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2026年10月5日

ウェブメディアの記事を企画!第一三共ヘルスケアとコラボした授業〈キャリア実践演習〉で学生企画の発表が行われました。

7月3日、〈キャリア実践演習(担当:国文学科 深澤 晶久教授)〉にて、第一三共ヘルスケア株式会社(以下、第一三共ヘルスケア)とのコラボ授業の最終発表が行われました。発表のお題は『第一三共ヘルスケアのオウンドメディアである〈健康美塾〉に掲載する記事の企画』です。

授業と社会連携について

キャリア実践演習は、文学部3年生以上の学年を対象とした共通教育科目です。ゲストとして登壇する企業について主体的な事前調査を行い、企業のプログラムに挑戦します。

第一三共ヘルスケアとのコラボ授業は4回開催にわたり実施されました。学生たちはこれまで、第一三共ヘルスケアのオウンドメディア〈健康美塾〉がどのような想いで情報を発信しているのかをはじめ、企業広報やメディア運営、記事制作の考え方や手法について学んできました。

今回の授業はその集大成として、学生が考案した企画のプレゼンテーションが行われました。

〈夏バテ診断 あなたのその倦怠感、夏バテかも?〉

1班は、〈夏バテ診断~あなたのその倦怠感、夏バテかも?〜〉をタイトルに、セルフチェックを盛り込んだ記事を提案しました。授業、アルバイト、趣味とやりたいことが多く忙しい大学生をターゲットに設定し、「病院に行くほどではないが、なんとなく体がだるい」と感じる人に向けて、夏バテの可能性に気づくきっかけとなるよう記事を構成。その具体的な内容として、10項目のチェックシートやQ&A形式の解説を盛り込み、症状の程度に応じた対処法や予防法を紹介しました。

フィードバックでは「読者の興味を引く構成としてセルフチェックシートが効果的だと感じた。また、『5分で読める』という目安の提示が、記事構成のトレンドを押さえている」と評価されました。さらに、よりよくするためのポイントとして「受診を勧める具体的な目安を示すことで、より安心して利用できる記事になる」とコメントが寄せられました。

〈ストレスサバイバーに聞く!緊張に打ち勝つ方法〉

2班は、〈ストレスサバイバーに聞く!緊張に打ち勝つ方法〉をタイトルに、緊張と向き合うためのヒントを紹介する記事を提案しました。ターゲットに大学生活や就職活動で人前に立つ機会の多い学生を想定し、「緊張を『なくすもの』ではなく『味方にするもの』と捉える新たな視点」を提示。人前で活動することを職とする舞台関係者やスポーツ選手へのインタビューを通して、失敗談も含めた等身大の体験談を紹介する構成としました。インタビューの対象に営業や教師や保育士、看護師など、人前に立つことが日常の職業を加えるほか、今日から実践できるルーティンも盛り込むと紹介。公開時期は環境の変化を迎える人が多い3月を想定しました。

フィードバックでは「緊張を前向きに捉える着眼点がいい。就活生だけでなく、ピアノの発表会を控えた子供やその親など、幅広い層に共感される普遍的なテーマである」と評価。よりよくするためのポイントとして「『この人だからできたんでしょ』と読者に感じさせないため、さらに科学的な根拠を加えるとより説得力のある記事になる」とのアドバイスが寄せられました。

〈20代前半、一人暮らし、ズボラ女子のための、今日からできる美白ごはん〉

3班は、〈20代前半、一人暮らし、ズボラ女子のための、今日からできる美白ごはん〉をタイトルに、美容と食生活を結び付けた記事を提案しました。自炊は苦手でも美容への関心が高い一人暮らしの若年層をターゲットに設定し、「肌に良い食事をしたいが、何から始めればよいか分からない」という悩みに寄り添う内容を考案しました。肌に良い食材の紹介や専門家による栄養素の解説に加え、ライフスタイルに合わせた実践ができるように、コンビニ派と自炊派それぞれに向けた具体的な提案を盛り込んでいます。公開時期は「新生活に慣れ、自分の生活を振り返る余裕が出てくる時期」として5月を想定しました。

フィードバックでは「公開時期の工夫がターゲットの生活とあっていていい。また、“自炊派”と“コンビニ派”に分けて具体的な内容を提示する点も実用性が高い」と評価。よりよくするためのポイントとして「何をもって良いとするのか、栄養と肌の関係性をより具体的に示すことでさらに説得力が高まる」との助言がありました。

〈推しに会う前に、メイク崩れてない?実は100円で解決できます!〉

4班は、〈推しに会う前に、メイク崩れてない?実は100円で解決できます!〉をタイトルに、推し活を楽しむ大学生に向けた記事を提案しました。イベントやライブなどの特別な日に“可愛い自分でいたい”が、多くのお金をかけられないという悩みに着目し、100円ショップの商品を活用したメイク崩れ対策を紹介する内容です。

「推し活女子」に共通する「時間をかけてメイクしたけど会場についたときには崩れている」という経験を提示し、「今持っているコスメでも工程や方法を工夫すれば解決できる」という点をメッセージの核に、テクニックだけでなく、工夫で自信を持てる体験を届けることを目的としました。現役アイドル・ヘアメイクアップアーティストへのインタビューやプロに教わる具体的なツールの使い方などを伝え、すぐに実践してみたいと読者の行動を促す構成としました。

フィードバックでは「タイトルのキャッチーさと、自分のビジュアルをよりよくすることで気持ちも上げていく、というアプローチが素敵だと感じた」と評価。よりよくするためのポイントとして「ターゲットを“推し活”に限定せず、大事な予定がある人全般に広げることができそうです」との助言がありました。

授業の最後に

総括として、今回のコラボ授業の企画を担当した広告代理店の高橋氏と、進行を担当した溝口氏からコメントをいただきました。

高橋氏は広告代理店の仕事について「さまざまな企業や関係者の間に立ち、企画を取りまとめながらプロジェクトを推進していく役割」と説明。

業務の中では、企画の意図や進め方を関係者に伝えるため、プレゼンテーションを行う場面が数多くあることを説明し、学生たちへ「緊張していても聞き手の目を見て話すこと。反応を見ることで、こちらの話し方や説明を変化させることができ、より相手の理解度を高めるプレゼンテーションが可能になります」と実践的なアドバイスを送りました。

溝口氏はコラボ授業を振り返り「『実践的な企画力』と『構想力』の習得を目指し、皆さんにはグループワークに挑戦していただきました」と話し、さらに「意見をまとめることの難しさなど、グループワークの大変さを経験した半面、仲間と議論を深めることで、アイデアが膨らみ企画が出来上がっていく楽しさも実感したのではないかなと思っています」と学生に語りかけました。

続けて、「社会に出ると、正解のない課題に向き合いながら、自ら考え、周囲と協力して形にしていく力が求められます。今回の授業で培った企画力や発想力、相手の意見を受け止めながら議論を進める力は、これからの学生生活はもちろん、社会人になってからも必ず役立つはずです」とエールを送りました。

担当教員のコメント

本年度(2026年度)からスタートした「キャリア実践演習」においては第一三共ヘルスケア様にご支援をいただきましたが、仕上げとして『第一三共ヘルスケア様のオウンドメディアである 〈健康美塾〉に掲載する記事の企画』についての最終発表が行われました。
第一三共ヘルスケア様の社員の方に加え、このメディアを支える多くの関係者にお越しいただき、本当に丁寧にご支援をいだたきましたこと、学生にとっては本当にありがたく学びの多い時間となりました。
最後に、第一三共ヘルスケアの溝口様が語りかけて下さったお言葉「社会に出ると、正解のない課題に向き合いながら、自ら考え、周囲と協力して形にしていく力が求められます。今回の授業で培った企画力や発想力、相手の意見を受け止めながら議論を進める力は、これからの学生生活はもちろん、社会人になってからも必ず役立つはずです」は、まさにキャリア教育で学生に伝え、学んで欲しいこと、そのものであると思います。第一三共ヘルスケア様はじめ、授業にお越しいただいた多くの関係者の皆さまに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

2026年9月17日

学生が商品企画を提案!〈演習Ⅱa〉の授業で行われた猿田彦珈琲とのコラボ授業で、学生の発表が行われました。

6月24日、演習Ⅱa(Kクラス担当:ビジネス社会学科 篠﨑 香織教授)にて、猿田彦珈琲から代表取締役の大塚朝之氏をはじめとする社員7名をお招きし、提示された課題に対する企画の発表を行いました。今回学生が取り組んだ課題は〈冬でも売れるアイスの提案〉〈1店舗あたり1日10杯のオーダーされるジェラッテ提案〉〈福袋の企画提案〉です。

これまでの授業のあゆみ

初回授業では大塚氏から猿田彦珈琲の理念やコーヒーにかける思いをご講演いただきました。講演後にはフード開発チームの三浦氏、坂本氏、経営企画チームの河村氏から学生が取り組む課題が発表され、授業を通して学生は〈冬でも売れるアイスの提案〉〈1店舗あたり1日10杯のオーダーされるジェラッテ提案〉〈福袋の企画提案〉に挑戦しました。アイスは学生・20代の若年層をターゲットに、11月から3月の販売を想定し、利用シーンなども踏まえて企画を検討しました。またアイスとジェラッテは猿田彦珈琲原宿店での販売を想定し、商品名やPR方法などアイデアを膨らませました。福袋についても、ターゲットやコンセプトを踏まえ、魅力的な商品構成を考案しました。
初回授業の記事はこちら→ https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/10662/

また、授業の一環として猿田彦珈琲 原宿店を訪問し、実地調査を実施しました。実際の商品や店舗の雰囲気、来店客の客層などを調査し、企画に活かすためのヒントを収集しました。

アイスの提案

〈冬でも売れるアイスの提案〉では、学生一人ひとりが、企業から示されたターゲットや販売時期、利用シーンを踏まえながら、「どんなアイスなら売れるか」を考え、アイデアをプレゼンテーションにまとめました。

特に販売想定時期の冬でも「食べたい」と感じてもらえる商品を目指し、さまざまな視点からアイデアが展開されました。提案では「特別感」「ご褒美」「贅沢」をキーワードに、アイスを食べる時間そのものの価値に着目した企画が多く見られました。濃厚な味わいで贅沢感を演出するものや、購入後に仕上げを楽しむ体験型の商品、トッピングによってオリジナリティを生み出すものなど、価値の提供方法にも学生それぞれの工夫が盛り込まれました。また、SNSでの発信を意識し、見た目の華やかさや写真映えを重視した提案も多く発表されました。

フレーバーについては、猿田彦珈琲らしさを表現したエスプレッソやコーヒーを取り入れたものをはじめ、ショコラやチョコレートを使用した濃厚な味わいの商品、定番のバニラを独自の視点でアレンジしたものなど、多彩なアイデアが提案されました。

学生全員の発表の後に、三浦氏と大塚氏から提案に対する全体的なフィードバックが寄せられました。

三浦氏は「店舗調査でお客様としての体験をしっかりと積み重ねたことが伝わってきました。実現性の高い提案ばかりで、新しい視点をもらいました」と評価が寄せられました。

また、大塚氏からは「大学生の提案とは思えないほどレベルが高かった」との言葉に加え、「自身の体験から得た気付きと、市場調査から見えたニーズのバランスが学生それぞれで異なっていて面白かったです。そのどちらの視点も大切にしながら、今後の提案にも生かしてほしいです」と、今後の学びにつながるアドバイスも送られました。

ジェラッテの提案

ジェラッテと福袋はチームに分かれて発表が行われました。

ジェラッテの提案では“1店舗あたり1日10杯のオーダー”を目標に商品アイデアを考案しました。学生は、商品名、フレーバー、価格、PR方法の4点を軸に詳細な内容を考え、プレゼンテーションを行いました。

Cチーム:和もちジェラッテ

Cチームは“まるで飲む和菓子”をコンセプトに、黒蜜、きなこ、わらび餅を取り入れた〈和もちジェラッテ〉を提案しました。

コンセプトの理由について、調査結果を引用しながら「冬に食べたいと感じる人が多いこと」や「原宿店にも多く訪れる外国人観光客に需要があること」を説明。学生は商品のこだわりとして“食感”を提示し、食トレンドにおいて“もちもち”がキーワードであることを示しながら「わらび餅を取り入れることで食感にトレンド性を持たせるとともに、ドリンクのボリューム感向上を狙いました」と話しました。

また、ボリューム感の高さは満足度の向上とともに「スイーツの代わり」としての役割も狙えると説明。具体的に「友達とカフェに来たけど一人だけスイーツを頼みにくいシーン」に需要があると述べました。

PR方法としては店頭の試飲イベントや学割を提案。商品を実際に体験してもらうことで購買につなげる戦略を立てました。価格帯は「満足感や贅沢感と釣り合う680円程度」としました。

Bチーム:シーズンジェラッテ

Bチームは冬季の11月から2月にかけて販売する、冬の季節感を反映した期間限定のジェラッテ3商品と、それらに合わせた商品戦略を提案しました。

11月〜12月上旬に展開する第1弾は〈ドバイチョコチョコジェラッテ〉。SNSを中心にトレンドフードとなったドバイチョコから着想を得て、内容を「ピスタチオ、カダイフ、チョコフローズンにする」と提案しました。第2弾は12月下旬〜2月に展開する〈5層で楽しむ大人のショコラ&ベリージェラッテ〉。コーヒーゼリーとベリー果肉が味わいのアクセントであると紹介しました。第3弾は2月に展開する〈コーヒージェラッテ〉。コーヒーゼリー、ミルクフローズンにダルゴナコーヒーを乗せ、フローズンとダルゴナコーヒーの味わいの変化を楽しむと述べました。

戦略として、第一弾でトレンドに敏感な女子高校生や女子大学生に認知を広げた後、ホリデーシーズン限定の第二弾へ関心をつなげ、最終的に第三弾で猿田彦珈琲のブランドとの接点を生み出す、という段階的な戦略を説明しました。

PR方法としてはSNSを挙げ、「フレーバーの話題性を狙って投稿を行う」としました。価格については「有名コーヒーチェーンの期間限定ドリンクよりも安く、現在販売されているジェラッテと同じくらいの価格帯を狙い、650円に設定した」と話しました。

Aチーム:杏仁パレット

Aチームは〈杏仁パレット〉というジェラッテのフレーバーシリーズを提案しました。“SNS映え”、“新食感”、“毎日の小さなご褒美”をコンセプトに設定し、味は「ごろっといちごみるく杏仁」「冬みかん杏仁」「抹茶ノエル杏仁」「濃厚杏仁ミルクティー」の4種類を提案しました。

学生は市場調査から、杏仁豆腐が「専門店の出店など、注目度が高まっているスイーツ」であること、そしてスイーツの需要として“SNS映え”、“新食感”、“甘すぎない”の3点があることを紹介。杏仁豆腐をジェラッテに取り入れることで「甘すぎない風味と食感を、新感覚スイーツとしてジェラッテに取り入れることができる。また、白い杏仁豆腐がほかの具材と混ざっていくビジュアルの良さを写真映えに活かすことができる」と話しました。

また、複数フレーバーを展開することにより「並べて写真を撮りたくなるビジュアルにすることで、『飲みたい』だけでなく『写真を撮りたい』を購買動機につなげる」としました。PR方法としてSNSやインフルエンサーのPR投稿を提案し、販売価格は1つ700円と設定しました。

福袋の企画提案

福袋の課題では、コンセプトや価格帯、外装・見た目、内容物を具体的に考え、それぞれの設定に至った背景も含めてプレゼンテーションを行いました。

Fチーム

Fチームの発表では、各班のメンバーそれぞれが考案した福袋の企画を一人ずつ提案しました。

学生たちは、年末年始という季節性や課題で設定された20代のターゲットを踏まえ、商品の組み合わせを通じてどのような体験価値を提供できるかを考えました。「新年の目標を立てる」というシーンを想定し、オリジナルロゴ入りの文具を封入した企画や、「慌ただしい時期に家族でほっと一息つく時間」をテーマに、コーヒードリッパーやサーバーに加え、タンブラーやコースターなど実用性の高いアイテムを組み合わせた企画が提案されました。

また、「大人になった節目として少し贅沢なコーヒー時間を楽しむ」をテーマに、ドリップバッグやコーヒー豆の説明書を添え、自宅でもコーヒーへの理解を深めながら楽しめる福袋や、店舗調査で印象に残ったアイスに着目し、「猿田彦珈琲ならではの魅力を味わいながら、ご褒美時間を楽しむ人」をターゲットとしたアイスモチーフの限定焼き菓子を提案する企画も見られました。

さらに、コーヒーのリラックス効果に着目し、カフェインレスコーヒーのドリップバッグとアロマキャンドル、アイマスクを組み合わせることで、コーヒーとともに心身を癒やす時間を提案するなど、学生それぞれが多様な切り口でアイデアを発表しました。

企画には共通して、福袋の外装にポーチやトートバッグなど実用性の高いアイテムを採用し、購入後も日常的に活用できるよう工夫するなど、商品の魅力を高める提案が多く見られました。

Dチーム:新年を前向きに過ごす福袋

気軽に場所を問わずコーヒーを楽しみたい人をターゲットに、年末年始休暇明けの仕事を前向きに頑張れるよう後押しする福袋を提案しました。価格は3,000円と6,000円の2種類を設定し、どちらも猿田彦珈琲のロゴ入りトートバッグに封入する企画です。

3,000円の福袋には、「コーヒー豆」と「豆を挽くグラインダー」を組み合わせました。学生は、「新しい趣味を始めたい」という新年の気持ちに着目し、「グラインダーがあることで、さらに挽く豆が欲しくなる」と、福袋をきっかけに猿田彦珈琲のコーヒー豆の購入につなげる狙いを説明しました。

一方、6,000円の福袋には、「ポータブルブリューボトル」を提案。販売メーカーに商品コラボの実績があることも紹介しながら、「どこでも淹れたてのコーヒーが楽しめるボトル」として、仕事の合間や外出先でも手軽にコーヒーを楽しめる点をアピールしました。

また、どちらの福袋にも「朝昼夜のシーンに合わせた味わいのドリップバッグ」「デザインランダムコースター」「楽しみ方カード」を封入。特に「楽しみ方カード」は、初めてコーヒー豆を購入する人でもコーヒーの楽しみ方を知り、より特別な体験を味わえるよう工夫されていました。

Eチーム:日常に寄り添うご褒美福袋

Eチームは、福袋のコンセプトを「一年頑張った自分へのご褒美」に設定しました。企画の背景として、年末年始は自分へのプレゼント需要が高まることや、特に女性にその傾向が強いことを調査結果をもとに説明しました。

福袋には、外装を兼ねたトートバッグのほか、ポーチ、タンブラー、カフェラテシロップ、ステッカーなど、実用性の高いアイテムを封入。グッズはベージュやブラウンを基調としたシンプルなデザインとし、日常生活に取り入れやすいことを意識して企画されました。

学生は、「温かみのある雰囲気と猿田彦珈琲らしさ、そして年代を問わず普段使いしやすいデザインを意識した」と説明しました。さらに、ポーチとタンブラーは3色展開とし、どの色が入っているか分からないランダム仕様を採用。福袋限定デザインの実用的なアイテムをランダムで封入することで、「特別感」「実用性」「わくわく感」の3つの価値を提供する工夫が盛り込まれました。

価格は6800円。学生は「『頑張ったから買おう』と思いきって購入ができる価格に設定した」と話しました。価格は6,800円に設定。学生は、「一年頑張った自分へのご褒美だからこそ、思い切って購入できる価格を意識した」と、その価格設定の理由を説明しました。

授業の最後に

社員の皆様から発表に対する総括のコメントをいただきました。

フード商品開発チーム 坂本氏

「あらかじめシーンコンセプトという共通の前提はありましたが、班ごとの発表には個性が光り、それぞれがまとまりのある内容に仕上がっていました。ここまで考えてくれるとは思っていなかったです。今回取り組んでくれた企画の考え方はいろんな仕事に役立つと思います。タイミングをみて、皆さんと一緒に商品開発にむけて動けたら嬉しいです」

経営企画チーム 河村氏

「コーヒー屋なので、コーヒーにまつわるタンブラーとかマグカップでなければいけないという概念が自分の中にありましたが、雑貨やリラックスするためのアロマキャンドルなど『そういうものもアリなんだ』と、皆さんが提案していただいた内容がすごく新しい発見でした。発表の中には現在考えている企画と通じるようなものもあり、デザインやコンセプトなどがとても参考になりました。ありがとうございました。」

代表取締役 大塚氏

「今年もすごく勉強になりました。我々としても学びの場であり、どちらの企画も商品化に向けて進めていきたいと思います。今回の企画を考えるような、背景を深堀して商品を考えていく思考方法は、今後必ず参考になると思います」

担当教員のコメント

4月末から6月末にかけて、駆け足ではありましたが、学生たちは「アイス」「ジェラッテ」「福袋」という3つの商品企画に取り組み、提案を行いました。

 まず、カフェの利用や「おいしさ」に関する論文のレビューを行い、スイーツや福袋についての情報収集、店舗でのフィールドワークなどを重ねました。その上で、アイスは個人で、ジェラッテと福袋はグループで企画をまとめました。

 個人とグループ、それぞれのワークの良さや難しさを経験するとともに、単に「面白いアイデア」を考えるだけではなく、猿田彦珈琲社が実際の商品として世に送り出すことを想定して、ターゲットや価格、商品内容、伝え方などを考えることの難しさと面白さを学ぶことができました。学生にとって、大学の授業で考えたアイデアが、実際の商品につながる可能性を持つという経験は、大きな刺激になったと思います。

 これから迎える秋・冬シーズンにおいて、学生たちの提案のどのような部分が実際の商品に活かされるのか、私たちも猿田彦珈琲社の商品展開を楽しみにしています。

 学生の提案を、単なる授業内の発表で終わらせるのではなく、企業の皆様に実際に検討していただき、その可能性を検証できる企業連携授業は、決して多くありません。このような得難い機会を与えてくださいました大塚社長をはじめ、猿田彦珈琲社の皆様に、心より御礼申し上げます。

 また、授業のたびにおすすめのドリンクをご用意いただきましたことにも、重ねて御礼申し上げます。毎回、今日はどんなドリンクをいただけるのか、学生とともに楽しみにしていました。4月はカフェラテ、5月は蜂蜜のラテ、6月はお抹茶ラテをいただきました。どれも大変おいしくいただきました。ごちそうさまでした。

2026年9月15日

写真でつながるコラボ!〈日本のメディア文化〉の授業でフォトクリエイトと連携し、Photomaticをテーマに企画を考案しました。

7月9日、実践女子大学国際学科専門科目〈日本のメディア文化(担当:国際学科 グリーン,バーバラ准教授)〉にて、株式会社フォトクリエイト(以下フォトクリエイト)とのコラボ授業が実施されました。フォトクリエイトは、渋谷キャンパスにも設置されている韓国発セルフフォトブースPhotomaticの運営を行っています。初回授業では代表取締役社長の大迫由典氏と、セルフフォト推進部の田中愛莉氏からフォトクリエイトの事業領域やPhotomaticについてご説明いただいたのち、学生が取り組む課題として『PhotomaticのIPコラボ企画の考案』が提示されました。学生はグループワークに取り組み、コラボ授業最終回では学生一人一人が考案した企画をフォトクリエイトの皆様に直接プレゼンテーションを行いました。

授業と企業連携について

〈日本のメディア文化〉は、国際学科3年生を対象に開講されている専門科目です。漫画やアニメ、映画、ゲームなどの日本のポップカルチャーを通して、作品の歴史や文化的背景だけでなく、社会や政治とのつながりを理解し、物事を多角的・批判的に考察する力を身につけます。

今年度はフォトクリエイトと連携し、課題解決型授業を実施しました。フォトクリエイトは、インターネット写真サービス事業を中心に写真に関するサービスを多角的に展開しており、その一つとして韓国発セルフフォトブランドPhotomaticの運営を行っています。Photomaticは渋谷キャンパスにも設置されており、今回初めて授業での連携が行われました。

フォトクリエイトについて

フォトクリエイトについて、代表取締役社長の大迫由典氏から説明がありました。

大迫氏ははじめに「フォトクリエイトは株式会社キタムラホールディングスのグループ会社です」と説明。株式会社キタムラホールディングスには〈カメラのキタムラ〉をはじめ、写真撮影やカメラに関する業務を手がける企業が所属していることを紹介しました。

大迫氏は「カメラ業界の客層の中心は大人世代が多く、“若者のカメラ離れ”ともいわれています。しかし、思い出の一瞬を写真に収め、現像して手元に残し、見返すことで、より深い思い出になっていくカメラの価値を若年層にも広げたいと考え、写真やカメラに触れるきっかけとなるコンテンツとしてPhotomaticの取り扱いをスタートしました」と説明しました。

大迫氏はさらに、Photomaticでは撮影データとともに写真を1枚プリントアウトすることを紹介しながら、「撮った写真を持ち帰ることで、撮影した日を『忘れられない思い出の日としてほしい』という願いが込められています。プリントアウトされた写真を通じて、撮影そのものだけでなく、体験を提供しているサービスという側面にも注目していただきたいです」と学生に話しました。

Photomaticについて

続いて、セルフフォト推進部の田中愛莉氏からPhotomaticについて、具体的なサービス内容やIPコラボ(キャラクターや作品、ブランドなどの知的財産とのコラボレーション)について説明がありました。

Photomaticは韓国を拠点とするセルフフォトブースブランドです。写真撮影のほか、撮影データのオンライン共有や写真の印刷が体験できるフォトブースを提供しています。

田中氏は「無加工でアナログな写真の風合いなど、印刷用紙や写真の質にこだわっている」と紹介しました。また、「ブースには、箱形で中に入って撮影するクラシックタイプと、大人数での撮影や全身撮影にも対応したマルチタイプの二種類があります」と説明。ブースを活用した事業として、ブースのレンタル、常設ブースの運営、IPコラボの三種類があることを紹介しました。

特にIPコラボについては、「私達から企業に営業に行くことはもちろん、企業側から問い合わせが来たり、代理店や関係会社の方から連絡が来てコラボが実現することもあります」と、コラボレーションが決まるまでの経緯を説明。限定フォトフレームの作成や撮影ブースのデコレーションのほか、ライブ会場やイベント会場にブースを出店するなど、さまざまな方法でコンテンツとのコラボレーションを行っていると紹介しました。

田中氏は、PhotomaticがIPコラボを行う理由として、「思い出を残す体験を提供できること」と「Photomaticの利用者層に対してコンテンツの認知拡大を図ること」の二点を挙げました。コラボレーションの狙いとして、ファンとのエンゲージメント強化やSNSでの話題拡散、新規顧客層の獲得があるといいます。

サービスを通じてファン側には、オフラインでコンテンツとより深くつながる機会を持てることや、撮影データをSNSでシェアしたくなるような体験を提供できる点が利点として挙げられました。一方、コンテンツ側にも、ファンとのつながりを深められることに加え、Photomaticの主な利用者層である10~20代への新たな認知拡大、プロモーションによる収益、コラボレーション終了後も形として残るコンテンツを通じたファンとの関係性の強化といった利点があると説明されました。

課題について

初回授業の最後には、田中氏から学生が取り組む課題が発表されました。

課題は「IPコラボの企画考案」です。コラボを行うIPを一つ選び、その理由やターゲット層、コラボの具体的な内容、期待される効果、想定される課題とその解決方法を提案します。

学生の発表

学生の発表では、多様なIPとのコラボ企画が発表されました。アイドル、アーティスト、ゲーム、アニメ・キャラクターなど、それぞれのコンテンツから見込まれるファン層の年代や、具体的な利用シーンを想定した企画が提案されました。自分が好きなコンテンツとのコラボを提案する学生も多く、好きなものを企画考案の視点から見つめ直した発表が多く行われました。

例えば、キャラクターとの対面イベントが主要都市に限られている点に着目し、着ぐるみを着たキャラクターの写真を柄にした限定フォトフレームをPhotomaticに導入することで、地方のファンにも着ぐるみとの撮影機会を提供し、キャラクターへの愛着を深める企画が提案されました。また、海外ファンの多いキャラクターとコラボし、日本らしいデザインを取り入れた限定フォトフレームをキャラクターごとに提供することで、インバウンド需要に応えるといった提案も見られました。

また、アイドルのライブやリリースイベントに合わせてブースを設置するアイデアや、毎年シリーズの新作が公開される映画と連動して映画館にブースを設置する企画など、実際のイベントスケジュールと連動した提案も行われました。後者では、親子をターゲットにコンテンツに関連するアイテムを有料で貸し出すことで、撮影体験への没入感を高める工夫が盛り込まれていました。

混雑による集中や収益確保などの運営面の課題に対しては、「入場を時間指定の事前予約制にし、スタッフも配置する」といった解決策が提案されました。また、『学園を舞台にした少女漫画』をコラボIPとして提案した学生は、「コンテンツの特徴を生かし、撮影2回目の人に学生証デザインの特典を配布し3回目以降の撮影時に特典を提示すると割引になるリピート施策を行う」と提案するなど、それぞれのIPの特徴に合わせた解決策も見られました。

企業からのフィードバック

学生の発表に対して、田中氏から講評が寄せられました。実際に業務に携わる立場から、ビジネスとしての可能性、ターゲットとなる消費者の行動、コラボレーションを実現するための具体的なアプローチなどについて、コメントが寄せられました。また、企画の実現可能性だけでなく、収益性やプロモーションとの相性、ターゲット層への訴求方法など、多角的な視点からフィードバックが行われました。

このコラボ授業を通じて学生は、身近なコンテンツを題材に、消費者のニーズや収益性などのビジネス的な観点からIPコラボを考え、企画を提案する視点を学びました。また、実際の企業とのコラボレーション事例や現在進行中の企画にも触れながら、学生たちの提案を実務の現場と照らし合わせて考える貴重な機会となりました。

2026年9月7日

魅力を伝える記事を執筆!英文学科の授業でベルトラ株式会社とコラボし、記事作成やインバウンド向け情報発信に挑戦しました。

7月17日、〈社会を考える(担当:英文学科 佐々木真理教授)〉にて、ベルトラ株式会社(以下、ベルトラ)とのコラボ授業が実施されました。ベルトラはウェブ完結型の旅行代理店で、ツアーやアクティビティの販売のほか、旅行情報を発信するウェブメディアの運営を行っています。授業を通して学生は「英語のウェブ記事を執筆する」課題に挑戦し、最終授業でその発表が行われました。

授業と企業連携について

〈社会を考える〉は英文学科3年生を対象に開講されている専門科目です。『異文化交流と共生について考える』をテーマに、連携企業が抱える課題についてリサーチ、情報、解決方法を発信することを通じて、異文化交流の方法を探究します。

この授業ではオンライン旅行代理店であるベルトラと連携を行い、ゲストとして武部氏とミジェル氏をお招きし、企業説明や学生が考えた企画に対するフィードバックを行っていただきました。

ベルトラについて

ベルトラはウェブ完結型の旅行代理店です。ミジェル氏は「ツアーやアクティビティを旅行客向けにオンライン販売しています」と紹介しました。また「ツアーを販売している旅行会社もお客様と捉え業務を行っています」とBtoBの側面もあることを紹介しました。

ミジェル氏は「クルーズに特化したサイトや来日する海外の方向けのサイトなど、旅行メディアの運営も行っており、情報発信も行っています」と実際にサイトを紹介。旅行者が事前に情報収集を行う傾向から、積極的な情報発信を行っていると述べました。

旅行情報サイトの記事について

ミジェル氏は訪日外国人向けに旅行情報サイトに掲載している記事の書き方について解説を行いました。

記事のテーマには、①外国人に体験してほしいこと ②外国人への疑問 ③観光問題 の3つのジャンルがあると紹介し、具体的にどのような内容があるか考えるミニワークを学生と行いました。学生は、“カワイイ”文化を体験できる飲食店や、渋谷のスクランブル交差点の様子を撮影することへの疑問、ごみのポイ捨て問題など、選んだ理由も説明しながらひとりずつ発表が行われました。

また、ミジェル氏は「記事の書き方にはパターンがある」と話し、疑問と回答を軸に構成する『Q&A形式』や、〈おすすめ○○選〉といったスタイルの『リスティクル』などが紹介されました。また、「何を一番伝えたいかゴールを先に設定し、1記事に1つのメッセージに集中する」といったライティングスキルについても説明がありました。

初回授業の最後には、ミジェル氏から「ターゲットに向けた情報発信」について説明がありました。ミジェル氏は「私が制作した動画コンテンツで、外国人観光客の観光地でのマナーについて問題提起をしたことがあります。それは、海外のインフルエンサーが投稿した動画で行われていた行動に対するマナーを指摘するもので、動画を見て行動を真似をしようとする外国人観光客をターゲットに、マナーへの意識をもってもらおうとしました」と説明。しかし、実際に動画を閲覧したユーザーの多くは日本人だったといいます。マナーの指摘に対する肯定的なコメントも多く、動画の閲覧数も増えたと話しながら「事前に定めたターゲットではない層にコンテンツが刺さる場合もある」と紹介しました。

最後にミジェル氏は「ベルトラのHPに掲載する訪日外国人観光客に向けた記事を作成する」という課題を発表しました。

授業のあゆみ

学生は授業の時間を活用し、実際に東京の観光地に足を運び、観光客の様子やどのようなコンテンツが人気かフィールドワークを行い、記事のネタを調査。その後、ミジェル氏から紹介があった三つの記事のテーマ、記事の書き方のパターンから一つずつスタイルを選び、外国人観光客に観光地を紹介する記事の作成を行いました。

中間発表では、フィールドワークで訪れた観光地、記事のテーマ、書き方のパターン、内容案の発表を行い、ミジェル氏から内容をより発展させるためのアドバイスをいただきました。コラボ授業最終回では、学生が実際にライティングした英語の文章をスライドに組み込み、記事の内容について発表が行われました。

学生の発表

最終発表には武部氏とミジェル氏をお招きし、学生の発表に対してフィードバックをいただきました。

グループ1〈海外の人に届ける駄菓子を楽しめるバーの魅力〉の紹介

日本人が幼少期から親しんできた駄菓子を「海外では知名度が高くないものの日本ならではの文化」と位置づけ、海外のお菓子と比較したランキング形式を取り入れながら紹介しました。知名度の低さを新しさとして提示することで、旅行者にとって忘れられない思い出のきっかけになることを目指しました。

グループ2〈竹下通りにあるユニークなお土産店〉の紹介

キャラクターショップと日本土産店を「外国人目線で」調査し、英語表記の有無やイラストによる説明といった表示に関する工夫を紹介しました。日本限定商品や、こけし、漢字をモチーフにしたTシャツなどの商品比較を通じて、ポップカルチャーと伝統文化の両方を楽しめる場所であることを伝えました。

グループ3〈抹茶文化と外国人観光客〉の紹介

外国人に抹茶が人気な理由を分析した上で、フィールドワークから「カフェの延長として抹茶ラテやスイーツを楽しんでいる」実態を紹介しました。同時に、茶道という伝統文化の文脈が正しく理解されないまま消費されている点を問題提起し、店内に歴史を紹介するパネルを設置するといった改善策を提案しました。

グループ4〈新しい東京の歩き方〉の紹介

2回目以降の訪日リピーターをターゲットに、渋谷・裏原宿・表参道エリアの神社や飲食店を徒歩で巡る一日ルートを提案しました。ヴィーガンやグルテンフリーに対応し英語表記のある飲食店を厳選するとともに、徒歩移動によって特定駅のオーバーツーリズムを緩和する効果にも言及しました。

グループ5〈渋谷における外国人観光客のマナー問題〉の紹介

路上飲酒やごみ放置、騒音といった問題事例を挙げ、観光客と地域住民の相互理解の重要性を主張しました。フィールドワークで実際にマナーの悪い観光客と遭遇した報告のほか、マナーを守る外国人観光客へのインタビューも交え、空港やホテルでの情報発信を通じて理解を広げていく必要性を訴えました。

グループ6〈かわいい体験型レストランの紹介〉の紹介

渋谷にある「熊と温泉」をモチーフにした飲食店を取り上げ、店のコンセプトやアクセス、人気メニューを紹介しました。入店時に熊耳のカチューシャを着用する仕掛けなど、世界観を味わうユニークでかわいい体験ができる点を打ち出し、思い出に残る食事体験として提案しました。

グループ7〈渋谷・表参道の都会に存在する自然スポット〉の紹介

商業施設の屋上庭園や公園といった緑を感じられるスポットを、入場料の有無やベンチの数などとともに紹介しました。地元で日常を過ごす大学生の視点から、観光地巡りにとどまらず地元の人と同じように自然の中で過ごす東京の日常体験を提案しました。

ミジェル氏は学生の発表に対し「中間発表からの仕上がり具合に驚いています」とコメント。「自分たちできちんと考えてくれたことが伝わってきました。内容も充実していました」と学生たちに伝えました。

今回のコラボ授業は学生たちにとって、感じたことや考えたことを海外の人に正しく伝える力のほか、グループで一つの提案を作り上げる協働力を身に着ける貴重な機会となりました。

担当教員のコメント

このたびは、株式会社ベルトラ様との連携授業という大変貴重な機会をいただき誠にありがたく存じます。

 海外からの観光客を対象に、日本文化や観光地の情報を発信するWeb記事を英語で執筆する、という課題は、学生にとって非常に挑戦し甲斐のあるものでした。
 ベルトラの皆様から、Web記事執筆にあたって心がけること、ヒントなどを丁寧にご講義いただくことで、情報をまとめて発信する能力だけではなく、社会で働く上での着眼点や姿勢なども学ぶ機会となりました。
 
 ベルトラの皆様には、最終回のプレゼンテーションでも温かいコメントをいただき、
また、授業終了後には各グループに対する非常に詳細なコメントもフィードバックしていただき、心より御礼申し上げます。

 学生の皆さんに、この授業で得た知識や培った能力を、今後の学びや活動に活かしてもらえることを願っています。

2026年8月7日

「サステナブルな機内食」って?「演習Ⅲa」の授業で、JALの韓国線の機内食を考える特別コラボのプレゼンテーションが行われました。 

7月7日に「演習Ⅲa」(担当:人間社会学部ビジネス社会学科 角本伸晃教授)の授業で、日本航空株式会社(以下、JAL)との特別コラボ授業が行われました。今回は2ヶ月かけて取り組んでいた課題のプレゼンテーション。テーマは「サステナブルな韓国便の機内食を考える」。学生たちは班に分かれ、この日のために企画を練り上げてきました。

企業さながらのプレゼンテーション

本日のプレゼンテーションには、6名が審査員として参加しました。
現役客室乗務員の吉村真紀氏をはじめ、機内食企画担当部署など、実際の企業プレゼンテーションさながらの顔ぶれです。学生たちが緊張した面持ちで臨むなか、吉村氏は「今日は実際に機内食を決めているメンバーが集まっています。皆さんの発表をとても楽しみにしてきました。現場の意見を直接聞ける貴重な機会でもあります」と期待を寄せ、プレゼンテーションが始まりました。

機内食に遊びを!

最初の班は、韓国旅行をより楽しめる機内サービスを提案しました。
到着後に現地グルメを満喫できるよう、機内食は軽めのサラダラップを主食としたセットを考案。副菜には、冷めてもおいしく食べられる濃い味付けのグラタンを組み合わせました。食べ終えると、容器の底に旅行運などの占いが現れる仕掛けも取り入れています。
さらに2次元バーコード付きカードを配布し、韓国語の基本的なあいさつや日本とのマナーの違いを紹介するトラベルガイドを閲覧できるようにするなど、到着後も安心して旅行を楽しめる工夫を盛り込みました。

発表後の講評では、「参考になる点が多かった。占いの仕掛けは若い人ならではの発想ですね」と評価されました。
また、「飛行機を降りた後まで考えた提案が印象的でした。韓国便はフライト時間が短いことを理由に発想を広げていなかったと気付かされました」と、担当者からも高い評価が寄せられました。

心と身体を満たすセルフメイクBOX

続いての班は、20代女性をターゲットに、美容や健康に配慮した機内食を提案しました。
メインはベーグルサンドで、ヨーグルトやクリームチーズを添え、自分好みに味をアレンジできる内容です。具材にはバナナやベリーなど、機内で気になりやすいむくみ対策を意識したビタミン豊富な食材を取り入れました。

講評では、「心のウェルビーイングに着目した点が印象的でした。カロリーを気にせず楽しめる機内食という発想は新鮮です」と高く評価されました。
一方で、「ターゲットが明確で企画の軸がしっかりありました。ただ、ビジネス利用の男性などには物足りない可能性もあります。より幅広い層に訴求できる工夫があると、さらに良い提案になったでしょう」とアドバイスが送られました。

未来食を体験できる機内食

最後の班は、JALが日本発の国際線やラウンジで提供している「未来の食材50」に着目。
「未来からきたランチボックス」と題し、未来の韓国料理を提案しました。「未来の食材50」とは、環境負荷が少なく健康にも配慮した食材のこと。もやしやわかめなど身近な食材も含まれています。
これらを使った韓国風おにぎり「チュモッパ」やナムルをメインにし、さらに「未来の食材50」のトレーディングカードを付属。2次元バーコードから食材を使ったレシピを見られる工夫も盛り込みました。

前の2班とは異なるアプローチに、JALの担当者からは「内容がプロのようによく調べられていた」と高い評価が寄せられました。
「食を通して新たな気付きを提供し、お客さまの発見につながる提案だった」「おいしさだけでなく学びも届けられる」といった講評に加え、「日本食の要素を取り入れると、韓国との橋渡しになるのでは」といった実践的なアドバイスもあり、学びの多い発表となりました。

実際の企画にも刺激になる発表に

最後に中間発表にも参加された鈴木氏から総評がありました。
「中間発表から大きくレベルアップしていました。韓国線の機内食は特に難しいテーマですが、皆さんが真剣に取り組んでくれたことが伝わりました。JALでは思いつかない発想も多く、私たちも大いに刺激を受けました。ここにいるメンバーで今回の学びを今後の機内食づくりにも生かしていけると思います」と講評されました。

発表後、学生たちも感想を共有。
「他の授業でもグループワークは経験しましたが、今回はコストや提供方法まで考え、実際さながらの企業のプレゼンテーションを実践できました」と振り返りました。
また、「中間発表で多くの指摘を受け、企画を一から練り直しました」と話す班もあり達成感をにじませていました。

授業の終わりには、吉村氏から修了証が授与され、会場は和やかな雰囲気に。
企業と連携し、本格的な企画立案とプレゼンテーションを経験した貴重な学びの機会となりました。

担当教員からのメッセージ

中間発表会では学生としてはとても素晴らしい提案をしてくれましたが、アイディア勝負の面がありました。機内食というビジネスの一部であるからには、コスト制約を無視するわけにはいきません。中間発表会ではその点をご指摘いただきました。その後、最終発表会に向けて、ゼミ生たちはコスト面だけでなく中間発表会でいただいた他のコメントも意識しながら、ブラッシュアップしていきました。最終発表会では当初予定の倍の審査委員の方々にお越しいただき、緊張感の増す中で、堂々と発表をしてくれました。このPBLを通して、学生たちは共創力を大きく伸ばすことができました。

2026年8月6日

五輪開会式のプランを発表!2026年度〈国際理解とキャリア形成〉にてスポニチコラボ授業の最終プレゼンテーションが行われました

7月14日、実践女子大学共通教育科目〈国際理解とキャリア形成(担当:国文学科 深澤 晶久教授)〉にて、スポーツニッポン新聞社(以下スポニチ)とのコラボ授業として提示された課題『オリンピックの開会式をプロデュースする』に対する学生の発表が行われました。スポニチからは編集委員の藤山健二氏、ビジネス開発局の池田智子氏、記者の佐藤博之氏をお招きし、学生の発表に対するフィードバックをいただきました。

授業と社会連携について

国際理解とキャリア形成は、2年生以上を対象に開講されている共通教育科目です。国際情勢の学習や、グローバル業務を経験した外部講師による講演を通じて、国際的な視野と幅広い知識を身に付けます。

 また、この授業は〈オリンピックとパラリンピック〉をテーマに、スポニチと連携して行っています。今年度は『オリンピックの開会式をプロデュースする』というテーマに、学生が挑戦しました。発表では、開会式のテーマ、選手入場、選手宣誓、聖火点火の4点を必須条件とし、学生たちは自由な発想で開会式を企画しました。

今回の授業では、グループワークの成果を発表し、編集委員の藤山健二氏からフィードバックをいただきました。また、授業の最後には、スポニチ賞として最優秀賞が贈られました。

3班:想像を創造へ

3班は開催地を日本と想定し、〈想像を創造へ〉を開会式のテーマに企画を考えました。未来の技術を使って活躍する漫画キャラクターをテーマの象徴として採用し、学生は「タイムマシンや空を飛ぶ小型の飛行装置など、想像を技術によって実現しています。あこがれや望みを象徴したキャラクターとして採用しました」と話しました。

選手入場では、4箇所に設置された扉から同時に入場するとしました。入場の演出としてプロジェクションマッピングで入場国の風景を映し出し、観客が各国の文化や自然に触れられるようにしながら、そのキャラクターが登場するアニメのテーマソングを、その国の言語で歌ったバージョンで流すとしました。

また、選手宣誓は柔道の阿部一二三選手、阿部詩選手とし、「柔道という日本らしさと、兄妹でオリンピックに出場するという夢と絆の表象として採用しました」と話しました。

聖火台は大樹をイメージしたデザインとし、「根は努力、幹は現在の選手、葉は選手にあこがれる次世代を表しました」と話しました。点火者は柔道を習っている子供とし、漫画に登場する飛行道具を身につけて空を飛び、聖火に点火する演出を紹介しました。スポーツを通じて次世代へつなぐ未来を伝えるとしました。

藤山氏は「大会ごとにキャラクターは存在していますが、すでに有名なキャラクターを採用するという点が驚きでした。また、選手入場を4箇所から入場する案も、着眼点がよかったと思います。全体を通して実現性と夢があり大変良かったです」とフィードバックを寄せました。

6班:Every color tells a Different Story

6班は、2028年ロサンゼルスオリンピックの開会式について企画しました。〈Every color tells a Different Story〉を開会式のテーマに、多様性、太陽、持続可能性をキーワードに設定し、開会式を演出しました。選手入場はギリシャからアルファベット順に入場し、開催国であるアメリカが最後に入場するとしました。入場では各国のウェア以外に伝統装束も着用し、世界の文化に触れることができる演出としました。また、各国オリジナルロゴを作成し、入場国に合わせてドローンでロゴや国旗を空に映し出すことで、観客に視覚的な楽しさを感じてもらうことを狙いました。選手宣誓は、アメリカ代表の主将と副主将が行うとしました。

聖火台への点火方法として、大砲風に装飾したピッチングマシンから火の玉を投球し、野球選手がホームランとして聖火台へ聖火を届ける演出を提案しました。学生は「追加競技として採用されることや、メジャーリーグでも有名で世界的に注目度が高いことから、スポーツらしいダイナミックな演出ができると考えました」と話しました。また、点火の際に花火とドローン、ランタンによる演出を行い、会場の一体感を表現しました。さらに、聖火台とランタンに太陽のモチーフを取り入れることで、大会テーマとの親和性も図りました。

藤山氏は「直球勝負な内容だと感じました。企画した要素に対して背景まできちんと考えられており、本当の記者会見のようなリアリティのある発表でした」と話しました。

5班:響きあう伝統と未来

5班は札幌を舞台にした冬季オリンピックの開会式を提案しました。開会式のテーマは〈響きあう伝統と未来〉です。選手入場は国ごとにそりに乗って行われ、そりのデザインに国旗の色やモチーフを取り入れることとしました。選手宣誓は「冬季五輪をけん引する存在」であるスノーボードの平野歩夢選手、スキージャンプの高梨沙羅選手が行うことを提案しました。

また、聖火台はアイヌの伝統家屋“チセ”の木組みをイメージし、北海道産の高級木材と軽量アルミニウムを融合させたデザインにするとしました。点火は火矢を用いて聖火台を射ることで行うとし、点火した瞬間にその火が天に昇るような光の演出を、ドローンを活用して行うとしました。学生は「現実の炎とプロジェクションマッピングやドローンによるデジタル技術の輝きの融合をイメージしました」と話しました。

さらに、場外の特設イベントとして、聖火点火体験ブースを設けることを提案しました。設置された聖火台のオブジェクトに向けて、来場者が手元のスマートフォンから一斉に火矢を射ることで点火を疑似体験。参加者により一体感を感じてもらうとしました。

藤山氏は「冬季オリンピックの開会式を提案してくれるとは思っていませんでした。札幌を舞台にする上で、アイヌ民族に注目してくれたことがよかったです。また、体験スペースとはいえ観客を点火に取り入れる発想はこれまでにない斬新なもので、参加型で一体感を演出するアイデアがとてもよかったです」とコメントを寄せました。

4班:わ

4班は開催地を日本と想定し、〈わ〉を開会式のテーマに企画を考えました。学生はテーマについて「〈わ〉には平和の“和”、五輪の“輪”、そして日本文化の“和”という意味が込められています」と述べました。また「日本文化をわかりやすく織り交ぜ、他国との調和や平和、そして過去から未来を表現します」と話し、その演出全体を考えるベースとして『万物が互いに影響し合い循環する』という東洋思想である“五行思想”を取り入れると説明しました。

選手入場の順番については、オリンピックのシンボルマークである五輪が5大陸を表していることに触れながら「ギリシャを先頭に5大陸ごとに順番に入場し、日本がアジア大陸の最後として入場する」と説明しました。また、選手宣誓には柔道の阿部一二三選手、阿部詩選手を起用するとし、「柔道が日本の伝統競技であること、兄妹の絆がスポーツの努力を象徴することから採用した」と起用の理由を話しました。さらに、聖火ランナーとして歌舞伎俳優の市川團十郎氏を起用することを提案し、「日本の伝統文化を象徴する歌舞伎の力強さをストレートにアピールし、日本ならではの魅力を伝える点火セレモニーとする」としました。

藤山氏は「まず、テーマをひらがなとした点が、同じ発音で複数の意味を持つ日本語の特徴を活かした発想で素敵でした。また、“五行思想”に着目した点も面白かったです。さらに5つの大陸を意識した入場順は、オリンピックの原点である“大陸の団結”に立ち返った発想で良かったです」とコメントしました。

2班:3つのB 〜Bridge、 Believe、 Beyond〜

2班は夏季オリンピックを想定し、〈3つのB 〜Bridge、 Believe、 Beyond〜〉をテーマに開会式を企画しました。学生は「テーマでは3つのBを通じて、オリンピックが世界中の人をつなぎ、お互いを信じながら、新たな未来へ歩み出すきっかけとなることを表現した」と話しました。選手入場は競技ごとに行うとし、選手宣誓は次の世代へつなぐ“Bridge”の象徴として、10代のオリンピック選手である、スケートボードの吉沢恋選手と小野寺吟雲選手を選出しました。

聖火の点火者は2024パリ五輪で金メダルを獲得したフェンシング団体の日本選手とし、採用理由を「チーム競技で仲間を信じ、限界を超えた先の金メダルであると考え、Believe、Beyondの象徴として採用した」と説明しました。点火者たちが聖火台へ集まり、ひとりひとりのトーチから聖火が灯された後、光が会場全体に広がる演出を行うとし、学生は「重ねた想いが未来に広がっていく様子を表現しました」と話しました。また、聖火台は両端に階段を設け、上から見ると橋に見えるデザインにすると説明し、学生は「橋でつながり、信じる力で支え合い、限界を超えて未来を切り拓くという3Bのコンセプトを意味として込めた」と話しました。

藤山氏は「開催都市を選ばない普遍性のある提案で、内容の完成度も高かったです」とフィードバック。「また、スケートボードやフェンシングといった競技の目の付け所がマニアックで面白かったです」と話しました。

1班:コネクト

1班は2032年夏季オリンピック開催地であるオーストラリアを舞台に、<コネクト>をテーマとした開会式を企画しました。また「スポーツを通じた人とのつながりと自然との共存」をコンセプトに、演出を考案しました。

選手入場は「競技ごとに船に乗り、シドニー・オペラハウス周辺の海を同時に周遊する」と提案。入場にかかる時間の短縮を狙いました。また、選手宣誓はオーストラリア選手の最年少と最年長が行い、「スポーツが持つ歴史を次世代へつないでいく〈コネクト〉を表現する」としました。学生は「追加競技に、現地で人気のオーストラリアンフットボールが採用された場合、その競技の選手から選出する」と話し、開催国の魅力も発信すると述べました。

聖火点火は、オリンピックで実施される競技から選手が一人ずつ参加して点火を行い、聖火台は「ニューサウスウェールズ州のシンボルである花、ワラタをモチーフとしたデザインにする」とし、自然との共存というテーマの表現につなげました。

さらに、オペラハウス前でのオーストラリア室内管弦楽団の演奏に加え、ゴールドコーストのサーファーズパラダイスで先住民族の伝統音楽やダンス〈マニカイ〉〈コロンボリー〉を披露すると話しました。

藤山氏は「オーストラリアンフットボールという、ローカルだけれども現地で圧倒的な人気を誇るスポーツを取り入れてくれて、よく調べたなと感じました。また、オーストラリアの歴史として先住民族問題を忘れずに取り入れてくれて大変良かったです」と話しました。

スポニチ賞の表彰

すべての班の発表が終了した後、藤山氏、池田氏、佐藤氏の3名がスポニチ賞の審査を行いました。

協議の結果、最優秀賞は2班〈3つのB 〜Bridge、 Believe、 Beyond〜〉に決定。藤山氏は評価のポイントを「企画内容の実現可能性の高さ」と説明しました。2班には、オリンピック公式グッズの防水ポーチが藤山氏から贈呈されました。また、参加賞としてスポニチグッズのペンが学生に配布されました。

総括のコメント

藤山氏は「予想を超える素晴らしい提案でした。スポニチ賞を設けていますが、みなさんには自分の発表に自信を持ってもらえればと思います」と、発表全体への感想を述べました。続けて、オリンピック取材時のエピソードや、有森氏との対談を振り返りながら、学生たちへエールを送りました。

藤山氏は、あるメダリストに取材した際、金メダルを取れた理由を尋ねると「”負けず嫌い”だったから」と返ってきたエピソードを紹介しました。「その言葉を聞いた直後は『アスリートはそういうものだろう、よくある回答だな』と思っていました。でも話を聞くうちに、そうではないと気づいたんです」と振り返り、「その選手が言う“負けず嫌い”は、誰かへの対抗心ではなく、自分自身に対しての負けず嫌いだったんです」と説明しました。

さらに「一流の選手でも、緊張に悩んだり負けて落ち込んだりします。その選手も『練習でもういいやと感じる時もあるけれど、それでも自分に負けたくなくて続けてきた。その結果がオリンピックにつながった』と話していました」と、アスリートの心の内を紹介しました。

また、有森氏との対談で出た『自分で自分を褒めたい』という言葉についても触れ、藤山氏は「自分が満足するまでは負けを認めない。そして満足のいく結果が出たら、自分をほめる。これは皆さんのこれからの人生でも、大切な考え方になるのではないかと思います」と学生たちに伝えました。

最後に「今後、どうしても悩むことが出てくると思います。そんなときはぜひ有森氏との対談で聞いた信条を思い出して乗り越えてください。これからも、もっと楽しい毎日を送ってもらえたらと思います。本当に皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました」と、学生たちへ言葉を贈りました。

学生たちは、企画提案や対談を通して、一つの提案をやり抜く力やチームで動く協働力、自分の人生を支える力強い信条を学びました。

担当教員のコメント

2014年からスタートした本授業では、一貫してオリンピックパラリンピックを学生とともに考えてきました。そして、スポーツニッポン新聞社さまにも、一貫してご支援を継続いただいてきました。
スポニチ藤山様には、毎年、お題をいただいたり、オリンピックパラリンピックの裏話の数々をご披露いただくなどスポーツを通しての国際理解を深めることにお力添えをいただきました。
今年のテーマは、将来のオリンピックパラリンピック開会式をプロデュースするという壮大なテーマでしたが、学生たちも想像力や創造力を目いっぱい発揮いただき、素晴らしいプランが提案されました。
スポーツニッポン新聞社様のご支援に対し、心から感謝申し上げます。

2026年7月31日

オリエンタルランド・クリエイションズを訪問し、学生がプログラムに挑戦しました。

5月25日、キャリア実践演習(担当:国文学科 深澤 晶久教授)にて、株式会社オリエンタルランド・クリエイションズ(以下、OCS)に学生が訪問しプログラムに挑戦しました。プログラムでは企業説明のほか、キャリアに関する講演や社員との座談会、代表取締役社長 向井 丈晴氏を交えたランチ会など、キャリアに関する視点を深めるほか、社内視察を交えた課題解決の施策提案を行いました。

OCSについて

OCSは〈「デザイン」を通じて世界に笑顔と幸せを届けます。〉というミッションを掲げ、オリエンタルランドとグループ会社をはじめ、さまざまなクライアントに対して、デザイン、商品、印刷物、デジタル、写真、映像セグメントのクリエイティブを提供している会社です。と紹介がありました。

次に組織図をスライドに投影しながら、各部門の説明があり、企画営業部と制作部がクリエイティブ制作事業を担当していることを紹介。さらに、「案件ごとにチームが結成され、協力してクリエイティブを提供します」と説明しました。実際にOCSが担当したデザインや商品、ツール、HP、動画などがスライドで紹介され、「自分が担当したクリエイティブの展開開始日に現地視察を行うことも。ゲストのリアクションなどを直接確認することもあります」と話しました。

続いて、リゾートオペレーション部門が担当しているフォトサービス事業の業務内容が説明されました。

部門にはさらにテーマパーク内にある各フォトロケーションでのカメラマンによる撮影からプリント、販売までを担当するグループと、ホテルにおける婚礼や宴会等での各種写真の撮影からアルバム等の構成、販売を担当するグループがあるとの紹介がありました。

OCSが、各種デザインや思い出となるコンテンツの制作など、ゲストの体験につながるクリエイティブを提供していることを学んだ学生たち。テーマリゾートの運営を支えるグループ企業の事業領域紹介を通じて、一つの商品やサービスが企業間の連携によって支えられていることを学びました。

現役社員によるキャリア講演

企画営業部の齋藤氏によるキャリア講演が行われました。齋藤氏は講演の冒頭、「講演を準備する中で、自分自身のキャリアを改めて振り返る機会になりました」と話し、自身の歩んできた道のりと、その経験を通して気づいた価値観について学生へ語りかけました。

齋藤氏は株式会社オリエンタルランド(以下OLC)にデザイン職として中途入社。その後、グループ会社への出向やOLCへの帰任を数度経験し、現在はOCSで企画・営業・デザインなど幅広い業務に携わっています。

講演は、「私は失敗しない」という言葉から始まりました。しかし、それは数多くの困難や失敗を乗り越えてきた経験から、「何とかする」「何とかなる」「やり切る」という覚悟を表す言葉であると学生へ説明しました。

キャリアスタートと経験

齋藤氏は新卒で保険会社に事務職として入社。「『就職のタイミングが来たからとりあえず働く』という感覚だった」と振り返るものの、「仕事は長く続けたいし、楽しく働きたい。“好き”を仕事にしたい」と考え、その状態に近づくべく3年で退職を決意。

『職人=かっこいい』『仕事好きな大人=かっこいい』。そして、小さい頃読んだ『ウォルト・ディズニー』の伝記から、好奇心をビジネスにしてきた、ウォルトの生き方に憧れ、ディズニーに携わりたいと考えていました。

保険会社退職後は大学で専攻した日本語教師を海外で1年経験し、その後入社した制作会社では、公的機関に出向。出向先で事務の仕事に取り組む傍ら夜間のデザインスクールでデザインの基礎を学びました。当時の経験を「海外生活では度胸が身に付き、公的機関での仕事では、人の役に立てることに大きなやりがいを感じました」と振り返りました。

その後、準社員としてOLC商品部へ入社し、2年間勤務した後、中途採用試験に合格して商品デザイングループの社員となりました。

齋藤氏は「人は誰もが、自分の人生の責任者なのです」というウォルト・ディズニーの言葉を引用しながら、OLCに入社するまでの約7年間は、自分で考え、自分の意思で道を選択しながら進んできたことを学生へ伝えました。

入社後の経験

 入社後、テーマパークの商品開発のためのデザイン素材集の作成、商品デザインや開発、監修などの他にも、テーマパーク以外で展開されるキャラクター商品の開発やマーケティングにも携わり、沢山の新規企画の立ち上げを実現してきたといいます。

「グッズのデザイン業務の中では、デッサンやイラストの制作に苦労しました」と振り返る齋藤氏。当時の経験を「やればやるほど自分の得意・不得意がわかるようになりました。できないことがあるだけ、多くの人に助けてもらいました。アドバイスをくれる先輩や、力を貸してくれる協力会社の職人さんなどの中で働く楽しさを強く感じました」と振り返りました。

また、「とんでもない業務量の時もありましたが、『やってから文句を言う』というスタンスで、やってのけました」と言いながら、同時に『数字に強いクリエイター』を目指し、ビジネススクールに通ったことも告白。「とにかく時間が足りなかったですが、適応能力が身に付きました」と笑いながら話してくれました。

その後も多様な業務を経験し、OCSへ出向したタイミングでコロナ渦に突入。ソーシャルディスタンスなど、従来とは異なる形での企画が求められる中、やったことのない技術を体験価値につなげられるかなど色々な取り組みを繰り返したことを述べ、「正解が分からない中、チームで試行錯誤しながら挑戦することが楽しかったです」と話しました。

キャリアを振り返って

さまざまな経験を経た現在、齋藤氏は「企画、営業、提案からデザインまで幅広い業務に携わっています」と話しました。そして、これまでで、本当にやってきてよかったこととして「その時できることを最大限やってきたこと」を挙げました。目の前にある仕事一つ一つに一生懸命に取り組んできた積み重ね、一見繋がりがないような経験の数々が後の自分の強みになっていきました。そして、なによりもその『一生懸命』が、ヒトとの繋がりを生み今の財産になっているといいます。

講演の終盤、齋藤氏は自身のキャリアを振り返る中で、一つの大きな気づきがあったと語りました。

「私は、ディズニーが好きだから仕事を続けられていると思っていました。でも振り返ってみると、本当に好きだったのは、人の役に立つことでした。」

仕事を通じてゲストが喜ぶことはもちろん、一緒に働く仲間が助かったり、笑顔になったりすることに、自分自身が最もやりがいを感じていたといいます。

「だから私は、ディズニーが好きというより、仕事が好きなんだと気づきました。そして、その得意分野がディズニーなので、今の仕事を心から楽しめています。」

さらに学生へ、「人生はゲームのようなもの」という考え方も紹介しました。

ゲームでは、設定変更できないキャラクターや出来事にでくわします。設定を変えられるのは、自分自身のスキルや考え方や次の行動、戦略です。

「想定外のこと、納得いかないことにでくわしたときは『そうきたか!』とだけ思ってください。『なぜ自分だけこんなめに?』とそこに躓き思い悩むのはもったいない」と学生たちに語りかけ、出来事は変えられなくても、その後どう行動するかで、その先を変えることができると説明。人生はゴールで決まるものではなく、それまでの経験や時間の全てが人生であり、そのプロセスが価値であると伝えました。

講演の最後には、「長く大人をやっていてもわからないことは沢山あります。でも、自分が今どこに向かっているのかという現在地を見失わなければ、人は必ず前へ進むことができます」と学生たちへメッセージを送りました。

フォトサービスとPBL

プログラムの後半には、現役社員から提示される課題に学生が挑戦しました。リゾートオペレーション部門の江口氏が登壇し、課題の説明が行われました。

江口氏は、テーマパーク内で提供されているフォトサービスの時間帯責任者を担当しています。「各フォトロケーションでの撮影や受付、プリント、販売など、最前線で活躍しているキャストの育成や管理、より多くのゲストに写真をお届けするための施策の立案・実行を行っています」と、日々の業務について紹介しました。

また、「最前線で活躍するキャストのモチベーションを高く保つためにはどうすればよいかなど、キャストを育成・管理するリーダーとしてのスキルも求められていると感じています」と説明。学生たちはサービス運営を支える仕事について理解を深めました。

江口氏から提示された課題は、〈より多くのゲストに写真をお届けするための施策の提案〉です。実際の業務フローが紹介された後、1日の目標など具体的な条件と、設定シーンにおける利用状況を数値化したデータが配布されました。

江口氏は特に、「サービスを提供しているキャストの行動変容によって数値向上につながる内容を提案してほしい」と学生に呼びかけました。また、「数値化されたデータを読み解き、見つけた課題から施策を考えることも一つのアプローチです」とヒントを示しました。

学生たちは3つのグループに分かれ、施策を考えるディスカッションを実施。配布資料をもとに、どの数値を改善すべきかを分析し、そのために必要な施策についてアイデアを出し合いました。

あるグループでは、提案の方向性が固まった段階で江口氏から「その価値を、キャストがどのようにゲストへ伝えられるかも考えてほしい。例えば、こんな声掛けをしてみるという方法もあります」と具体的なアドバイスを受ける場面もありました。江口氏は「最前線で体験価値を提供するキャストによってサービスは支えられています。その力をより活かす形で色々な施策を考えてください。」と話し、時間帯責任者としてサービス運営に携わる立場ならではの視点で学生に助言を送りました。

ディスカッション後は各グループが施策を発表。「案内文章にわくわく感を持たせたい」といった利用者視点からオペレーション改善を提案するグループや、ニーズを分析し、その要素を案内文章へ反映する施策を提案するグループ、利用者への説明を充実させることで、サービスの魅力をより効果的に伝える施策を考案したグループなど、多様なアイデアが発表されました。

また、「今考えていただいた施策は、『撮影体験』というパーク内での体験価値を、より多く提供することにつながるものです。そして、その体験は思い出をカタチとして残していただくことにもつながります」と述べ、今回の課題解決提案がどのような価値を生み出すのかを説明しました。

さらに、「みなさんが考えた施策を実際に形にするのは、最前線で活躍するキャストです。キャストに施策の価値をどう伝えるか、また、実行に向けたモチベーションをどのように高めていくかなど、日々、複数の要素を考えながら進めることが求められます。」と話し、業務における難しさとやりがいを学生に伝えました。

学生は、時間帯責任者の視点で課題に取り組むことで、サービスを支える多様な業務と、実際の業務で求められている広い視点について理解を深めました。

学生はキャリア講演や課題に挑戦することを通じて、社会人として求められる仕事への姿勢やより広い視野について理解を深めました。

講演や課題以外にもこんなことを行いました

お昼の時間には、代表取締役社長 向井 丈晴氏を交えてランチ会が開催されました。学生と同じテーブルに社員の皆さんも着席。学生は、社員の方に直接質問をしながらリラックスした様子で昼食を楽しみました。逆に社員から学生への質問もあり、双方の意見交換の場としても盛り上がりました。

また、講演や課題のワークのほかに、社員と学生の座談会も開催されました。座談会では齋藤氏のほかに企画営業部から太田氏、和田氏、池﨑氏が参加。学生一人一人から寄せられた質問に、4人それぞれから回答されました。座談会での質問を一部抜粋し、掲載いたします。

Q一番大変だった仕事は?

池﨑氏「商品を作る工場とやり取りをしながら納品までのスケジュール管理を行ったことです。海外の方と話すこともあり、意思疎通や意識の統一に難しさを感じました」

和田氏「映画と連動したイベント企画の担当をしたことです。複数の制作物を同時並行で進捗管理を行わなくてはならず、大変でした」

太田氏「ECサイトを立ち上げたことです。ウェブに関するノウハウがない中で構築しなくてはならず、分からないことの範囲が広い点が大変でしたが、それが良い経験になり今に繋がっています。」

齋藤氏「企画が進んでいた商品を、予定していた日に納品することが難しいとの連絡が来たことです。関係者と協議し対応することで、何とか商品販売までこぎつけました。他にも大変なことはいろいろありますが、このようにエピソードにもなりますし、何とかなります。恐れるものではないです」

Q.好きなことを職にするためにどうしたか

池﨑氏「今好きを仕事にしていることは、タイミングと憧れが重なった結果だったと思います。これまでつらいこともありましたが、『食べることが好き』という一つの好きがあったからこそ頑張れたと思っています。一つの好きからつながっていろんな好きが増えたので、なにかひとつ見つけることが大切なのかなと思っています」

太田氏「好きを職にする入社きっかけではなかったですが、代わりに『負けず嫌い』でやり抜いてきたなと思っています。できたことが自信につながり、乗り越えた分できることも増えました。このような経験が仕事の楽しさにつながっていると思います」

和田氏「好きなことを職にする、という目標を諦めなかったことが一番大きかったと思います。それが今の仕事につながっていると感じています。」

齋藤氏「考え方として私がよく言うのは『好き』になる必要はなく『プロ』になれ。何事も極めると仕事が楽しくなります。ただもともと『好き』だった業界に行くことは続けるモチベーションになりますね。」

担当教員のコメント

文学部キャリア科目群の一つとして、今年(2026年)開講したキャリア実践演習では、
オリエンタルランドクリエイションズ様に大変お世話になりました。
向井社長や前山部長にご尽力いただき、素晴らしいプログラムを
企画いただき、当日は、多くの社員の方のお力添えもいただきました。
オリエンタルランドグルーブを支える大きな柱として存在する
オリエンタルランドクリエイションズ様での至れり尽くせりのプログラムは、
学生にとってもとても意義深く印象に残る一日となりました。
普段はゲストとして眺めていた風景をキャストの側から学ぶという貴重な
体験をさせていただくことが出来ました。
なぜ、いつも笑顔で満たされているのか、深い視点での研鑽を積めたたことに
心から感謝いたします。
改めて貴重な経験をさせていただいた向井社長、前山部長をはじめとする
オリエンタルランドクリエイションズ様の社員の皆さまに御礼申し上げます。

2026年7月1日

航空機廃材に新たな価値を JAL連携授業で学生がアップサイクル商品を企画・最終プレゼンを実施(6/16)

6月16日、人間社会学部ビジネス社会学科2年生が取り組んできた、日本航空株式会社(JAL)との産学連携授業「演習Ⅱa」(担当:若林宏保教授、井上綾野准教授)の最終プレゼンテーションが行われました。5月の授業で提示された「航空機の廃材を活用したアップサイクル商品」の企画課題に取り組んできた学生たちが、約1か月にわたる検討の成果を発表しました。

JAL社員になったつもりで商品企画に挑戦

JAL航空みらいラボ(WEB:https://www.jalaviofuture.co.jp/ )と連携した課題解決型授業が、最終発表を迎えました。授業では、JAL航空みらいラボの細野志麻氏をゲストに迎え、航空機のアップサイクルやJALのサステナビリティへの取り組みについて学びました。

細野氏からは初回授業で「JAL社員になったつもりでアイデアを考えてください!」と呼びかけがあり、学生たちは「廃材の特性を生かし、『Z世代から長く愛される』新商品を、社会や消費者への伝え方も含めて企画・デザインする」という課題に挑戦しました。

約50人の学生が10チームに分かれ、中間発表でのフィードバックを受けながら企画をブラッシュアップ。最終発表では、「なぜその商品なのか」「どのような価値を届けるのか」「どのように共感を生み出すのか」といった視点まで掘り下げた提案が各チームから発表されました。

初回授業の様子はこちらの記事から→https://socialcooperation.jissen.ac.jp/topics/10693/

Z世代に響く商品企画と発信戦略

学生たちは、航空機の廃材を活用した多彩な商品アイデアを提案。窓材を使ったキーホルダーやリング、座席レザーのスマートフォンケース・ネックピロー、シートベルトのApple Watchベルト、救命胴衣のガーランドなど、素材の特性を生かした企画が並びました。

さらに、「旅の記憶」や「人を支えてきた素材の物語」といったストーリー性にも着目。SNSで共有したくなるデザインや2次元バーコード を活用した素材の履歴紹介、航空券とのセット販売など、商品の魅力をどのように伝え、体験価値として届けるかという視点からの提案も見られました。推し活や旅行と組み合わせた楽しみ方、購入後の体験設計など、「いかに共感を広げるか」を意識した企画が多くのチームで共通していました。

発表後、細野氏は「中間発表から大きく成長した企画が多く、商品の背景やストーリーが伝わる内容になっていた」と評価。また、「楽しい商品だからこそ、どう楽しむのかまで伝えることが大切」としたうえで、企業やブランドとのコラボレーションでは理念や価値観との親和性を意識することの重要性など、実際の商品企画やマーケティングにつながる視点からアドバイスを送りました。

学生たちにとって、企業担当者から直接フィードバックを受けながら企画を磨き上げる経験は、企画力や提案力を高めるだけでなく、企業視点で課題を捉え、価値を創造する力を養う貴重な機会となりました。

アイデアと提案力が光った入賞チーム

最終発表後には審査結果が発表されました。

3位:チームH-AIR
ファーストクラスのシートレザーをアップサイクルしたネックピロー「SORA PILLOW」を提案。素材の品質やストーリー性に加え、コラボレーションの視点も盛り込んだ提案が評価されました。

2位:エアウィング
航空機の窓材を活用したリング「スカイリング」を提案。素材が持つストーリー性に加え、航空券とのセット販売など、旅と商品を結び付けた体験価値の高い提案が評価されました。

1位:麻辣湯(マーラータン)
航空機のシートベルトを活用したApple Watchベルトを提案。空港ごとに異なる刺繍デザインを取り入れ、「次は別の空港にも行ってみたい」と思わせる仕掛けを提案。完成品として販売することで利用者の利便性にも配慮し、デザイン性と実現性を兼ね備えた提案が高く評価されました。

担当教員からのコメント

今回の課題は実際の企業課題を扱う難易度の高いものでしたが、どのグループも非常に質の高い提案をまとめてくれました。学生たちは、Z世代のニーズやJALらしさ、実現可能性などを多面的に検討しながら企画を構築し、ストーリーづくりやネーミングにも高い創造性を発揮していました。また、JALの皆様からのフィードバックを受けて提案を磨き上げる姿勢からは、対話力や協働力の成長も感じられました。生成AIも効果的に活用しながら、自分たちの考えや熱意を形にできていたことが印象的でした。貴重な学びの機会を提供してくださったJALの皆様に心より感謝申し上げます。〈若林宏保教授〉

2026年3月31日

人工石の指輪の認知を広めるには?「実践デザインラボⅠ」の授業でBrillarとの特別コラボが行われ学生たちが施策を提案しました。

「実践デザインラボⅠ」(担当:人間社会学部社会デザイン学科 標葉 靖子教授)の授業で、12月19日に株式会社Brillar(ブリジャール)との特別コラボ授業が行われました。この日は1か月前に出された課題に対するプレゼンテーション。テーマは「人工石の指輪をひとつのライフスタイルや自己表現として広めるための具体的な施策を考える」です。学生たちはグループワークを経て発表に臨みました。

レンタルサービスで良さを広めよう

Brillarの代表取締役である小原亦聡氏も来校し、「楽しみにしてきました」とコメント。
「店にも来てくれたと従業員から聞いています。シャープな質問もあったそうですね」と、学生たちの調査力に感心していました。
さらに「成長過程にあるブランドとして良い施策があれば取り入れたい」と、提案に期待を寄せました。

いよいよ学生たちの発表です。
トップバッターは「カメレオン」チーム。
人工石に関する意識調査では、人工石が指輪の素材として使用されていることを知らない人が83%にのぼり、まだ十分に知られていない現状や、従来の価値観によるイメージが課題だと整理しました。
そこで提案したのが、名付けて「Brillar select」というレンタルサービスです。
記念日や結婚式などで指輪やネックレスを1週間貸し出し、利用している様子をSNSに投稿するとクーポンが使える仕組みにして、人工石ジュエリーの認知向上と抵抗感の軽減を目指します。

発表後、小原氏から「以前、婚約指輪の購入者向けに結婚式でのレンタルサービスを行ったことがあります」と実例が紹介されました。
過去に類似の取り組みも行っており、その可能性と課題の両面について意見交換が行われました。

SNSで若い世代にアプローチ

続いての「こしあん」チームはSNSの活用を提案しました。
意識調査では、天然石を選ぶという従来の価値観が根強く、人工石を積極的に選びたいひとは少ないことを確認。
そこで、SNSで情報を得ている若い世代にアプローチし認知度アップを狙います。利用するSNSは「X」で。
バズっている投稿を検証し、画像や情報の発信方法などを具体的に提案しました。

「この仕事はInstagramから始めたので、いまでもInstagramに投稿が偏っているかもと感じました」と小原氏。
「他のSNSへの対応やインフルエンサーへのオファーなどにも力を入れるべきかもしれませんね」とコメントされました。

「自分らしさとは何か」を問いかける

次のチーム「長女」は、人工石を宝石ではなくファッションとして提案するプレゼンを行いました。
商業施設でミニランウェイを開催し、実物を見る機会を増やします。展示の場ではサステナブルな価値も訴求しやすいと説明しました。
さらに銀座などの駅で、デジタルサイネージ広告を展開。イメージ動画も自分たちで作成しました。
「自分らしさとは何か」を問いかけることで、新しい愛の表現としての選択肢を提示しました。

小原氏は「動画も作り込まれていて、完成度の高い発表でした」と感嘆されました。
「主体的に選んでいるつもりでも、社会的なイメージに影響されていることは多い。新しい自己表現としての切り口はとても良いですね」と語りました。

キャラクターとコラボして展開

最後は「プリキュア6」チームです。
意識調査から、ジュエリー選びの基準は「知っているブランド」であることが重視され、価格も大きな判断材料になると分かりました。
宝飾業界は定番ブランドの基盤が強く新規参入が難しい一方、手に取りやすい価格帯であれば選択肢に入ることにも着目。
そこで若者への認知拡大策として、ポップアップストアの実施を提案しました。カスタムチャーム作りやサンリオなど既存キャラクターとコラボすることで、ブランドをより身近に感じてもらう狙いです。

小原氏は「百貨店でポップアップを行ったことはありますが、若者向けではありませんでした」と振り返り、「キャラクターの力を借りるのも一つの有効な案ですね」とコメントしました。

意識調査からしっかりと

発表の締めくくりには、小原氏から総評がありました。
「意識調査など大変だったと思いますが、どの班もしっかり調べていて素晴らしかったです。ありがとうございます」と、学生たちの努力をねぎらいました。
さらに「気になってはいたもののやっていなかったところも指摘され、やはり力を入れるべきと気付かされました」と、学びの多い発表だったと振り返りました。

小原氏(株式会社Brillar代表取締役)からのメッセージ

今回の取り組みを通じて、モアサナイトという新しいジェムストーンに対する若い世代の率直な声に触れ、その可能性を改めて強く実感しました。既存の価値観にとらわれず、自分自身の基準で「美しさ」や「選ぶ意味」を判断する姿勢は、これからのジュエリーの未来そのものだと感じています。
ブリジャールは、創業9周年を迎える中で、日本におけるモアサナイト市場を切り拓いてきました。
まだ一般的ではなかった時代から、モアサナイトの持つ本質的な美しさと価値を信じ、発信し続けてきたからこそ、今こうして次世代の共感に繋がっていると考えています。
モアサナイトは、単なるダイヤモンドなどの代替素材ではなく、これからの時代にふさわしい新しい選択肢であり、新しいスタンダードです。
今回得られた若い世代のリアルな視点を大切にしながら、その魅力をさらに広げ、次の時代のジュエリー文化を形づくっていきたいと思います。

担当教員からのメッセージ

今回の社会連携プロジェクトでは、学生たちにとって実地調査や資料作成を通じて、立案に至るまでのプロセスを体験的に学ぶことのできる機会となったのではと思います。

あらためて学生にこのような貴重な機会をご提供いただいた小原様をはじめとするBrillarの皆様に厚く御礼申し上げます。

2026年3月18日

デザイン思考で挑戦!実践プロジェクトbの授業にてTANZO、ゼクシィとの連携授業の最終発表が行われました。

1月14日(水)、実践プロジェクトb(担当:美学美術史学科下山肇教授)の授業にて、鍛造指輪株式会社(以下、TANZO)常務取締役 曽我石 龍之介氏と株式会社リクルートのゼクシィ編集部(以下、ゼクシィ) Divison総括本部 マリッジ&ファミリーDivision 朝賀しお莉氏、鈴木莉乃氏をお招きし、学生の提案の最終発表が行われました。

授業と企業連携について

実践プロジェクトbは、2年生以上の学年を対象に開講されている共通教育科目です。問題解決(PBL)型授業で、企業から渡される課題に対して、学生が解決策の提案を行います。この授業では、課題に対する解決策を考える方法としてデザインの考え方を取り入れています。

今年度はTANZO、ゼクシィとの企業連携が行われ、ブライダル分野の課題に挑戦しました。TANZOは婚約指輪や結婚指輪を中心にオーダーメイドの指輪を製作・販売を、ゼクシィは結婚に関する総合的な情報発信を行っています。

授業のあゆみ

初回授業では、曽我石氏、朝賀氏、鈴木氏が来校し、〈新しい出会いの手段を創造する〉という課題が発表されました。その後、それぞれの企業の紹介とブライダル業界が抱える課題点が共有されました。学生には、課題として既存の出会い方にとらわれない「新たな出会いの手段」を見つけ出すことが求められていると伝えられ、大学生ならではの柔軟な発想への期待が寄せられました。

その後、まずは学生自身が「自分が出会いたい人」のイメージを出発点としてイメージボードを作成。完成後は学生間でイメージボードの交換が行われ、自分ではなく、『クライアント』の求める人物と出会える場の企画の考案を進めていきました。キーワードの抽出・整理を行いながらアイデアを発展させ、中間発表での企業からのフィードバックをもとに企画内容を具体化。その間、AIを思考の壁打ち相手として活用しながら企画を段階的に検討し、『出会いの手段』の提案へとまとめていきました。

中間発表でのフィードバックを受け、企画のブラッシュアップを行った学生たち。それぞれのクライアントが求める『出会いたい人物』に出会える場をテーマに、企画の最終発表が行われました。

学生の発表

ニャン・テリジェンス

クライアントの求める”出会いたい人物像”と、既存のマッチングサービスにおける「外見や条件は分かる一方で、人の価値観が見えにくい」という問題点に着目し、外見や条件だけでなく内面の相性を重視した出会いを目指す、AIを活用したマッチングプラットフォーム〈ニャン・テリジェンス〉を提案しました。

イメージボードから『多趣味』『清潔感』『対話力』の3点を要素として抽出し、AIとの対話による性格分析やAIが話題を提供するテーマトークを通して、データに基づくマッチングと実際の対話の両面から相性を確かめられる仕組みを設計しています。特に『清潔感』の要素として姿勢の良さに着目し、カメラの情報をAIが分析して姿勢が悪くなると猫の鳴き声で知らせる機能を提案しました。

さらに、参加者を連携企業に勤める社会人に限定することで、サービスの信頼性向上と安定した参加者確保を図り、企業価値の向上にもつなげる点を特徴としています。

曽我石氏は「ネーミングが素敵です。AIの要素が加わることで、分析とフィードバックのサイクルが実現可能だと想像できました」とコメントしました。朝賀氏は「異なる人に惹かれる側面もあると思うので、『価値観が同じ』だけではない、多様な出会いをサポートできるとさらに良くなると思います」とフィードバックしました。

教えあい料理教室

クライアントの求める人物像を表したイメージボードから『誠実な人間性』『食に対する興味』の二点に着目し、出会いにおいて表面的な情報だけでは分かりにくい相手の本質を短期間で知ることができる“出会いの場”として〈教えあい料理教室〉を提案しました。

買い出しから片付けまでを参加者自身が担い、レシピを教えあいながら交流する点が特徴です。集合後は買い出しから始まり、調理や食事、片付けまでの流れを共にすることで自然なコミュニケーションが生まれるように設計しました。また、一連の作業を通して食の好みや性格、ライフスタイル、指示の出し方など、参加者の本質を知ることができるとしました。

体験価値を重視する大学生や20〜30代社会人を対象に集客し、本気度を担保するため月額3,000円の会費を設定しました。料理を通して参加者の本質的な部分を知ることができる企画として説明されました。

曽我石氏は「出会ったあと、実際に付き合ってみたときに感じるズレが少なそうです」とコメントしました。朝賀氏は「初心者歓迎の部や、逆に食べるだけの人の枠を設けるなど、参加者の条件はさらに展開できそうです」とフィードバックしました。鈴木氏は「慣れてきたときに人の本質が出る気がするので、3回以上の参加を必須にするなどの条件を付けるとよいのではないでしょうか」とコメントしました。

仮想協働生活アプリ〈OUR LIFE〉

クライアントの「出会いたい人」の要素を示したイメージボードから、『優しくて笑顔が柔らかい』『想像力豊かで思いやりがある』『たばこを吸わない』という点に注目し、「相手に誠実に向き合う姿勢」「第三者との関わりから見える本来の性格」「健康的な生活」の三点を“出会いの場で見極めたい要素”として抽出しました。

既存の出会いの手段では実際の生活に関する情報が不足しているという課題を踏まえ、人を選ぶのではなく“確かめる”場として仮想生活マッチングアプリ〈OUR LIFE〉を提案しました。企画はAIによる自己分析とマッチング、共同生活、卒業の三段階で構成され、共同生活では献立や食事、子どもと遊ぶ体験、ストレスイベントなどのタスクを通して金銭感覚や健康意識、対応力を見極める仕組みとしました。

期間は1日・1週間・1カ月から選択可能とし、本気の出会いの場として月額3,600円の参加費用を設定しました。

朝賀氏は「“ゲーム=攻略”と捉える人もいるため、より“出会い”にフォーカスした方向性で展開していくと、マッチングアプリとしての安全性が高くなると思います」とコメントしました。

鈴木氏は「スマートフォンの歩数と連動して移動距離が見られたり、ステータスとしてポップが表示されたりするなど、リアルと連動した機能があるとよりよいのではないでしょうか」とフィードバックしました。

〈SYNC TO UNLOCK〉

クライアントのイメージボードにある『気遣いができる、ユーモアがある、韓国風ストリートファッション』といったキーワードから、コミュニケーション能力の高さ、視野の広さ、トレンドへの敏感さを出会いの場に必要な要素として抽出しました。これらを踏まえ、ファッションブランドに焦点を当てたイベント型POP UP SHOP〈SYNC TO UNLOCK〉を提案しました。

本企画では「脱出ゲームをクリアしなければ商品を購入できない」という制約を設け、初対面の参加者同士が協力せざるを得ない状況を生み出すことで、自然な交流を促します。さらにゲーム内容も、求められる人物像の要素が発揮されるよう設計しました。脱出後には参加者ごとに異なるクーポンを配布し、共有することで全員が利用できる仕組みとすることで、参加者同士のコミュニケーションを促し、連絡先交換などイベント後の関係形成にもつなげる企画として説明しました。

朝賀氏は「ファッションブランド以外のコンテンツでも実施できそうな内容だと思いました」とコメント。曽我石氏は「実施することでアパレルブランドに対する愛着も上がり、ビジネスとしても成り立つ企画だと思います」と話しました。

バーチャルとリアルをつなぐマッチングアプリ

クライアントのイメージボードから、「趣味を一緒に楽しめる人」という要素に注目しました。物事に取り組む姿勢や態度を知ることができ、同じ趣味を持つ人と出会える場として、シミュレーションゲームとマッチングアプリを組み合わせたサービスを提案しました。

このサービスでは、理想の暮らしをシミュレーションしながらタスクをこなすことでポイントが付与される仕組みを採用しています。アプリの登録者は、好きなコンテンツのタグ付けや、過去に参加したライブチケットの登録などを行い、「好き」を通じたマッチングが行われます。

また、タスクには生活における価値観に関する内容を設定し、同じ物事に対する取り組み方や姿勢を判断できる設計としました。さらに、タスクをこなして得られたポイントは、実際のライブチケットやグッズと交換できるようにすることで、オンライン上で協働した相手とリアルで出会うための導線を確保しました。

朝賀氏は「同じ趣味を持つ友達のコミュニティを広げる目的でもできそうです。チケットやグッズ目的の人もアプリを使用すると思うので、出会い目的を確実にするシステムがいると感じました」とコメント。鈴木氏は「ポイント交換チケットの転売対策も必要だと思いました」とフィードバックしました。

朝食コミュニティ

クライアントのイメージボードにある「いただきますが言える人」「細身の体形の人」「自己管理ができる人」という要素に着目し、「朝ごはん」を共に食べる食事会を出会いの場として提案しました。

ターゲットは25〜39歳の会社員とし、1日の始まりである朝を整えることで自分自身や仕事の調子を整えたいと考える人々を想定しています。参加者は出社前に会場へ集まり、到着後は各自のタイミングで「いただきます」をして食事を開始する仕組みとすることで、自発的に挨拶ができる人物かどうかを確認できる点を特徴としました。さらに参加条件にBMI23未満を設定し、「細身の体形」という要素を満たす設計としています。食事はグラム単位での事前申請制とし、完食をおかわりの条件とすることでフードロスにも配慮しました。最後に参加者全員で「ごちそうさま」を言うことを合図に終了する企画として説明しました。

曽我石氏は「中間発表からより詳細な内容が詰まっていて、具体的なイメージがつきました。グラム単位で指定するということは、美意識が高い人たちが集まりそうですね」とコメント。朝賀氏は「休日プランやランチ会など、様々なパターンがつくれそうです」と企画の発展性について指摘。鈴木氏は「クライアントの要望通り、『いただきます』を自然に発生させるシステムがきちんと設計されていてよかったです」と評価しました。

授業の終わりに

曽我石氏は「授業で終わらせることがもったいなく感じるくらい、社会につながる提案でした」とコメント。朝賀氏は「就職活動のエントリーシートに”学チカ”として十分かけるような、充実した発表でした」と話しました。鈴木氏は「アイデア出しやスライド作成など、提案を考える過程も参考になりました」と話しました。

今回の授業は学生にとって、デザインの考え方を取り入れながら、アイデアを企画として具体的な形にしていく過程を実践的に学ぶ貴重な機会となりました。クライアントの要望をもとに考え、試行錯誤を重ねながら企画を磨き上げていく経験を通して、発想力だけでなく、相手のニーズを捉えて形にする力を養う機会となりました。

担当教員からのメッセージ

【生成AIの活用と他者視点の融合】

今回の授業では、主に二つのポイントを設定しました。

第一は、生成AIを活用したデザイン思考の実践です。第二は、自分自身ではなく「他の履修者」をクライアントとして想定し、企画を構想することでした。

まず生成AIについてですが、現在はまだ技術の過渡期にあり、その利用については賛否さまざまな意見があります。しかしデザイン分野においては、今後重要なツールになると考えられるため、学生には早い段階で実際に体験してもらうことを重視しました。

ただし、生成AIは使えばよいというものではなく、使い方によっては単なる作業の効率化にとどまってしまいます。そこで授業では、「どのようにAIを使うのか」という思考の組み立て方そのものを学習の中心に据えました。まず自分自身の発想を起点にアイデアを練り上げ、その過程で資料やデータの収集、調査や取材を重ねます。その上で、ある程度まとまった構想を生成AIに投げかけ、返ってきた提案や視点を再び思考の材料として検討し直す、という往復を行いました。こうした過程を通して、AIに依存するのではなく、自分の構想を軸にしながら活用する姿勢を体験的に学ぶことができたと考えています。

もう一つのポイントである「他履修者をクライアントとすること」についてですが、通常の課題制作では、自分自身から発したものやことをテーマとして考えることが多くなります。しかしその場合、主観的な考えから抜け出せず、発想が行き詰まったときに突破口を見出しにくいという側面があります。そこで今回は、自分ではない「他履修者」から発した題材を元とすることで、より客観的な視点から問題設定や提案を行う方法を試みました。デザインは本来、自分ではなく常に自分以外の 「何か・誰かのために」行う行為であり、その実践的な思考方法を体験することが目的でした。

結果として、協働企業の方々からは非常に高い評価をいただきました。企画内容についても、「ここで終わらせるのはもったいない。さらにビジネス化の可能性を検討し、次のフェーズへ進めたい」というご意見をいただくことができました。

学生の持つ高いポテンシャルと、生成AIなどの現代技術を組み合わせた方法論によって、実社会と接続した充実した授業を実現できたと考えています。