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2026年6月1日

JALふるさとアンバサダーってどんな仕事?「実践プロジェクトa」の授業でJALとの特別コラボ授業が始まりました。 

5月11日に日野キャンパスにて、「実践プロジェクトa」(担当:村山 浩一特任教授)の授業で、株式会社JAL航空みらいラボとの特別コラボ授業が開始されました。この日はオリエンテーションとして、日本航空株式会社(以下、JAL)の地域活性化の取り組みについて学びました。授業の最後には企業から課題が出され、学生たちはグループワークに取り組みます。

社員の幸福を大切にする

JAL航空みらいラボは、2024年に設立されたJALグループの新会社。航空分野で培った知識や経験を活かし、大学との連携にも力を入れています。
今回登壇したのは、長年客室乗務員として活躍されている戸田亜希氏、塩崎雅子氏、そして札幌からオンライン参加した水上みのり氏の3名。
塩崎氏は「学生の皆さんと関わることで、新しい発想に刺激を受けています。私たちにとっても学びの多い時間です」と話し、講義がスタートしました。

まず戸田氏から、JALについての紹介がありました。
JALは1951年に設立。現在は日本航空で初となる女性社長が経営を担っています。
主な事業は航空運送ですが、物流や金融など幅広い分野にも挑戦しています。
「コロナ禍で旅客需要が大きく減少した経験から、航空以外の事業強化にも取り組んでいる」と話されました。

さらに紹介されたのがJALの企業理念。
その中には「全社員の物心両面の幸福を追求する」という言葉があります。
戸田氏は「利益だけでなく、社員がやりがいや誇りを持って働けることを一番に大切にしている」と説明しました。
安全運航を支えるためにも、社員一人ひとりが前向きに働ける環境づくりが重要。そのためにも、社員全員の幸せが大切だと考えているのです。

JALが取り組む地域活性化とは?

JALでは、サステナブルでウェルビーイングな未来を目指し、「JALビジョン2035」を掲げています。
テーマは「安全・安心」「心に響く出会いと体験」「関係・つながりの創造」の3つ。
今回の授業は、その中の「関係・つながりの創造」に大きく関わります。
戸田氏は「地域活性化とは何をすることだと思いますか?」と学生たちに問いかけます。地域活性化とは、単にイベントなどで盛り上げることではありません。地域で安心して暮らせる環境を整え、将来にわたって活力ある社会を維持していくことだと説明しました。

では、なぜJALが地域活性化に取り組むのでしょうか。
戸田氏は「航空業界は、人やモノの移動によって成り立っています」と話します。地域が元気になることで移動も増えることは、JALにとっても大きなメリットがあります。
JALの強みである「移動」を活かし、人と地域をつなぐ役割を担っているのです。

JALふるさとアンバサダーって?

JALが行う地域活性化の取り組みのひとつに、「JALふるさとアンバサダー」があります。
これは、地域のために働きたいという思いを持つ客室乗務員のこと。各地に移住しながら地域の魅力発信や活性化に取り組む活動を行っています。
ここからは、実際に札幌でアンバサダーとして活動する水上氏がオンラインで登壇しました。
水上氏は客室乗務員として全国を飛び回っていましたが、地域事業本部への異動をきっかけに観光開発に携わるようになると、「もっと地域に深く関わりたい」と感じるように。
その思いから、出身地である札幌のふるさとアンバサダーに手を挙げたと話しました。

JALふるさとアンバサダーは2020年に始まり、現在は23名が全国各地で活動しています。実際にその土地で暮らしながら、地元では当たり前になっていて気づかれていない魅力を掘り起こしていくのが大きな役割。
水上氏は「地域のリアルな声を大切にしながら、CAとして培ったおもてなしの経験を活かしています」と話しました。

活動内容は、地元食材を使った商品開発や観光PRなどさまざま。
特徴的なのが、生産から加工、販売までを一気通貫で行う「6次産業」である点です。アンバサダー自ら実際に現地へ何度も足を運び、人とのつながりを築きながら、新たな地域の価値を生み出しています。

地域の未来を考える課題に挑戦!

水上氏は学生たちへ「もし皆さんがJALふるさとアンバサダーだったら、地域のために何をしますか?」と問いかけました。地域活性化は「楽しかった」で終わらせず、その後もどう継続していくかを考えることが大切です。
そのため「今回の課題でも、どうすれば人に楽しんでもらえるかと、どうすれば持続可能な取り組みにできるかの両方を意識してほしい」と呼びかけました。

続いて戸田氏から課題内容が発表されました。
テーマは「JALふるさとアンバサダーの視点で、地域に寄り添いながら魅力を発信する企画を考える」というもの。
地域選びから学生自身が行い、「なぜJALが関わる意味があるのか」「地域にどんなメリットがあるのか」まで考える必要があります。
さらに、既存のアイデアではなく、独創性のある企画であることも求められました。

なかなかの難問に、学生からは「理想的なアイデアを、持続可能なビジネスとして成立させるにはどんな視点が必要ですか」という質問も。
これに対し塩崎氏は、地域名産を使った商品の包装作業を障害のある方に依頼し、新たな雇用につなげた事例を紹介。
「その商品だけで利益を出すのではなく、地域にどんな価値を生み出せるか、どんな課題解決につながるかを考えることが大切」とアドバイスされました。

学生たちは3班に分かれ、地域の魅力や課題について議論を重ねながら企画づくりに挑戦。
7月の最終プレゼンテーションに向け、グループワークを進めていきます。

担当教員からのメッセージ

「高校の授業とは全く進め方が違っていて驚いた」「実践的な授業を初めて受け、大変有意義に思う」――。戸田亜希様、塩崎雅子様、水上みのり様にきめ細かくご指導いただき、学生にとって大変よい刺激となりました。受講生は、いずれも実践女子大学に入学したばかりの1年生。実践的な学びを楽しんでいます。
戸田様をはじめ3名の方々からは、「地域に寄り添い、地域の魅力を伝える企画を考える」という課題をいただきました。これに対して、学生らは「人とのつながりを大切にしながら、長期的な地域活性化につながるアイデアを練っていきたい」と意気込んでいます。キャリア自律が重視される時代に、このような社会連携プロジェクト型の授業に協力いただき、心から感謝申し上げます。

2026年5月28日

ベネッセスタイルケアの施設に訪問し、学生考案プロジェクトの実践が行われました。

12月10日(水)、株式会社ベネッセスタイルケア(以下ベネッセスタイルケア)とコラボし、全4回の授業にわたって連携プロジェクトが行われました。最終回となる4回目では、ベネッセスタイルケアが運営する高齢者施設を訪問し、入居者の皆様に向けて学生が考案したアクティビティと制作プロジェクトの実践が行われました。

授業と連携企業について

授業連携が行われたのは、生活科学部生活文化学科 塚原拓馬准教授のゼミナールです。塚原准教授は生涯発達心理学(人の一生を通して、年齢や状況ごとに変わる心のあり方や成長を、周囲の環境との関係から考える学問)を専門とされており、ゼミナールでは人間の生涯に関わる心理的なテーマを取り扱っています。

ベネッセスタイルケアは高齢者向けの介護サービス事業を中心に、高齢者の生活に寄り添うサービスを提供している企業です。今回は『〈高齢者のWell being〉に関して理解を深め、実践していく』をテーマに、企業連携プロジェクトが展開されました。

今回の実践にあたり、学生は提案の事前調査として施設の見学と実施されているアクティビティを体験しました。
調査を踏まえ、アクティビティの提案を行う班と、施設の環境を活かした提案する班の二つに分かれ、具体的な行為とプロジェクトの提案を行いました。

アクティビティ班の発表

事前調査で体験したアクティビティ『歌声喫茶』の経験から、入居者の方には音楽が好きな方が多いことに着目しました。班のメンバーにも音楽が好きな学生が多かったため、共通点である音楽を取り入れた体操を提案しました。体操で使用する曲は、入居者の方々の世代に親しまれている曲と、大学生世代で流行している曲の2曲が選ばれました。

入居者の方々は学生の発表に対し、うなずいたり背伸びをしてスライドを見たりと、関心をもって聞いてくださいました。実践パートでは、学生が最前列の参加者と目を合わせながら笑顔でコミュニケーションをとる姿が見られました。なじみのある曲が流れると、鼻歌を口ずさみながら体操に取り組む方もいました。初めは見学として見守っていた方も、次々と体操の輪に加わり、アクティビティは徐々に活気づいていきました。

二曲目はテンポが速い曲で、初めは戸惑う様子もありましたが、学生のお手本と同じ動作を行ううちに、皆さん次第にリズムに乗っていきました。終わった後には着ていた羽織を脱ぐ方もいるほどで、学生とのアクティビティに熱中していた様子が伝わってきました。

アクティビティの感想を求められた入居者の方は、明るい笑顔で「たのしかった」と答え、学生は嬉しそうにうなずいていました。

環境班の発表

環境班の発表では、『一人時間の充足がウェルビーイングにつながる』という考えを提示しました。事前調査の見学の際、施設内には一人で過ごせるスペースが多くあることに気づき、充実した一人時間の過ごし方として読書を提案しました。さらに、ただ本を読むだけではなく、読書に必要なしおりを活用した施設内スタンプラリーや押し花制作などのアイデアも紹介しました。今回はその中から、ペンを用いて「栞(しおり)」にイラストを描く制作を行うことを説明しました。

この発表に対し、入居者の方からは「押し花の案、良いと思います。これからのしおりづくりも楽しみです」との感想があり、介護職員からも「スタンプラリーの企画はすごく素敵です。参考にさせていただきます」とコメントをいただきました。

発表の後は、実際にしおりの制作に取り組みました。入居者の方々は4人程度の班に分かれ、それぞれのテーブルには担当学生が着席。参加者はペンを使ってイラストを描き込み、一色で丁寧に塗る方や、複数色を使ってカラフルに仕上げる方など、表現はさまざまでした。学生と入居者の方々はしおりを見せ合ったり、目を合わせて会話を交わしたりと、コミュニケーションを取りながら20分ほど制作に取り組みました。

制作を終え、学生たちが退室する際には、交流を深めた入居者の皆様からたくさんの手を振っていただき、温かい雰囲気の中で見送られました。
中には「これからも頑張ってね」とエールを送ってくださる方もおり、学生たちは笑顔で手を振り返し、用意したプロジェクトが無事に終了したことにほっとした様子でした。

プロジェクトの最後に

4回にわたるコラボ授業の締めくくりとして、参加者全員で感想の共有を行いました。

学生からは次のような感想が寄せられました。

「想像以上に積極的に参加していただき、直接コミュニケーションをとる中で、知らなかったことを知ることができる貴重な機会でした」
「準備中は不安もありましたが、実際に実施すると入居者の皆さんがとても楽しそうに取り組んでくださり、安心しました」
「発表の場としてとてもいい経験になりました。やってみて学ぶ点も多くあり、今後の活動に活かしたいです」など、今回の経験を次につなげたいという前向きな声が多く上がりました。

ホーム長の吉田氏は、「実施していただいた企画はどれも素敵で、入居者さまもスタッフも大変喜んでいました。発表のアイデアも参考になり、充実した時間になったと感じています」と話しました。

また、キャリア人事本部の渡辺氏は、「入居者さんのために考え、行動してくれたことがとても良かったです。キャリアについての話も含め、今回のプロジェクトが学生の皆さんにとって良い経験になっていればうれしいです」と総括しました。

キャリアにもつなげる実践に

プロジェクトの実践の後には、新卒5年目の社員である長井氏による就活経験を交えたミニ講演も行われました。就職する企業をどのように決めたのか、就活のポイントや実際働いてみて感じたギャップ、現在歩んでいるキャリアについてなど、リアリティのあふれる講演をいただきました。学生にとって、今回の経験を通じて自分のキャリアについても考えを深めるきっかけとなりました。

担当教員からのメッセージ

この度は株式会社ベネッセスタイルケア様にご協力頂き、「高齢者のWell beingに関して理解を深め、実践していく」というテーマついて連携授業を実現できました。超高齢化社会を迎え、私たちは「後期高齢期」という未知な世界をどのように活きていくかという課題に直面しています。その社会課題は当事者だけでなく、若年を含む社会に生きる私たちみんながどう捉え、どのような取り組みをしていくかという多世代的な視座が不可欠であると考えています。そこで、今回はゼミナールの学生達とともに高齢者施設の利用者様や職員の皆様のご意見やご助言を頂きながらトライをしてみました。初回の連携授業でもあり、小規模な試みでありましたが、関わらせて頂いた学生達にとっては大きな一歩となる学習の機会を頂くことができました。ご協力頂きました株式会社ベネッセスタイルケア様には心より御礼申し上げます。

2026年5月20日

韓国便のサステナブル機内食を考えよう!「演習Ⅲa」の授業でJALとの特別コラボが始まりました。 

4月28日に、「演習Ⅲa」(担当:人間社会学部ビジネス社会学科 角本伸晃教授)にて、日本航空株式会社(以下、JAL)との特別コラボ授業が開始されました。この日はオリエンテーション。JALが航空業界だけでなく、広く社会課題に取り組んでいることを学びました。授業の最後には数か月にわたって取り組むグループワークの課題も発表され、学生たちは新しい学びに積極的に取り組んでいます。

空の仕事から学ぶチーム力と前向きさ

登壇したのは、現役の客室乗務員でもある吉村真紀氏。
「地球320周分、月まで16往復分ほど飛行機に乗っている」と語り、学生たちも驚きの表情。長時間乗務を続ける秘訣は「笑顔で前向きにいることと、チームの力」だといいます。
「飛行中には救急車も消防車も来ません。すべて自分たちで対応します。だからこそ前向きに取り組むこと、そして大変なときに支えになる仲間の存在が大切です」と、チームビルディングの重要性を語りました。

もう一人登壇したのは鈴木茂樹氏。
運航管理などの空港現業、機内食の開発などに携わり、著名なレストランとのコラボレーションメニューやサステナブルな食材を機内食に取り入れるための交渉などを担当されていました。

自己紹介の後はJALクイズが出題。
JALのフラッグシップであるエアバスの機体カラーに込められた思いや企業理念、オリジナルドリンクなどに関する問題に、学生たちは手を挙げて積極的に参加しました。
楽しみながら学べる時間となり、「クイズを通して大切にしていることが伝われば嬉しいです」と締めくくられました。

JALの価値観と目指す未来像とは

ここからはJALの経営ビジョンについて。
JALが目指すのは、航空会社の枠を超えて社会課題に向き合うことです。安心・安全な空の旅に加え、お客様の心に響く出会いや体験の提供を大切にしています。
その実現のために策定されたのが「JALフィロソフィ」。
これは、社員全員が共有する意識・価値観・考え方をまとめたもので、部門や職種を超えた連携を支える重要な指針です。

そして吉村氏は「皆さんにとってのウェルビーイングは何ですか?」と問いかけました。ウェルビーイングとは、自分にとって心地よい状態のこと。
学生からは「モチベーション高く勉強できているとき」や「課題を終えたときの達成感」などの声が挙がりました。
吉村氏は「心地よさは人それぞれ。JALもお客さま一人ひとりに『いいね』と思ってもらえる価値を提供できるよう変化しています」と語りました。

「六方よし」のためのウェルビーイング

JALは企業として利益を出し続ける必要がありますが、利益だけを追うのではなく、すべてのステークホルダーに誠実であることを重視しています。
これはESG経営と呼ばれ、環境や社会課題に企業として向き合う考え方です。

たとえば気候変動への取り組みでは、機体をカーボンで作ることで軽量化し、CO2排出量を減らす工夫を行っています。
面白いところでは、家庭や飲食店の使用済み食用油を回収し、燃料に再利用する取り組みも。「渋谷区でもスーパーなどで集めていますので、皆さんもぜひ」と紹介されました。

多様性の面でも、障がいのある社員の活躍推進や男女差の解消に取り組んでいます。
昔は、客室乗務員は子どもが出来たら定年、なんて言われていた時代もありました。今は子育てしながら働くのも当たり前。
これは放っておいたら変わったわけではありません」と吉村氏。
制度は自然に変わったのではなく、その都度の社員が、これがウェルビーイングなんだということを示していくことで少しずつ制度が整っていったのだと語りました。

またJALは「六方よし」の精神を大切にしています。
世間、売り手、買い手がwin-winになる従来の「三方よし」に加え、作り手や環境、未来にも価値を届けることを目指しているのです。

韓国便のサステナブル機内食を考えよう!

いよいよ課題の発表です。
テーマは「JALグループのビジョンを体現する『サステナブル・韓国便ミール』の企画」です。
韓国便のフライトは約2時間と短く、提供時間に余裕がありません。
手早く出せるボックスミール形式で考えます。温めて提供することはできないので、冷たくても美味しいものを考えるのもポイントの一つです。

鈴木氏は「コストや食材など考えることは多いですが、私が機内食を考えるときは、『一番大事な人に食べてもらって笑顔になるか』をイメージしました」とアドバイス。家族や友人を思い浮かべ、楽しんでもらえるメニューを考えてほしいと語りました。
吉村氏も「韓国はZ世代に人気の文化が多い国。ぜひ皆さんのウェルビーイングを感じるアイデアを提案してください」と期待を寄せました。

学生たちはグループで課題に取り組み、2か月後のプレゼンテーションに向けて準備を進めていきます。

担当教員からのメッセージ

角本ゼミではこれまで「観光」をメインテーマとしてきましたが、今年度はJAL航空みらいラボ様とPBLを行うことになりました。目的地への移動で航空機を利用する場合は長時間、閉鎖空間で過ごすために、機内食を楽しみにされている方が多いと思います。

今回のテーマは韓国便での機内食の提案ですが、その前提には「JALフィロソフィ」や「ウェルビーイング」があり、それを具現化する「サステナブルな機内食」をという趣旨説明を聞いて、ゼミ生たちも取り組む意欲がさらに高まったと思います。学生らしい型にはまらない提案を期待しています。

JAL航空みらいラボについて詳しい内容はこちら→https://www.jalaviofuture.co.jp/

2026年5月11日

五輪開会式をプロデューサー視点で!2026年度国際理解とキャリア形成の授業にてスポーツニッポン新聞社とのコラボ授業がはじまりました。

4月21日(火)、国際理解とキャリア形成(担当:国文学科 深澤 晶久教授)の授業にて、スポーツニッポン新聞社から編集委員の藤山健二氏、記者の佐藤博之氏をお招きし、学生が取り組むグループワーク課題の発表が行われました。

授業の概要と企業連携

 国際理解とキャリア形成は、2年生以上を対象に開講されている共通教育科目です。国際情勢の学習や、グローバル業務を経験した外部講師による講演を通じて、国際的な視野と幅広い知識を身に付けます。

 また、この授業では〈オリンピックとパラリンピック〉をテーマにスポーツ新聞の発行を行っているスポーツニッポン新聞社と連携を行っています。今回の授業では、編集委員の藤山健二氏、記者の佐藤博之氏をお招きし、課題に関連するオリンピックについての講演と、学生が取り組む課題の発表が行われました。

スポーツニッポン新聞社って?

 授業の初めに、佐藤氏からスポーツニッポン新聞社について説明がありました。

 スポーツニッポン新聞社は、全国にスポーツ紙を発行する新聞社です。全国発行部数がスポーツ紙No.1であることや、「スポニチアネックス」というオンラインプラットフォームでは月間2億2000万ページビューを記録したことなどが紹介されました。印象的な紙面構成については、「見出しと写真を大きく配置し、さっと目を通すだけで要点をつかめるようにしています」と説明しました。

ミラノ・コルティナオリンピックにみるスポーツ取材

 続いて、約40年のスポーツ記者キャリアの中で長年オリンピックの取材に携わってきた藤山氏から、オリンピックに関する取材の視点や背景についてご講演いただきました。

 藤山氏は、ミラノ・コルティナオリンピックで金メダルを受賞したフィギュアスケートのペア種目のりくりゅうペアについて、「メダルを受賞したとき、選手がとても涙を流していたシーンが印象的でした」と話しました。続けて、日本ではシングル種目の競技人口が多いことや、スケートリンクでは種目を超えた共同練習が難しいことから、ペア種目の練習場所が不足しているという問題が長年存在していたことを紹介しました。「ペアの選手は、スケートリンクの営業時間が終わった深夜、もしくは始まる前の早朝に練習をしていました。長年の苦労を乗り越えた末のメダルだったからこそ、あの涙だったんです」と、スポーツ選手の結果の背景にあるエピソードを語りました。

 藤山氏は、「スポーツ記者は、試合の裏で起こっていることを取材して記事にしているんです」と述べ、結果だけでは見えない背景を伝えるというスポーツ記者の役割を学生に伝えました。

ロサンゼルスオリンピックと“あたりまえ”への転換点

藤山氏は、2028年開催予定のロサンゼルスオリンピックに触れ、この土地でオリンピックが開催されるのは3回目であること、過去には1932年と1984年に開催されたことを紹介しました。

藤山氏は、1984年当時のオリンピックの価値観について「国の威厳を見せる場所、という意識が強かった」と紹介しました。1984年のロサンゼルスオリンピックは、史上初の民間主導(税金投入なし)で開催され、これまで税金で賄っていた運営資金を確保するために「テレビ放映権料」「スポンサー協賛金」「入場料」「グッズ販売」といった施策が初めて導入されました。これらは現在のオリンピックの運営の基盤となっています。

 「もうひとつ、今となっては当たり前のことが初めて実施されました」と話す藤山氏。それは「開会式のショービジネス化」でした。また、その背景にテレビ放映やスポンサーとの運営資金の関係があることが説明されました。

課題の発表!

 今年度、学生が取り組むグループワークの課題が発表されました。藤山氏から提示された課題は、「オリンピックの開会式のプロデュース」です。

提案には、「開会式テーマの設定、選手団入場と選手宣誓の実施、聖火台への点火方法」が必須条件として求められました。学生は総合プロデューサーの立場になりきって、オリンピック開会式の企画立案を行います。

藤山氏は、「開会式はオリンピックの『平和な社会のためにスポーツを役立てる』という意義を表現する場です。大会ごとに開会式のメインテーマが決まっており、2026年ミラノ・コルティナオリンピックでは『調和』が、2020年東京オリンピックでは『感動でつなぐ力』がテーマでした」と、オリンピックの開会式について説明しました。

さらに、2028年ロサンゼルスオリンピックでは『多様性』がコンセプトとして掲げられ、コンセプトを表現する公式ロゴが26種類用意されていることを紹介し、「企画を考えるときの一例として参考にしてください」と話しました。

授業の最後に

藤山氏は、「自由な発想で取り組んでください。実現が不可能と思うものでも大丈夫です。みなさんの創造力を発揮して、提案していただければと思います」と、企画に臨む学生にエールを送りました。

学生はこれから、企画のプレゼンテーションに向けてグループワークを進めていきます。

担当教員のコメント

恒例となりました「国際理解とキャリア形成」の授業におけるスポーツニッポン新聞社様との「オリンピックパラリンピック特別講座」も9年目となりました。
今年も、スポーツニッポン新聞の藤山様、佐藤様、池田様にご支援をいただいての授業がスタートを切りました。
ミラノコルティナの冬季オリンピックでは、日本人選手の活躍もあり、大いに盛り上がりました。やはり若者たちの飛躍の舞台としてこれからも発展し続けて欲しいと思います。
今年は、「オリンピックの開会式のプロデュース」がテーマです。
学生たちの豊かな創造力を活かした提案が楽しみです。

2026年3月31日

人工石の指輪の認知を広めるには?「実践デザインラボⅠ」の授業でBrillarとの特別コラボが行われ学生たちが施策を提案しました。

「実践デザインラボⅠ」(担当:人間社会学部社会デザイン学科 標葉 靖子教授)の授業で、12月19日に株式会社Brillar(ブリジャール)との特別コラボ授業が行われました。この日は1か月前に出された課題に対するプレゼンテーション。テーマは「人工石の指輪をひとつのライフスタイルや自己表現として広めるための具体的な施策を考える」です。学生たちはグループワークを経て発表に臨みました。

レンタルサービスで良さを広めよう

Brillarの代表取締役である小原亦聡氏も来校し、「楽しみにしてきました」とコメント。
「店にも来てくれたと従業員から聞いています。シャープな質問もあったそうですね」と、学生たちの調査力に感心していました。
さらに「成長過程にあるブランドとして良い施策があれば取り入れたい」と、提案に期待を寄せました。

いよいよ学生たちの発表です。
トップバッターは「カメレオン」チーム。
人工石に関する意識調査では、人工石が指輪の素材として使用されていることを知らない人が83%にのぼり、まだ十分に知られていない現状や、従来の価値観によるイメージが課題だと整理しました。
そこで提案したのが、名付けて「Brillar select」というレンタルサービスです。
記念日や結婚式などで指輪やネックレスを1週間貸し出し、利用している様子をSNSに投稿するとクーポンが使える仕組みにして、人工石ジュエリーの認知向上と抵抗感の軽減を目指します。

発表後、小原氏から「以前、婚約指輪の購入者向けに結婚式でのレンタルサービスを行ったことがあります」と実例が紹介されました。
過去に類似の取り組みも行っており、その可能性と課題の両面について意見交換が行われました。

SNSで若い世代にアプローチ

続いての「こしあん」チームはSNSの活用を提案しました。
意識調査では、天然石を選ぶという従来の価値観が根強く、人工石を積極的に選びたいひとは少ないことを確認。
そこで、SNSで情報を得ている若い世代にアプローチし認知度アップを狙います。利用するSNSは「X」で。
バズっている投稿を検証し、画像や情報の発信方法などを具体的に提案しました。

「この仕事はInstagramから始めたので、いまでもInstagramに投稿が偏っているかもと感じました」と小原氏。
「他のSNSへの対応やインフルエンサーへのオファーなどにも力を入れるべきかもしれませんね」とコメントされました。

「自分らしさとは何か」を問いかける

次のチーム「長女」は、人工石を宝石ではなくファッションとして提案するプレゼンを行いました。
商業施設でミニランウェイを開催し、実物を見る機会を増やします。展示の場ではサステナブルな価値も訴求しやすいと説明しました。
さらに銀座などの駅で、デジタルサイネージ広告を展開。イメージ動画も自分たちで作成しました。
「自分らしさとは何か」を問いかけることで、新しい愛の表現としての選択肢を提示しました。

小原氏は「動画も作り込まれていて、完成度の高い発表でした」と感嘆されました。
「主体的に選んでいるつもりでも、社会的なイメージに影響されていることは多い。新しい自己表現としての切り口はとても良いですね」と語りました。

キャラクターとコラボして展開

最後は「プリキュア6」チームです。
意識調査から、ジュエリー選びの基準は「知っているブランド」であることが重視され、価格も大きな判断材料になると分かりました。
宝飾業界は定番ブランドの基盤が強く新規参入が難しい一方、手に取りやすい価格帯であれば選択肢に入ることにも着目。
そこで若者への認知拡大策として、ポップアップストアの実施を提案しました。カスタムチャーム作りやサンリオなど既存キャラクターとコラボすることで、ブランドをより身近に感じてもらう狙いです。

小原氏は「百貨店でポップアップを行ったことはありますが、若者向けではありませんでした」と振り返り、「キャラクターの力を借りるのも一つの有効な案ですね」とコメントしました。

意識調査からしっかりと

発表の締めくくりには、小原氏から総評がありました。
「意識調査など大変だったと思いますが、どの班もしっかり調べていて素晴らしかったです。ありがとうございます」と、学生たちの努力をねぎらいました。
さらに「気になってはいたもののやっていなかったところも指摘され、やはり力を入れるべきと気付かされました」と、学びの多い発表だったと振り返りました。

小原氏(株式会社Brillar代表取締役)からのメッセージ

今回の取り組みを通じて、モアサナイトという新しいジェムストーンに対する若い世代の率直な声に触れ、その可能性を改めて強く実感しました。既存の価値観にとらわれず、自分自身の基準で「美しさ」や「選ぶ意味」を判断する姿勢は、これからのジュエリーの未来そのものだと感じています。
ブリジャールは、創業9周年を迎える中で、日本におけるモアサナイト市場を切り拓いてきました。
まだ一般的ではなかった時代から、モアサナイトの持つ本質的な美しさと価値を信じ、発信し続けてきたからこそ、今こうして次世代の共感に繋がっていると考えています。
モアサナイトは、単なるダイヤモンドなどの代替素材ではなく、これからの時代にふさわしい新しい選択肢であり、新しいスタンダードです。
今回得られた若い世代のリアルな視点を大切にしながら、その魅力をさらに広げ、次の時代のジュエリー文化を形づくっていきたいと思います。

担当教員からのメッセージ

今回の社会連携プロジェクトでは、学生たちにとって実地調査や資料作成を通じて、立案に至るまでのプロセスを体験的に学ぶことのできる機会となったのではと思います。

あらためて学生にこのような貴重な機会をご提供いただいた小原様をはじめとするBrillarの皆様に厚く御礼申し上げます。

2026年3月17日

生成AIとクリエイティブ!サイバーエージェントとのコラボ授業で、学生の制作物の最終発表が行われました。

2025年12月23日(火)演習Ⅱb(担当:人間社会学部人間社会学科 粟津 俊二教授)にて、株式会社サイバーエージェント(以下サイバーエージェント)から川越寛之氏をお招きし、制作物の最終発表が行われました。

授業と企業連携について

「演習Ⅱb」は、人間社会学部の2年生を対象に開講されている専門科目です。学科での学びをさらに深めるための基礎知識を身につけることを目的としています。粟津教授が担当するクラスでは、「生成AIを活用し、社会連携推進室を紹介するポスターを制作する」という課題に取り組んでいます。授業では、Web広告事業でAIを用いたクリエイティブを行っている株式会社サイバーエージェントと連携し、生成AIの活用方法を実践的に学んでいます。
コラボ授業初回の様子はこちら→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/9598/

これまでの授業で、川越氏や粟津教授から生成AIの活用方法のレクチャーを受けてきた学生たち。5つのグループに分かれ、生成AIを活用しながら制作を行いました。今回の授業では、川越氏のほか、社会連携推進室の職員2名も授業に参加しました。学生はこれまでの制作をパワーポイントにまとめ、発表を行いました。最優秀賞と優秀賞に、サイバーエージェントと粟津教授から記念品の授与が行われました。

これまでの授業で、川越氏や粟津教授から生成AIの活用方法のレクチャーを受けてきた学生たち。5つのグループに分かれ、生成AIを活用しながら制作を行いました。今回の授業では、川越氏のほか、社会連携推進室の職員2名も授業に参加しました。学生はこれまでの制作をパワーポイントにまとめ、発表を行いました。最優秀賞と優秀賞に、サイバーエージェントと粟津教授から記念品の授与が行われました。

本記事では、授業の発表順に班の成果物を紹介します。

B班:社会連携を手のひらサイズで

B班は、トランプカードをモチーフにしたコンパクトな宣伝カードを制作しました。表面は桜のマークを中心に配置した左右対称のデザインで、シンプルな線や配色がトランプの図像を想起させます。裏面にはQRコードを大きく配置し、受験情報や企業ロゴを分かりやすく掲載しました。裏表でイメージを統一したデザインには、生成AIが活用されています。

B班は現状の課題として「認知度が低いこと」を挙げ、「どのように伝えるかが重要である」と分析しました。大学の魅力を補強するツールとして、見る人が自ら情報を得たいと思える掲示物の制作を目指したといいます。宣伝カードはスマートフォンのケースに挟めるサイズで、学生は「手に取った人が自分事として捉えられるように設計した」と意図を説明しました。

また、QRコードを読み取ってもらうための工夫として、独自に行ったアンケート結果をもとに、「『読み込めば得になる』と感じたときに、QRコードを読み取る人が多いことが分かった」と説明。QRコードの先にある情報への興味を高めるため、カード上の文字情報は最低限に抑えたといいます。制作物は、オープンキャンパスでの配布に加え、構内に設置されているデジタルサイネージでの掲示を想定しています。

川越氏からは「思わず見直したくなるデザインで素敵です。配布物としての役割が明確で、とても良いと思います」とのフィードバックがありました。職員からも「社会連携プロジェクトに参加する、未来の芽を育てる制作物だと感じました。学生だけでなく企業の方にも配布できそうで素敵です」とコメントが寄せられました。

E班:実践の場をもっと多くの学生へ!

E班は、コミックストーリー型の紹介ポスターを制作しました。A4サイズの用紙を縦に使用し、上部三分の二には四コマ漫画、下部三分の一にはキャッチコピー、紹介文、社会連携ホームページのQRコードを配置しています。

四コマ漫画は女性を主人公とし、アメリカンコミック風のタッチで描かれています。漫画の内容は、社会連携プロジェクトに参加する過程で生じる感情の変化を表現しており、1コマ目では参加前の不安な気持ちを、2〜4コマ目ではプロジェクト参加を通してポジティブな経験を得ていく様子を描いています。漫画の下部には、「『面白そう!』を、未来の自信に。座学だけじゃ終わらない大学生活へ」というキャッチコピーが配置されています。

E班は、社会連携プロジェクトに未参加の学生が多いという資料を引用し、入学後にプログラムの存在を知らなかった学生や、参加経験のない在学生をターゲットに設定しました。参加につながっていない要因として、社会連携プログラムの内容や魅力が十分に伝わっていないことがあると分析しました。参加に対する後ろ向きな先入観を前向きな印象へと変えることを目的に、ポスターを制作しました。漫画を用いて感情に訴求することで、参加意欲の向上や、プロジェクト参加への不安解消を狙っています。

職員からの「漫画の作成はAIですか?」という質問に対し、「イラストはGeminiで生成し、コマ割りは自力で行いました。細かい部分は手直しをしています」と回答しました。川越氏は「学校内にはあまりないテイストの掲示だと思います。掲示を見てもらうためのフックとして効果的だと感じました」とコメントを寄せました。

A班:高校生の未来をひらく!

A班は、お守りの形をしたリーフレットを制作しました。リーフレットはA4横置きサイズで、右開きの三つ折り形式です。表面には「合格」の文字と校章を配置し、お守りをモチーフにした装飾が施されています。開いた内側には、過去の社会連携プロジェクトの紹介や、社会連携の魅力が掲載されています。さらに、リーフレットを一枚開くと絵馬の印刷が現れる点が大きな特徴です。

このリーフレットは、受験を控える高校生をターゲットに制作されました。高校生にとって親近感のある企業を中心に、有名企業と連携した事例を紹介することで、社会連携プロジェクトを身近に感じてもらうことを狙っています。また、紹介文を短く簡潔にまとめることで、気軽に読んでもらえる構成としました。夏のオープンキャンパスでの配布を想定しています。

リーフレット活用の提案として、学生は「オープンキャンパスに来場した高校生が、願い事を書いた絵馬をリーフレットから切り取り、専用ブースに貼ることを想定しています。また、貼る際のサポートを在校生や職員が行うことで直接的な交流につなげることができます」と説明しました。

川越氏は「コンセプトがいいですね。リーフレットをお守りの形にするというアイデアのような、形そのものを変える手法は実際にダイレクトメール広告の手法としても有効です」と評価しました。

また、職員からは「説明会参加者に特典のような形で配布を行い、説明会を聞いた後にスペースに貼りに行く、という導線もできそうですね」といった声もあがりました。

C班:文字と動画の合わせ技

C班は、動画のQRコードを配置した社会連携プログラムの紹介ポスターを制作しました。A3サイズを縦に使用し、社会連携プログラムの目的や実績など、客観的な情報を中心に構成しています。文章は、ポップな形のタイトルとともにカラフルなボックス内に配置され、背景のグリッド柄と組み合わさることで、親しみやすさを感じられるデザインとなっています。

現状の課題として「認知度が低いこと」を挙げ、「大学生目線で制作する」ことをコンセプトに設定しました。ターゲットは在学中の大学生です。社会連携プログラムを初めて知る人でも全体像をつかみやすいよう構成を工夫したほか、参加学生数などをデータで示しました。ポスターの視認性の高さや直感的に理解しやすい特徴に着目し、エスカレーター付近やエレベーター内など、ふと目に入ってしまう場所への掲示を想定しています。

QRコードから視聴できる動画は、学生が社会連携プログラムへの参加経験を語る内容となっており、「実際の経験者の話を加えることで、ポスターに記載した内容の説得力を高めたい」と制作意図を説明しました。

川越氏は「情報のまとめ方がわかりやすく、文字情報をしっかり載せる戦略が活かされていると思いました」と評価した上で、「文章にもう少し学生の人間味やリアルな声が反映されると、さらに良くなると思います」とフィードバックを行いました。

粟津教授は「学内に掲示する際は、どの時期に貼るかが重要だと感じました。4月など、履修登録を行う時期に掲示すると、より効果が高いのではないでしょうか」とコメントを寄せました。

D班:オリジナルキャラクターで伝える!

D班は、オリジナルキャラクターを活用したパンフレットを提案しました。A4サイズを横置きにして二つ折りにした、冊子のような形状をしています。紫とピンクを中心とした淡いパステルカラーを基調とし、D班が考案したオリジナルキャラクターであるウサギの妖精〈コラボン〉のイラストが随所に描かれています。リボンやハートマークなど、キュートな装飾も特徴です。

D班は、現状の課題を「認知度が低いこと」と設定し、受験生となる高校生をターゲットに、持ち帰ってもらえるパンフレットの制作に取り組みました。オープンキャンパスや文化祭での配布を想定しています。デザインは親しみやすさを重視し、流行色のパステルカラーを用いることで手に取りやすい印象に仕上げています。紹介内容として、過去の事例のほかに参加を通して身に付くスキルなどを記載することで、参加するメリットが伝わる構成としました。

また、「みんなの夢を応援する存在」としてオリジナルキャラクター〈コラボン〉を設定し、キャラクターのコメントを随所に配置することで、より親しみやすく、読み進めたくなる工夫を施しています。コラボンの制作については、「下書きのイラストをAIに読み込ませ、プロンプトでアレンジを加えました」と、制作過程も紹介されました。

川越氏は「キャラクターや色選びの理由など、なぜそれを選んだのかが丁寧に説明されており、発表がとても分かりやすかったです」とコメントしました。

職員からは「パンフレットは置いてあっても、なかなか手に取ってもらいにくいものですが、手に取るきっかけとしてキャラクターは十分だと感じました」と評価が寄せられました。

授業の最後に

すべての班の発表が終了したあとは、川越氏、粟津教授、職員による賞の審査の時間が設けられました。

審査の結果、最優秀賞を受賞したのはA班。絵馬を書いて飾る一連の企画の独創性と、社会連携推進室の拠点である〈JISSEN PLAY BASE〉に足を運んでもらうための強力なきっかけになる点が評価されました。

優秀賞はD班に授与され、オリジナルキャラクターの制作という新しい視点と、パンフレットの内容の完成度の高さが評価されました。

受賞した2班には、サイバーエージェントからAbemaグッズの授与が行われました。

授業の総括として、社会連携推進室職員から「大人が考えると硬くなってしまう情報を、受験生や大学生に分かりやすく非常に上手に作っていただいたなと思います。賞の受賞に問わず、みなさんに発表していただいた制作物のアイデアは、社会連携を発信する広報に活用させていただきます」とコメントが寄せられました。

この授業を通して、企画の提案プロセスを経験した学生たち。プレゼンスキルにとどまらず、新しい技術を柔軟に受け入れ活用していく力を身に着けることができました。

担当教員のコメント

今回の授業では、生成AIをツールとして活用し、学内部署が実際に抱える問題の解決に有効な成果物を作ることを目指しました。実際の現場で通用するモノや仕組みを作り上げるのは、単なるアイデア提案よりも様々なことを考える必要があります。学生にとっても、得難い経験になったでしょう。

2026年3月13日

本学学生が主婦の友社が主催する「ご自愛市」にてプレゼン発表をしました。

2026年3月1日(日)に実践ウェルビーイングプロジェクト(以下、JWP)の取り組みの一環として、主婦の友社が主催する、ご自愛市に学生が登壇し、プレゼンテーションを行いました。

ご自愛市とは

「ご自愛市(ごじあいいち)」とは、出版社である主婦の友社が主催する、新しい自分に出会うための一歩を踏み出せるきっかけを提供している、ウェルネスイベントです。今回は、「すごい!健康長寿力アワード2025」授賞式と同じ時間内にて、カルチュア・エンタテインメント グループ株式会社への「学生が求めるエンタメ業界への福利厚生」をテーマとしたプレゼンテーションを実施しました。

事前準備:カルチュア・エンタテインメント グループへの訪問

「健康ポイント制度&健康ルーティン制度」の提案

学生たちは、多くの職場で「健康は自己管理」とされ、個人の負担が大きくなっているのが実情であることを問題提起し、「健康は会社と個人の両方で作るもの」とし、個人負担を軽減する手法を提案しました。また、導入によって、企業として生産性の向上、離職防止、ブランディングの3つのメリットを享受することができるとしました。

学生たちは「仕組」と「環境」の2軸を具体的なアプローチとして施策を検討しました。具体的には、健康ポイント制度の導入を行い、専用アプリを活用、健康的な行動を可視化、報酬化させることを提案。獲得したポイントはギフトカードや家事代行サービスの特典に交換できるとし、従業員のモチベーション向上につなげます。

2点目は健康ルーティーン紹介制の導入です。当番制で従業員は、自身が行っている健康習慣や日頃の行いなどを動画等で紹介していきます。若手から管理職まで幅広い世代が繋がることで、社内の交流と自身の健康を見直すきっかけをつくることが狙いで、社員同士の交流が継続されるように「朝ごはん会」や「社内表彰」も併せて実施します。

最後に「仕組(ポイント)」と「環境(ルーティン)」を掛け合わせることで、社員のコンディションを最大化させ、エンタメ業界における新しい福利厚生の形を構築し、社員と会社が共に成長できる未来を築きましょうと締めくくられました。

学生からのコメント

これまでのJWPの活動にたくさん参加してきましたが、企業さんに提案するタイプはあまりなく、本プロジェクトにて新しい挑戦ができて楽しかったです。主婦の友社さん、カルチュア・エンタテインメント グループ社が「学生らしさ」を大事にしてほしいと私たちの企画を後押ししてくださり、企画の内容に自信が持てました。「ご自愛市」での発表も緊張しましたが、等身大の私たちを伝えられた良い発表ができたと思います。(英文学科4年吉山)

今回のプロジェクトで最も印象に残ったのは、エンタメ業界の最前線で働く方々に健康への第一歩を踏み出してもらう案を考えることの難しさでした。単に健康を推奨するのではなく、どうすれば自然に興味を持ってもらえるか。私たちは大学生ならではの視点を活かした動画ルーティーンの紹介や、ゲーム感覚で楽しめるポイント制度など、実用性と楽しさを兼ね備えた仕組みを模索しました。どうすれば人を惹きつける魅力的な施策になるのかを考えたこの経験は、将来企業で働く際にも、課題を自分事として捉え、形にしていく力として活用していきたいです。(英文学科3年木村)

今回私たちは「健康」をテーマに、社員が無理なく健康行動を続けられる仕組みについて検討しました。健康ポイント制度や健康ルーティーン制度など、日常の行動を楽しく継続できる仕掛けを考える中で、実際の事例を調べたり、体験をもとにアイデアを具体化したりしながら企画を形にしていきました。特に、健康ルーティーン制度の提案では今流行っていて影響力の強いものを参考にするなど、より現実的な施策になるよう意識しました。企業課題には一つの答えがあるわけではないからこそ、チームで意見を出し合いながら「どのような仕組みなら実際に行動につながるのか」を議論する時間がとても刺激的でした。そしてそれを夢物語では終わらせず、現実で実施したらどうなるのか、細かいところまで考えることが出来ました。発表では、自分たちが考えた施策を企業の方に直接お伝えする機会をいただき、企画は考えるだけでなく「相手に伝わる形で表現すること」が重要だと実感しました。今回の経験を通して、社会とつながる企画を考える面白さと難しさの両方を学ぶことができました。今後もこの経験を活かし、課題に対して主体的に考え、形にしていく力をさらに伸ばしていきたいと思います。(英文学科3年長野)

普段の授業のように同じ学年の学生同士で意見交換をするだけでなく、学年の異なる学生と協力して意見交換や資料作成を行ったことで、多様な視点に触れることができ、多くの学びを得ることができました。また、多くの方が参加されるイベントでの発表だったため、教室でのプレゼンテーションとは異なる緊張感がありましたが、その分責任感を持って取り組むことができ、とても貴重な経験になりました。(国際学科1年吉田)

10月から何度もミーティングを重ね、主婦の友社さんからのフィードバックをいただきながら改善を続けてきたことで、当日はより解像度と実現性の高い企画を提案できたのではないかと感じています。また、普段なかなか立つことのないステージで、一般の方々やさまざまな企業の皆様に向けて自分たちの提案を発表するという貴重な機会を頂けたことを、大変光栄に思っています。今回の経験を今後の学びや挑戦にも活かして行けたらと思います。(国際学科1年鈴木)

担当教員のコメント

昨年、主婦の友社様からお声がけいただき、同社のウェルビーイング・サポートデスクの事業の一環として、企業のウェルビーイングに繋がる施策の立案というお題をいただき、学生のプロジェクトチームが活動を続けてまいりました。その集大成として、主婦の友社さんが開催された大型イベントにおいて、その成果をプレゼンさせていただく機会をいただきました。イベント当日には多くの方が会場にお越しになり、健康、そしてウェルビーイングというものに対する注目度が高まっていることを実感いたしました。貴重な機会をいただいた主婦の友社に、心から感謝申し上げます。

2026年3月11日

おせんべいの可能性を探る!生活環境学セミナーにて商品企画の最終発表が行われました。

2月13日(金)生活環境学セミナー(担当:環境デザイン学科 安齋 利典教授)にて、株式会社金吾堂製菓(以下金吾堂)から商品企画室 小谷氏、山﨑氏、株式会社ロッケン(以下ロッケン)から小笠原氏をお招きし、コラボプロジェクトの最終発表が行われました。

コラボ授業の歩み

生活環境学セミナーは、環境デザイン学科の3年生を対象とした専門科目です。意見交換や討論を通じて学生同士が学び合うゼミナール形式で実施されており、安齋教授のもと、計12名の学生がプロダクトデザイン(工業製品のデザイン)について日々学びを深めています。

今年度の授業では、老舗米菓メーカーの株式会社金吾堂製菓と、金吾堂のパッケージデザインを担当しているデザイン事務所の株式会社ロッケンとコラボを実施。「Z世代をターゲットに、厚焼のセカンドラインとして若年層に響く商品の企画立案」をテーマに、商品の「パッケージデザイン」「味のバリエーション」「せんべいの形」と、「Z世代のライフスタイルに合った商品展開」の考案が行われました。

課題発表の様子はこちらの記事から→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/9463/

コラボ授業初回の様子
中間発表の様子

課題の発表が行われた10月の初回コラボ授業後、金吾堂本店への現地調査や調査から判明した情報の分析などをへて、11月に学生の企画の中間発表が行われました。その後、さらなる企画のブラッシュアップやデザインデータやプロトタイプ(試作)の制作を経て、2月の最終授業で発表が行われました。


最終発表には、金吾堂から商品企画室 小谷氏と山﨑氏、ロッケンから小笠原氏をお招きし、学生たちは調査や試作を重ねた4カ月の成果として、それぞれの視点から新たな商品企画を提案しました。発表の後には、ゲストから企画に対するフィードバックと意見交換が行われました。提案は、シェアを前提とした商品や、勉強・作業中に食べやすい設計など、Z世代のライフスタイルに寄り添った多様なアプローチが見られました。

シェアするためのおせんべい

“分け合いながら楽しめるおせんべい”をコンセプトに、〈おひとつどうぞ〉と〈しぇあ煎?〉の2種類を提案しました。〈おひとつどうぞ〉は中華レトロをテーマに、パッケージと味の両面で中華風の要素を取り入れ、Z世代に流行する麻辣湯に着目した麻辣醤油味や黒糖五香など新たなフレーバーを展開しました。

小笠原氏は流行を取り入れた点を評価し、プロトタイプについても立体化によりイメージが具体的に伝わると講評しました。

PariっとPizza

“外でも食べやすいパッケージ”をコンセプトに、薄型三角形の煎餅〈PariっとPizza〉を提案しました。公園でお菓子を持ち寄った自身の体験から小学校高学年をターゲットに設定し、ピザ箱風の大きく開くパッケージや「トマト」「バジル」「チーズ」の新フレーバーで親しみやすさを意識しました。

小谷氏から箱形状の変更理由については、分けやすさを考慮したと説明。煎餅の薄さや大きさもターゲットに合っていると評価されました。

薬膳五性の煎餅

書店でのアルバイト経験から薬膳本の売れ行きに着目し、“お煎餅でつなぐ物語”をコンセプトに〈薬膳五性のおせんべい〉を提案しました。体を温める・冷やすといった性質に基づき食材を選ぶ薬膳五性の考え方を取り入れ、市場調査を踏まえて本の装丁を思わせる文庫本サイズのパッケージを採用しました。

ゲストからは経験からアイデアを考案した点が評価され、具体的な味についての質問に学生は「“かに”など身近な食材を想定している」と説明しました。

煎餅を身近に!

“持ち運びしやすく、インパクトのあるパッケージ”をコンセプトに、ターゲットの異なる2商品を提案しました。16〜26歳のデスクワーク層向け〈スティックせんべい〉は自立式の箱型パッケージで“ながら食べ”に対応。2〜3歳向け〈まるっこせんべい〉は減塩醤油を用い、せんべいデビューを意識しました。

小笠原氏は発表の完成度を評価し、小谷氏も購入者目線で味やデザインの分かりやすさを高く評価しました。

エビ塩煎

“かわいらしく、思わず食べたくなる”をコンセプトに、勉強のお供となる一口サイズの煎餅を提案しました。昭和レトロ調のパッケージでエビの香ばしさや温かみを表現し、丸・星・ハートの形で楽しさを演出。星形の透明窓を設けて中身を見せ、興味を引く工夫も施しました。

山﨑氏は、「一目で何味かわかることは大切。大きな文字で味を明記した点が分かりやすく優れている」と評価しました。

はちみつバターおせんべい

“甘さを中心とした新しいお煎餅”をコンセプトに、10〜20代女性向け〈はちみつバター味おせんべい〉を提案しました。はちみつの小袋を付け、バター味の煎餅にかけて味わう新しい食体験を設計。試食で塩味との相性も検証しました。

ゲストからは幅広い層に訴求できる点やデザイン性が評価され、山﨑氏からも「写真の臨場感が食欲をそそる」とコメントがありました。

星空の煎餅

“星降る夜に、ひとくちのやすらぎを”をコンセプトに、自宅で映画を観る時間に寄り添う煎餅を提案しました。マット素材のパッケージにネイビーと金色を配し、星形の一口サイズを個包装で展開。味や形状だけでなく、楽しむシーンまで含めて設計しました。

小笠原氏は企画の切り口を評価し、山﨑氏は「煎餅の形が個包装でも皿に出しても写真映えする」と好意的にコメントしました。

幸せおせんべい

既存パッケージのプラスチック容器の音に着目し、“静けさを包む、やさしいデザイン”をコンセプトに、場所を選ばず食べられる煎餅を提案しました。静音素材や再封可能な形状、コンパクトなサイズを採用し、勉強や作業中でも配慮できる設計としています。あえて「おせんべい」と明記しないデザインも特徴です。

小笠原氏は「自分の着眼点を企画に落とし込んでいる」と着想を評価しました。また、小谷氏の問いかけをきっかけに音を巡る活発な意見交換が行われました。

ひとくちキャラメル煎

“手軽で食べやすく、新感覚な煎餅”をコンセプトに、片手でつまめるサイコロ型のキャラメルコーティング煎餅を提案しました。三角形パッケージに音が出にくいマット素材を用い、和と洋を調和させたデザインに仕上げています。コンパクトで一口サイズとし、“自分へのご褒美”需要を想定しました。

山﨑氏は「硬めの煎餅を使う想定と聞き、小さいサイズでも食べる満足感が得られそうです」とコメントしました。

しおあじせんべいと塩辛せんべい

“持ち運びやすく、食べやすい”をコンセプトに、割れにくい筒状パッケージの煎餅を提案しました。味は塩味と塩辛味の2種で、塩辛味は「味は好きだが食感が苦手」という意見を逆手に取った企画です。波のイラストで塩の風味を表現しました。

小谷氏は「パッケージのイカの可愛らしさが手に取りやすい」と評価し、○○氏は、「味は塩味と塩辛味の2種類で、まずは定番を試し、その後にユニークな味へ進む流れができていると感じた」とコメントしました。

授業の終わりに

今回のコラボ授業の総括として、ゲストの方から一人ずつコメントをいただきました。また、初回授業と中間発表にご来校いただいた、金吾堂 常務取締役 碓田憲司氏からも、お手紙でコメントをお寄せいただきました。

金吾堂 碓田氏のコメント

「課題に真剣に取り組んでくださり、本当にありがとうございました。皆さんと意見交換をする時間は、私にとっても学びの時間となりました。ものづくりをする人は、企業と消費者の間に立ちます。数字を見ることも大切ですが、数字の先にいる”誰か”を想像できるかどうかにその本質があると考えます。ものづくりの先にあるのは商品ではなく、商品が運ぶ笑顔や会話です。”自分が成長することが、会社の成長につながり、会社の成長は社会への価値につながっていく”循環を信じて、ぜひ挑戦を続けてください。皆さんがこれから生み出すものが、誰かの心を少しでも温かくするものであることを願っています。」

金吾堂 小谷氏のコメント

「4カ月間ありがとうございました。リアルな大学生の声を直接きいて、私も勉強になることがたくさんあり、改めて”どういうものが刺さるのか”考えを深めるきっかけになりました。これから社会に出る中で、自分の感覚を大切にしながら、誰かの心を想像できるものづくりを続けていっていただけたらと思います。今回の課題を通して少しでもお煎餅が身近に、そして好きになっていただけたら嬉しいです。」

金吾堂 山﨑氏のコメント

「お客様目線にしっかりと立っている提案が多く、本当にこのまま商品化できるのではないかなと思うものばかりでした。自分が気にしていなかった点が皆さんには”気になる”とフックになっていたり、新たな視点を勉強させてもらいました。このようにすばらしい提案ができる皆さんなら、将来様々なところで活躍できるんじゃないかなと思います。これからも頑張ってください」

ロッケン 小笠原氏のコメント

「提案の中に本当にいいアイデアがたくさんありました。今回の商品企画でそれぞれの視点を出発点に、さまざまな要素を考えながら完成までもっていったことが素晴らしいと思います。市場調査やニーズ把握の観点で言うと、『仲いい友達の好みを聞くこと』と『世の中のニーズを理解すること』は少し似ていると感じていて、全く知らない人のことを考えると難しいけど、その人たちを知っていけば、何を求めているか分かります。商品開発でも同じように、調査と分析で求めているものを明確にし、デザインなどに落とし込んでいく。今回のプロジェクトで一連の流れを経験していただけたかなと思います。ありがとうございました。」

授業の最後には、学生に金吾堂公式キャラクターである「あつや きんごろう」のオリジナルグッズがプレゼントされました。

4カ月にわたる企業とのコレボレーションを通して、学生たちは自身の経験や学科で学んできた知識を社会に通じる企画へと落とし込む力を磨きました。煎餅という具体的な対象の商品企画として、味、形、パッケージなどを一貫して設計するプロセスは、総合的なデザイン力を培う貴重な機会となりました。

担当教員からのメッセージ

学生たちにとっては、大変良い経験になったと思います。
このプロジェクトの課題は、「Z世代をターゲットに、厚焼のセカンドラインとして若年層に響く商品の企画立案」と言うことで、まさに対象は学生そのもの。
デザインは他人(ユーザー)のために開発するものですが、かなり自分ごととして捉えることができたのではないかと思います。
・具体的に検討すべき要素は「パッケージデザイン」「味のバリエーション」「せんべいの形」「ライフスタイルに合った商品展開」の4点。
・「面白くカジュアルに」「Z世代にうけそうな新たなフレーバー」などの方向性を目指す。
・課題の参考として「①カラフルでモダン」「②SNS映え」「③キャラクター活用と環境配慮」の3点が考えられ、
 「カラフルで差別化された、思わずSNSに投稿したくなるパッケージ」や「環境配慮素材を用い、その点を明示して社会的責任にも訴求する」
 戦略を念頭に展開する。
など、具体的な指標を提示いただき、学生もアイデア展開がしやすかったと思います。
実際の製品開発についての動画や、中間発表の議事録などで、とても適切なアドバイスをいただき、学生にとっては、企業のデザイン・製品開発の実情を知ることができて大変良い経験となったと思います。
金吾堂製菓様、ロッケン様、この度は、大変ありがとうございました。

2026年2月17日

女子大生が使いたくなる文房具とは?「ビジネスプランニング」の授業でマーケティング企業の課題に応えるプレゼンテーションが行われました。

「ビジネスプランニング」(担当:現代生活学科 上野亮助教)の授業で、1月14日に株式会社REECH(以下、REECH)との特別コラボ企画が行われました。REECHはクロス・マーケティンググループの子会社で、インフルエンサーマーケティングなどを手がける広告企業です。この日は企業から提示された課題に対するプレゼンテーションを実施。テーマは「女子大生に好まれる文房具を考える」です。REECHの一木氏、石田氏、佐山氏、織田氏、池田氏、クロス・マーケティングの日下部氏もリモートで参加し、学生たちの発表を見守りました。

頑張りを見える化できるふせん

発表は1班からスタート。
提案したのは「重ねて完成!クッキングふせん」です。
絵の一部が印刷された透明のふせんを重ねることで、パフェやカップケーキ、マカロンなどが完成する仕組み。試験勉強や資格取得に励む学生をターゲットに、参考書など何度も使う教材に貼ることを想定しています。
問題を解くたびにふせんを重ねていくことで、学習の成果が見える化され、自信や達成感につながるとしました。
発表後には企業の皆さまから講評をいただきました。
石田氏は「資料に描かれていたイラストがとても可愛く、内容が分かりやすかったです」とコメント。
イラストが学生の手描きであることにも感心されていました。
一方、佐山氏からは「とても魅力的なアイデアですが、類似品との差別化や、大学生が手に取りたくなる決め手がもう少し示されるとさらに良くなると思います」との助言がありました。

続く2班は、大学生にはルーズリーフ派が多い点に着目し、カスタマイズできるバインダーを提案。
小さなミラーが付属し、表紙はクリア仕様。トレーディングカードやフォトカードを入れて推し活にも使えるデザインです。
YouTubeやSNSでの発信に加え、大学の購買で販売することで認知度向上を狙います。
一木氏からは「データの使い方が分かりやすく、説得力のある発表でした」と評価の言葉が寄せられました。

かわいらしさでモチベアップ

3班は「HEISEI Marker Pen」と題し、平成レトロをテーマにしたマーカーペンを提案しました。
実用性よりも自己表現やモチベーションアップを重視した商品で、現在の女子大生が小中学生の頃を思い出せるどこか懐かしいデザインが特徴です。キラキラしたラメやチャーム付きのマーカーペンにすることで、コレクション性の高いアイテムを目指しました。
店頭ポップも平成風にデコレーションし、SNSでの口コミ拡散を狙う戦略も盛り込みました。
石田氏は「私も平成女児グッズが好きなので、とても気になりました」とコメント。
一木氏からも「子どもから社会人まで、幅広い世代をターゲットにできそうですね」と評価がありました。

続いての4班は、ペンクッションです。
ネイルをしている女子大生はペンを持つ際に爪が手のひらに当たって痛かったり、持ちにくかったりするという不便さに着目。ペンを持つときに一緒に握り込めるペンクッションを考案しました。
販売形態はガチャガチャを想定し、傘やペン、バッグなどに付けられる目印チャームとして展開します。デザインはケーキなどのスイーツモチーフで、思わず集めたくなるかわいさを意識しました。
石田氏は「類似品があまりなく、流行りそう」と着眼点を評価。
佐山氏からは「とてもユニークで面白い商品だからこそ、実際に使ってもらえるかどうか、サンプリングを通して検証することが大切だと思います」と実践的なアドバイスが送られました。

発想力ゆたかに新しい商品を考案

5班はPCケースに着目しました。
現在市販されているものはビジネス向けの地味なデザインが多いため、持ち歩くことで気分が上がる商品を提案。学校のあと、そのまま遊びに出かけても違和感のないアースカラーやレザー、フェイクファー素材を採用しました。
充電器やマウスが入る多機能設計に加え、前面をクリア仕様にして推し活グッズを入れられるスペースを設けるなど、自己表現も楽しめるようにしています。
一木氏は「ニーズをしっかり理解できていて、とても良いと思います」と評価しました。

最後の6班は名付けて「ぺたぽんポーチ」です。
文房具を持ち歩く機会が減った女子大生に向け、必要なときにさっと使えるコンパクトな小物ケースを考えました。
スマホケースに取り付けられ、シャーペンや修正液などを収納可能。吸盤で壁に貼り付けることもでき、自撮りの固定やスマホスタンドとしても使えます。宣伝方法として学食のトレイを活用する案も示しました。
一木氏からは「コンセプトが面白いですね」と、発想力に感心されました。

リサーチや与件整理、資料作成と取り組んできた学生たち。
この日も時間ぎりぎりまで発表が行われ、努力の成果を示す貴重な機会となりました。
実際の企業プレゼンさながらの課題をやり切り、学生たちはほっとした表情を見せていました。

担当教員からのメッセージ

2022年度より開始した、株式会社クロス・マーケティンググループの皆様とのコラボ授業も、今年で4年目となりました。例年、取り組む課題を変えている授業ですが、今年度は株式会社クロス・マーケティンググループに加え、株式会社REECHのご協力により、女子大生に好まれる文房具を考え、更にそのプロモーション方法を提案するという課題に取り組みました。新しい文房具とそのPR方法という二段階の提案を求められる内容のため、なかなかに難しい課題だったかと思います。しかし、苦労して考えた内容を企業の方たちに対し、プレゼンし、その評価を得るというのは貴重な経験になったはずです。今回、経験した内容は実際に社会に出た後も活かせる内容です。学生達にはこれからの学修活動でも、この貴重な経験を活かした活躍をしてもらえればと思います。最後になりますが、この度はこのような貴重な機会を頂きました、株式会社クロス・マーケティンググループ、株式会社REECHの皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。

2026年2月13日

3カ月の成果のお披露目!英文学科プロジェクト科目bにて、映像制作会社ピクス(P.I.C.S.)とのコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。

2026年1月6日(火)にプロジェクト科目b(担当:文学部英文学科 鹿島千穂専任講師)にて、株式会社ピクス(P.I.C.S.)(以下、P.I.C.S.)プロデュースのもと、イリエナナコ氏、浜根玲奈氏によるコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。完成披露試写会では、学生が制作した動画のお披露目の他、動画に込めた意図や制作のこだわりの紹介がプレゼン形式でおこなわれました。

授業と企業連携について

この授業は文学部英文学科の専門科目として開講されており、メディア広報活動として英文学科のインスタグラム公式アカウントの運営と、そこに投稿する動画の制作を行います。

動画制作のテーマは「高校生に向けた、実践女子大学英文学科のPR動画」です。制作した動画は、実際に公式アカウントに投稿され、SNS広報として配信されています。

コラボの初回授業では、実際に動画制作のクリエイティブディレクターとしてご活躍のイリエナナコ氏から、制作のプロセスについて解説をしていただきました。その後、学生は3つのグループに分かれて動画企画を考案し、イリエ氏と映像作家の浜根玲奈氏を招いて企画の中間発表を実施しました。発表後には、お二人からフィードバックやアドバイスが寄せられました。同日には、浜根氏による動画制作の進め方に関するレクチャーも行われ、これを皮切りに本格的な制作がスタートしました。撮影や編集方法について、一つひとつ丁寧なフィードバックを受けながら、約3カ月にわたりともに動画制作に取り組みました。

コラボ授業最終回となるこの日にはイリエ氏と浜根氏をお招きして完成披露試写会が行われ、お二人から完成した動画への感想とフィードバックをお寄せいただきました。また、ゲストのお二人は審査員として最優秀賞の”イリハマ賞”を選定。選ばれた班には賞状が授与されました。

中間発表や制作の様子

チームぱ~ぷる

チームぱ〜ぷるは、英文学科に対する堅苦しいイメージや大学生活への不安を解消し、高校生に大学生活を身近に感じてもらうことを目指し、Vlog(ビデオブログ)風の動画を制作しました。学生の実際の一日の過ごし方に沿って動画が展開していき、学生とキャンパスのリアルな雰囲気を伝えています。授業紹介のシーンでは、先生との距離の近さや英文学科ならではの学びを取り上げることで、学科での学生生活を表現しました。大学生が実際に学内で過ごす様子を伝えることで、楽しそうな大学生活への興味を喚起することを狙っています。

学生は動画のこだわりや制作背景について、「伝えたい内容がブレないように意識して制作しました。また、撮影するシーンに応じて撮影モードを変更したり、食事の場面ではカメラをぐっと近づけて撮影したりするなど、撮影方法に工夫を凝らしました」と話しました。

イリエ氏は、「Vlog風の動画企画として完成度が高いです。全体的に安定した信頼感があり、『英文学科の公式SNSに掲載する』というオフィシャルな動画としても安心感があります」と評価しました。さらに、「授業や学食など校内の様子を風景として伝えるシーンが、動画ならではの手法だと感じ、とてもよかったです」とコメントしました。

浜根氏は、「全体的に大人っぽい雰囲気で、紹介内容も充実していました。主人公のプロフィール情報などがあると、視聴者が動画をより自分事として捉えることができ、情報にも厚みが出ると思いました」とフィードバックを寄せました。

チームYUKIPOYO

チームYUKIPOYOは、コーディネート紹介を通して等身大のJJ(JISSEN Joshidai)生を身近に感じてもらうことを目的に、Vlog風の動画制作を企画しました。学生目線のリアルな日常シチュエーションごとに、学生の私服を用いたコーディネートを設定し、友達同士の会話を再現した台本や会話シーンを多く取り入れることで、親近感のある構成を工夫しています。「寝坊した日」「デートの日」などの何気ない日常の一場面を切り取ることで、実践女子大学に通う学生の自然体な姿や、リアルな大学生活の雰囲気を伝えました。

動画制作のポイントとして、学生は「動画の撮影者も会話に加わることで、演じている学生がより自然体になり、視聴者にも参加しているような親近感を持ってもらえるようにしました」と紹介しました。また、「企画の意図から離れない動画にするため、編集のテイストも明るくかわいい雰囲気に統一しました」と、企画段階から一貫したコンセプトで制作したことを話しました。

イリエ氏は、「制作過程の中で『コーディネート紹介』と企画の軸を明確に定め切ったことがよかったと思います。班で設定した動画制作の目的も達成できていると感じました」と評価しました。さらに、「渋谷という立地を『いろいろな場所にデートに行ける』と表現している点も、この班ならではの視点で、視聴者が大学生活を具体的に想像できるフックになっていてよかったです」とコメントしました。

浜根氏は、「動画を制作していく中で、新しいアイデアや編集技術について積極的に質問し、取り入れてくれて、とても柔軟なチームだと感じました。制作途中で出てきた課題点をうまく改善し、動画全体として完成度の高い形にまとめてくれたと思います」とフィードバックを寄せました。

チームむきぐり

チームむきぐりは、受験生に英文学科に親しみを感じてもらうことを目的に、インタビュー形式のQ&Aとキャンパス紹介を組み合わせた動画を制作しました。実践女子大学の魅力を発信するため、渋谷キャンパスのきれいな内装を映し出しながら、英文学科に通う学生の明るく元気な姿を伝えています。写真のコラージュと合成音声が印象的な動画の冒頭に続き、前半のQ&Aパートでは、通学鞄の紹介など、リアルな大学生像を知ることができる質問が用意されており、後半のキャンパス紹介では、画面左上にワイプで大学生が登場し、座談会形式で映像の紹介が進みました。全体を通してテンポ感を重視した、視聴者の関心を引く構成となっています。

学生は、「高校生が見ていて飽きない構成で実践の魅力を伝えることを意識しました。また、動画編集の際には字幕を入れることを想定した画角や、白々しくならない話し方にこだわりました」と、力を入れたポイントを説明しました。

イリエ氏は、「動画全体に楽しさがあり、テンポの良さが何よりも魅力的だったと感じました。高校生というターゲットに対して『見ているときに飽きないように』と想像力を働かせて工夫してくれた結果だと思います」とコメントしました。さらに、「編集のテンポ感やテロップの使い方などから、動画全体の世界観を感じることができました」と評価しました。

浜根氏は、「制作途中で動画の内容を追加する場面もあったと思いますが、企画の軸がしっかりしていたからこそ、全体のコンセプトがブレることなく進んだと感じました。内容追加に伴う企画の練り直しや編集作業にもスピード感があり、『企画の軸をしっかり立てておけば、後からの追加作業にも対応できる』という制作の進め方は、私自身にとっても参考になりました」と話しました。

授業の最後に

イリエ氏と浜根氏によって、イリハマ賞が選出されました。

選考の結果、受賞はチームむきぐりに決定。イリエ氏は「動画の完成度の高さはもちろん、情報バランスがいい点が決め手でした。楽しさや動画で伝えたい英文学科の良さはもちろん、高校生がどのような情報を欲しがっているのか、知りたい内容が詰まっているところがよかったです」と受賞理由を説明しました。

全体のまとめとして、イリエ氏は「チームで動画制作を行うことを通じて、自分の得意なことだったり、相手の得意なことだったり、やってみてわかった部分があるのではないでしょうか。全員が同じ能力を持っている必要はなく、それぞれができることに対してお互いリスペクトしあって制作すると、チームとして楽しく制作ができるとおもいます。動画制作だけにとどまらず、今後に活かしてもらえれば」と学生に伝えました。

学生は、今回の企業連携を通じ、動画制作の基本的なスキルはもちろん、企画をつくるプロセスの理解や、チームで協働する大切さを学ぶ貴重な機会となりました。

担当教員のコメント

半期にわたるプロジェクトで、無事に3チームの動画が完成しました。学生が自らの学び舎を紹介する動画等を制作する試みは、メディアを学ぶ学科ではさほど珍しいことではありませんが、文学部英文学科の授業としてはあまり例のない取り組みではないでしょうか。

履修生たちは、ターゲット絞り込んで企画を練り、絵コンテ作成、撮影、編集作業、発表会…と、限られた時間の中で力を合わせてそれぞれのチームの動画を完成させました。その中で、単に動画制作のノウハウを学ぶだけでなく、効果的な表現方法や音楽著作権への配慮、グループでの協同作業の難しさ等、さまざまなことを学びました。 完成動画は英文学科の公式Instagramで公開され、履修生たちはまさに“英文学科の広報大使”としての役割を果たしました。これもひとえに株式会社P.I.C.S.ならびにイリエ監督、浜根監督のお力添えによるものです。この場を借りて心より感謝申し上げます