこやかに手を振りながら「発表頑張って」と学生にエールを送りました。

1班

学生は叶匠壽庵の特徴を「天井のない職場の可視化」「自然との共生から生まれる美意識」「手間を惜しまない商品作り」「里への還元」の4つの観点から紹介しました。

とくに「天井のない職場の可視化」について、学生は実地研修で訪れた寿長生の郷の様子から「和菓子職人や販売員、農園担当など、異なる職種の従業員が同じ空間で働き、互いの仕事が自然と見える環境が整えられている」と話し、同時に寿長生の郷を訪れたお客さんと従業員の距離も近いことに言及しました。これらの発見から、顧客の声を直接商品開発に反映できる土壌が生まれていると分析しました。

2班

学生は叶匠壽庵が大切にしている価値観「大御宝(おおみたから)」について紹介しました。この言葉はすべての従業員の方を大切にするという気持ちから使われており、「和菓子の製造や販売に直接関わってない方も1人1人宝として敬う考え方」であると説明しました。

さらに実地研修の経験から「角田さんの案内で郷を歩いている時に、すれ違う従業員の方一人ひとりの名前や役割を紹介していただき、互いをよく理解し合っている様子を肌で感じました」と話し、理念を全員が認識しているだけではなく日常の中で当たり前に実践している組織風土を紹介しました。

3班

学生は叶匠壽庵の特徴を「老舗企業と戦っていく闘争心があり、差別化に力を入れている」と述べ、和菓子に使用する素材や製造工程におけるこだわりや滋賀の自然・文学を前面に押し出した商品展開を、「滋賀県としてのプライドと独自の生存戦略を見出している」と指摘しました。

また、企業理念にある「大御宝」という言葉が単なるスローガンではなく現場で実践されていることを実地研修の経験から紹介し、『叶匠壽庵に合う人物像』として、人との距離が近くアットホームな環境を好む人、 滋賀という土地を愛している人などの条件を挙げました。

4班

4班は、叶匠壽庵の商品開発に注目し、〈K1グランプリ〉と呼ばれる取り組みについて紹介を行いました。〈K1グランプリ〉は年に一回、新商品のアイデアを社員から募る商品企画のコンテストです。コンテストに応募する社員は新商品案の提出、試作、経営陣へのプレゼンテーションを一貫して行います。

学生はこの取り組みが、①定期的な新商品の発売 ②戦略的思考を養う社員教育 ③部署を超えた交流 の三つの目的があることをクイズを交えながら紹介し、とくに部署を超えた交流について、「職人と協力して製作する試作や商品部とやり取りするプロセスを通じ、職種や部署の垣根を超えて社員同士が交じり合う環境が生まれている。目的として部署間交流を据えている企業は少ない」と独自性を指摘しました。

5班

5班は国文学科の学びと企業のこだわりを結びつけた視点で発表を行いました。叶匠壽庵が文化的な背景をくみ取りながら和菓子を制作していることや、国文学の知見が商品企画に活かされていることを述べ、その具体例として、叶匠壽庵の銘菓〈あも〉と〈標野〉の紹介を行いました。

〈あも〉は商品名が宮中に仕えた女性の言葉(女房言葉)で「お餅」を指すことから名づけられたこと、〈標野〉は万葉集に収められた額田王(ぬかたのおおきみ)の和歌をもとに生まれた商品であることを説明しました。また、〈あも歌留多〉(百人一首が印刷された最中種。あもを挟んで楽しむ商品)が、滋賀県大津市にある近江神宮が百人一首ゆかりの地であることにちなんでいることも説明し、叶匠壽庵が土地に根付く文化と和菓子を結びつけた商品開発を行っていることを紹介しました。

6班

叶匠壽庵の概要を「和菓子の製造販売を中心に、喫茶事業や懐石料理の提供など多くの事業を手掛ける総合的な食文化企業」と紹介。学生は特に組織文化に注目し、①企業理念である農耕1つに基づき、原料の栽培から商品の販売までを一貫して行っている体制 ②その体制によって高度な品質管理とブランド価値を維持し、地域とともに歩む経営を実現していること の2点を大きな特徴として述べました。

実地研修の経験から「『若気の至りを大切にする』という言葉が印象的で、立場に関係なく意見を伝えやすく、様々な挑戦を後押しする風通しのよさを感じることができた」と話しました。

授業の終わりに

授業の総括として、角田氏は「まずは皆さんお疲れ様でした」と学生たちをねぎらい、「長い時間をかけてすてきな資料を制作してくださりありがとうございました。私がみなさんと直接お会いしたのは2回だけでしたが、その2回でこれだけのものをまとめることができるのかと驚きました」と学生の発表に対する感想を話しました。

また、「2回だけでここまでまとめられるなら、私たちはもっとすごいことができなければいけませんね」と冗談交じりに笑い、「春には寿長生の郷に植えられた梅の木に花が咲きます。ぜひまた来てください」と話しました。

学生たちにとって、叶匠壽庵の企業研究を行うことで、国文学の価値と学ぶ意義を実感する貴重な機会となりました。

担当教員からのメッセージ

国文学科の学びが、どう社会に繋がるのか、実際に企業活動を通して知る事は、
本当に貴重な学びに繋がっていると感じます。
興味のあること、好きなことを仕事にできることは、理想的な姿だと考えます。
実際に、国文学科の卒業生が、叶匠寿庵様に勤務しており、活き活きと日々を
過ごされていることが、このことを物語っていると思います。
この場を借りて、毎年、学生をあたたかく迎え入れて下さっている、芝田社長、
角田部長をはじめ、叶匠寿庵の皆さまに、この場を借りて心から感謝申し上げます。

2026年1月19日

dポイントで企業の課題を解決しよう!「リーダーシップ開発a」の授業でNTTドコモとの特別連携授業で学生たちがプレゼンテーションを行いました。  

「リーダーシップ開発a」(担当:人間社会学部社会デザイン学科・児玉充教授)の授業で、12月17日に株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)との特別コラボ授業が行われました。この日は前回出された課題に対するプレゼンテーションです。テーマは「ドコモが保有する事業の強みを活用し、パートナー企業と一緒に顧客の課題解決を立案せよ」。学生たちは約1か月かけて企画を練り、発表に臨みました。

シニア層にアルバイトを訴求

この日は採用担当の寺町沙紀氏をはじめ、ドコモから4名が来校。
「皆さんの発表を楽しみにしてきました」と期待を寄せました。発表は全10班。
さっそくA班からスタートです。

A班は家電メーカーとタッグを組み、一人暮らしの大学生をターゲットにIoTを活用した企画を提案。
冷蔵庫や電子レンジと連携するアプリを活用し、自炊が簡単にできるレシピを提供します。dヘルスケアと連携し、若者の自炊意欲と健康面に訴求。
レシピ利用ごとにdポイントを付与することで、家電製品の若者への認知拡大につなげる狙いです。

続くB班は、シニア層をターゲットに隙間バイトとの連携を考えました。
隙間バイトをするとdポイントを付与することで、年金だけでは不安のあるシニア層と、人手不足に悩む企業の双方にメリットがあるとしました。
発表後、企業側からの講評では「隙間バイトは即戦力を求めることが多い。シニア層でも対応できる仕事を想定すると、さらに良かったですね」とコメントがありました。

若者の学習意欲を高めよう!

C班は「学びが続く社会」をテーマに、学習管理SNSを提供する企業を選定。
勉強時間に応じてdポイントを付与し、アプリの継続利用を促すとともに新たなデータ創出を狙います。
寺町氏は「受験生などペルソナが整理されていました。ただ、受験後に離脱しやすい点が課題は残るので、大人になっても使い続けてもらう工夫があると良かった」とコメントしました。

続くD班は、レシピ共有サイトを運営する企業に着目しました。
一人暮らしの若者が食材を使い切れない課題に注目し、賞味期限間近の食材で作れるレシピを登録するとdポイントが付与される仕組みを提案。
企業側からは「現実味のある提案でした」と評価がありました。

インバウンドもターゲットに

連携する企業に鉄道会社を選んだのはE班です。
dヘルスケアと連携し、移動距離に応じてポイントを付与。
通勤・通学をする幅広い世代を対象に、健康意識に訴求します。

F班は航空会社をピックアップ。
dポイントクラブ会員数は1億を突破していますが、今後日本人の会員を増やすのは難しくなる、と推測しインバウンドを対象にしました。
訪日外国人専用アプリ「d-cier」を立ち上げ、SIM契約の際に訴求します。
寺町氏から「発想が面白いですね」とコメントがあり、「何日間の滞在を想定しているのか」と質問されました。
学生も「1回の来日でたくさんポイントをためるのではなく、何回も来てもらうための仕掛けにしたい」と回答していました。

続いてのG班は外資系のファッションブランドを選びました。
自分の持っている服やアクセサリーをアプリに登録し、コーディネイトを提案してくれるサービスを考案。
そこで新しいアイテムを購入するとdポイントが付く仕組みです。

dポイントで再配達を削減!

H班は駅ビル型ショッピングセンターと組んで、女子大生をターゲットにしたアプリを考えました。
人気ブランドの新商品紹介やコーディネイト提案を行います。
企業の方からは「目の付け所がいい」と評価がありました。

I班は郵送業者を選定し、流通業界の人手不足に着目。
再配達削減を目的に、置き配やコンビニ受け取りでdポイントを付与します。ドライバーにも配達個数や距離に応じてポイントを付け、モチベーションアップを目指します。
寺町氏からは「とても素晴らしいですね」と感嘆の声が。
「三方よしの事業だと感じました。競合と比べてdポイントの強みをどう際立たせるかの提案があると、さらに説得力が増すと思います」とコメントしました。

最後はJ班。
ベビーシッターアプリと連携し、子育て世代や共働きをターゲットに設定。
急な残業時や家事代行利用でポイントがたまる仕組みを作り、認知向上と継続利用につなげる提案でした。

企業の事業企画を体験

学生たちの発表を終え、最後に寺町氏から総評がありました。
「課題を見つけ、資料を調べ、発表に向けて準備するのは大変だったと思いますが、企業のサービスや企画がどのように生まれているのかを実感してもらえたと思います」と振り返りました。
そして「この経験が今後につながることを期待します」と語り、充実した授業をしめられました。

担当教員からのメッセージ

dポイントデジタルマーケティングによる顧客向けビジネスに対して、学生チームから多様なソリューションのアイデア提案がなされました。顧客が実際に抱えている課題をdポイントでどのように解決していくかの具体的なソリューションを考える思考プロセスは学生の皆さんにとって貴重な体験になったと考えます。このような実践思考のデザインアプローチを今後より一層深めてもらうことを期待しています。

2025年12月25日

社会システム論の授業で、東洋製罐との連携「Can詰めプロジェクト」の最終発表会が行われました

11月14日(金)に社会システム論(担当:人間社会学部ビジネス社会学科 篠﨑香織教授)にて、東洋製罐株式会社(以下東洋製罐)と連携し、「受験生に寄り添う缶詰」の企画提案が行われました。東洋製罐と連携した商品開発の授業は、今年で4年目を迎えます。

授業と企業連携について

社会システム論は、人間社会学部の学生を対象とした専門科目です。この授業では、これまでの自身の経験を題材として議論を行い、社会システムを「コミュニケーションの連鎖」として捉える視点を学んでいきます。学生は、時代の変化を踏まえつつ、社会を分析する視点を身につけます。

本授業では東洋製罐と連携を行い、学生が企画・提案を行う「Can詰めプロジェクト」が実施されました。「Can詰めプロジェクト」は、受験生の悩みの解決を目指して、すでに大学受験を経験してきた学生が、どの時期の、どのような悩みを、どのように解決するのか、問題を発見するところから取り組む企画です。個人のワークからグループワークを経て、アイデアをまとめ、東洋製罐の皆さまにプレゼンテーションします。その後、履修学生による相互評価と、東洋製罐の皆さまの評価を総合して、実物化するアイデアを決定します。実物化された缶詰は、次年度のオープンキャンパスで配布する予定です。

東洋製罐の皆様

篠崎教授は初回授業の説明で「企画の目的である受験生の不安を解消することに、東洋製罐さんが考える缶詰の役割である『守る・支える・伝える』の意味を重ね合わせたプロジェクトです。私たちが普段商品選択の際に当たり前に行っている取捨選択を『商品とのコミュニケーション』と考え、みなさんが考案する缶が『メディア(媒介)』の役割を担い、受験生に皆さんの想いが伝わるように、『コミュニケーションすること』を意識してほしい」と学生に話しました。

最終発表会には、東洋製罐の技術開発統括室から村瀨健氏と千地早紀氏、基盤技術開発部から伊藤蒼一朗氏、メタル技術開発部から池山哲良氏がご参加くださいました。
全5チームの発表順番は挙手制により決められ、順番に発表が行われました。

これで受験も良い缶じ!!

チームねこ缶の目的は、受験当日の「勉強以外の失敗を予防」し、受験生の「緊張を和らげる」ことです。その背景として、試験当日に62%もの受験生が勉強以外の失敗を経験している調査結果と、進学校の生徒でも強い緊張を感じるデータから、勉強量に関わらず対策が必要と説明しました。

缶の中身は〈受験完全攻略すごろく〉と、〈香り付きの練り消し〉です。 すごろくは、学生の体験談に基づき、起こりうる勉強以外の失敗例を知ることで、その予防と心づもりを促します。紙の切り取りでコマが作れる点や、さいころサイトのQRコード記載など、缶の内容だけで遊べる工夫も凝らしました。裏面には「深呼吸」「ツボを押す」といった具体的なリラックス行動が記載され、緊張対策を伝えます。 練り消しは、香りや懐かしさによるリラックス効果に加え、練るときの指先の反復動作による落ち着き効果を狙いました。

缶のデザインは、合格を連想させる桜のモチーフをAI生成画像で作成。受験後もインテリアとして利用できるよう、部屋になじみやすい色合いに仕上げました。大学ロゴと「未来を切り開ける」というメッセージを英語で添えています。

受験探偵☆お悩み解決~受験探偵事務所~

Dチームの目的は、受験生が抱える大学生活への漠然とした不安を解消することです。調査結果から、高校生が大学生活の中でも特にバイトやサークルに興味を持っていることを紹介し、この関心に寄り添い、具体的な情報を提供することで不安を解消できると述べました。この企画提案のプロセスを探偵に見立て、「探偵事務所」をコンセプトとしました。

中身は、受験生に向けた報告書風の手紙、付箋、そして一部に封入する限定の缶バッジです。 手紙は、在校生へのアンケートに基づき、大学の魅力やファッション事情など誰でも役立つデータで構成され、具体的な情報提供で不安を解消します。また、応援メッセージも封入し、受験生へエールと共に安心感を届けます。 付箋や缶バッジは、調査結果から「高校生に人気の実用アイテム」として採用。特に缶バッジは100個中10個のみの限定封入にすることで、缶の価値向上を狙いました。

缶のデザインは、レンガを背景に探偵風の服装をした女の子を大きく印刷し、調査中のイメージを連想させることで、探偵コンセプトを明確に伝えます。

笑って簡単合格!

チームダジャレは、大学受験の日程が発表される5〜7月の高校3年生をターゲットに、「笑い」をキーワードにした缶詰を提案しました。背景として、不安や緊張の感情によって増えるコルチゾール(ストレスホルモン)が脳の記憶に関する働きを鈍らせることを紹介しました。続けて、コルチゾールによって鈍った脳の部位は「笑い」によって働きが活性化することを述べ、「笑うことで自律神経のバランスを整え、効率的な勉強につなげる」ことを目的としました。

缶には、ダジャレで語呂合わせがされている英単語帳、受験日程整理シート、そして実践女子大学の受験日程QRカードを封入。 ダジャレ英単語帳は、受験生が「クスッと笑える」息抜きを提供し、笑いによって脳を活性化させ、より勉強がはかどる状態をサポートします。日程整理シートは、受験日程調整にかかる時間を効率化し、「勉強に時間を費やしたい」という悩みの解消を狙いました。

缶のデザインは、白地に黒のドット柄を採用。困難に立ち向かう自信の表明として使用される「I can do it!」に缶をかけた「I 缶 do it!」という英文を印刷しました。英文を隠せばただの小物入れに見える、再利用を考えたデザインです。

咲かせよう、自分だけの春。

まなび日和は、実践女子大学の「上品さと温かさ」を受験生に伝えることや、自分も入学して企画に挑戦したいと思えるきっかけを作ることをテーマにしました。調査結果から、高校3年生の約8割が勉強法に不安を持ち、推薦入試などでは面接など勉強以外の対策の悩みも大きいことを紹介。「これらの不安感に寄り添うアイテムを提供したい」と述べました。

缶の中身は、入試や勉強のアドバイスが詰まった小冊子と、しおりです。 小冊子は、アンケートに基づいた具体的なアドバイスで構成し、受験生の持つ不安を解消し、心が軽くなることを目指しました。 しおりは、参考書に挟んで使用する実用性の面から採用。ドライフラワーをイメージしたデザインで、手作りの温かさで応援の気持ちと特別感を伝えます。また、ガラス瓶の形にすることで「努力や思い出を瓶に詰める」というメッセージを込めました。

缶のデザインには、合格を願う「桜咲く」という思いを込めました。色は学校のイメージカラーである紫とピンクを中心に、柔らかで温かい雰囲気に仕上げ、「春に向かって頑張ろうと思ってもらえる」ようなデザインを提案しました。

不安感から安心”缶”へ

おまもり缶パニーは企画のコンセプトを「不安感から安心”缶”へ」と紹介。高校生が抱く受験に関する不安感の現状として、進路を考える際に不安な感情を抱く人が多いという調査結果を共有しました。また、保護者も子供の精神面や距離の取り方に悩んでいる調査結果を引用し、受験生とその家族の両方の不安に寄り添うことを意図しました。

缶の中身は、メッセージカード2枚、カイロ、お守りです。 メッセージカード1枚は、在校生から受験生へエールを送る手紙、もう1枚は白紙で封入。白紙のカードには、「応援メッセージを書いてもらいたい人に渡せるように」という意図が込められ、応援してくれる人がいることを形に残すことで受験生の背中を押します。 お守りは、そのメッセージカードが入れることができる工夫がされており、試験当日に持ち歩くことで「大切な人からの応援を身近に感じる」ことができます。 カイロは、指先の冷えが筆記試験に影響することから、学生の経験に基づき採用されました。

缶詰の効果として、「『自分は応援されている』という確信を持ってもらうことで不安感を安心感に変え、頑張ってみようという前向きな気持ちを引き出すことができる」と説明しました。缶のデザインは、ベージュとブラウンのグラデーションを基調とし、受験生の机の上に置いても違和感のないものを提案しました。

授業の終わりに

最後に総括として村瀬氏からコメントが寄せられました。

村瀬氏は「みなさんの感性や気持ちが素直に盛り込まれており、聞いていてとても楽しい発表でした」とにこやかに話し、
「アイデアを考える中で調査をしたり、提案するもののネーミングを考えることは、商品企画上大変大切な要素となります。ネーミングは、それを変えただけで売り上げが変わることがあるほど、重要です。調査については、モニターや対象者以外の人からもデータを取ると、さらに良い企画につながります」と今後の授業にむけたアドバイスを寄せました。

篠﨑教授は、「各チームが、受験の悩みの根幹を探り、発見した問題に対して深く掘り下げて検討したことがわかる発表でした。少し先になりますが、皆さんの想いが受験生に届き、このプロジェクト参加したくて実践女子大学にきたという新入生に出会えることを楽しみにしています」と述べました。
 実物化するアイデアが決定したら、缶詰めにする作業はまごころを込めて履修者全員で行います。

担当教員からのメッセージ

東洋製罐株式会社テクニカルセンターの皆さまのご協力のもと、本プロジェクトは4年目を迎えることができました。活動を続ける中で、2023年に配布した「赤本缶」を知っている、2024年に配布した「おふろ×ミュージック缶」を持っていると話す学生に出会う機会もあり、取り組みの広がりを実感しております。今夏には「女子大応援隊!缶」をオープンキャンパスで配布し、多くの来学者の皆さまにお届けすることができました。

 「缶」がもつ本来の価値に加え、受験生の悩みに寄り添い、学生の想いをいかに込めて届けられるか——。私たちの挑戦は、これからも続いてまいります。

 今年度は、東洋製罐株式会社のホームページならびに東洋製罐グループホールディングスのホームページ(社会貢献活動ページ)に、本プロジェクトの記事を掲載していただきました。
 改めまして、深く感謝申し上げます。

掲載ページはこちらのQRから
2025年12月15日

これからの時代の新しい住まいとは?旭化成ホームズとのコラボ授業が行われ学生たちがプレゼンテーションに臨みました。

11月17日に、人間社会学科 原田謙教授の授業で、旭化成ホームズ株式会社との特別コラボが行われました。この日は、企業から9月に出されていた課題に対するプレゼンテーション。学生たちは、これからの時代に求められる住宅のアイデアを1ヵ月かけて準備をしてきました。企業の皆さまを前に堂々と成果を発揮していました。

共働きやコロナ禍で住まいはどう変わった?

授業の冒頭、旭化成ホームズの河合慎一郎氏が登壇し、「今日をとても楽しみにしてきました」と学生に声を掛けました。
今回のテーマは「新しい住宅のサービス・商品の企画」です。河合氏は「資料も力作ぞろいで、どんな発表になるのか楽しみです」と期待を寄せました。

プレゼン前には学生からの質問に回答する場面も。
「共働きが増える中、コロナ禍以降は家にいる時間と外出時間のどちらが増えているのか?」という問いに、河合氏は図を示しながら、都市部ではテレワークが増えた一方、地方はエッセンシャルワーカーや製造業が多く大きな変化はないと説明。
家での過ごし方も年代で異なることを丁寧に解説されました。

暮らしの中にトキメキを

いよいよ学生たちの発表です。
最初の班は、多趣味で推し活を楽しむ若い女性に着目。大量のグッズ収納に対応する、収納とカスタムしやすい賃貸住宅を提案しました。
壁紙やフロアの張替えをしやすくし、耐荷重のある収納や防音スペースを設け、オンラインライブも気兼ねなく楽しめる設計です。
宣伝もSNSやアイドルイベントでの配布、人気アイドルを起用したCMなどで訴求するとしました。

発表後の講評では、河合氏が「ターゲットが明確で、皆さん自身に近しい人をイメージしたのが良いですね」と着眼点を褒められました。
鈴木氏も「推し活ならではの収納ニーズを捉えている」と興味を示しました。

つながる空間、つながる笑顔

次の班は、子どもが欲しいものの経済的不安を抱える若い夫婦に着目。
収納を増やした賃貸型ワンルームマンションを提案しました。目玉は、子どもが生まれると家賃が5%下がる仕組みです。
子ども用品店と提携したアプリで、服などを割引購入できる工夫も用意しました。見守りカメラの貸し出しもあり、「ここに住めば子育てに必要なものがそろう」ことを売りにします。
宣伝はYouTubeやTikTokなどで行い、インフルエンサーに実際に住んでもらってリアルな生活を発信。
おすすめのインフルエンサーも具体的に選定し、「経済的自立を支えることで、安心してライフイベントを迎えられる」と締めくくりました。

河合氏は「少子化という社会課題への着眼が良い。モノでなくコト提案なのもとても良いです。家賃が下がった分を誰が負担するのか、例えば企業スポンサーの活用など、さらに踏み込むともっと良くなる」と講評しました。

住むを楽しむ!

続いての班は、結婚を選択せず経済的に自立する女性が増えている点に注目しました。
単身女性は自由な反面、孤独を感じやすいという調査結果から、ゆるやかなつながりを生む共有スペース付き賃貸住宅を提案。
旭化成ホームズの都心向け女性専用共有賃貸「NEW SAFOLE」に、居住者が自由に使えるスペースをさらに拡充する案をまとめました。ジムや共有キッチン、ラウンジなどほどよい距離感で交流できる設備を想定しました。
シェアハウスより個室のプライバシーが確保される安心感を訴求します。

河合氏は「ターゲット設定が良い。シェアハウスとの差別化も明確にしているのも良かった」と評価。
鈴木氏も「入居者同士が交流できるイベントや特典があるとさらに良い」とコメントしました。

へーベルセラヴィ~人生をこの家で~

最後の班は、50代以降のアクティブシニア向けマンションを提案しました。買い物を自分でしたい層に向け、防犯と移動支援を強みにします。
エントランスの荷物置き台や電動車を使った移動支援、グリーンスローモビリティなどのサービスを用意。「へーベルセラヴィ」はフランス語の「それが人生だ!」から命名し、追加料金なしで、自分で動きたい人に訴求します。

河合氏は「命名がキャッチーで良い。健康と移動という課題設定も現実的。ただ50代はまだ若いのでもう少し上の層が良い」と講評。
下畝氏も「名前は企画部に提案します」と評価し、「アクティブシニアの自分で動きたい思いをどう叶えるか考えてみましょう」と述べました。

今後に活きるプレゼンテーション

全発表を終え、河合氏が総評として「レベルが高く驚きました」と述べました。
「各チーム社会変化を踏まえて課題設定していた点が良かった。高齢化、少子化、孤独、推し活など、皆さんの思いが反映されていた」と評価しました。

また「皆さんが全員住まいの仕事に就くとは限りません。今回は家を例に誰にどんな価値を届けるかを考えましたが、これは社会に出てからどんな立場でもどんな職業でも、必ず役立つ視点です」と授業の意義を伝えました。

学生からも「他班の調べ方が学びになった」「仲間の意見を集め良い発表ができたので今後に活かしたい」との声が上がり、充実した表情で授業は締めくくられました。

担当教員からのメッセージ

3、4年のゼミ生は「都市と地域の社会学」と「ライフスタイルの社会学」というテーマに基づいてオリジナル報告を実施してきました。今回は、9月のキックオフ時に頂戴した課題に対して、ヘーベルハウス/へーベルメゾンの取り組みをふまえながら、学生らしい提案を考えてくれました。住宅を事例に、これからのビジネスや社会デザインを考えるという本学部らしいPBLだったと思います。
旭化成ホームズ株式会社の皆様からは、学生の発表に対して大変丁寧なフィードバックを頂戴しました。お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2025年12月11日

ドコモとタッグを組んで企業の課題解決!「リーダーシップ開発a」の授業でNTTドコモとの特別連携授業が行われました。 

「リーダーシップ開発a」(担当:人間社会学部社会デザイン学科・児玉充教授)の授業で、11月26日に株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)との特別連携授業が始まりました。スマートフォンでおなじみの企業ですが、事業はその領域に留まりません。今回は、ドコモの強みである「量と質」の顧客情報を活かした課題提案に、学生たちが挑みます。

「スマホの会社」だけじゃない!

登壇したのは入社4年目の寺町沙紀氏。
入社時は顧客や加盟店の課題解決を担うカスタマーサクセス部に所属し、今回の学生への課題もこの部署が中心となります。
現在は人事部。
「ドコモは自ら手を挙げて異動できる制度があり、自分で人事を選びました。ドコモは幅広い事業を展開しているのでいろんな仕事に関われますし、自分でやりたい仕事を選択できるのも魅力です」と語りました。

「みなさん、ドコモは何をしている会社だと思いますか?」という問いに、多くの学生が「スマートフォンを販売する企業」と回答。
「実はそれだけではない、ということを知ってほしいです」と講義が始まりました。

ドコモは一般消費者に向けたコンシューマー事業のほか、法人事業も大きな事業の柱にしています。提携する企業は金融、医療から林業や漁業などの産業、自治体などさまざま。
それぞれの企業のDX推進やAIの導入を手助けしたり、通信システムを整備したり。通信に関わることだけではなく、それぞれの企業の課題解決をドコモが担っているのです。

dポイントを活用し一気通貫でサービスを提供

今回学生に出された課題はマーケティングです。
そもそもマーケティングとはなんでしょうか。寺町氏はマーケティングを「顧客に買ってもらえる仕組みづくり」と説明しました。
今の時代、良い商品なら必ず売れるわけではありません。
欲しい人に届くよう、どう伝えるかを設計することが基本です。

その軸として重要なのが「dポイント」。
ドコモ独自のポイントで、会員数はなんと1億人超。
スマホ料金などで貯まり、街中の店舗で使える利便性があります。加盟店は現在607社。
企業側もdポイントに加盟することで購買単価や来店頻度の向上が期待できるのです。

さらに大きな強みが「情報」です。
「ドコモの強みは量と質」と寺町氏。
dポイントの決済履歴や広告閲覧履歴、アカウント登録時に入力した属性など膨大なデータが蓄積され、購買行動を細かく把握できます。従来のTVCMでは分からなかった効果も、ドコモのデータを活用することで精密な分析やターゲットを絞ったプロモーションが可能になると語りました。

ドコモが誇る情報を使って新しいサービスを考えよう!

ドコモの持つ膨大な情報は、提携企業にも大きなメリットがあります。
たとえばメーカーは、商品を作っても実際に誰が買っているか分からないことが多いですが、ドコモと組むことで商品の流れや購買行動を把握できます。自治体も人流データを活用し、観光振興や地域イベントづくりに役立てています。

そこで、いよいよ課題の発表です。
学生は企業や自治体を想定し、その抱える課題をドコモのサービスを生かしてどう解決するかを提案します。また、誰に向けた施策なのか、ターゲットとなる顧客層を明確にすることも求められました。

「こうだったらいいな」の思いがビジネスの始まり

寺町氏は最後に「ビジネスの基本」について説明しました。
ビジネスとは顧客ニーズをつかみ、解決策を考えて商品やサービスに落とし込むこと。物を作れば売れた時代から、社会的価値や自己表現など多様な価値が重視されるようになり、購買にも体験や意味が求められるようになりました。
そのために重要なのが「ペルソナ」、つまり顧客像です。ペルソナを立てることで課題の仮説が作れます。

さらに競合や既存サービスにはない新しい価値を加える必要があります。
「既にあるビジネスなら、新たにやる必要はないですよね」と寺町氏。
顧客が本当に望み、代替できず、自社の強みが活かせるものを探すことが重要です。

「今回の課題はインターンの学生たちに出すような難しいものです」と寺町氏。
「ただ、難しく考えず、あなたが何をどう提案したいかが一番大事。こうなったら良いな、いうものを自由に考えてください」と学生たちの企画に期待を寄せました。

企業をどこにするか、課題は何か、ドコモと組む理由、活かす強み、ターゲットは誰か。考えることは多くあります。
学生たちはグループワークで企画を練り、12月のプレゼンテーションに臨みます。

担当教員からのメッセージ

本授業は少人数のグループワークを通じて、自分なりのシェアード・リーダーシップの発揮方法を体感し、人間社会学部で自律的に学習していくための専門知識やスキルの必要性を学ぶことを目的としています。近年、スマートフォンの普及に伴いデジタルマーケティングソリューションのビジネス領域が重要となっています。学生たちは新規ビジネスを考える上での各種フレームワークを学習し、dポイントデジタルマーケティングに関する課題に取り組みます。そして各チームでコラボしアイデアをまとめ、同社にプレゼンしご評価いただく予定です。独創的なアイデアからなるソリューションの発表を期待しています。

2025年10月24日

共働き世帯が住みやすい住宅を作る!人間社会学科の授業で旭化成ホームズとのコラボ授業が行われました。 

9月29日に人間社会学科 原田謙教授の授業で、旭化成ホームズ株式会社の河合慎一郎氏による特別講義が行われました。社会の価値観の変化や、生活者に合わせた住宅の例を示しつつ、「LONGLIFE」な暮らしについてお話されました。学生たちには課題も提示。学生たちは11月にプレゼンテーションに臨みます。

いつまでもしあわせに暮らすためには?

旭化成ホームズは「住宅」を商品にしている会社です。
戸建て住宅商品名である「ヘーベルハウス」は学生たちも聞き覚えがある様子。住まいを通して、安心で豊かな暮らしを実現することを理念としています。
「つまり家だけではなく、最高な人生を提供したいという会社です」と河合氏が紹介されました。

河合氏は住宅設計士として旭化成ホームズに入社。
これまで約450軒のマンションや戸建ての家を設計されてきました。
現在はLONGLIFE総合研究所で、住んでいる人の価値観や時代の変化をとらえた新しい暮らしを研究されています。
「LONGLIFEとは、長持ちするという意味ですが、単に家が長持ちすることだけを目指しているのではありません。住んでいる人の暮らしが、いかにハッピーな状態で長く続くかが重要です」と河合氏。

防犯防災、環境配慮についてはもちろん、子育てや働き方、ペットの有無などによって暮らし方は変わります。
ミドルライフやシニアライフの研究も行っており、「今では浸透した二世帯住宅という言葉を作ったのは、HEBEL HAUSなんですよ」と話しました。

変わって行く社会に価値観

「今日は主に共働き世帯に注目して、価値観の変化と住宅商品開発の歩みをみていきます」と、河合氏はさまざまなグラフや表を提示しました。
日本では1980年代以前は専業主婦世帯が当たり前で共働きはほとんどいませんでした。1986年に男女雇用機会均等法が成立。1990年代ころから共働きが徐々に増えていき、2000年代頃に拮抗。
その後専業主婦世帯は急速に減少していきました。いまでは7,8割が共働き世帯です。

河合氏は30年前と現在の女性誌を比べて、価値観の変化についても話します。
「昔は主婦を応援するようなおかずの作り方などがメイン。家事や育児を上手にこなすことを求められていました。いまは仕事も子育ても両立し、自分自身が輝ける行き方を求めるようになっています」。

答えは生活者のなかにある

旭化成ホームズは世の中の変化に合わせて住宅を開発してきました。1989年には、「共働き家族研究会」を発足させ、フルタイムで働く夫婦をターゲットに家事の省力化を提案しました。
ダブルボール洗面台や買いだめ可能な収納庫などを備え付けに。今でこそ当たり前なオープンキッチンも開発しました。
しかし、当時は時代がその発想に追いついていませんでした。開放的なキッチンは、あまりにも先進的だったのです。

河合氏自身も共働き世帯。
まだ子どもが小さかった2010年代、息子を抱っこして娘の手を引いて買い物していた際の思い出を話してくださいました。レジの女性から「お父さん大変ね、大丈夫?奥さんに逃げられたの?」と聞かれたと言うのです。
当時も調査では共働き世帯は増えているデータを示していましたが、まだまだ浸透するのは難しい。それを痛感したといいます。
「いつの時代も研究開発の出発点は生活現場です。今の時代もAIや新しい技術が出ていますが、正解は生活している人の現場にしか答えはないと思っています」と話しました。

2010年代に提供していた住宅は、家事に関心はあるものの、うまく取り組めない男性層を主なターゲットとしていました。
家族全員が使いやすいキッチンはどんなものかを考え、空間の真ん中に作業台を設置。子どもも手伝いができるようにし、調理時間もシェアすることで思い出作りにもなる場所を提供しています。

これからの時代に求められる住宅とは?

ここで河合氏から改めて課題の発表がありました。
テーマは「新しい住宅のサービス・商品の企画を行う」というもの。「皆さんの思う、こんな住宅やアイデアがあったら面白いなという考えを考えて見てください」と河合氏は話します。
そして「このときに使えるのが5W1Hのフレームワークです」。5W1Hは、いつ・どこで・なにを・どうして、といった要素を考えることで課題解決や企画発案を考えるフレームワークです。

課題の発表の際にはどんな住宅の提案か、どんな人がターゲット向けか、どんな工夫があるかをポイントに考えることを伝えました。
また「この企画が世の中や使用者にどんな役に立つのかを考えましょう。自分たちが楽しいだけで終わらないものを提案してください」と話します。

「皆さんに問いたいのは、今の世の中にどういった商品、住宅を提供するのか。ユーザーはどんなことに困っている?いまはどんな社会変化があるかを考えてみてください。そのためにはターゲット層を具体的に決め、実際に話を聞いてみましょう。検索では出てこないオリジナルな情報を使ってみてください」。

4班に分かれ、学生たちはグループワークを開始。
高齢化に着目する班や、30代の独身女性をターゲットする班など着眼点もさまざま。11月のプレゼンテーションに向かって資料作成に努力していきます。

担当教員からのメッセージ

3、4年のゼミ生は「都市と地域の社会学」と「ライフスタイルの社会学」というテーマに基づいてオリジナル報告を実施してきました。今回の講義は、家庭生活や働き方の変化をふまえた企業活動のお話だったので、学生もこれまでの社会学系の講義で学んできた事柄とのつながりを理解することができたようです。11月の発表に向けて、ヘーベルハウス/へーベルメゾンの取り組みをふまえながら、学生らしい提案ができるように奮闘中です!

ご多忙の中ご講義頂いた河合様、本当にありがとうございました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2025年9月18日

2025年度食生活オープン講座にて、雪印メグミルク、SRAジャパンとコラボした特別講義が行われました。

8月26日(火)に食生活オープン講座(担当:生活科学部食生活科学科 松岡 康浩 准教授)にて、雪印メグミルクの和田玲司氏と日本サステイナブル・レストラン協会(SRAジャパン)代表の下田屋毅氏をお招きし、飲食店とサステナブルに関する特別講義が行われました。講義は夏季集中科目として開講されました。学生は、課題内容に関連する講義を受けたのち、2つの課題に関するグループワークを行い、結果を発表しました。食生活オープン講座は、生活科学部食生活科学科を対象に開講されている専門科目です。企業から提示される課題に取り組む課題解決(PBL)型の授業となっています。

課題について

一つ目の課題は「飲食店での紙パックリサイクル回収率アップへの対応策を検討する」です。和田氏から紙パックそのものの性質や、全国牛乳容器環境協議会が行っている紙パックリサイクルの取り組みについて、そして回収に関する課題が共有されました。紙パックがリサイクルに非常に適していること、リサイクルを行うことによってCO2の削減に貢献できますが、飲食店において紙パックのリサイクル率の低いことを説明。

二つ目は「シェフズ・サステナビリティマニュフェスト取り組み拡大への対応策を検討する」です。下田屋氏が携わっている農林水産省フードテック官民協議会「サステナブルレストラン推進ワーキングチーム」は、消費者がサステナブルを選べる仕組みづくりを行っている団体です。その一歩としてまずは飲食店や、料理を提供するシェフがサステナブルについて知ることが重要とし「持続可能な⾷の未来へ⽇本の料理⼈・シェフのサステナビリティ・マニフェスト:2030年へ向けた17 の指針(シェフズ・サステナビリティ・マニフェスト)」を策定。その周知を行っています。

学生はそれぞれの課題についてグループワークを行いました。

成果発表

講義を踏まえて課題に対するアンサーをグループでまとめて発表しました。

課題1に対しては、指導マニュアルへの組み込みや複数店舗での共同回収、回収率の見える化など、飲食店が現実的に行える行動変化の提案、回収量に応じたリワードや専用乾燥機の導入など、現場目線の提案を中心に様々なアイデアが発表されました。

課題2に対しては、自治体とのイベント開催や認証シェフイベント、マスコットキャラクター作成、SDGsとの連携による情報発信、SNSキャンペーン、賛同飲食店をキーワードの組み合わせで検索可能なサイトなど、来店者目線の提案がされました。

班の発表の後、ゲストの二人と先生を交えて意見交換とフィードバックが行われました。

授業の最後に

ゲストのお二人から総括のコメントをいただきました。

発表班と意見交換を行う和田氏、下田屋氏

和田氏は「皆さんの環境に対する意見、紙パックリサイクルに関する提案、しっかりと受け止めました。共有を行い、活かしていきたいと思います。今回の講義をきっかけとして、皆さんもリサイクルに対する意識をより一層高めてほしいと思います」とコメント。

 下田屋氏は「マニフェストに関して、これからどのように進めていくかアイディアをたくさんいただけてよかった。サステナビリティに関して飲食店側で様々な活動をしていますが、社会の構造上、消費者のニーズがないとつながっていかない部分があります。この場にいるみなさん一人一人が、サステナビリティに関する積極的な選択を重ねていくことが大切です」と総括されました。

 

担当教員のコメント

社会には今回取り組んだような課題がまだまだたくさんあります。
問題に関わる立場はその時その時で変わるかもしれませんが、
現状を知り、身近に感じ、より良い方向に向かって行動することは大変重要です。

2025年9月5日

学生が考案!丸紅プラックス株式会社の容器を活用したメニュー提案が、2025年度食生活オープン講座で行われました。

8月7日(火)に生活科学部 食生活科学科の専門教育科目である食生活オープン講座にて、丸紅プラックス株式会社(以下丸紅プラックス)から産業資材本部産業資材第二部主任の神谷裕美氏と管理本部総務人事部の先川祥弘氏をお招きし、課題に対する成果の発表が行われました。

発表の前に

食生活オープン講座は、生活科学部食生活科学科の学生を対象に開講されている専門教育科目です。企業から提示される課題に学生が取り組む課題解決(PBL)型の授業となっています。丸紅プラックスから提示された課題のテーマは「丸紅プラックスの容器を活用した弁当の提案」。学生が実際の店舗に足を運んだ市場調査と中間発表を経て、最終成果を発表しました。発表の後は学生間投票で優秀賞が決定し、賞状の授与が行われました。

1班:ベジっと!うどん

市場調査の結果、冷凍食品には選択肢が少ないこと、そして「野菜の豊富さ」を打ち出した商品が特に女性から支持されていることが分かりました。そこで1班は、野菜をたっぷり使った冷凍弁当「ベジっと!うどん」を提案しました。

ターゲットは、ヘルシーな食事への関心が高い女性層と、栄養バランスが課題とされる高齢者層です。蒸し野菜を中心に、鉄分・ビタミンなど不足しがちな栄養素を補えるように工夫し、消化の良いうどんと組み合わせることで、健康的で食べやすい弁当に仕上げました。

商品は透明なフタ付き耐熱容器で提供し、彩り豊かな見た目をそのまま楽しめる設計に。電子レンジで手軽に調理できる点もポイントです。冷凍・レンジ調理が可能な容器の特性を最大限に活かしています。パッケージは透明デザインを採用し、ロゴのみでシンプルに情報を伝える工夫がされています。

さらに「ベジっと!うどん」は主食やソース、トッピングを変えることで幅広いバリエーション展開が可能。実際に「ベジっと!ペンネ」などの試作も行われ、ソースによる味の違いが好評という結果が共有されました。

販売はコンビニやスーパーに加え、冷凍食品の強みを活かしたネット販売も想定。価格は700円以内に設定し、SNSでは「温活」「健康志向」といったキーワードを用いた発信を計画しています。学生が考案した商品である点もアピールポイントとしています。

2班:世界プチ旅行弁当

市場調査では、営業時間や店舗規模の異なるスーパーの弁当コーナーの比較を行いました。その結果、彩りや食体験を重視した弁当へのニーズが明らかに。これらを踏まえ、「目で楽しみ気分を変えられる世界を旅する弁当」をコンセプトに、世界各国の料理をブッフェ形式で選ぶことができる「世界プチ旅行弁当」を提案しました。

ターゲットは「海外旅行に行きたいけど行けない人」や「食による気分転換を求めている人」。購入者は、国ごとの代表的な料理を一品ずつ選び、区切りのある容器に盛り付けることで、異なる料理の味が混ざらない工夫を施しました。さらに、容器は多国籍認証であるFSC認証を受けたエコ素材容器を使用することで、環境への配慮もアピールします。

また、リピーター向けの仕掛けとして国旗ステッカーを取り入れました。料理に添えられている小さな国旗のピックを、耐久性のあるステッカー素材にすることで、コレクション性を高めました。加えて、展開例として各国のスイーツを集めたアフタヌーンティーボックスも紹介され、幅広い提案がされました。

価格は980円に設定し、プチ贅沢な特別感を演出しました。宣伝方法としては、店頭のPOPやSNS広告を活用するほか、ブッフェ形式ならではの特徴を活かし、購入者自身が「自分で選んだ弁当の内容」を発信することで話題性を広げる戦略としました。

3班:Salaporte(サラポルテ)

3班は、市場調査として訪れたデパート地下食品売り場で、サラダの需要の高さに着目しました。一方で、販売されている商品の多くは彩りが欠けていることを分析。これらを踏まえて、華やかな見た目と1日分の野菜の2分の1が摂取できるヘルシーさを兼ね備えたサラダボウル「Salaporte」を提案しました。この名称は、“サラダ”とフランス語で『運ぶ』を意味する“ポルテ”を組み合わせた造語です。

ターゲットは20~30代の健康志向の女性で、フルーツ・ナッツ・チーズを使用していることが大きな特徴です。近年SNSで華やかなサラダボウルが流行していることを背景に、彩り豊かなサラダを考案しました。

また、恒常メニューに加えて季節限定商品を展開し、旬のフルーツを楽しめる仕組みを提案。そして、容器は既存のものをベースに、ボタニカルなデザインとドレッシングを効率的に使用できる容器を提案し、フランス風のコンセプトと環境に配慮したエコ容器を組み合わせることで、脱プラスチックを意識した欧風イメージを打ち出しました。

デパートの地下食品売り場での販売を想定し、価格は800円~1200円と設定。自分へのご褒美や気分転換にもぴったりな商品としました。

4班:まんぷくミニパレードBOX

4班は市場調査として、価格帯の異なる複数のコンビニエンスストアを比較・分析。その結果、共通して「健康志向」と「環境意識の高さ」が重視されている点に注目しました。また、近年人気のグルテンフリー食品については、「健康的ではあるものの満足感に欠ける」という課題を抽出しました。

この課題を踏まえ、ダイエット中の人や健康志向の人、アレルギーを持つ人をターゲットにした「まんぷくミニパレードBOX」を提案しました。コンセプトは「目でも楽しめて、しっかり満足できるヘルシー弁当」。パレードのように多彩な料理が並ぶ楽しい見た目にすることで、食の制限がある人にも食べる楽しさを感じてもらえる工夫をしています。

メニューにはパンケーキ・フルーツのコンポート・キッシュ・ナゲットを採用。料理はすべて米粉や豆腐など、低アレルゲンかつ健康的な素材を使用します。「ナゲットに使用する豆腐はきちんと水切りを行う」など、調理法や食感にもこだわり、満足感のある味わいを実現しました。容器は区切りのあるタイプを使用し、多種類の料理を美しく盛り付けられるように配慮しています。

販促方法としてSNSや店頭POPを活用し、価格は900円程度を想定。販売場所としては、キッチンカー・スーパー・コンビニなど幅広い展開を計画しました。

5班:夏野菜チーズカレードリア

5班は市場調査を通じて、弁当における「健康志向の高まり」「季節感の演出」「彩りの工夫」が重視されていることを発見。これらの要素を取り入れ、20代を中心に幅広い世代に人気のあるカレーをベースにした「夏野菜チーズカレードリア」を提案しました。

ターゲットは、健康や食生活に気を配りながらも満足感のある食事を求める若年層や社会人です。旬の夏野菜をふんだんに使用し、見た目にも華やかで季節感のある一品に仕上げました。ごはんには雑穀米を取り入れて、彩りと栄養価をプラス。さらにカレーのルーに刻んだ野菜を加えることで、1食で1日の野菜摂取量の半分を補えるよう工夫しました。チーズは低脂肪のものを使用し、ヘルシーさにも配慮しています。

容器には、耐水・耐油に加えて冷凍保存やオーブン加熱も可能な素材を採用。調理の流れとしては、製造後に冷凍保存し、販売店では冷蔵保存で管理。提供時にはオーブンでチーズに焼き目をつけることで、アツアツで香ばしい状態で販売できるようにしました。

冷凍保存が可能な点を活かし、販売数に応じた柔軟な調整が可能となり、フードロス削減にもつながります。さらに、テイクアウト販売にも対応可能なため、キッチンカーなど多様な販売形態の展開も可能です。

宣伝方法としてはSNS広告や店頭看板を活用し、弁当の価格は750円程度を想定。夏の暑さで食欲が落ちやすい時期にも、野菜たっぷりで満足感のあるヘルシーな一品として提案しました。

6班:夏バテ防止スープカレー弁当

6班は市場調査として、揚げ物弁当専門店や駅併設の商業施設の食品売り場を訪問。その結果、弁当における「見た目の美しさ」や「売り場のライスの選択肢の豊富さ」の2点に注目しました。この調査を踏まえ、旬の野菜に素揚げのひと手間を加えた彩り豊かな見た目と、選べるご飯で楽しみ方を広げられる「夏バテ防止スープカレー弁当」を考案しました。

食材には立川産の野菜を使用し、地産地消を意識することで地域とのつながりを大切にしながら、ヘルシーで満足感のある商品を目指します。ご飯は、白米・ターメリックライス・雑穀米の3種類から選べる形式とし、リピーター獲得を狙っています。

ターゲットは「立川に勤務する健康志向のオフィスワーカー」。通勤途中や昼休みに手軽に購入できるよう、キッチンカーでの販売を想定しています。価格は900円程度に設定し、ランチとして無理なく購入できる価格設定としました。

販促ではSNS広告を活用し、地域限定ターゲティングを実施。「地産地消」や「一食で手軽にたっぷり野菜」などのキーワードを軸に商品価値を発信します。

7班:からだ想いの彩り弁当

7班は市場調査において、店舗ごとの売り方の違いや共通点を比較しました。その結果、弁当選びにおいて「健康志向」「環境への関心」「見た目の美しさ」が重要な要素であることが明らかになりました。加えて、栄養の偏りやフードロスといった社会課題にも着目し、これらを解決する「からだ想いの彩り弁当」を提案しました。

ターゲットは健康志向の女性。旬の野菜を豊富に使用し、「季節のごはん」「豆腐入りつくね」「トマト入りだし巻き卵」や「だし茹でにんじん」など、彩り鮮やかでヘルシーな料理を盛り込んでいます。容器は多くの料理を美しく分けて盛り付けられる構造を採用しました。

食材には、規格外野菜を活用してフードロスを抑え、地元産野菜を使用することで地域経済の循環にも貢献します。さらに、販売エリアに合わせて中身をカスタマイズできる柔軟性も備えています。

販売場所はデパートの地下食品売り場を想定し、価格は1000円前後に設定。和食の持つヘルシーさと、美しさを兼ね備えた商品として、現代のライフスタイルに合った形で「和の食文化」を発信します。

授業の最後に

すべての班の発表が終了したあとは、最優秀賞を決める学生間投票が行われました。学生たちは事前に配布された評価シートをもとに、他班の発表を評価し投票を行います。

結果はなんと、1班と2班が同率一位という接戦に。最終的に神谷氏と先川氏の協議の結果、「容器について深堀していた」という観点から、最優秀賞は1班に決定!受賞した1班には賞状が授与されました。

授業の終わりに、企業担当者のお二人から授業の総括のコメントをいただきました。

神谷氏は「初回講義で容器の説明をさせていただきましたが、その特徴をしっかり理解していると感じました。商品の提案に至るまでの市場調査など、想像以上に熱心に取り組まれていて参加させていただいて本当によかったです。多くの班が宣伝方法にSNSの活用を挙げていましたが、SNSを使って世の中にどう広めていくかという点は、実際に今課題として抱えています。SNSを活用しようとする姿勢は今後社会に出てからも活きていくと思います」とコメントされました。

先川氏は「調査をしっかりしたうえでターゲットを明確にし、それに向かってアプローチしていく姿勢は、将来仕事をしていく上で大切な考え方だと思います。プレゼンテーションでは、ただ話せることに加えて、プレゼンツールの活用や相手の意図・気持ちを理解した提案が重要になっていきます。今回の経験を通して学んだことを、今後も継続していくことで、将来必ず役立つはずです」と発表をきいた感想を述べました。

担当教員のコメント

食品の流通・販売において「容器」は欠かせない存在です。丸紅プラックス株式会社様は、環境に配慮したエコ容器「EUCALP(ユーカルプ)」を開発されており、今回この容器を活用したお弁当のメニュー開発という貴重な課題を提案してくださいました。連携がスタートした5月、神谷様よりユーカルプの特徴をご説明いただき、これをもとに学生たちは7月の中間発表に向けて市場調査や試作を重ねました。私からは、「ユーカルプの特徴を最大限に活かすこと」と「丸紅プラックス様の容器だからこそ実現可能な提案であること」を強く意識して取り組むよう伝えました。
最終発表では、すべての班がこの視点を反映させ、学生らしい個性豊かな発表を行ってくれました。特に1・2年生が中心で調理実習の経験も浅い中、各班が何度も試作を重ね、自分たちのお弁当の写真を使って堂々とプレゼンテーションをしてくれたことは、とても頼もしく感じました。丸紅プラックス株式会社のお二人からいただいたご講評にもありましたように、この経験は今後の社会人生活において必ず活きるものと確信しています。
神谷様には各班の発表ごとに大変前向きなフィードバックをいただき、学生にとって商品提案を考えるうえで貴重な学びとなりました。今回の社会連携授業は、学生にとって非常に実り多い経験となったと感じております。改めまして、神谷様、先川様をはじめ丸紅プラックス株式会社の皆様に心より御礼申し上げます。

生活科学部食生活科学科 守田 和弘 准教授
2025年9月2日

学生が考案!株式会社東京サマーランドで販売を想定したメニューの提案が、2025年度食生活オープン講座で行われました。

8月7日(火)に生活科学部 食生活科学科の専門教育科目である食生活オープン講座にて、株式会社東京サマーランド(以下サマーランド)から経営企画室課長の田村 修平氏と経営企画室兼営業推進部企画宣伝課の高見 哲平氏をお招きし、課題に対する成果の発表が行われました。

発表の前に

 食生活オープン講座は、生活科学部食生活科学科の学生を対象に開講されている専門教育科目です。企業から提示される課題に学生が取り組む課題解決(PBL)型の授業となっています。サマーランドから提示された課題のテーマは「プール遊園地施設における商品提案」です。5月末に実施された現地調査と中間発表での意見交換をふまえ、各班が試行錯誤して、考案・開発した最終成果を発表します。

1班:スノーバーガー

1班は現地調査で、天候によって来場者の行動が変化すること、ファミリー層が多いことを分析し、飲食の簡便さと軽食に需要があることに着目。「現地調査で食べたバーガーのバンズがおいしかった」という経験から、アイスをバンズで挟んだ「スノーバーガー」を提案しました。

ハンバーガーのバンズにアイスがサンドされている見た目のインパクトで、映えるビジュアルを実現。手を汚さずに食べられる工夫を取り入れたアイスの提案をしました。さらに、バンズを事前に仕込むことにより提供時の工程を削減。約1分で商品を提供できるスムーズさと、アイスとバーガーの意外な組み合わせの斬新さで、購買意欲を高めます。販売戦略としては、SNSでのハッシュタグ活用やインフルエンサーとの連携を予定。販売価格は500円としました。

2班:ぱちぱちストロベリーソーダ

2班は、現地調査から、飲食を持ち込みをしている来場者であってもつい購入したくなるインパクトが強い商品に集客力があること、屋内の暑い環境では冷たいメニューの需要が高いこと、また飲食の持ち込みをしている来場者ほど軽い飲食物を購入する傾向にあることを分析。自分でひと手間加えて完成させる体験型のフードに着目し、口に入れるとぱちぱちはじける粉末を自分でドリンクに入れる「ぱちぱちストロベリーソーダ」を提案しました。

「ぱちぱちストロベリーソーダ」はアクティブさを邪魔しないベリーと炭酸のさわやかさと鮮やかなビジュアルで、五感を使って楽しむことににこだわったドリンクです。試作段階では「ぱちぱちと弾ける音が10-20分ほど持続していた」と、味や見た目だけでなく音でも楽しめる”五感”で味わう体験型ドリンクを実現。ターゲットは20代の若者とし、価格は手の届きやすい500円と設定しました。宣伝方法にはSNSの発信や場内看板を活用し、多くの来場者に魅力を伝えます。

3班:シャリっとサマージェノベーゼ

3班は現地調査の結果、既存のフードには冷たい主食がないことに着目。加えて、夏に求められている食の要素として「あっさりとした味付け」が好まれること、夏野菜の中ではトマトが人気であるという調査結果を重ね合わせ、冷凍トマトを使用した「シャリっとサマージェノベーゼ」を提案しました。若い女性や家族連れの母親をターゲットに、こってりした味付けが多い既存のフードとの差別化を狙いました。

フローズントマトを使用することで、時間がたってもひんやりと冷たい状態を保つことができる食事を実現。他の材料はジェノベーゼソース、エビ、チーズを使用し、さっぱりとした味で満足感のあるフードを目指しました。

販売価格は、園内の既存フードの価格を参考に、1000円と設定。SNSでは実際に食べている様子を発信し、購買意欲を高める戦略としました。

4班:青空ふわもこソーダ

4班は現地調査の際に購入した、自分で手を加える体験型フードに着目。手を加える楽しさとロゴ入りドリンクをコンセプトに「青空ふわもこソーダ」を提案しました。

作り方は、カップの側面に雲に見立てた生クリームを塗布し、そこにバタフライピーティーと炭酸水を注ぎ、仕上げに綿あめを乗せてロゴ入りのストローを指して完成です。青空を表現するためのバタフライピーティーの配分にこだわり、試作では最もきれいに青空を再現できる色味を検討しました。

ターゲットは中学生から20代までの若年層。販売価格は手に取りやすい700円に設定。販促にはSNSを活用し、綿あめを溶かしながら飲む様子を動画で紹介し、「実際にやってみたい」と思わせ、購買意欲につなげます。

授業の最後に

発表後、田村氏と高見氏による協議を経て、最優秀賞が決定しました。

見事受賞したのは4班の「青空ふわもこソーダ」。賞状の授与と、副賞としてサマーランドワンデーパスが贈呈されました。

授業の終わりに、企業担当者のお二人から総括のコメントをいただきました。

田村氏は「提案していただいたメニューはどれも独創的でした。発表の中に動画を取り入れていたチームがあったと思います。昨今SNS発信では動画の活用が非常に多いです。特にショート動画(15-60秒の動画のこと)のように、短時間でインパクトを与える手法は、現在のニーズに合っていると感じました。サマーランドとしては飲食店の回転率も重要視しており、その点で調理工程がシンプルであることは大事な視点です。どの班もすばらしい発表でした」とコメント。

高見氏は「発表内容はとても素晴らしかったです。プレゼンテーションにおける見やすさや伝わりやすさの工夫は、経験を重ねることで身についていくものだと思います。発表する環境によっては、資料の色使いなどにも配慮されるといいと思います。また、サマーランドの客層や来場者の行動は季節により大きく変化します。今の時期は夏休みのため、ファミリー層に加えて学生も多く来場します。今回の視察での分析が非常にしっかりしていたからこそ、変化を想像し別の視点で考えるとどのような結果になるのかも興味深いと感じました。今後同様の発表の機会があれば、そうした点にもぜひ意識を向けていただけたらと思います。」とフィードバックしました。

担当教員のコメント

プール遊園地施設における商品提案という課題に対して、東京サマーランドの方から、お客様視点ということが重要視されました。

現地視察の日はあいにくの天気でしたが、参加した学生は、施設を楽しみ、それぞれの視点で園内の環境や飲食店のメニュー、客層など詳細に分析することができました。その成果が最後の提案発表につながっていたと感じます。また、発表後のフィードバックでもご意見をいただき、調理設備や使用できる材料、回転率重視など、商品提案の難しい部分も感じることができたことは、大変よい経験となったのではないでしょうか。

東京サマーランドの田村様、高見様には、講義から始まり、現地でのご案内、最終発表のご講評まで関わっていただき、改めまして、お礼申し上げます。おかげさまで学生達はやりがいを感じながらも楽しく授業に取り組むことができました。

一連の活動が、自信となり今後の学びや課外活動につながることを期待します。

生活科学部食生活科学科 中川 裕子 准教授