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2025年12月18日

人工石の指輪を広めたい!「実践デザインラボⅠ」の授業でBrillar代表取締役の小原氏による特別講演が行われました。 

「実践デザインラボⅠ」(担当:人間社会学部社会デザイン学科 標葉 靖子教授)の授業では、11月14日より株式会社Brillar(ブリジャール)との特別コラボ授業がはじまりました。ダイヤモンドに負けない輝きを誇る人工石を使ったジュエリーブランドで、小原亦聡氏がゼロから立ち上げた現在も成長を続けている企業です。女性一人が手探りで立ち上げた新しいジュエリーの可能性に、学生たちも強い関心を寄せ、真剣に耳を傾けていました。

多様なバックグラウンドを活かして活躍

小原氏はまずホワイトボードに自身の名前を書きました。
「亦聡(いそう)と読みます。珍しいですよね。私は中国の出身なんです」と紹介しました。10歳まで四川省で過ごし、母親の日本留学に伴い来日して以来、日本で生活を続けています。
「子どもは3人います。でも私は仕事が好きで、ずっとキャリアを途切れずに続けています」と子育てと仕事を両立していることを伝え、「女性のロールモデルとしてひとつの参考になれば」と話を始められました。

九州地方で生活していた小原氏は、上京したい一心で猛勉強し京都大学の経済学部に入学。
交換留学でフランスでの生活も経験し、英語や中国語などを話せる語学力を武器にアメリカの大手金融機関へ新卒で入社します。
転機になったのは30代前半。
ふと、自分へのご褒美にダイヤの指輪がほしいなと思ったことだと言います。
しかし調べてみるとダイヤモンド1カラットで200万円もすると知り驚きます。
「技術が進んだ現代なら、きっとダイヤモンドに近いものがあるはずと思って調べたんです」。
すると、アメリカや中国で人工石によるジュエリーが流行っているということを知りました。
それが「モアサナイト」との出会いでした。

副業として始めた事業が急成長

モアサナイトは自然界にも存在する鉱物ですが、アメリカで人工的に生成する技術が確立された人工石として知られています。ダイヤモンドの2.5倍ともいわれる、強く華やかな輝きを持ちながら、ダイヤモンドの約10分の1の値段で手に入ります。手頃でありながら高級感を楽しめる点が大きな魅力です。
小原氏は日本でも必ず需要があると直感し、副業として事業をスタートしました。

最初はSNSで発信し、注文が入ったら職人に依頼するという小規模なものでしたが、半年後にはあっという間に一人ではさばききれないほどのオーダーが入るように。
その矢先、夫の海外転勤が決まり、小原氏は一念発起。会社を辞め、自身の会社を立ち上げたのです。
2017年にオンラインショップを立ち上げ、翌年には宝飾店ひしめく銀座に店舗をオープン。
その後も大阪にも出店など順調に成長を続けています。

人工石を使うことはクリーンな世界につながる

小原氏が事業と並行して力を入れているのが、社会貢献活動です。
「日本に来たばかりの頃、周りの人や支援を受けてたくさん助けてもらった。だからこそ自分で事業をするときはお返しをしたいとずっと思っていました」と小原氏。
売り上げの一部がひとり親世帯へ寄付する「チャリティージュエリー」の展開や、児童養護施設でのイベント開催などを積極的に行っています。
また、「人工石のジュエリーを使うこと自体がエシカルなんです」と続けます。天然ダイヤモンドは採掘を伴うため、環境破壊や児童労働などの問題が指摘されてきました。
一方、人工的に生成できるモアサナイトはこうした課題を避けながら美しさを楽しめ、倫理的な観点からもモアサナイトを支持する人は増えているのです。

仕事と子育てを両立するには?

講演後は質疑応答が行われました。
「ジュエリーのデザインはどうしているのですか」という質問に、小原氏は「デザインは全くの未経験からのスタートでした。始めた当初はオーソドックスでシンプルなものから始めました。いまも専門のデザイナーはおらず、社員でデザインの案を出し合っています。実用性を重視して、台座の高さなどにこだわっています」と回答。

「ビジネスと子育ての両立はどうしていますか」という問いには、
「夫が子育てに協力的で、親サポートしてくれます。また、日本は保育制度が整っているんですよ。助成金や支援を利用して仕事に復帰しました」と話しました。

さらに「経営者として決断をするときの決め手は?」という質問には、
「そのときに一番大事にしているものはなにか。例えば夫の転勤についていくために会社を辞めて起業したときは、家族全員でいられることが最優先でした。そのときに一番大切なこと、楽しそうなことを信じています」と話しました。

人工石を広めるための施策を考えよう!

授業の最後には、次回の課題が学生たちに発表されました。
テーマは「人工石の指輪をひとつのライフスタイルや自己表現として広めるための具体的な施策を考える」こと。
現在の注文のほとんどは婚約指輪です。人工石の指輪に対する意識調査を行い、その結果を踏まえて一般に広まる施策を考えます。
学生たちはチームに分かれて取り組み、1か月後にプレゼンテーションに臨みます。

担当教員からのメッセージ

「実践デザインラボ」は、デザイン&リサーチ技法の基本を学びながら、アイデアをカタチにする創造的プロセスを自分たちで回せるようになることを目指す授業です。そのプログラムの一環として社会連携プロジェクトも実施しています。
今回小原さんには、「”人工石婚約指輪” を一つのライフスタイルや思想表現として広めるには?」というお題をご提供いただきました。
学んだデザイン&リサーチ技法を学生がどう実践していき、どうアイデアをカタチにしていくのか、とても楽しみにしています。

2025年12月15日

人生の全体を考えて未来に備えよう!東京都主催事業「ライフデザイン講座」が行われました。 

11月14日「ライフデザイン講座」が開催されました。本取り組みは、東京都「ライフデザイン構築支援事業」の枠組みのもとで実施しております。人生を一本の道に見立てワゴンに乗って進んでいくツールを用いながら、就職のその先にあるライフプランを考える時間が提供されました。学生たちは専用のアプリを利用し、楽しみながら将来のことを考える機会になりました。

未来の自分のSNS投稿をのぞいてみよう

この講座は渋谷区にある大学と連携し行われました。
本学の学生だけでなく、ライフデザインに関心を持った他大学の学生も多く参加。

講師はまず、東京都生活文化局が提供するアプリ「東京ライフデザインシミュレーター」を紹介しました。
ニックネームと、これからあなたが大切にしていきたいと思うことを入力するだけで、AIが8年後の自分がSNSに投稿している内容を予測し、一覧で表示してくれるというものです。手軽に「こんな生活をしているかも…」と想像できるユニークなツールで、講師も「時間のあるときにぜひいろいろ遊んでみてください」と呼びかけながら講演をスタートしました。

人生を俯瞰して考えてみる

そもそも「ライフデザイン」とは何でしょうか。
講師は「長期的な広い視点で人生をとらえ、俯瞰してみることです」と説明します。
そのためには人生で何を目標にするのかを明確にすることが重要です。
たとえば、「幸せな人生を歩みたい」と望む人は多いでしょう。「では幸せに一番影響することはなんでしょうか」と問いかけます。
正解は「自分で選ぶこと」。現代は価値観が多様化し、生き方に正解はありません。
だからこそ自分がどのような生き方を選ぶのか、自分が納得できる選択=「納得解」を持つことが大切だといいます。
「今回の講座が、自律的に人生を選ぶためのヒントになればうれしいです」と語りました。

続いて主なライフステージの見取り図を示しました。
仕事や結婚、子どもなどいくつかのグラフがありますが、仕事は20代から60代までで終了。
一方結婚や子どもに関するグラフは、その後の人生全体に影響が及んでいます。
「みなさんは今、就職活動のことは考えていると思いますが、その先の人生設計までは意識していないかもしれません。けれど働く期間は意外と短い。結婚や出産といった選択の影響はずっと長く大きいんです」と指摘。
「早めに考えておくことで意識的に情報を集めたり知ったりできる。多様なライフステージを考えておくことが大切です」と続けました。

何歳で結婚したい? 仕事はどうする?

ここで紹介したのが、設問に回答することで、自分の理想のライフスタイルの年表が表示されるツールです。設問は「仕事をする?」「仕事に何を求める?」「いつ頃結婚する?」「相手に求めるものは?」「どのくらい付き合う?」など具体的。なかには「デートのお金は自分と相手どちらが出すか」など細かい価値観を問うものも。
思わず悩んでしまう学生も多かったですが、講師は「まずは直感で、こうなったらいいなと思う選択肢を選んでください」とアドバイス。
自由にイメージしながら人生の可能性を楽しむことが、このツールのポイントだと説明しました。

完成した年表には、選んだ人生のイベントが時系列で並びます。「それぞれのライフイベントの重なるタイミングを知っておきましょう。特に20〜30代は結婚や出産など、重なることが多い。その時期までにどんな準備が必要か意識しておくと良いですよ」と話しました。

ライフステージごとで想定することは変わる!

次に、各ライフステージをデータに基づいて詳しく解説しました。
まず仕事については、定年まで勤めあげる考えを持っている若者は半数以下になっており、働くスタイルは多様化しています。そのため、自分は何のために働くのか、仕事に何を求めるのかも考えることが大切です。

結婚については、70年前と比べると平均年齢が約7歳上昇しているというデータが示され、「現在晩婚化の影響で、子育てと親の介護が重なるケースが課題になっています」と現代特有の問題にも触れました。
「結婚をする・しないも選択の時代ですが、人生に与える影響は大きいのでしっかり考えておきましょう」と話されました。

また、暮らしについても考えることはたくさん。
親と同居するか、地元に住むのか、退職後どんな活動をするのかなど。先のことだとおざなりにせず、どんな人生を送りたいのかトータルで人生を俯瞰することが大切であると示されました。

ライフデザインを考えて自分らしい人生を

講師はライフデザインを考えるコツとして、「定期的に見直す」ことを伝えました。
人生は何が起こるか分かりません。状況に応じて柔軟に計画をアップデートする姿勢が必要だといいます。
「自分が大学生のときは、ライフデザインなんてつゆほども考えていませんでした。でも振り返ると、もっと早く意識していれば良かったと思う場面もありました」と講師は自身の経験を紹介。
「前もって想定しておくことで、その選択をしたいなと思ったときのための情報を集めることが出来ます。今回の講座を、皆さんらしい人生を生きるヒントにしていただければと思います」と語り、講座は温かな雰囲気のなかで締めくくられました。

2025年12月15日

これからの時代の新しい住まいとは?旭化成ホームズとのコラボ授業が行われ学生たちがプレゼンテーションに臨みました。

11月17日に、人間社会学科 原田謙教授の授業で、旭化成ホームズ株式会社との特別コラボが行われました。この日は、企業から9月に出されていた課題に対するプレゼンテーション。学生たちは、これからの時代に求められる住宅のアイデアを1ヵ月かけて準備をしてきました。企業の皆さまを前に堂々と成果を発揮していました。

共働きやコロナ禍で住まいはどう変わった?

授業の冒頭、旭化成ホームズの河合慎一郎氏が登壇し、「今日をとても楽しみにしてきました」と学生に声を掛けました。
今回のテーマは「新しい住宅のサービス・商品の企画」です。河合氏は「資料も力作ぞろいで、どんな発表になるのか楽しみです」と期待を寄せました。

プレゼン前には学生からの質問に回答する場面も。
「共働きが増える中、コロナ禍以降は家にいる時間と外出時間のどちらが増えているのか?」という問いに、河合氏は図を示しながら、都市部ではテレワークが増えた一方、地方はエッセンシャルワーカーや製造業が多く大きな変化はないと説明。
家での過ごし方も年代で異なることを丁寧に解説されました。

暮らしの中にトキメキを

いよいよ学生たちの発表です。
最初の班は、多趣味で推し活を楽しむ若い女性に着目。大量のグッズ収納に対応する、収納とカスタムしやすい賃貸住宅を提案しました。
壁紙やフロアの張替えをしやすくし、耐荷重のある収納や防音スペースを設け、オンラインライブも気兼ねなく楽しめる設計です。
宣伝もSNSやアイドルイベントでの配布、人気アイドルを起用したCMなどで訴求するとしました。

発表後の講評では、河合氏が「ターゲットが明確で、皆さん自身に近しい人をイメージしたのが良いですね」と着眼点を褒められました。
鈴木氏も「推し活ならではの収納ニーズを捉えている」と興味を示しました。

つながる空間、つながる笑顔

次の班は、子どもが欲しいものの経済的不安を抱える若い夫婦に着目。
収納を増やした賃貸型ワンルームマンションを提案しました。目玉は、子どもが生まれると家賃が5%下がる仕組みです。
子ども用品店と提携したアプリで、服などを割引購入できる工夫も用意しました。見守りカメラの貸し出しもあり、「ここに住めば子育てに必要なものがそろう」ことを売りにします。
宣伝はYouTubeやTikTokなどで行い、インフルエンサーに実際に住んでもらってリアルな生活を発信。
おすすめのインフルエンサーも具体的に選定し、「経済的自立を支えることで、安心してライフイベントを迎えられる」と締めくくりました。

河合氏は「少子化という社会課題への着眼が良い。モノでなくコト提案なのもとても良いです。家賃が下がった分を誰が負担するのか、例えば企業スポンサーの活用など、さらに踏み込むともっと良くなる」と講評しました。

住むを楽しむ!

続いての班は、結婚を選択せず経済的に自立する女性が増えている点に注目しました。
単身女性は自由な反面、孤独を感じやすいという調査結果から、ゆるやかなつながりを生む共有スペース付き賃貸住宅を提案。
旭化成ホームズの都心向け女性専用共有賃貸「NEW SAFOLE」に、居住者が自由に使えるスペースをさらに拡充する案をまとめました。ジムや共有キッチン、ラウンジなどほどよい距離感で交流できる設備を想定しました。
シェアハウスより個室のプライバシーが確保される安心感を訴求します。

河合氏は「ターゲット設定が良い。シェアハウスとの差別化も明確にしているのも良かった」と評価。
鈴木氏も「入居者同士が交流できるイベントや特典があるとさらに良い」とコメントしました。

へーベルセラヴィ~人生をこの家で~

最後の班は、50代以降のアクティブシニア向けマンションを提案しました。買い物を自分でしたい層に向け、防犯と移動支援を強みにします。
エントランスの荷物置き台や電動車を使った移動支援、グリーンスローモビリティなどのサービスを用意。「へーベルセラヴィ」はフランス語の「それが人生だ!」から命名し、追加料金なしで、自分で動きたい人に訴求します。

河合氏は「命名がキャッチーで良い。健康と移動という課題設定も現実的。ただ50代はまだ若いのでもう少し上の層が良い」と講評。
下畝氏も「名前は企画部に提案します」と評価し、「アクティブシニアの自分で動きたい思いをどう叶えるか考えてみましょう」と述べました。

今後に活きるプレゼンテーション

全発表を終え、河合氏が総評として「レベルが高く驚きました」と述べました。
「各チーム社会変化を踏まえて課題設定していた点が良かった。高齢化、少子化、孤独、推し活など、皆さんの思いが反映されていた」と評価しました。

また「皆さんが全員住まいの仕事に就くとは限りません。今回は家を例に誰にどんな価値を届けるかを考えましたが、これは社会に出てからどんな立場でもどんな職業でも、必ず役立つ視点です」と授業の意義を伝えました。

学生からも「他班の調べ方が学びになった」「仲間の意見を集め良い発表ができたので今後に活かしたい」との声が上がり、充実した表情で授業は締めくくられました。

担当教員からのメッセージ

3、4年のゼミ生は「都市と地域の社会学」と「ライフスタイルの社会学」というテーマに基づいてオリジナル報告を実施してきました。今回は、9月のキックオフ時に頂戴した課題に対して、ヘーベルハウス/へーベルメゾンの取り組みをふまえながら、学生らしい提案を考えてくれました。住宅を事例に、これからのビジネスや社会デザインを考えるという本学部らしいPBLだったと思います。
旭化成ホームズ株式会社の皆様からは、学生の発表に対して大変丁寧なフィードバックを頂戴しました。お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2025年12月11日

ドコモとタッグを組んで企業の課題解決!「リーダーシップ開発a」の授業でNTTドコモとの特別連携授業が行われました。 

「リーダーシップ開発a」(担当:人間社会学部社会デザイン学科・児玉充教授)の授業で、11月26日に株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)との特別連携授業が始まりました。スマートフォンでおなじみの企業ですが、事業はその領域に留まりません。今回は、ドコモの強みである「量と質」の顧客情報を活かした課題提案に、学生たちが挑みます。

「スマホの会社」だけじゃない!

登壇したのは入社4年目の寺町沙紀氏。
入社時は顧客や加盟店の課題解決を担うカスタマーサクセス部に所属し、今回の学生への課題もこの部署が中心となります。
現在は人事部。
「ドコモは自ら手を挙げて異動できる制度があり、自分で人事を選びました。ドコモは幅広い事業を展開しているのでいろんな仕事に関われますし、自分でやりたい仕事を選択できるのも魅力です」と語りました。

「みなさん、ドコモは何をしている会社だと思いますか?」という問いに、多くの学生が「スマートフォンを販売する企業」と回答。
「実はそれだけではない、ということを知ってほしいです」と講義が始まりました。

ドコモは一般消費者に向けたコンシューマー事業のほか、法人事業も大きな事業の柱にしています。提携する企業は金融、医療から林業や漁業などの産業、自治体などさまざま。
それぞれの企業のDX推進やAIの導入を手助けしたり、通信システムを整備したり。通信に関わることだけではなく、それぞれの企業の課題解決をドコモが担っているのです。

dポイントを活用し一気通貫でサービスを提供

今回学生に出された課題はマーケティングです。
そもそもマーケティングとはなんでしょうか。寺町氏はマーケティングを「顧客に買ってもらえる仕組みづくり」と説明しました。
今の時代、良い商品なら必ず売れるわけではありません。
欲しい人に届くよう、どう伝えるかを設計することが基本です。

その軸として重要なのが「dポイント」。
ドコモ独自のポイントで、会員数はなんと1億人超。
スマホ料金などで貯まり、街中の店舗で使える利便性があります。加盟店は現在607社。
企業側もdポイントに加盟することで購買単価や来店頻度の向上が期待できるのです。

さらに大きな強みが「情報」です。
「ドコモの強みは量と質」と寺町氏。
dポイントの決済履歴や広告閲覧履歴、アカウント登録時に入力した属性など膨大なデータが蓄積され、購買行動を細かく把握できます。従来のTVCMでは分からなかった効果も、ドコモのデータを活用することで精密な分析やターゲットを絞ったプロモーションが可能になると語りました。

ドコモが誇る情報を使って新しいサービスを考えよう!

ドコモの持つ膨大な情報は、提携企業にも大きなメリットがあります。
たとえばメーカーは、商品を作っても実際に誰が買っているか分からないことが多いですが、ドコモと組むことで商品の流れや購買行動を把握できます。自治体も人流データを活用し、観光振興や地域イベントづくりに役立てています。

そこで、いよいよ課題の発表です。
学生は企業や自治体を想定し、その抱える課題をドコモのサービスを生かしてどう解決するかを提案します。また、誰に向けた施策なのか、ターゲットとなる顧客層を明確にすることも求められました。

「こうだったらいいな」の思いがビジネスの始まり

寺町氏は最後に「ビジネスの基本」について説明しました。
ビジネスとは顧客ニーズをつかみ、解決策を考えて商品やサービスに落とし込むこと。物を作れば売れた時代から、社会的価値や自己表現など多様な価値が重視されるようになり、購買にも体験や意味が求められるようになりました。
そのために重要なのが「ペルソナ」、つまり顧客像です。ペルソナを立てることで課題の仮説が作れます。

さらに競合や既存サービスにはない新しい価値を加える必要があります。
「既にあるビジネスなら、新たにやる必要はないですよね」と寺町氏。
顧客が本当に望み、代替できず、自社の強みが活かせるものを探すことが重要です。

「今回の課題はインターンの学生たちに出すような難しいものです」と寺町氏。
「ただ、難しく考えず、あなたが何をどう提案したいかが一番大事。こうなったら良いな、いうものを自由に考えてください」と学生たちの企画に期待を寄せました。

企業をどこにするか、課題は何か、ドコモと組む理由、活かす強み、ターゲットは誰か。考えることは多くあります。
学生たちはグループワークで企画を練り、12月のプレゼンテーションに臨みます。

担当教員からのメッセージ

本授業は少人数のグループワークを通じて、自分なりのシェアード・リーダーシップの発揮方法を体感し、人間社会学部で自律的に学習していくための専門知識やスキルの必要性を学ぶことを目的としています。近年、スマートフォンの普及に伴いデジタルマーケティングソリューションのビジネス領域が重要となっています。学生たちは新規ビジネスを考える上での各種フレームワークを学習し、dポイントデジタルマーケティングに関する課題に取り組みます。そして各チームでコラボしアイデアをまとめ、同社にプレゼンしご評価いただく予定です。独創的なアイデアからなるソリューションの発表を期待しています。

2025年12月2日

コーヒー豆の麻袋がエプロンやポーチに!アップサイクルの商品作りについて、滝澤ゼミの学生にインタビューしました。

滝澤愛准教授のゼミでは、昨年に引き続きアップサイクル活動が行われています。多摩都市モノレール株式会社(以下多摩都市モノレール)や株式会社コバヤシ(以下コバヤシ)などのご協力のもと、廃棄予定の作業着やコーヒー豆の麻袋などの素材提供をいただき、かわいいエプロンやポーチに生まれ変わらせました。制作について学生たちにインタビューを行いました。

廃棄予定の素材を使ってアップサイクル

滝澤ゼミでは以前からアップサイクルの商品企画・販売に取り組んでいます。
素材提供には、瀧定名古屋株式会社、ひの市民リサイクルショップ回転市場 万願寺店のご協力に加え、名古屋市身体障害者施設の就労継続支援B型の利用者の方々が縫製を担当したエシカル商品を制作しています。昨年からは多摩都市モノレール(廃棄処分となる使用済みの制服の提供)、今年からは、プラスチック製品の開発から製造・販売を行うプラスチックの総合企業であるコバヤシ(コーヒーの麻袋の提供)も加わりました。

布だけではなく廃棄予定の制服・作業着、使用済みの麻袋などさまざまな素材を使い、学生たちが新しい商品に生まれ変わらせます。今回新たに販売するアップサイクル商品の種類は3つ。エプロン、ポーチ、バッグです。それぞれのチームに分かれ、アイデアやデザインを出し合い制作しました。
制作した商品は、日野キャンパスの常磐祭や多摩モノまつりでの実店舗販売と、コバヤシの楽天ECサイト「cococica」にて販売予定です。

株式会社コバヤシ 楽天ECサイト cococica 
https://www.rakuten.co.jp/cococica/

「全体をみて、みんなで協力」 ゼミ長へのインタビュー

―進路に実践女子大学を選んだ理由はなんですか? また滝澤ゼミに入ったきっかけは?

「高校生の頃から家庭科の教員になりたいと思い、教育学部を含めさまざまな大学を見ていました。その中で実践女子大学は、教育だけでなく家庭科の専門的な知識や技術までしっかり学べると知り、進学を決めました。
滝澤ゼミを選んだのも同じ理由で、制作を通して自分の技術を高められる環境に魅力を感じたからです。
来年からは家庭科の教員として働きます。大学での学びを生かし、生徒から信頼される先生を目指していきたいと思います」

―アップサイクル活動に取り組んでみた感想は?
「それまでアップサイクルというものを知らなかったのですが、活動に関わるにつれ、自分でもやってみようと思うようになりました。実際にあまった生地をもらって、自分でも家でナップザックを作ったりしたりしています」

―今年からコバヤシ様の協力も始まりました。去年と比べて変化を教えてください。
「一番大きな変化は、販売の場や機会が広がったことです。これまでは対面での直接販売が中心でしたが、今年からはコバヤシ様のECサイトでも取り扱っていただき、ネット通販という新しい選択肢が加わりました。顔の見えないお客さまに商品が届くことを意識し、これまで以上に仕上がりの丁寧さやクオリティに気を配るようになったと感じています」

―ゼミ長として大変だったことや楽しかったことを教えてください。
「制作を進める中で、自分には難しい作業も、チームの誰かが得意だったりします。私はエプロンチームですが、逆に自分が力になれる場面もあり、お互いに補い合いながら進められることに大きな楽しさを感じました。
ゼミ長として特に意識したのは、全体を見渡すことです。人数が多いため、作業によっては手が余ってしまったり、何をすればよいか迷う場面もあります。そんなときは一人ひとりの様子を見ながら声をかけ、自分も手を動かしつつ全体がスムーズに進むよう心がけました」

それぞれのチームにインタビュー! 協力して作り上げた作品たち

Q1.昨年との違いや印象は?
Q2.苦労した点、学びになった点を教えてください。

・バッグを制作したチーム
「昨年は作業着や布が中心でしたが、今年は麻袋など、まったく異なる素材の提供もありました。それぞれの素材を組み合わせて使うことで、デザインの幅が広がり、商品の選択肢もより豊かになったと感じています」
「縫製が難しく、商品になるクオリティにする難易度が高かったですが、自分が企画したデザインが実現して買ってもらえるのはとても嬉しいです。学生のうちにこのような経験をさせていただける機会は貴重で、アップサイクルの考え方も自然と身についたと感じています」

エプロンを制作したチーム
「昨年は一人一品作っていて大変だったのですが、今年はチームで取り組んで複数商品を作る形に。協力できるとその分の負担が減りますし、相談しながら決めていけたのは良かったです。エプロンの丈や、どうしたら売れるかなどたくさん考えることが出来ました」
「麻袋はサイズがとても大きく、どんな商品がつくれるのかワクワクしました。一方で、縫製には扱いづらい部分もあり、うまく形にできるか少し不安もありました。
それでも、完成したものはとても可愛く仕上がり、達成感がありました。ニットの切れ端など、ほかの素材と組み合わせて制作する工程も楽しく、素材の魅力を生かすことの面白さを実感しました」

ポーチを制作したチーム
「昨年より制作を早めに取り掛かることができ、慣れもあったので順調に進められたと思います。また昨年は物販が実店舗のみでしたが、今年はコバヤシ様のECサイトで販売もしてもらえるので心強いです」
「サンプルづくりが一番難しかったです。正方形の形にしたかったのですが、麻の厚みが影響して試作品はうまく成形できませんでした。そこで、生地の薄い部分を選んだり、裏地に工夫をしたりと、素材にこだわりながらイメージ通りの形に近づけていきました。
チームでは、デザインが得意な人、制作が得意な人など、それぞれの強みを生かして役割分担しながら制作を進めています。はじめは「アップサイクル」という言葉の意味も分からなかったのですが、取り組む中で強く興味がわき、SDGsにも意識を向けるようになりました」

また本アップサイクル商品は、「ソーシャルプロダクツ展」(2025年11月5日(水)〜11日(火)、6階会場)のPOPUPストアとして大丸東京店にて展示・販売されました。滝澤研究室による産学福祉連携から生まれたバッグや雑貨が多数並び、多くのお客さまに手に取っていただく貴重な機会となりました

担当教員からのメッセージ

学生には大学の中だけ、教科書だけの机上の学びだけではなく、社会の中の様々な企業や障害者施設の方々などとの関係、活動を通じて、得難い経験と成長をしてもらえたらと考えています。

2025年10月24日

共働き世帯が住みやすい住宅を作る!人間社会学科の授業で旭化成ホームズとのコラボ授業が行われました。 

9月29日に人間社会学科 原田謙教授の授業で、旭化成ホームズ株式会社の河合慎一郎氏による特別講義が行われました。社会の価値観の変化や、生活者に合わせた住宅の例を示しつつ、「LONGLIFE」な暮らしについてお話されました。学生たちには課題も提示。学生たちは11月にプレゼンテーションに臨みます。

いつまでもしあわせに暮らすためには?

旭化成ホームズは「住宅」を商品にしている会社です。
戸建て住宅商品名である「ヘーベルハウス」は学生たちも聞き覚えがある様子。住まいを通して、安心で豊かな暮らしを実現することを理念としています。
「つまり家だけではなく、最高な人生を提供したいという会社です」と河合氏が紹介されました。

河合氏は住宅設計士として旭化成ホームズに入社。
これまで約450軒のマンションや戸建ての家を設計されてきました。
現在はLONGLIFE総合研究所で、住んでいる人の価値観や時代の変化をとらえた新しい暮らしを研究されています。
「LONGLIFEとは、長持ちするという意味ですが、単に家が長持ちすることだけを目指しているのではありません。住んでいる人の暮らしが、いかにハッピーな状態で長く続くかが重要です」と河合氏。

防犯防災、環境配慮についてはもちろん、子育てや働き方、ペットの有無などによって暮らし方は変わります。
ミドルライフやシニアライフの研究も行っており、「今では浸透した二世帯住宅という言葉を作ったのは、HEBEL HAUSなんですよ」と話しました。

変わって行く社会に価値観

「今日は主に共働き世帯に注目して、価値観の変化と住宅商品開発の歩みをみていきます」と、河合氏はさまざまなグラフや表を提示しました。
日本では1980年代以前は専業主婦世帯が当たり前で共働きはほとんどいませんでした。1986年に男女雇用機会均等法が成立。1990年代ころから共働きが徐々に増えていき、2000年代頃に拮抗。
その後専業主婦世帯は急速に減少していきました。いまでは7,8割が共働き世帯です。

河合氏は30年前と現在の女性誌を比べて、価値観の変化についても話します。
「昔は主婦を応援するようなおかずの作り方などがメイン。家事や育児を上手にこなすことを求められていました。いまは仕事も子育ても両立し、自分自身が輝ける行き方を求めるようになっています」。

答えは生活者のなかにある

旭化成ホームズは世の中の変化に合わせて住宅を開発してきました。1989年には、「共働き家族研究会」を発足させ、フルタイムで働く夫婦をターゲットに家事の省力化を提案しました。
ダブルボール洗面台や買いだめ可能な収納庫などを備え付けに。今でこそ当たり前なオープンキッチンも開発しました。
しかし、当時は時代がその発想に追いついていませんでした。開放的なキッチンは、あまりにも先進的だったのです。

河合氏自身も共働き世帯。
まだ子どもが小さかった2010年代、息子を抱っこして娘の手を引いて買い物していた際の思い出を話してくださいました。レジの女性から「お父さん大変ね、大丈夫?奥さんに逃げられたの?」と聞かれたと言うのです。
当時も調査では共働き世帯は増えているデータを示していましたが、まだまだ浸透するのは難しい。それを痛感したといいます。
「いつの時代も研究開発の出発点は生活現場です。今の時代もAIや新しい技術が出ていますが、正解は生活している人の現場にしか答えはないと思っています」と話しました。

2010年代に提供していた住宅は、家事に関心はあるものの、うまく取り組めない男性層を主なターゲットとしていました。
家族全員が使いやすいキッチンはどんなものかを考え、空間の真ん中に作業台を設置。子どもも手伝いができるようにし、調理時間もシェアすることで思い出作りにもなる場所を提供しています。

これからの時代に求められる住宅とは?

ここで河合氏から改めて課題の発表がありました。
テーマは「新しい住宅のサービス・商品の企画を行う」というもの。「皆さんの思う、こんな住宅やアイデアがあったら面白いなという考えを考えて見てください」と河合氏は話します。
そして「このときに使えるのが5W1Hのフレームワークです」。5W1Hは、いつ・どこで・なにを・どうして、といった要素を考えることで課題解決や企画発案を考えるフレームワークです。

課題の発表の際にはどんな住宅の提案か、どんな人がターゲット向けか、どんな工夫があるかをポイントに考えることを伝えました。
また「この企画が世の中や使用者にどんな役に立つのかを考えましょう。自分たちが楽しいだけで終わらないものを提案してください」と話します。

「皆さんに問いたいのは、今の世の中にどういった商品、住宅を提供するのか。ユーザーはどんなことに困っている?いまはどんな社会変化があるかを考えてみてください。そのためにはターゲット層を具体的に決め、実際に話を聞いてみましょう。検索では出てこないオリジナルな情報を使ってみてください」。

4班に分かれ、学生たちはグループワークを開始。
高齢化に着目する班や、30代の独身女性をターゲットする班など着眼点もさまざま。11月のプレゼンテーションに向かって資料作成に努力していきます。

担当教員からのメッセージ

3、4年のゼミ生は「都市と地域の社会学」と「ライフスタイルの社会学」というテーマに基づいてオリジナル報告を実施してきました。今回の講義は、家庭生活や働き方の変化をふまえた企業活動のお話だったので、学生もこれまでの社会学系の講義で学んできた事柄とのつながりを理解することができたようです。11月の発表に向けて、ヘーベルハウス/へーベルメゾンの取り組みをふまえながら、学生らしい提案ができるように奮闘中です!

ご多忙の中ご講義頂いた河合様、本当にありがとうございました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2025年10月15日

アップサイクルも体験!渋谷キャンパス常磐祭にてBEAMSが限定ショップを出店しました。

9月27日(土)・28日(日)に開催された渋谷キャンパスの学園祭・常磐祭にて、大手セレクトショップのBEAMSがショップを限定出店されました。当日は開場から盛況で、学生やそのご家族、同窓生まで幅広く来店しショッピングを楽しんでいました。この日は様々な理由で販売することができなくなったTシャツを再利用したマクラメワークショップも開催。多くの人でにぎわった当日の様子をご紹介いたします。

常磐祭にBEAMSが限定ショップを開店!

BEAMSは、ひとり親家庭を支援するNPO法人グッドネーバーズ・ジャパンと連携し、中高生の子どもを持つひとり親家庭を対象に、衣類の無償提供会を定期的に開催しています。
その会場として、今年の5月に本学渋谷キャンパスの1F「JISSEN PLAY BASE」を利用されました。そのときのご縁が繋がり、常磐祭の出店が実現したのです。

陳列されたのは、新品でありながらもさまざまな理由により正規品として販売されなかった製品たち。売れ残ってしまったものや、若干の汚れなどがあるわけあり品、撮影などで使用されたサンプル品などです。
これらは品質に問題はなく、新品であることに変わりはありません。
そこで、今回常磐祭で価格を抑えて販売することに。手にとっていただく機会をつくることは、SDGsへの貢献にもつながります。お値段は常磐祭限定の特別価格。学生でも手に取りやすい値段に設定されました。

限定ショップは開場から盛況。
多くの学生やご家族連れ、卒業生などでにぎわいました。
販売員として参加したBEAMS社員の方も「もっと持ってくればよかったですね」と話すほど。楽しそうに話しながら選んだり、体に当ててサイズを見たりと思い思いにショッピングを楽しんでいました。
社員の方に実践生の印象をうかがうと「皆さん、上品でコミュニケーション能力が非常に高いですね」とお褒めの言葉が。「自分から話してくれるので接客していて楽しいです」と印象を話されました。

女子大と連携することで広がる未来

限定出店に際し、経営企画本部サステナビリティ推進部の本間氏にお話をうかがいました。
「5月に行われた衣類の無償提供会『Happy Family Day』から今回の出店につながり嬉しいです。『Happy Family Day』では学生の皆さんに、レジ業務や接客を行っていただきました。母の日・父の日と関連付けて、各家族へ花束のプレゼントを行ったのですが、その贈呈を学生たちにお願いしていました。積極的に動き、嬉しそうに花束を渡していたのが印象的で、楽しんでものごとに取り組める学生が多いのだなと感じました。

BEAMSはファストファッションなどに比べると価格帯が少し高いこともあり、BEAMSは働く世代がメインの購買層です。今回常磐祭に出店することで、若い世代にもBEAMSを知っていただきたいと考えました。学生がファッションについてどう考えているか、生の声を聞き商品開発に活かせればとも思っています。」

Tシャツをマクラメでアップサイクル

この日はBEAMSで様々な理由で販売できなくなったTシャツを再利用した「マクラメワークショップ」も開催されました。
マクラメとは、長いひもを編み込んでいくことで模様を作ったりインテリアにしたりする技法のこと。一般的にはロープで作成されるものですが、ひも状であればどんなものでも編めるのがマクラメ。
今回はTシャツの胴体部分を長く切り取って作ったひもを使用します。

4mほどの長いひもを色違いで2本用意し、半分に折ります。4本になったひもを、互い違いに輪を作って通し、編み込んでいきます。
編み方は一見複雑なようで、順番を覚えてしまえば意外と簡単。くりかえし編んでいくと、きれいな模様に編み込まれた結び目が連なりました。
端を大きく巻いて輪を作り、ドライフラワーをひもでつなげると出来上がりです。40分前後でシックながらドライフラワーの華やかさも伴ったインテリアが完成しました。

学生もショッピングやワークショップを体験

今回のワークショップは、元BEAMSのスタッフだった小野氏が、様々な理由で販売できなくなったTシャツを再利用できないかと考え企画されました。
ドライフラワーも、花屋で廃棄予定のものから作られました。学生たちにもアップサイクルの理念を知ってほしいと、今回開催されたのです。

「告知を見て、楽しそうと思って参加しました」という学生もマクラメ編みを楽しんでいました。ドライフラワーや、ひもの色などを選ぶときは真剣に見比べて決定。
出来上がった作品も「部屋に飾りたい」と満足の出来だった様子です。
「リサイクルは意識しているけれど、新しく物を作るというのはあんまり考えたことはなかった。アップサイクルはやったことがなかったので、こんな使い方があるんだと知りました」と語り、SDGsについても楽しく学ぶ機会になったようでした。

本学は、今後も企業や地域との連携を通じて、学生が社会課題に向き合い、学びを実践する機会を創出してまいります。

2025年8月28日

2025年度キャリアデザインの授業で、オリエンタルランドとコラボした課題に対する発表が行われました。

7月8日(火)にキャリアデザイン(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、株式会社オリエンタルランド(以下オリエンタルランド)からマーケティング本部コンテンツ開発推進部長の横山政司氏と、マーケティング本部コンテンツ開発推進部ロイヤルティマーケティンググループマネジャーの伊藤大樹氏を招き、課題に対する提案が行われました。今回学生が取り組んだミッションは「あなたは、コンテンツ開発推進部に配属されたオリエンタルランドの新入社員です。人口減少社会でハピネスを提供し続けるために、Z世代のファンダフルディズニー会員を獲得する施策を提案してください」。学生たちは2週間かけて取り組んだプランを提案しました。課題が発表された授業の取材記事はこちら(https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/8806/)。

全部で9つの班が発表を行い、伊藤氏から最優秀賞と優秀賞が発表されました。今回は受賞したふたつのグループの発表内容を紹介します。

最優秀賞:1班

ターゲットは、比較的時間と経済的余裕のある大学1~4年生に設定。ターゲットを対象としたアンケート調査を、インスタグラムとグーグルフォームを用いて行いました。その調査結果から、そもそもファンダフル・ディズニーを知る機会が少なく、特典の魅力も十分に伝わっていないことを課題として設定しました。また、ファンのニーズと会員特典が合致していないのではないかという点も課題に挙げました。

ファンのニーズと会員特典の合致を目指し、「コース別ファンダフル・ディズニー」を提案。入会時に「アトラクション」「フードとショー」「グッズ」の3つから希望のコースを選べる制度で、それぞれのコースに沿った特典が用意されます。既存会員も追加料金なしでコースを選択可能とし、満足度の向上と離脱防止を図ります。

さらに、会費については、年払いに加えて月払い制度の導入も提案。大学生にとっては、月払いの方が加入の心理的ハードルを下げやすいので、まずは月払いで気軽に入会してもらいます。そして、会員を継続する中で年払いへ移行する流れを想定しています。また、段階的に外国籍の方の入会も視野に入れるなどの方針を紹介しました。

最後に、認知度向上のためにZ世代に人気のインフルエンサーを起用したSNS発信や、駅構内での広告展開を組み合わせたマーケティング戦略を提案。認知を広げ、自発的な興味・検索行動へとつなげることを狙いました。

伊藤氏は「調査結果を反映させて終わりではなく、既存のコンテンツとの違いを出すためにどうしたらよいかを掘り下げて検討し、「コース別」という切り口の提案にたどりついたのは面白かったです。認知度の課題に対しても具体的な提案をしてくれました。発表も、アンケート結果を出発点に全体の施策につなげていく構成で、ストーリーが見えやすく、非常に良い提案でした。」と受賞理由を紹介しました。

優秀賞:6班

ターゲットを「地方在住のZ世代」と定義し、課題として以下の2点を挙げました。1つ目は、地方に住んでいるとパークに何度も行けず、お金もかかるため、地方在住のZ世代にとって入会のメリットが感じづらいこと。2つ目は、情報発信が首都圏在住者やリピーター向けに偏っており、ファンクラブ自体の認知度が低いことです。

そこで、地方在住のZ世代を対象に「出張ファンダフルイベント」を提案しました。これは、キャラクターが実際に各地域を訪れ、パークでは見られないご当地限定衣装での撮影会、抽選でのグッズお渡し会など、直接ふれあえる体験型イベントです。地方でディズニーパレードを実施した際に大きな反響があった事例を挙げ、地元でディズニーを楽しめる機会には高い需要があると説明しました。これは、パークに行きたくても距離や費用の面で難しいZ世代に、魅力的な体験を提供できるという提案です。また、参加者によるSNS投稿を通じて、ファンクラブの認知拡大や入会促進も狙います。

さらに、SNS上でファンクラブコンテンツの一部を公開し、全貌は会員のみ閲覧可能にすることで、「会員になる特別感」を演出することも提案しました。実際に同様の戦略で、ファン限定コンテンツの会員数が3倍になった成功事例も紹介し、SNSと会員制の連動による効果の高さを強調しました。

この施策を通じて、地方にいてもディズニーの世界観に触れられる機会を提供し、新規会員の獲得と既存会員の継続意欲の向上を目指します。

伊藤氏は「遠方に住んでいて来園が難しい方にどのようにつながりをもってもらうか、という点は我々も課題に置いていたところです。地方で行うファンミーティングなど、いろいろなことをやりたいと考えていたので、共感する内容が非常に多い提案でした。」と受賞の理由を紹介しました。

授業の最後に

受賞したグループには記念品としてディズニーグッズが贈呈されました。

1班
6班

伊藤氏から「短い期間でここまでの提案内容を仕上げたことが素晴らしいと思います。全部で9つの班の、若い世代の声が反映された発表を聞いた時間は非常に有意義なものとなりました。特に知名度の低さとSNS活用の意見は受け止めて、ファンダフルを運営しているチームにもしっかり共有させていただいて、この先につなげていきたいと思います」とコメント。

横山氏からは「ターゲット設定はどのグループも苦労したと思います。ターゲットの掘り下げをさらに行うと、より詳細なアプローチを提案できたと思います。顧客の解像度をどんどん高めていかないと、適切な提案は行えません。この視点は社会に出てから重要になります。今回の提案に当たりアンケート調査を実施したことはよかったのですが、アンケートでは見えてこないターゲットのリアルなニーズをつかむことは提案を行う上で非常に大切です。社会人になったら、ぜひ意識していただければと思います。」と総括の言葉をいただきました。

担当教員のコメント

毎年、多くの学生が楽しみにしている「キャリアデザイン」におけるオリエンタルランド社との連携講座が行われました。本年度も、昨年と同様とてもリアルなテーマを出題いただき、学生にとってのハードルは例年以上に上がったものの、深く企業や、仕事のことを考察する時間となりました。学生にはとても身近な企業であるものの、やはり仕事という側面で考えることは、本当に意義ある取り組みになったものと考えます。

横山様には、毎年、中間段階でのフィードバックを含め、プレゼンテーション当日まで、ご丁寧にアドバイスをいただき、学生にとっては、仕事の厳しさも学ばせていただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。就職活動を目前に控えた学生にとって、働くこととは、仕事とは、そして企業とは、一人一人が自らと向き合い、限られた時間でチームとして成果を出すことの重要性など、どこまで深く考えられるかが重要であることに気づいて貰えればと考えています。横山様、伊藤様には、改めて感謝申し上げます。

2025年8月28日

2025年度国際理解とキャリア形成の授業で、スポーツニッポン新聞社コラボ冬季オリンピックに関する課題に対する発表が行われました。

7月15日(火)に国際理解とキャリア形成(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、株式会社スポーツニッポン新聞社から編集委員の藤山健二氏、ビジネス開発局の池田智子氏、記者の佐藤博之氏を招き、課題に対する成果の発表が行われました。当日の様子は、7月16日付の朝刊に掲載されました。

発表の前に

この発表は、4月に発表されていた「オリンピック(特に冬季オリンピック)の持続性について」という課題に対して、解決策を提案するものとなっています。学生ならではの自由な発想が求められました。★課題が発表された授業の取材記事はこちら(https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/8135/)。

藤山氏から「スポニチ賞(最優秀賞)の景品を用意しました。スポニチのロゴグッズと、長野五輪の関係者用参加証明メダルです」と当時の関係者のみ所有している非売品のメダルの授与を発表し、学生からは驚きの声が上がりました。

本記事では全8グループの発表のうち、4グループの提案を抜粋して紹介します。

7班の発表

オリンピックの持続可能性の現状として、開催都市の財政負担や財務面の不透明性、閉会後に施設が使用されず廃墟化してしまう「負の遺産化」の問題に触れ、SDGsとの乖離があることを指摘。

解決策として、まず透明性の高い資金調達手段であるクラウドファンディングを提案しました。費用の用途を明示することで広く支援を募り、支援者には公式グッズのリターンなど特典を用意します。

次に、大会後の施設を地域住民向けの健康増進施設としてリノベーションし、売店収益を活用して改修費用の一部を補う案が示されました。維持費に悩む施設を長く運営していくための施策です。健康増進や地域交流を狙った施設を運営し、持続的に地域に貢献する拠点とすることで、一時的なものではなく地域資源として生かす方向性を提案しました。

クラウドファンディングによる費用負担の軽減、リノベーションによる施設の有効活用、そして施設利用を通じた市民の健康促進を狙い、あるものを活かして次につなげることで開催後も地域住民がオリンピックと共にあることを目指しました。

藤山氏は「IOCに入る収益の多くは選手の競技団体に分配されています。特に恵まれない小さな競技の資金源になっている背景があります」と補足。「クラウドファンディングを取り入れるという視点は大変面白いとおもいました」とコメントしました。

6班の発表

6班はオリンピックの持続可能性について、環境の観点から考察しました。現在は一国で開催されるため、大規模な施設の建設や運営にかかる費用など、さまざまな問題が一国に集中し、開催国に大きな負担を強いています。また、競技場などの施設を建設するために森林が伐採されたり、開催期間中に大量の観光客が訪れ、ごみの分別が困難になるなど、環境への悪影響も懸念されています。

こうした課題に対し、地域に応じて競技を分散開催する「複数国開催」のオリンピックを提案しました。メリットとして、以下の3点を挙げました。

1つ目は、金銭的負担の軽減です。複数国で費用を分担することで、開催国ごとの負担を抑えることができます。2つ目は、競技環境の向上です。選手村の質や競技環境が不十分で実力を発揮できない問題に対し、開催規模を抑えることで柔軟に対応できると考えました。3つ目は、国際交流の促進です。複数国で同一のイベントを実施することで、開催国同士の連携が生まれ、交流が活発になると期待されます。

一方で、複数国開催による観客の移動負担というデメリットにも言及し、対策としてストリーミング配信の活用や航空会社との連携強化を提案しました。こうした工夫により観光客の往来が活発になり、世界経済にも好影響をもたらすと考えました。

藤山氏は、「金銭的な問題などにより、一国でオリンピックを支えることが難しい時代になっているのは事実ですが、さまざまな国のアスリートが一つの国に集い、交流することは、オリンピックの大切な要素の一つです。複数国開催については、そうした価値観との折り合いをどうつけていくかが、今後の課題です」と述べ、提案の中で指摘されたオリンピックの現状の課題を話しました。また、「スポーツを通じた国際交流という考え方には、確かにそうなってほしいという思いがあります」とコメントし、提案への共感も示しました。

8班の発表

8班は地球温暖化による降雪量の減少と、それに伴う冬季オリンピックでの人工雪の使用率の高さに着目しました。人工雪の生成には大量のエネルギーが必要であり、また自然雪に比べてアスリートのパフォーマンスに悪影響を与える可能性が高い点が課題として挙げられました。

さらに、自然雪で冬季オリンピックを開催するには、豊富な自然降雪、安定した低気温、標高差のある山岳地帯といった競技に適した環境に加え、選手村やメディアセンターなどの施設を建設できる広大な土地や、空港・鉄道・道路などの交通インフラの整備も求められると説明されました。

そこで、都市開発とオリンピックを組み合わせた「未開発地域での開催」が提案されました。これは、降雪地帯の未開発地域で都市開発を行い、人工雪に頼らず高水準の競技環境を整備しつつ、地域の復興や活性化を図る施策です。

具体的な候補地として、国内では岩手県八幡平市をはじめとする東北地方の山間部、国外ではノルウェー北部のトロムス地方などが紹介されました。これらの地域は自然環境に恵まれている一方で、環境規制の厳しさや、北極圏に近いため日照時間が短いといった課題もあると指摘されました。

自然雪に恵まれた地域を、オリンピック開催に向けて計画的に整備することで、競技環境の質を高めると同時に、大会終了後も施設を活用して地域に長期的な価値を残すことを目指しました。

藤山氏は「雪のあるところで開催するという提案で止まらず、具体的な都市名を出してくれたことがよかった。環境保護の観点から、本当に実施するとなったときには反対の意見もたくさん出ると思いますが、地域を一つではなく複数あげてくれたことも、検討の幅を感じることができよかったです」とコメントしました。

5班の発表

5班は「持続可能なオリンピック」に向けて、3つの課題とその解決策を提案しました。

第一の課題は、大会終了後の施設の利活用や、地域住民への影響です。これに対し、仮設スタジアムを活用し複数都市で競技を実施する「分散型オリンピック」の導入を提案しました。また、FSC認証木材を使ったプレートにメッセージを記入し、ツリー型のパネルに掲示する「メッセージツリープロジェクト」も提案しました。このプロジェクトでは、地域住民の声や選手への応援メッセージを集めて掲示し、終了後は地元施設に展示することで、地域と一体となった大会運営を目指しました。

第二の課題は、環境への影響、特に大会期間中に発生する未分別ごみの問題です。この課題に対しては、楽しみながら環境意識を高める「スポGOMIオリンピック」と「分別オリンピック」を提案しました。「スポGOMIオリンピック」は、ごみ拾いの質と量でポイントを競うイベントです。「分別オリンピック」は、ごみをいかに速く正確に分別できるかを競います。これらの優勝チームには、FSC認証木材で作られたオリジナルの木製メダルを授与し、森林伐採などの環境問題への関心も促します。

第三の課題はフードロスです。東京大会では、IOCの要請により多種多様な食事を常時用意していましたが、食材の管理が難しくなり、結果として大量の食品廃棄が発生しました。これに対しては、アプリによる事前予約制の導入に加え、『もったいない弁当』の提供を提案しました。「もったいない弁当」は通常は廃棄されがちな可食部を使用した弁当で、フードロス削減と同時に、サステナブルな取り組みとしての話題性も狙いました。

藤山氏は「FSC認証木材に注目したエコ金メダルの発想はとてもいいですね。実際にメダルを獲得した選手が地元に凱旋した際、自治体が記念としてFSC認証木材製のメダルを贈呈を行ったり、東京オリンピックではメダルケースをFSC認証の木材で制作しています。ゆくゆくはオリンピックのメダルも木製になるかもしれません」とコメントしました。

授業の最後に

全ての班の発表が終わり、ゲストの三名による審査を経てスポニチ賞が発表されました。

受賞した班は8班。

藤山氏は「三人でどれがいいか意見が分かれました。皆さん本当に素晴らしかった」と全員の頑張りをねぎらいつつ「具体的な開催地まで一歩進んで言及していた点を評価しました」と受賞理由を説明。景品の授与が行われました。

藤山氏は「皆さんのプレゼンテーションを聞かせていただいて、とても楽しかったです。中身について本当に差はありません」と発表全体を振り返り、授業全体の総括として、前回授業で行った岡崎朋美氏との対談内容に触れ「岡崎さんが対談の中で話していた『なぜできないのかではなくどうしたらできるか』と考えるポジティブさは大切。困ったときはこの考え方を思い出して頑張ってもらえたら、きっと楽しい学生生活を送っていただけると思います。オリンピックメダリストの話を直接きいたという特別感も、覚えておいてもらえたらなと」と総括されました。

★オリンピックメダリスト元スピードスケート選手の岡崎朋美氏との対談が行われた授業の取材記事はこちら(https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/8695/)

担当教員のコメント

「東京2020」の開幕前からスポーツニッポン新聞社様にご支援をいただき、8年の歳月が流れたことになります。その間には、東京2020の延期と無観客開催から昨年のパリ五輪まで、オリンピック・パラリンピックに関しても様々な話題があり、と同時に課題も浮き彫りになっています。
今年は、初めて冬季五輪に視点を当て、日本女子スピードスケート界のレジェンド岡崎朋美選手にもお越しいただき、特に冬季のオリンピックパラリンピックの持続可能性について考えてきました。
スポーツニッポン新聞社の藤山さん、池田さん、佐藤さんには本当にお世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2025年8月13日

若者をファンにするSNSの投稿とは?「演習Ⅱa」の授業で猿田彦珈琲との特別コラボが行われ学生たちがプレゼンテーションを行いました。

6月25日の「演習Ⅱa」(Lクラス担当:人間社会学部ビジネス社会学科 篠﨑香織教授)で、猿田彦珈琲との特別コラボ授業が行われました。この日は約2ヵ月にわたり取り組んできた課題の最終発表です。課題のテーマは「20代にファンになってもらえるSNSの投稿を考えよう」。企業の皆さんを前に、学生たちは緊張しながらも猿田彦珈琲のファンを増やすためのSNSの施策を発表しました。

中間発表から最終発表会に向けて

 5月末の中間発表以降今回の最終発表会までに、篠﨑先生は学生に2つのことを徹底するように伝えていました。ひとつは、猿田彦珈琲から出ている課題に回答するかたちでまとめること、もう一つは、ターゲットを絞ることです。猿田彦珈琲からいただいたテーマは、学生のみなさんの年代層(20代男女)のお客様に、「猿田彦珈琲に興味をもってもらうきっかけ」or「猿田彦珈琲に行ってみたい!」と思ってもらうための投稿案を提示するというものでした。加えて、instagramもしくはXの投稿案に入れて欲しい項目が提示されていました。項目は多岐にわたるため、必ずしも網羅的でなくても良いが、提示されている項目を入れて提案することを強調しました。ターゲットについては、「20代男女」とはどのような層なのか。例えば、どこに住んでいて、何に興味がある学生なのかなど、より具体的にする指示が出ていました。
 さて、では実際に発表がどのようであったのかを見てみましょう。

一目で情報が分かるように

トップバッターはAチーム。
ターゲットを女子大学生に定めました。学生のうちに猿田彦珈琲を知ることで、社会人になってから利用してもらい長期的なファンにするのが目標です。
若い世代はコーヒーを飲むとき、苦みが少ないカフェラテなどを好む傾向から、甘いスイーツドリンクの紹介に力を入れることに。抹茶ラテやフロートなどの写真に、説明文をつけて投稿します。
文も情報を書くだけではなく、共感を呼ぶような語り掛ける口調を意識。女子大生の検索が多いハッシュタグをつけて投稿します。
発表後は企業の皆さんからの質問タイム。
「写真に文字が入っている方が良いですか?」という質問に、学生は「一目で見て情報が分かる方が興味を引かれると思います」と実体験から回答していました。

次のCチームは2種類の投稿を考案。
毎日おすすめ商品の投稿と、定期的にフォロワー限定クーポンを配布するキャンペーンの投稿です。
毎日の投稿は、通勤通学の時間帯にその日の気候に合わせたおすすめ商品を投稿し、学校帰りなどに来てもらえるように訴求します。フォロワー限定クーポンは、公式アプリと連動して応募した人に、50円引きのクーポンを配布するというもの。投稿当日限定とすることで、限定好きな若い女性の興味をそそります。
「毎日のおすすめ商品は、例えばどんなものを考えていますか?」と質問が。
「雨の日はテイクアウトが少なくなると思うので、店内で食べられるスイーツとセットで紹介したり、晴れている日はフロートを紹介したりすることを考えています」と回答しました。

店内のおしゃれな雰囲気を伝えるには?

続いてはEチーム。
現状の投稿内容や課題を細かく分析。期間限定商品が分かりにくかったり、文章が長かったりと統一感がないことを指摘しました。
そこで投稿写真を同一のフィルターをかけ、商品にキャッチコピーを入れることを提案。また投稿の下にはロゴを挿入することで、ユーザーに一目で猿田彦珈琲であることを分かりやすくします。
投稿案では店内風景を撮った紹介動画を作成。雰囲気が統一されブランドイメージを伝えられるとしました。
質問では「統一感の話がありましたが、猿田彦珈琲っぽさとは何だと思いますか」と聞かれ、学生は「落ち着いた店舗の雰囲気がSNSでも伝われば良いと思いました」と回答。
企業の方も納得されていました。

Fチームは自分の時間を大事にするZ世代をターゲットに一人でも快適で、落ち着いて過ごせる猿田彦珈琲の特徴をアピールするSNSを提案しました。
行きたいなと思わせる構成にこだわった、店舗の紹介動画を作成。渋谷店では「都会のリズムからひとやすみ」をキャッチコピーに、渋谷という忙しい街との対比を強調して落ち着いた雰囲気を伝えます。
企業の方からは「全店舗ぶん考えたいなと思いました」と感嘆の声が聴かれました。

スイーツ推しで興味を引く!

Dチームは、おしゃれで落ち着いている猿田彦珈琲は大人な雰囲気があるとして、少し背伸びしたい女子大生をターゲットに投稿を考えました。
まず、自分たちのSNSを利用してアンケート調査を実施。フードを注文したときドリンクも頼むという結果から、フードペアリングを提案する投稿を考案しました。スイーツをとりあげ、それにあったドリンクを3種類提案するというものです。
発表後は「アンケートはすごく参考になりました」「簡潔で分かりやすく素晴らしかった」と感想をいただいた、完成度の高い発表でした。

最後はBチームです。
ターゲットは普段からよくカフェに行くスイーツにこだわりのある女子大生。投稿案は診断テスト風を考えました。
「今日はどんな気分?」と問いかけ、「リラックス」「リフレッシュ」など選択肢を用意。気分に合う方をタップするとおすすめの商品が表示される仕組みです。
「心理テストなどの診断は女子大生たちに人気なことから取り入れました」と話し、若者にも楽しみながら商品に触れてもらえる、遊び心ある提案を考えました。
「こういった診断方法は何を参考にしたのですか」と聞かれ、学生は「服のブランドなどの投稿を見て思いつきました」と回答していました。

すべての発表が終わり、代表取締役の大塚朝之氏から総評をいただきました。
「とても有意義で、学びばかりでした。自信になる部分も、参考になる部分もどちらもあった刺激的な時間でした」と感嘆した面持ちで話されました。
今回のSNS案の優秀賞は猿田彦珈琲の公式アカウントで実際に投稿される予定です。

担当教員からのメッセージ

 4月末から始まった猿田彦珈琲株式会社との連携授業が幕を閉じようしています。
 連携授業開始前の打ち合わせで、「猿田彦珈琲のSNSを活性化させるための提案」が課題となってからは、私自身も学生と進めているプロジェクトの情報をインスタグラムから投稿するなど、閲覧数が伸びる投稿について考える機会が増えました(写真は人間社会学部のインスタグラム。左側の真ん中が篠﨑による投稿)。

 今回学生が提案したアイデアをもとに猿田彦珈琲の広報担当の方がアレンジしたものが、間もなく猿田彦珈琲の公式インスタグラムやXから投稿されるということで、とても楽しみです。閲覧数はもとより、見た方の反応がこれまでの投稿と違ってくるのかどうか、ぜひ猿田彦珈琲のご担当者に検証結果を伺いたいです。
 
 最終回となった今回は、「蜂蜜ラテ」の差し入れをいただきました。
 猿田彦珈琲の上田様によると、自家製蜂蜜オレンジソースと芳醇なエスプレッソにミルクを合わせ、風味豊かなドリンクに仕上げた、猿田彦珈琲ならではの一杯だそうです。エスプレッソには、ふくよかなボディ感とキャラメルのような甘さ、さらにアプリコットやマーマレードの果実味を思わせる余韻が特徴の「TOKYO ’til Infinity」を使用しているそうです(味わいは2025年6月29日時点のものとなります)。蜂蜜の独特のクセを感じず、ほどよい甘みのラテでした。ご馳走様でした。
 大塚社長、平岡様、田岡様、上田様、播田様、そしてフィールドワークでお世話になった渋谷道玄坂通店の皆様、大変お世話になりました。また連携授業ができることを楽しみにしております。ありがとうございました。