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2025年8月13日

発見したことを共有しよう!「演習Ⅱa」の授業で、複数のカフェのSNS分析とフィールドワークの成果を共有する中間発表を行いました。

5月28日の「演習Ⅱa」(Lクラス担当:人間社会学部ビジネス社会学科 篠﨑香織教授)で、猿田彦珈琲とのコラボ授業が行われました。この日は、4月に企業から出された課題に取り組む過程で発見したことを共有する中間発表。代表取締役の大塚朝之氏をはじめ社員の皆さんを前に、実際に店舗へ行って感じたことなどをプレゼンしました。

フィールドワークで発見したことを発表!

学生たちに出されている課題は「猿田彦珈琲のSNSについて考えよう」。
ターゲットは20代で、猿田彦珈琲のファンになってもらえる投稿を提案することです。
そのためのフィールドワークとして、先週クラスの皆で道玄坂通店へ来店。そのときに感じたことや課題に生かせそうなことをまとめてきました。

この日も学生たちの手元にはアイスコーヒーが配られました。
「緊張するかと思いますがリラックスしてやってください」と芸人でもある平岡佐智男氏が話し、発表が始まりました。

対応の良さをアピールするには?

トップバッターはE班です。
ターゲットを20代前半の女性に定め、新規顧客の獲得を重視した投稿案を考える予定です。
フィールドワークで感じたこと、発見したことを学生それぞれが細かく発表し、大塚氏からも「すごいね」と感嘆の言葉をいただいていました。
そのなかで特に「店員の対応がとても良い」ことに注目。
平岡氏から「店員の対応が良いというメリットをSNSでどうアピールしますか?」と質問され、学生は「対応している最中の動画を出すとか、大切にしている言葉をピックアップすることなどを考えています」と答えていました。

2番手はB班。
大学生をターゲットに、スイーツに焦点を当てる投稿を考えています。天井が高く、店内の雰囲気が良いためちょっといい時間を過ごしたいときに使ってもらえるようアピールする作戦。
特に一口サイズのクッキーなど、摘まめるものがあることに着目していました。

大塚氏からは「スイーツでカフェを選ぶことは多いですか?」という質問が。
学生は「SNSでチェックしてスイーツをみて行ってみようと思うことはある」と回答し、「スイーツを頼むときは必ず飲み物も頼む。スイーツを基準に飲み物を決めるときもあります」と話し、大塚氏も頷いていました。

マイナスポイントも次に生かす

次のA班からは残念だった体験も。
グラスに美しく入った写真に惹かれて「ブルーベリーバイオレットフロラッテ」を頼むも、提供は紙コップで中身が見えなかったということ。
「グラスやプラカップなど透明なものに入っていれば、写真も映えるため雰囲気が演出できると思います」と発表すると、企業の皆さんも納得したように頷いていました。

D班もスイーツ系や期間限定商品を押し出していくことを考えています。
公式サイトやSNSに載っていないスイーツやフードが、実際には種類が豊富にあり驚いたと発表。
「事前に公式サイトを見てから行きましたが、あんまり種類がなく残念だと思っていたので驚いた」と話しました。
大塚氏から「公式サイトでフードやドリンクの情報を調べますか?」と質問があり、「初めて行く場合は見ることもあります」と回答しました。

店舗ならではの良さを発見

続いてC班。
季節限定などだけではなく、その日の天候や気温などに合わせてオススメ商品を紹介するなど、日常的な投稿案を考え中です。
店内は落ち着いていて一人で作業する人もいますが、学生たちが普通の声量で話したり笑ったりしても大丈夫な雰囲気で、過ごしやすかったと話しました。

最後のF班は、映えだけではない、猿田彦珈琲独自の落ち着いた雰囲気が伝わるような投稿を目指しています。
道玄坂通店には、靴を脱いで上がる畳敷きの小上がりがあります。インバウンドの方向けの和風の雰囲気を重視したそのスペースを、班のメンバーが体験。
「他のカフェと違い、足を伸ばしてリラックスできた」と感想を語りました。
メンバーが頼んだものは、フルーツをメインにしたスイーツドリンク。
それを見て「期間限定商品などはフルーツ系の商品が多いのですが、コーヒーを使った商品でも飲みたいと思いますか?」と平岡氏から質問。
気分に合えばもちろん飲みたいと学生たちは回答しました。
最終プレゼンでコーヒーを使った新商品の提案もしてみようという話も出ました。

最終プレゼンに向けさらにレベルアップ

全部の班の発表を終え、企業の皆さんからは「みなさんとても考えていてすごいですね」という感心の声が。
6月に行われる最終プレゼンテーションへの期待が高まりました。
最終プレゼンでは、SNSへの投稿案というのがメインの課題ですが、どんな提案もNGはありません。
新商品の提案や、提供の仕方など実際にフィールドワークから思いついた発想も活かし、自由に提案します。
学生たちはさらに1ヵ月かけてグループワークを行い、企画の完成度を高めていく予定です。

担当教員からのメッセージ

 4月30日の初回連携授業から5月28日の中間発表まで、約1か月の期間がありましたが、5月7日は本学の創立記念日のため授業はなく、実質2回の授業を経て中間発表を迎えることになりました。
 この演習を履修している学生には、前期14回分の授業計画をあらかじめ示しており、ゴールデンウィークなど授業がない期間にも、猿田彦珈琲からいただいた課題に対応するために、意識的に「よく見るInstagraやXを参考に、フォロー・リツイート・コメントが多い投稿の特徴を分析する」という課題に取り組むように伝えていました。
 5月14日の授業では、「インスタグラムの分析(フォロー、リツイート、コメントのあるインスタグラムとは?)」をテーマに、猿田彦珈琲のInstagramまたはXの投稿を、チームごとに分析しました。
 また、5月21日には、猿田彦珈琲のお取り計らいにより、道玄坂通店でのフィールドワークを実施することができました。学生にとっては「猿田彦珈琲って?」「行ったことがありません」という状態からのスタートだったため、店舗の雰囲気やスタッフの皆さまの接客の様子、商品ラインナップ、顧客層などを観察・確認するとともに、それぞれが思い思いに商品を注文し、飲食できたことは非常に貴重で、「百聞は一見に如かず」を実感する良い機会となりました。
 学生はあらかじめ猿田彦珈琲のInstagramやXのほか、他のカフェや女子大生に人気のブランドのSNSも観察し、「SNSを活性化させるとはどういうことか?」を自分なりに考えてから現地に赴きました。そして、「誰に」「何を」「どのように」伝えることが、課題解決に結びつくのかについて、店舗での経験を踏まえて検討を重ねました。

 そして迎えた本日の中間発表会では、各チームがそれぞれの視点から猿田彦珈琲を分析し、その成果を発表することができました。猿田彦珈琲の皆さまからは、驚きや喜びのお声をいただく場面もあり、次のひと月で何を加えていけるかが私自身の課題になりました。
 
 最後になりましたが、ご多忙の中ご対応いただきました猿田彦珈琲道玄坂通店のスタッフの皆さま、また中間発表会にご出席くださった大塚社長、平岡様、田岡様、上田様に、心より御礼申し上げます。今回は、当時「東京大学 Special Edition店」でしか味わえなかった「濃縮カスタムミルクラテ」を差し入れとしてご提供いただきました(6月21日より全店舗で販売開始)。重ねて感謝申し上げます。

【フィールドワークと中間発表会の様子はこちらからも知ることができます!】
https://www.jissen.ac.jp/learning/human_sociology/blog/2025/shinozakizemi_20250530.html)

https://www.jissen.ac.jp/learning/human_sociology/blog/2025/20250613_shinozakizemi.html
2025年8月5日

社会人にはどんな力が必要?「実践プロジェクトa」の授業でサントリーの新人研修を考える課題のプレゼンテーションを行いました。

7月11日に「実践プロジェクトa」(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、サントリーホールディングス株式会社(以下サントリー)とのコラボ授業が行われました。この日は6月に企業から出された課題に対しての最終プレゼンテーション。課題は「サントリー社員として、サントリーの新人研修を考案すること」です。中間プレゼンを経て、内容をよりブラッシュアップして臨みます。学生たちはサントリーの髙橋氏、斎藤氏を前に自信をもってプレゼンしていました。

グループワークで「協働力」を付ける

最初の発表は6グループから。
「協働力」にフォーカスした一週間のプログラムを考案しました。
アンケート結果から、日本の若者は輪を乱さないことを重要視する傾向があると分析。
しかし協働力とは周りと合わせることではありません。違う考えでも一緒に仕事をして、結果を出すことができる力です。
サントリーの大事な資源である「天然水の森」に関わる地域課題に取り組むことで協働力を高める、としました。
発表後の講評で、斎藤氏から「自分たちで行ったアンケート結果をしっかり分析し整理できていた」とお褒めの言葉が。
髙橋氏は「水問題に絡めていたけれど、協働力とのつながりがもっとあればさらに良かったです」と話されました。

次の5グループは「揺らぐ世界に揺らがない力を」をコンセプトに、1年間を通して行う研修を考えました。
時代を越えて社会人に求められる力として思考力や主体性、柔軟性が大事と考え、それぞれが身に着くワークを提案。
前期ではクイズなどで知識を養い、中期にそれぞれ気になることを調べる個人ワーク、後期には販売戦略を考えるグループワークを行います。
講評では髙橋氏から「原稿を見ずに話していて事前準備をしっかりしたことが伝わりました」と感心の言葉もありました。
斎藤氏は「アイデアはとても良い。どんなワークがどんな成長につながるのかもう少し考えてみましょう」とアドバイスもいただきました。

社会人基礎力を身に付けるには?

3グループは社会人基礎力をOSとアプリケーションに例え、「基盤となる考えは最新にアップデートし、語学力などのスキルをダウンロードすることが大事」と主張。その上で若者の8割が、挑戦することに苦手意識があることに注目し、意欲を引き出す研修を考えました。
主体性を養う方法として、プレゼンテーションのワークを行い、自分の言葉に責任を持ち行動できる人材を育てます。
髙橋氏は「中間発表から内容を大きく変えて、改善しましたね」と驚いた様子。「社会人基礎力を詳しく分析し理論的でした」と感嘆されました。

続いては4グループです。
社会には「自ら動く人と繋がり価値を生み出す人材」が必要として、まずは自己理解ができる自己診断ツールを導入することを提案。
「探求心」が弱い、「協調性」が苦手など、自分になにが足りないかを把握してからグループワークに臨みます。お互いの強みや弱みを補いあうことで、協調性やリーダーシップなどを育む計画です。
斎藤氏は「方法論をよく考えている。成長支援を長期的にできる研修で良いアイデアだと思います」と語られました。

パラスポーツを研修に活用

次の2グループは、現代社会ではAIが発展していることに注目。
しかしビジネスも根本的には人と人でのやりとりです。AIには真似できない、人に気持ちに寄り添う人間性を育てることが重要と考えました。
考案した研修はなんともユニークな「逆転研修計画」。
上司と部下の立場を入れ替え課題に取り組みます。部下が上司に具体的に指示を出すことで、リーダーシップや言語化能力を身に付けます。上司と部下の相互理解にもつながり、風通しのよい社内になるとしました。
斎藤氏からは「人間性と自ら行動することのつながりに、もっとフォーカスしているとさらに良かった」とコメント。
また、中間発表とがらりと内容を変えてきたことに対して「中間発表より素晴らしくなっている」と頑張りをねぎらいました。

最後は1グループ。
社会人にはリーダーシップや規律性が求められるとして、団体スポーツを取り入れた研修を提案しました。
ゴールボールという視覚障害の方が行うパラスポーツを通し、フェアプレーの精神やルールを守る規律性、積極性を養うと発表しました。
髙橋氏は「研修の中身が全グループのなかで一番詰められていた。実際に、車いすラグビーを行う研修もあります」と感心されていました。

自分の個性に気付き次に活かそう

全グループ発表が終わり、サントリーのお二人から総評をいただきました。
「非常にハードだったと思いますが、まさに『仕事』を体験してもらえたと思います」と髙橋氏。「グループで協力し、適材適所で進めていったと思います。そのなかで自分がうまく出来なかったこと、足りないものを知れるいい機会になったはず。この授業で終わりではなく、得たことや気付いたことを糧にするため一歩踏み出していってください」と語りました。

斎藤氏は「大事なのは結果よりもプロセスです。他の人は自分からどう見えたか、自分は他の人からどう見えたか。自分の個性に気付き、自分がどう成長できたかを大事にしてください」と話しました。
そして二人から「全員が優秀賞です」とアイスクリームのギフト券がプレゼントされると、学生たちから歓声が上がりました。ほっとした表情で笑い合う学生たちは、難しい課題を乗り越えた満足感に満ちていました。

担当教員からのメッセージ

「実践プロジェクトa」は今年で5年目となりました。サントリーホールディングス様には毎年ご支援いただいています。そして、一貫して同じテーマをご提示いただいています。大学生なったばかりの1年生が、社会人に求められているものを調べあげ、サントリーホールディングス様の新人研修を考えるというのはかなりハードルの高い課題ではありますが、この講座が「1年生に対して大学での学び方を学ぶ」という目的があるからです。言い換えれば、この授業で考え、調べ抜いた社会人に求められることを理解し、これからの大学生活を送ることが、素晴らしいキャリア形成に繋がるからです。まさに「主体性講座」と名付けている理由がここにあります。今のレベルと社会人に求められるレベルとのギャップを埋めていく事が大学での真の学びなのです。そして、今年は、初めて併設校の実践女子学園高等学校の3年生も2名加わってくれました。「実践10年教育」の具現化が図れた意義ある講座となりましたことを付け加えさせていただきます、最後に、毎年ご支援いただいているサントリーホールディングス様に心から感謝申し上げます。

2025年8月4日

2025年度「実践キャリアプランニングa」の授業で、文化放送の課題に対し、学生によるプレゼン発表が実施されました。

7月4日(金)と7月11日(金)に「実践キャリアプランニングa」(担当:文学部英文学科 鹿島千穂 専任講師)の授業で、文化放送から提示された課題に対する最終プレゼンテーションが行われました。課題内容は「20秒のラジオCMを考える」。テーマは二つ提示され、「渋谷センター街の子ども食堂」チームは7月4日、「実践女子大学」チームは7月11日に発表を行いました。

学生は、台本を掲載したパワーポイントスライドを使い、発表中に読み上げました。さらに事前準備として提案するラジオCMの企画書を提出しています。同じテーマの全グループの発表が終わった後に、学生間投票で優秀賞を選定。鹿島専任講師は『自分が好きな作品に投票してください』と呼びかけました。さらに、課題発表時に講演していただいた村田氏が企画書を読んで選出した「文化放送賞」も発表されました。

この記事では各テーマで優秀賞と文化放送賞を受賞したグループを紹介します。

「渋谷センター街の子ども食堂」|優秀賞:チームポンデリング

「チームポンデリング」は、子どもをターゲットにしたCMを提案しました。放送時間は学校終了後の夕方17時〜19時を想定。「食の温かさ」と「地域のやさしさ」が伝わる内容です。

【CMコピー】
(探偵ドラマ風のピアノBGMと足音のSE)

探偵「俺は探偵。渋谷区宇田川町ビルディングで目撃された『謎のあたたかいごはん』を追っている…」
子ども「あ、それ?渋谷区こども食堂のごはんだよ!」
(音楽一気に明るく)
探偵「まさか…この優しさ、(間を開けて)無料だと!?」
子ども「事件は『渋谷区子ども食堂』で起きている!みんなで食べるごはん、捜査不要のうまさです!」

CMの主人公は、子どもにも親しみのある“探偵”キャラクター。物語は事件をきっかけに会話で進行し、子どもの視点からワクワクしながら自然と子ども食堂の魅力に触れられる構成になっています。音楽も工夫されており、ミステリアスなBGMから疾走感のあるBGMへと切り替わることで、事件解決の爽快感を演出しています。会話も元気でコミカルにまとめられ、難しい言葉は平易な表現に言い換えるなど、細部まで丁寧に作り込まれていました。「どこで開催されているか」「無料で食事ができる」といった重要な情報もしっかりと押さえられています。

発表後の質疑応答では、鹿島先生から「ヒントになった作品はありましたか?」との問いに、メンバーは「国民的探偵アニメです」と回答。続けて「必要な情報を残し、簡単でキャッチーな言葉でつないでいる。まさに以前の講演の要点を押さえた、子どもにも届く素晴らしいCMだった」と評価が寄せられました。

「渋谷センター街の子ども食堂」|文化放送賞:チームMARRY

文化放送賞を受賞した「チームMARRY」は、子ども食堂を「大学生にとっても身近な場所」として提案しました。ターゲットは大学生で、孤独感を抱える若者に向けたメッセージ性のあるCMに仕上げられています。

【CM案】
(食事中の音声)

男性「好きな色とかってあるんですか?」
女性「うーん、このイチゴみたいな赤が好きかな」
男性「今日の洋服の赤も似合っていますね」
女性「でしょう?だからランドセルも赤なの。お兄ちゃんともっと話したい」

ナレーション「おかわりされたのは、ご飯じゃなくてあなたとの会話でした。出会いじゃないつながりを。渋谷センター街こども食堂」

放送時間は深夜帯(22時〜25時)を想定し、「みんなの孤独をいやす場所」というコンセプトを軸に、学生自身の孤独感と子ども食堂でのサポート活動を丁寧に結びつけました。

CMでは、マッチングアプリの会話を模した演出が印象的です。恋愛のやり取りかと思わせておいて、実は子ども食堂での小学生との会話だったという意外な展開が、音声メディアならではの魅力を引き立てています。また、大学生にとってなじみのあるマッチングアプリという題材を取り入れることで、子ども食堂を“自分ごと”として感じてもらえる工夫も凝らされていました。

発表後、鹿島先生から「スタッフ募集の情報はどこで見つけましたか?」と質問があり、メンバーは「子ども食堂のHPで随時募集されているのを見つけた」と回答。続けて「マッチングアプリの要素を盛り込んだり、オチを用意したりと、多角的に構成が練られたCMだった」と評価が寄せられました。

村田氏からは「音声ならではの特徴を生かして聞く人によい裏切りを演出しつつ、情景やそれぞれのキャラクターが浮かぶようなコピーであり、大変素晴らしい作品だと思います。何よりおかわりされたのはご飯じゃなくて、あなたの会話という言葉がとても心に響き、心が温まりました。子ども食堂の魅力が存分に伝わり、興味を引くとても魅力的な音声CM作品だと思います」とコメントが寄せられました。

〈実践女子大学〉優秀賞:チーム東日本ガールズ

優秀賞を受賞した「チーム東日本ガールズ」は、進路に悩む高校2年生の女子生徒をターゲットに、実践女子大学の魅力を伝えるCMを制作しました。放送時間は、学校の授業が終わる16時30分ごろを想定し、等身大の視点から親近感を引き出す構成になっています。

【CMコピー】

JK1「ねえ最近、#推し活 しかしてないんだけど~(笑)」
JK2「それな?でも私、最近#未来活 始めたかも」
JK1「え、なにそれ(笑)」
JK2「実践女子が、企業と授業とやるんだって。マジで就活前のリハって感じ」
JK1「それガチすぎじゃん…。ってか渋谷だよね?通いたすぎ」
JK2「『映え授業』じゃね?」
JK1「え、なにそれ強!てかそれ未来見えてんじゃん」
ナレーション(女性)「実践女子大学渋谷キャンパス。#推しは未来のわたし」

BGM:渋谷スクランブル交差点のざわめきと信号音のカッコウ(ラジオ内の会話の部分にBGMとして流す)

CMには、未来の実践生となる“JK”たちが登場。実際の高校生に近いテンポ感のある会話と、渋谷の象徴ともいえるスクランブル交差点の環境音をBGMに使うことで、大学の立地の魅力が自然に伝わるよう工夫されていました。また、「PBL授業」といった専門用語も「企業と授業」「就活前のリハ」といった高校生に伝わりやすい言葉に言い換えられ、将来への期待を膨らませる内容になっています。

中でも印象的だったのは、「推し活」から「推しは未来のわたし」へとつなげたコピー。いま夢中になっている自分と、将来の自分を重ね合わせる構成が、進路を考える高校生に前向きな一歩を促していました。さらに、ハッシュタグを効果的に使うことで、SNS感覚で情報が伝わる親しみやすさも演出されています。

発表後の講評では、鹿島先生から「文章を読んだだけではピンと来なかったが、読み上げを聞いて魅力が伝わった。世代間で単語の意味が分からなかったが、それがむしろターゲット世代に刺さるとわかって面白かった」と、リアリティと説得力にあふれる表現が評価されました。

〈実践女子大学〉文化放送賞:チームIデンティティ

文化放送賞に選ばれた「チームIデンティティ」は、女子高生とその保護者の双方をターゲットにしたCMを提案。放送時間は、ちょうど帰宅時間にあたる16時から18時を想定し、親子で耳を傾けたくなるような内容に仕上げました。

【CMコピー】

(SE:ヘアアイロンのジジジ、水道のシャー、メイク道具のカチャカチャ、洗面所の反響音)

実践女子大生A「鏡、渋滞しすぎじゃない?」
実践女子大生B「ほんとそれ~。てかさ、今日、企業連携の授業じゃん。準備した?」
実践女子大生A「うちらさ、ビジュ整えながら、企業170社以上とコラボしてんの、エグくない?」
実践女子大生B「てかもう、実践してるよね、フツーに。」
ナレーション(女性) オシャレも、社会も本気で向き合う。
(ジングル) 女性が社会を変える、世界を変える。 実践女子大学

CMでは、「渋谷キャンパスの魅力」や「建学の精神(女性が社会を変える、世界を変える)」を、日常の大学生活になじませながら紹介。セリフにはリアルなキャンパスライフの様子が盛り込まれ、自分がここで学び、すごすイメージが自然と浮かんでくるよう工夫されています。また、「おしゃれにも社会にも本気で取り組む」という、現代の女子大生像を等身大で描いた点も印象的でした。

社会連携事業を取り上げ、「実社会とつながる実学の場」としての大学の特色にも言及。親世代に対しても安心感や納得感が得られるよう、客観的な数字や取り組みの具体例を織り交ぜながら構成されていました。

質疑応答では、鹿島先生から「ターゲットに保護者も含めた理由は?」という質問があり、「大学選びは本人だけで決められないことも多い。親御さんにも、こどもの“好き”を実践できる環境があることを知ってもらいたかった」との回答がありました。

村田氏からは「実践女子大生の日常を切り取ったストーリー仕立ての映像で、勢いのあるセリフとリアルなやりとりが印象的。軽やかなテンポのなかに、「企業170社とコラボ」というインパクトあるキーワードが盛り込まれ、最後には“おしゃれにも社会にも本気で向き合う”というフレーズでしっかりとメッセージが締めくくられています。日常の延長線にあるパワフルさが、緻密な構成とセンスによって自然に引き出された作品です。実践女子大生の魅力がびしびしと使って伝わってくる作品ということで、選ばせていただきました」とコメントが寄せられました。

授業全体の講評

授業の最後に、村田氏からの総括コメントが紹介されました。

「それぞれのCM作品の設定や言葉選び、セリフの話者のキャラクターや効果音などのクリエイティブをはじめ、CMを届けたいターゲットや目的訴求、ポイント、流す時間に至るまで、最後までよく考えられて工夫されており、大変感心しました。対象についてそれぞれがよく考え、思いを巡らせた様子がよく伝わってきました。渋谷センター街こども食堂の方は、思わず笑顔がこぼれるような心温まるような作品が多く、実践女子大学の方は、まさに生き生きと学ぶ本学の学生の顔が浮かんできて、改めて魅力的な大学であることを再認識しました。ラジオでそのまま流せそうなものも多く、私自身も楽しませていただくとともに刺激を受けました。ぜひこの機会に音声で伝えることや音声を楽しむことに興味を持ってもらえると嬉しいです。貴重な機会と素晴らしい作品をありがとうございました」

担当教員からのメッセージ

学生たちは1ヵ月にわたって「20秒のラジオCM制作」に取り組みました。秒単位の短い時間で「伝わる」作品にするにはどうしたらよいか、アイデアを出し合い、ことばを厳選して完成した作品は、文化放送村田様の「本気度と一生懸命さが伝わってきた」との評価の通り、斬新で完成度の高いものでした。また、企画発表の際にCMのイメージをオーディエンスに伝えるために、SEやBGMを駆使したり、CMコメントをテンポよく読み上げたり、あるいはAIで音声化するグループもあったりと、さまざまな工夫を凝らしていたことにも感心しました。
ラジオのプロである文化放送様が選んだ作品と学生間の投票で選んだ作品が違ったのも、ラジオの訴求層の違いを表しているようで興味深い点だと感じました。この経験を通して、学生たちが音声表現の奥深さや面白さに触れられたことを嬉しく思います。お力添えいただいた文化放送様に心より感謝申し上げます。

2025年7月22日

 「キャリアデザイン」の授業で立教大学法学部石川文夫客員教授との特別コラボ授業が行われました。 

6月3日(火)に「キャリアデザイン」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で、立教大学法学部石川文夫客員教授との特別コラボセッションが行われました。「ロールモデルから考えるキャリアデザイン」と題された今回の特別講義は、石川教授と縁が深く、独自のキャリアを歩まれている女性ゲストを三名お招きし、それぞれのキャリアや価値観を振り返る講義を行いました。授業には石川教授のゼミから立教大学の学生も参加。特別編成で行われた講義とあって、学生たちも講師の話に真剣に耳を傾けていました。

石川教授が、深澤教授のインタビューが掲載された新聞記事を読み、連絡をとったことがきっかけでコラボ授業の運びとなった今回の授業。ゲストスピーカーは天谷 暁子氏、関口 郷子氏、高柳 真由子氏の三名です。

天谷 暁子氏の講演

富士通の人材採用センターに勤務する天谷暁子氏は、理系の大学に通いながら大学1年で学生結婚、大学院では妊娠・出産を経験。出産時期と就職活動が重なるという状況の中で富士通に応募し、事情を正直に伝えたところ「出産後にぜひ受けてください」と温かく対応された経験を語りました。当時はダイバーシティが今ほど浸透していなかった時代にもかかわらず、面接で「あなたのような人が必要です」と声をかけられたことに感激し、「今も自分の原点として大切にしている」と振り返ります。

富士通に入社後は法務・知的財産権本部から知的財産研究所への異動を経て、海外調査や報告業務にも携わり、さらに東京オリンピック・パラリンピック組織委員会への出向という貴重な経験も。帰任後は企業スポーツ推進室で社会貢献活動やアスリート支援に携わり、現在は主に新卒採用を担当しています。天谷氏はまた、プロスキーヤーとしてカナダでトップ選手たちと共にトレーニングを積んだ経歴も持ち、「スポーツを通じて学んだチームワークや対話力は、今の仕事にも活きている」と語りました。多様なフィールドでの経験を通じて、キャリアを自分の言葉で語る意義を強く実感しているといいます。

関口 郷子氏 の講演

関口郷子氏は、アナウンサーとして長年活動しながら、多彩なキャリアを切り拓いてきた実践者です。講演の冒頭では「質問しにくくても、ぜひ声をあげてほしい」と学生たちに呼びかけ、会場をぱっと明るい空気に染めました。関口氏は長野県飯田市の出身。山々に囲まれた自然の中で育った幼少期を振り返り、「やまびこで返ってくる自分の声が楽しかった。『声がいいね』と言われたことがアナウンサーを志すきっかけになった」と語りました。

大学在学中に地元局のアナウンサー試験に合格し、その後上京。世界各地を飛び回る取材生活の中、アラスカの取材が転機となったといいます。夜になるとオーロラが空を覆う現地で、-60度の厳しい自然の中で生きる人たちと共に生活を送る日々。「毎日生きててよかったと思う経験をした」と話し、「自分のために生きるスイッチが入った」と振り返りました。

38歳のとき、「本業+もう一つのキャリア」に挑戦する“パラレルキャリア”の考え方に出会い、コーチングの世界へ。どのようなパラレルキャリアを築こうか悩んでいた時期、友人へ話を聞いている中でコーチングという分野の存在を知ったといいます。興味を持った関口氏は、さらに理解を深めるため、実際にコーチングを行っている企業を自ら訪問。直接話を聞くなど、積極的に行動する姿勢が印象的でした。

さらには還暦を機に地元にリトリート施設「千代和らぎの郷®」を開設。開設のきっかけは、「世界中から人が集まるタイのリトリート施設に行ったとき、リラックスして素に戻ることができた。これって地元と同じじゃんと気づいて、自分も同じ環境を提供したいと思った」ことと話します。訪れた人が目標や夢を山に向かって叫ぶことが恒例行事となっているそうで、「皆さん、帰ってから驚くほど目標を達成している。言語化って大切です」と紹介しました。

最後に行われたワークは「今の自分が好きなことと、7歳の自分が好きだったことをかく」という内容。幼少期のやまびこがアナウンサーのキャリアにつながっている関口氏は、学生に「幼少期に夢中になったことは今の自分につながっている」と伝え、「無邪気さを思い出すことが、自分らしく生きるヒントになる」と締めくくりました。

高柳真由子氏 の講演

法務部門で唯一の女性として活躍する高柳氏は、車載通信機器、半導体検査治具、医療機器の製造販売・精密加工を行う企業で、契約書作成や紛争対応など、多岐にわたる業務を担当しています。高柳氏は大学時代は司法試験合格を目指すも、合格率3%の壁に心が折れ、のどに食事も通らないほどの気持ちの落ち込みを経験されました。しかし、支えてくれた家族の存在が大きな転機となり、最終的には別の形で法律に関わる道を選択しました

英会話講師や弁護士補助といった異なるフィールドを経て、企業の法務部へと転職した高柳氏。異文化や海外の価値観と向き合いながら、未経験の分野にも挑戦するなかで「性格がガラッと変わった」と振り返ります。「教えてもらう側から、提案できる側に変わると、仕事が本当に楽しくなった」と語り、日々の積み重ねが自信につながったと話しました。

また、高柳氏のプライベートも印象的です。長年続けるクラシックピアノに加え、ジャズピアノ、ジョギング、水泳、ピラティス、歌と多くの趣味を持ち、3匹の愛犬との生活も大切にしています。「クラシックは譜面通りだけど、ジャズは即興。人生も自分の解釈次第で変えられる」と話し、学生に向けては「自分を応援できる人でいてほしい」とエールを送りました。講演を通じて、仕事も人生も“自分のストーリー”として語れる強さとしなやかさを教えてくれました。

質疑応答

講演の後には、学生との質疑応答の時間が設けられました。

「変化が怖いと思い、慎重になってしまう。変化に対して、どのような気持ちで向き合っていけばよいか。心構えを聞きたい」という質問には関口氏が回答。「『変化が怖いと思う』と、今の自分について言葉にできることはすごいと思います」と切り出し、「準備ができる変化に対しては、何に怖がっているか自分に『なんで?』と問いかけてみてください。マインドなのか、行動なのか。理由がわかると解決の行動に移せる。一つ一つ原因をつぶしていく準備が、9割位占めていると思います。終わった後に失敗しても、完璧なんて無理だからそれまでにできる範囲の努力をして『これはできたな』と思える。そういうことが大切なのかなと思っています」と回答しました。

立教の学生から高柳氏に「『英語が話せることだけではなく、それで何ができるかが大切』という言葉に共感した。どうやって『何ができるか』を探せばいいか」と質問。「法律関係で海外の方と交渉する必要があったため、ビジネス英語を学んだ。海外の方と関わる必要がある仕事に携わると、英語は自然と求められるもの。だからこそ、“英語を使う仕事”を探すよりも、“自分がやりたいこと”から逆算して考えてみてはどうでしょうか」と、ご自身の経験に基づいた回答をされました。

担当教員からのメッセージ

日本経済新聞に掲載された私の授業のことがきっかけでご縁が生まれた石川先生が、社会で大活躍されている3人の女性を連れて本学渋谷キャンパスにお越し下さいました。

それぞれが輝く3人のロールモデルの方のお話しに、学生も引き込まれていきました。今回は、石川先生の下で学ぶ立教大学の学生さんもジョインされ、立教大学×実践女子大学というコラボも実現しました。ご支援いただきました石川先生には、この場を借りて心から感謝申し上げます。

2025年7月7日

2025年度「キャリアデザイン」にてオリエンタルランドさんから課題が発表されました。

6月17日(火)にキャリアデザイン(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、株式会社オリエンタルランド(以下オリエンタルランド)から横山政司氏を招き、課題について共有が行われました。学生が履修決定の際に提出した履歴書に「このコラボを楽しみにしていました」といった声が多く記載されていたことが深澤先生から共有があり、今現在もキャストとして働く学生が授業受講生の中に2人いるなど、学生からの期待値と意欲の高さがうかがうことができる回となりました。

課題についてお話しいただいた方は、コンテンツ開発推進部長の横山政司氏。初めにアイスブレイクとしてディズニーにまつわるクイズを楽しんだ後、横山さんによる自己紹介と、これまで歩んできたキャリアについてのお話がありました。

課題発表の前に

オリエンタルランドに入社するきっかけは大学時代に入っていた運動サークルでの経験で、「自分の企画で多くの人を笑顔にしたいと思った」ことだと話しました。入社後、キャリアのスタートは「SMTの時間帯責任者」だったそう。SMTはアトラクション略称で、学生たちは馴染みのない文字列に少し戸惑った様子でしたが、「スペースマウンテン」と正式名称の説明を聞いてワッと納得の声が上がりました。明るくテンポよく、ユーモアを交えながら話は続きました。

オリエンタルランドについて

オリエンタルランドの創業は1960年。創業の背景に、高度経済成長期の公害問題があったことを説明しました。また、オリエンタルランドという企業名は「東洋一のレジャーランドをつくる」ところからきているそうで、話は東京ディズニーランド開園にいたるまでの経緯に移ります。浦安にレジャーランドの設立が決まった背景として、公害問題による水質悪化で漁業が行えなくなり、浦安の海が埋立地になる計画が浮上したことがありました。

ディズニー誘致のきっかけは、創業者がアメリカのディズニーランドを視察した際、『日本の子どもたちにも見せたい』と強く感じたことだったと述べました。「東洋一のレジャーランド」が「ディズニーランド」であることの関係性がここで生まれたといいます。海の埋め立てに際して漁業権放棄の補償交渉が終了した年が1964年。同時期に、本格的なディズニー社との交渉が始まりました。契約の締結は1979年。「とにかく本物を」という理念のもと建設が始まり、1983年に東京ディズニーランドが開園しました。その後、1996年に新エリアオープン、2001年に東京ディズニーシーオープン、2013年に年間来園場数3,000万人の達成、2020年にコロナで史上初の4カ月閉園など、歩んできた歴史を紹介しました。

また、企業使命が「自由でみずみずしい発想を原動力に、素晴らしい夢と感動、ひととしての喜び、そしてやすらぎを提供します」であること、パークでゲストに提供しているものが「HAPPINESS」であることを紹介しました。「HAPPINESS」は、わくわくや感動、心の底から楽しむことなど、ポジティブなエネルギーであることを、CMの動画を使って説明。接客やパーク内の体験を通じて提供しているものを明確にしました。

課題の発表

学生が取り組む課題の発表の前に、前提条件として現在オリエンタルランドが抱えるビジネスの課題点について共有されました。それは、「人口減少の中、どのようにして来園場者・客単価を増やすか」。ビジネスモデルの説明と共に、どうしてそれが課題であるか細かく説明されました。一度軽いグループワークと意見の発表を交え、横山氏がピックアップした改善策は「リピータを増やす・客単価をあげる・年齢や環境の変化による離脱者を減らす」の三点。これらを達成する手段として「ファン化の促進が必要」とし、東京ディズニーリゾートのファンクラブである「ファンダフルディズニー」の紹介がありました。年会費や入会特典を説明したうえで「ファンクラブ会員はそうではない客と比較して、客単価が高い」一方でと「ファンクラブ会員の半分は継続歴5年以上であること」を述べた上で「入会者の過半数が40代以上」という現状の紹介がありました。

ここで課題が発表されます。スライドに映し出されたミッションは「あなたは、コンテンツ開発推進部に配属されたオリエンタルランドの新入社員です。人口減少社会でハピネスを提供し続けるために、Z世代のファンダフルディズニー会員を獲得する施策を提案してください」。続いて、取り組みにあたってのポイントの説明がありました。それは「原因の仮説を立てること」「Z世代のとくにどのような層をメインターゲットにするか決め、どうしてそれが会員獲得につながるか根拠を明示すること」そして「前述の二点が、施策内容とつながっていること」。さらに「年会費を下げる以外の切り口にすること」「提案する策が会員獲得につながる根拠を示すこと」。課題の構成や評価につながる重要な事柄の発表に、学生たちは真剣にメモを取ります。

横山氏は続けて、「コンテンツ開発推進部のメンバーが守るべきもの」を示したスライドをスクリーンに投影。そこには、普段仕事で大事にしていることが書かれており「課題を進めるうえでちょっと意識してもらえれば」と言葉をおいて、内容の解説をします。大切にしていることは「リサーチ」「リスペクト」「レビュー」の3点。グループで企画を進めるうえで、「互いにリスペクトすることを忘れず、ターゲットからもリスペクトされるような提案をする。ターゲットを尊重することを忘れないで提案内容を考えると、いいアウトプットが出せる」「今回はレビューまではいかないけれど、振り返りをしっかりすることは大切」と述べ、「とりわけリサーチについて、顧客をしっかりと見ることが大切。ウェブなどに掲載されている調査結果はすぐにとれるけど、それは誰にでもできること。ぜひ、皆さんならではの根拠を示してもらいたい」と学生ならではの視点に期待を寄せました。

授業の最後は早速グループワークでアイディア出しが行われました。横山氏は「課題のポイントにあった『調査結果が施策内容とつながっていること』が重要。施策が何に結びついていくのかを意識しながら、今後のワークに取り組んでほしい」とアドバイス。

学生たちは二週間後に横山氏から中間フィードバックをいただき、7月16日に控える最終プレゼンテーションに向けて準備を進めていきます。

担当教員からのメッセージ

今年も、学生にとって極めて関心の高いオリエンタルランド社との連携授業がスタートしました。本年度も昨年同様のテーマをいただきました。身近な企業からのお題ですが、その難易度は、昨年も実証済みです。
横山さんには、中間のフィードバックを含めて、7月8日のプレゼンテーションセッションまでサポートいただきます。学生の取り組みに期待したいと思います。

2025年7月3日

「国際理解とキャリア形成」の授業で五輪メダリストの岡崎朋美氏をお招きしスポーツニッポン新聞社との特別コラボが行われました。

6月24日(火)に「国際理解とキャリア形成」(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)の授業で、スポーツニッポン新聞社との特別コラボセッションが行われました。スペシャルゲストは元スピードスケート選手でありオリンピックメダリストの岡崎朋美氏。藤山健二編集委員との対談という形で、学生たちの前で講演を行って下さいました。世界の第一線で活躍された岡崎氏の貴重なお話に、学生たちも頷いたりメモを取ったりしながら真剣に耳を傾けていました。

対談の初めに

藤山氏はまず、岡崎氏が学生と同じ年齢だった頃の話題を切り出しました。岡崎氏は次のように語ります。「18歳で実業団に入ったのですが、当時は実力がなく、周囲のレベルについていけませんでした。3年間がんばって成果がでなければ、その先の将来を考えようと思っていたんです。3年目の頃にオリンピックが現実味を帯び始め、翌年の選考会で出場を決めました。それが22歳の時でした」

藤山氏は続けて、岡崎氏の経歴と実績を簡単に紹介しました。「冬季オリンピックに5大会連続出場。日本のウィンタースポーツ界を代表するレジェンドです。長野大会では、500mで銅メダル。女子短距離スピードスケートで初めてメダルを獲得し、その後のオリンピックでは日本選手団の団長や旗手も務めました。本当に大活躍した選手です」以降、対談は岡崎氏のこれまでの歩みを振り返る形で進みます。

岡崎氏の学生時代

学生時代には大会の受賞歴がほとんどなかったという岡崎氏。北海道出身で、スケートは幼いころから身近な存在であったものの「スポーツ万能だったが、スケートだけはうまくいかなかった」といいます。高校は、道内の強豪校ではなく、女子校を選んでスケート部に入部しました。男女合同で練習する学校に比べ、練習内容に限界があったと感じていたそうです。「他校の練習風景を見て、自分もああいう練習をすればもっと伸びるのではと思っていました」と、当時を振り返ります。

実業団入団

入団のきっかけは、実業団の監督が偶然リンクを訪れていたことでした。さまざまな高校の生徒が同じリンクで練習している中で、岡崎氏のスタート100mの速さが監督の目に留まりました。「当時の体格の良さも含めて可能性を感じてもらったんだと思います」と話しました。

入団後は、富士山のふもとの標高の高い場所でのトレーニングに環境の変化が大きく、慣れるまでに1〜2年かかったと話しました。さらに、オリンピック出場者もいる実力あるチームでの練習はレベルが高く、意識やメンタル面の重要性も学んだといいます。最初のオリンピック選考会については、こう振り返ります。「ようやく環境に慣れてきた頃で、オリンピックを目指すというより、先輩たちに少しでも近づきたいと思っていました。才能がないなら辞めようという気持ちで、全力を出し切れば結果に関係なく納得できると思い、満足した状態になろうととことん練習に取り組みました。」その結果、1994年のリレハンメルオリンピックに出場が決まりました。

オリンピック出場

初めて出場した1994年リレハンメルオリンピックは、14位入賞という結果で終わりました。自己ベストを更新できたことに手ごたえを感じ、「一度出られれば十分かなと思っていましたが、会場で他の選手たちの姿を見て、“もっとやりたい”と感じました」と話しました。次のオリンピックは日本開催の長野大会。「日本で五輪が行われるのは、自分の競技人生の中ではもうないかもしれない。そして日本という慣れ親しんだ環境で行われること、日本を応援してくれる人も多いことはモチベーションにつながりました。そこからやらされる練習から、やる練習に変わりました」と語ります。

1998年長野オリンピックでは、短距離で銅メダルを獲得。二日間にわたるレース形式で、一日目が終わった時点で緊張のあまり眠れなかったといいます。「選手村にいると緊張してしまうので、あえて会場に行きました。五輪マークが目に入るとワクワクしてきて、あとはスタートラインに立つだけ、という気持ちでした」大会直前にスケートシューズの規定が変わり、新しい靴に苦労したそうですが、「スタートしたら結果は決まっていると思っていた」「仕上がりに不安もありましたが、結果が出てよかった」と振り返り、当時の銅メダルを取り出し、学生に手渡して見せました。

けがのお話

藤山氏が「長野で一区切りと思わなかったか」と尋ねると、「新しい靴にも慣れてきて、まだタイムを縮められると思った。世界記録と自己ベストに2秒差があって、追いつきたかった」と語りました。しかしその約1年後、腰を痛め手術を受けることに。シーズン最後の大会の朝、起き上がれないほどの痛みに襲われながらも、注射でなんとか出場したといいます。藤山氏が「体にメスを入れるリスクをどう考えたか」と問うと、「次のオリンピックを目指していたし、手術して復帰した前例があまりなかったから、自分が最初になろうと思った。誰かがやらないと前に進まないこともあるから」と、力強く答えました。藤山氏は「どこまでもポジティブにとらえるんですね」と驚きの表情を見せました。

結婚・出産とアスリートのキャリア

2002年ソルトレイク、2006年トリノと五輪出場を重ねた岡崎氏は、2007年に結婚。当時、夫は東京勤務、岡崎氏は練習拠点に残り別居生活をしていたそうです。2010年に出産。その後も現役を続ける決断をしました。「当時は出産したら引退、という選手が多く、託児所もなく、相談できる人もいませんでした」「でも、一般の人も仕事と育児を両立している。形は違っても、私も挑戦してみようと思いました」と話し、手術のエピソードにもあった岡崎氏のチャレンジ精神がここにも反映されていることがわかりました。さらに「練習中に電話に出られないので、保育園の緊急連絡先は監督だった」というリアリティのあるエピソードに、学生は岡崎氏の苦労を想像しつつもくすっと笑うリアクションをしていました。

妊娠・出産後の体の変化については、「子どものために母乳育児をしていたら、自分の栄養が足りなくなって。初めて“食べても追いつかない”という経験をしました。ホルモンの影響も大きくて、筋肉がつきづらかった」と実感を語りました。それでも、「自分の経験が次の世代のお母さんたちの参考になると思って、いろいろ勉強しました」「子育てと競技を両立したことは、手探りでしたが全く後悔していません」と語ります。

対談の最後に

引退については、「もう無理だな、と思って案外すんなり決めました。振り返れば悔いはありません。私は本当にラッキーな人間で、たくさんの人に支えられました」と話しました。最後に、学生へのメッセージとしてこう語ります。「“この人いやだな”と思う人がいても、その人のために生きてるわけじゃない。自分のために時間を使ってください」「他人と比べることもあるけど、自分の目標に集中して進んでいってほしい。迷ったら相談して、行き詰まったら一度リセットして、そこからまた立ち上がればいいんです」

そして、こう締めくくりました。

「うまくいかなかった経験も、後々生きてくることがある。どんどんチャレンジして、自分の糧にしていってください。私も、これからもチャレンジを続けます」

質疑応答

対談の後に、学生からの質疑応答の時間が設けられました。

「リフレッシュ方法は?」という質問には「今はウィンドウショッピングやツーリング、ドライブなど体を動かすことをしています。現役時代はなかなか時間がなかったので、温泉に行ったりマッサージを受けたりしていました」と回答。「試合前に大切にしていたこととは?」という質問には「メンタル面でいうと『どうしようか迷わない。やるべきことをやる。』ということです。スタートラインに立つときにはもう結果は決まっている。そこで悪い癖が出るのであれば、出さないようにする。マイナスな考えは、うまくいくはずのことがうまくいかなくなってしまう原因になる。」と話し、「もちろん、練習不足だったなとか、結果がうまくいかなかったなと思うときもあります。でも、その原因を自分が理解していれば対処することができる。だめだったら次の方法に行こうと思える」と、勝負の瞬間に迷わないよう、事前準備で淡々と前に進み続ける行動方針を話しました。「応援される人はどのような人だと思いますか?」という質問には「一生懸命頑張っている人。好きなものに一心不乱に打ち込んでいる人は、応援したくなります」といい、「笑顔も大事。無理して笑う必要はないけど、素直な気持ちを出すことは大切」と続けました。その後、授業時間いっぱいまで質疑応答が続き、学生にとっても、学びの多い時間となりました。

担当教員からのメッセージ

国際理解とキャリア形成の授業においては、2018年からご支援をいただいているスポーツニッポン
新聞社様、今年のテーマを冬季五輪に置いていただいたこともあり、今年のスペシャルゲストは
スピードスケート日本人女子短距離で初のメダリストになられた岡崎朋美選手にお越しいただき
ました。
勿論、アスリートとしてはレジェンドである岡崎さんですが、その厳しい競技生活からは
想像がつかないほど、優しいお人柄を感じながらの、藤山記者との対談が続きました。
今なお、スピードスケートの世界で活躍を続ける岡崎さんから、そのポジティブ思考と、
諦めないことの大切さなど、本当に多くのことを学ばせていただきました。
岡崎朋美様と藤山健二様に、この場を借りて心から感謝申し上げたいと思います。

2025年6月26日

就活に役立つ留学!「国際理解とキャリア形成」の授業でアンジェラス留学の中根なゆた氏の講演が行われました。

6月16日(火)、国際理解とキャリア形成(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、アンジェラス留学の中根なゆたさんを講師に迎え、「就職に役立つ留学」をテーマとした講演が行われました。アンジェラス留学が取り扱っている留学の行先やプログラム内容などの紹介のほか、実際に留学へ行った学生の体験談発表や留学先現地との生中継インタビューなど、留学のリアルに触れられる講演でした。

留学について知ろう

中根さんはまず、「そもそも留学とは?」という基本的な問いから話をスタート。留学に対してよく聞かれる「怖い・高い・難しそう」といった不安について言及し、「この時間で留学について知らないことを知っていただいて、留学を少しでも身近に感じてもらう。そして、留学に行ったことで得られるインセンティブを知っていただく。その中に就職活動に役立つものがあるはず」と話しました。

「留学と旅行、一週間の滞在を想定した場合、実は値段がそんなに変わりません。留学は『現地で学校に行くこと、生活の体験をすること』。留学をすることで良いことはいっぱいあるけれど、その中の一つに『不自由な体験をすること』があると思います」と話しました。

自身の経験も踏まえ、「大学在学中にフランスに留学し、生活文化の違いによる不自由さを経験したことで、自分の価値観が決まり、就職活動の軸となりました。視野も気持ちの持ちようも広がりました」さらに、「大学入学時、資生堂入社時、そして入社後のフランス出張など、人生の節目で留学経験に助けられてきました」と、留学の価値を具体的に伝えました。

留学経験者のお話

続いて、実際にカナダで1年間の留学を経験した、現代生活学科4年生の村上遥香さんが体験談を発表しました。村上さんが参加したのは、語学学習と専門プログラム、そして現地での就労が一体となった「Co-op留学」です。「最初の三か月間で英語を勉強し、その後はカスタマーサービスに関する専門プログラムを英語で受講しました。授業ではカナダの就職活動についても学びました」と説明。プログラム終了後は一カ月のバケーションを経て、空港の免税店での就労を経験したと話しました。

さらに村上さんは、現地で参加した「キャリアフォーラム」という就職イベントにも言及。海外経験者を対象としたこのイベントでは、短期間で企業の選考が進む仕組みになっており、日本国内外の企業が参加しているといいます。「日本にいながら海外と日本をつなぐ仕事をしたい」という思いから、村上さんは主に日本支部の採用にエントリーしたそうです。

体験談の中盤には、免税店での就労経験をもとに、文化の違いに関するクイズも出題されました。「カナダと聞くと移民が多い国という印象があると思います。実際にそうで、免税店で働いているときには、国内の方以外にも海外の旅行客の方も多く接客し、国籍や文化の違いによってお客様の振る舞いや求めているものが全く違うことを肌で感じました」と話し、「皆さんが想像できる範囲で構わないので、どのような違いが具体的にあるでしょうか」と学生に問いかけました。

グループワークののち、学生からは「ドラマで見たヨーロッパのショッピングの場面では、お客さんとたくさん会話しながら商品を選んでいた。コミュニケーションが大事なのでは」「国によってチップ文化の有無もあるのでは」という回答がありました。

村上さんは「まさにその通り」とうなずき、「中国のお客様は価格を気にされる方が多く、韓国籍やフィリピン籍の方は日本人と似ていて、優柔不断な方が多い印象。だからこそ、的確な情報を提供することを意識していた」と説明。「メキシコ国籍のお客様とは、商品に関係ない雑談が多かったりと、接客スタイルも工夫が必要でした」と、国ごとの違いを生かした対応を語りました。

最後に、現地での接客を英語で再現するデモンストレーションも披露。自然な英語表現と立ち居振る舞いに、留学で得た実力が垣間見えました。

留学先現地と生中継!

講演の後半では、海外インターンシップ型の留学プログラムも紹介され、現地とオンラインで中継をつないだ“リアルな声”が届けられました。「大人の職業体験」と銘打って紹介された留学プランは、ホテルで働きながら実践的な英語を学ぶというもの。実施地はフィリピンのセブ島にある、語学学校が敷地内に併設されたリゾート地の三ツ星ホテルです。四週間の滞在期間中、ホテルでホスピタリティを学びながら、英語を習得していきます。現地ホテルの従業員と語学学校の先生から手厚いサポートを受けながら、滞在期間で合計四種類の業務を経験できるプログラムです。

現地スタッフの鈴木さんとズームでつながり、インタビューが始まりました。インタビューに答えてくれた方は、実際にプログラムに参加しているありささん。渋谷からセブ島へ、質疑応答が始まります。

「実際に参加してみてどうでしたか?英語の生活に慣れるのに、どのくらいの時間がかかりましたか?」という質問に「インターン以外にも、英語のクラスが充実していて面接の練習やプレゼンの勉強をしています。英語は難しいけど、実践的な英語を学べると思います。現地の生活には一週間ほどで慣れました。語学学校なので、日本人の方も多く思っていたよりも簡単に友達ができました。最初はびっくりすることが多いけど、一週間くらいで慣れて楽しくなってくると思います」とコメント。学生からも質問を投げかけました。「日本国内のホテルでもインターンができたと思いますが、フィリピンのセブ島を選んだ理由は何ですか?」との問いに、ありささんは「英語でインターンができることが一番の理由です。スタッフの人や先生と会話するときにすべて英語なので、英語を実践できる環境がいいなとおもいました」と回答しました。インタビューの最後には、現地の語学学校の先生も画面に登場。実際の環境や経験できる内容を直接知ることができる貴重な機会となりました。

今回の講演を通じて、学生たちは留学が語学力の習得だけではなく、自分の経験を広げることによってキャリアへの意識につながるという、新たな視点を得ることができたようです。将来を見据え、自分にとって意味のある留学とは何かを考えるきっかけとなる、貴重な機会となりました。

担当教員からのメッセージ

私が株式会社資生堂の人事部で採用の責任者であった時に、中根さんと出会いました。その後、中根さんが父上の会社に転職された後は、毎年ゲストとしてお越しいただき、留学を中心にキャリア形成のお話しをしていただいています。親身に相談に乗っていただくことがきっかけで、中根さんにお世話になって海外留学に出かけた学生は、約60人を数えます。長いご縁に本当に感謝です。
この国際理解とキャリア形成の授業には、特に留学や海外での業務に夢を持つ学生も多く、中根さんのお話しには、とても関心深く授業に参加してくれています。今年もセブ島とオンラインで結んでいただいたり、中根さんにお世話になって留学に行かれた現4年生の村上さんの体験談まで、盛りだくさんの内容となりました。様々な準備をして下さった中根さんに心から感謝申し上げます。

2025年6月25日

2025年度「実践プロジェクトa」にてサントリーホールディングス株式会社から課題の発表がありました。

6月13日(金)に実践プロジェクトa(担当:文学部国文学科深澤晶久教授)にて、サントリーホールディングス株式会社(以下サントリー)から髙橋誠二郎氏を招き、課題の共有が行われました。実践プロジェクトaでは全14回の授業を前半・後半に7回ずつ分け、それぞれの期間で異なる企業を迎え、企業から提示される課題に対し学生がグループワークを重ねて企画を立案・発表し、それを企業が評価するという、PBL(Project Based Learning)形式のコラボ授業を展開しています。サントリーは後半の連携企業として参加しています。前半で得た経験を生かし、前半の経験を生かし、最終プレゼンテーションに向けて、準備を進めていきます。

今回講話していただいた方は、人財戦略本部の髙橋誠二郎氏です。サントリーに関する三択クイズが3問出題されたあと、課題の発表が行われました。

課題発表!

今回の課題は「サントリー社員として、サントリーの新人研修を考案すること」。具体的な課題として「会社を取り巻く環境を踏まえ、企業人・社会人に求められているものは何か、結論を発表してください」「それをふまえ、これからサントリーに入社してくる社員に対する具体的な研修計画を提案してください」の2点が提示されました。続けて、課題を考えていくステップとして「ニーズの把握」「ニーズの背景を探り本質的な課題を考察する」「具体的な研修計画を提案する」という流れが示されました。

会社を知ろう

サントリーは、総合食品メーカーとして、清涼飲料水や酒類をはじめ、サプリメントなどの健康食品、外食、化粧品など、多岐にわたる事業を展開しています。取り上げられた商品名や店舗名は、学生にとってもなじみ深く、企業の認知度の高さがうかがえました。現在では売上の約半分を海外が占めており、世界に265社、約4万人の従業員を抱えるグローバル企業でもあります。

サントリーについて、髙橋氏は「挑戦し続ける企業」と紹介。これは創業者の想いが受け継がれているといい、話は社員が共有する価値観について移ります。とくに「やってみなはれ」と「利益三分主義」について詳しい説明がされました。

「やってみなはれ」とは、新しい価値の創造に挑戦することを意味し、創業者が日本で洋酒文化を築いたエピソードが紹介されました。さらに、競合他社がすでにビール事業に力を入れていた時期に新たに参入した経緯にも触れ、未知の市場への挑戦や、失敗を恐れない姿勢が大切にされていることが語られました。海外展開もまた、この精神のもとで行われているといいます。

「利益三分主義」は、事業で得た利益は自社の再投資にとどまらず、取引先や社会にも利益を還元していく、という考え方です。実際にサントリーは、コンサートホールや美術館、社会福祉法人の運営、水育という森林保護に関する学校教育やラベルレスデザインの推進などの環境活動など、さまざまな社会貢献活動を行っています。

最後に、髙橋氏はサントリーの人材育成方針についても紹介しました。サントリーの人財戦略本部では「人本主義」を重視しており、個人が「どうありたいか」を尊重し、その実現の場として会社があるという考えを持っています。短期的に人材の価値を判断せず、長期的な視点で人を育てること、そして「変化をチャンスに変え、チャンスを挑戦につなげられる人」が求められていることが語られました。

また、「成果を出して自分を磨いた人が、夢を追い、挑戦できる」制度が整っていることも紹介されました。実際に、社内公募制度を通じて、自ら手を挙げる形式の研修や海外チャレンジ、グローバルチャレンジといった多様な機会が提供されています。スライドには「目指す社員像」が示され、髙橋氏の講話は締めくくられました。

最後に

髙橋氏の講話の後、学生たちは早速グループワークに取りかかりました。斎藤氏からは「課題検討のステップから外れないように。行き詰まったときこそ、スライドに戻って立ち返ってください」とのアドバイスがありました。髙橋氏や斎藤氏に直接質問しながら、各グループで課題の方向性を細かく議論していく様子が見られました。

最終プレゼンテーションは7月11日に実施予定です。学生たちはまず、6月27日に予定されている中間発表に向けて、グループワークを進めていきます。

担当教員からのメッセージ

本授業について、サントリーホールディングス様にご支援いただくのは5回目となります。サントリーホールディングス様からのお題は、常に同じ内容をいただいています。
「大学での学び方を学ぶ」という本講座の狙いを実現する大切なテーマだからです。言い換えれば、このお題を通して、今社会は、どのような人材を求めているのか、そしてサントリー様ではどのような人材を育成しようとしているのかを考えることになりますが、このことを議論することは、1年生にとっては、ここからの4年間何を学ぶべきかを考えることに繋がるのです。果敢に挑戦してくれることを期待しています。この場を借りて、サントリーホールディングス様の斎藤様、髙橋様に心から感謝申し上げます。

※本講座は、一般社団法人フューチャー・スキルズプロジェクト研究会との連携となります。

2025年6月16日

2025年度「実践キャリアプランニング」の授業で文化放送から課題が発表されました

6月6日(金)に実践キャリアプランニング(担当:文学部英文学科 鹿島千穂 専任講師)にて、株式会社文化放送様とのコラボ授業が行われました。この授業では、「人生100年時代」を見据えたキャリア形成の一環として、企業との連携による疑似ビジネス体験を取り入れています。実社会に近い環境で課題に取り組むことで、学生が自らの生き方や働き方について考え、将来に向けた視点を養うことを目的としています。今回提示された文化放送からの課題をもとに、学生たちがグループで協力しながら疑似ビジネス体験に挑戦。授業内では、各グループが考えたアイデアをプレゼンテーション形式で発表します

課題発表に先駆けて

今回講演していただいたのは、文化放送の村田さん。「ラジオ・音声メディアの特性と伝え方」と題し、ラジオと音声メディアの特性やそれに基づいた伝え方のポイントをお話しいただきました。

冒頭では、文化放送についての紹介からスタート。1952年に開局した歴史あるラジオ局であり、関東一都六県に電波を届けています。時間帯ごとに変わる聴取者層に向けて、多様なジャンルの番組を放送しているとのことです。

特に、アニメ・ゲーム・声優関連番組が多い、アイドル番組に強い、プロ野球・大学駅伝中継にも注力といった特色が紹介されました。さらに、自社プラットフォーム「クローバー」での配信、落語のサブスクサービスやイベント企画、声優アワード、養成学校の運営など、ラジオ配信にとどまらない幅広い事業展開も紹介されました。

ラジオ・音声メディアの特徴とは?

村田さんは、ラジオが移動中や作業中に「ながら聞き」ができる身近なメディアである点を強調。さらに、スマホアプリ「radiko」の登場やワイヤレスイヤホンやスマートスピーカーの普及により、ラジオのリスナー数は増加傾向にあること、ポッドキャストの利用も若年層を中心に広がっていることを紹介しました。

音声メディアの特性としては、リスナーの行動を促す力があること、映像に比べて情報が少ない分、聞き手の「想像力」で補完されること、パーソナリティへの親近感や信頼感が生まれやすく、コミュニティのようなつながりが生まれることが挙げられました。

例として、野球の実況中継では「見えないものを言葉から想像する」体験があり、聞き手と送り手の“想像”が合わさって初めて情報が成立すると説明。また、村田さんが制作したラジオドキュメンタリーを例に、音声には情報の真偽にかかわらず人の心を動かす力があるとも語りました。さらに、イェール大学の実験結果を引用し、音声のみのコンテンツが情報理解に有効であることも紹介。「音声コンテンツとは、送り手と聞き手による共同作業である」と強調しました。

音声で伝える工夫

音声メディアでは、 効果音の順番や種類、言葉の選び方や話し方など、細かい部分が情報の伝わり方に大きな影響を与えるといいます。

情報があふれる現代では、「共感できる情報や自分に関係のある情報しか届かない」という前提のもと、具体的な話をする、 身近なたとえ話を使う、簡単な言葉を選ぶといった“共感を呼ぶための3つのポイント”が紹介されました。さらに、話の順番や構成など、「聞きやすさ」も大切な要素です。ラジオの特徴を活かし、リスナーとの距離が近いからこそ、“気持ちに訴える”表現が必要だということが再確認されました。

課題発表!

今回の課題は、20秒のラジオCMを考えるというもの。

テーマは「渋谷センター街の子ども食堂」と「実践女子大学」の2つです。課題にあたって、過去のコンテスト受賞作品の紹介もあり、優れた点や音声コンテンツを伝える工夫が共有されました。村田さんは「効果音や音楽、言葉づかいを工夫して、商品やサービスの魅力を伝えることが大切」とコメント。学生たちは、何をどう伝えるのか、目的設定から構成まで、すべてを自ら考えることになります。

質疑応答の時間には、課題のことのほかにもラジオや村田さんの社会人経験について質問が投げかけられ、音声メディアについて理解を深める貴重な機会となりました。

学生は、次の授業からグループに分かれて話し合い、いずれかのテーマでCM制作に挑戦します。

担当教員からのメッセージ

昨今、リスナーの減少が叫ばれているラジオですが、文化放送様はアニメ、声優、アイドル番組の先駆け的存在で、若者層にもよく聞かれているステーションです。実際に本授業の受講生の中にも文化放送様の番組リスナーが予想以上に多く、業界の深い話を聞けたことは貴重な経験となったようでした。
一方、講演内容は表現法にも及び、情報過多の社会において、音声のみで「伝える/伝わる」ための手法についてもお話がありました。私自身、ラジオパーソナリティーとして長年番組を担当し、メディアにおけるコミュニケーションの手法を教育や生活の場にどのように活かすことができるのか試行錯誤してきたため、村田様のお話に大変共鳴した次第です。
お題であるラジオCM制作はハードルの高いものですが、この経験を通して、学生たちが音声表現の本質に触れることを期待しています。

2025年6月13日

離島の課題を解決する企画とは?「実践プロジェクトa」の授業で近畿日本ツーリストに出された課題への最終プレゼンが行われました。

実践プロジェクトa(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)で、5月23日(金)に近畿日本ツーリスト株式会社とのコラボ授業が行われました。企業から出された課題に対しプレゼンテーションをするこの授業。課題は「東京諸島の課題にパートナー企業と連携してブレークスルーを起こせ!」。この日は中間発表を経ていよいよ最終プレゼンを行います。学生たちは緊張しながらも、練りに練った提案を、自信をもって発表していました。

自然の美しさをどう使う?

企業側からは近畿日本ツーリストの橘清志氏と小宮めぐみ氏のほか、東京諸島観光連盟の小出詩織氏も来校。
プレゼンテーションは各班7分です。発表後は、企業のみなさんから直接フィードバックをいただきます。

トップバッターは小笠原諸島チームから。
「心のデトックスと新たな自分の発見」と題し、心と体の健康になる旅を企画。体重計メーカーとコラボし、島の特産品を使った食事メニューを開発します。
小笠原諸島に行くには24時間かかるフェリーでしかアクセスできない環境を利用して、デジタルデトックスとダイエットを体験できる6日間のツアーを行うと説明しました。

次は神津島チーム。
この島の魅力と言えば、星空保護区に認定されたほどの美しい夜空と自然です。
そこで「壊さない旅始めよう」をテーマに、自然派コスメブランドやグランピング施設とコラボを提案。企業として自然保護を大事にしている会社をピックアップしました。
木を傷つけずに設営できるツリーハウスで宿泊してアスレチックで遊び、ハンモックで夜空を楽しめるというまさに自然を体感できるツアーです。
発表後、小宮氏は「壊さない旅というコンセプトは島民にもささるのでは」と評価。
橘氏も「島の特徴であるエコをしっかりとらえ、うまくビジュアル化していました」と感想を話しました。

若者に人気なコンテンツで人を集めよう!

3番手は新島チームです。
若者と島をつなぐ新しいフェスの形として、「NEW FES」を企画。大型イベント運営会社とタッグを組み、Z世代をターゲットにした音楽イベントを開催します。
新島が年中温かいことに目を付け、冬の11、12月に行うことで他のイベントと差別化。
小規模ですが、アーティストとの距離が近いことも売り。島全体に会場やアクティビティをちりばめ、島全体を回ってもらえるような工夫をします。

4番目は三宅島チーム。
人気ゲームとのコラボレーションを提案しました。ゲームのステージのなかに三宅島を出し、PRに繋げます。
ゲームをきっかけに三宅島に来た観光客向けに、コラボ商品やゲームの限定アイテムを配布するとしました。ARも活用し、キャラクターと写真を撮れるなど仕組みなども作成。
新たな顧客層の開拓を狙います。
橘氏は「ARの紹介などプレゼンの中にも工夫があった」と感心されました。

持続可能な企画にするために

続いては八丈島チームです。
島民と島外の人の新たなつながりを創ろうと、「浜辺結婚式」を企画。挙式サービス事業の会社とコラボして、八丈島でのウェディングプランを提供するとしました。
島民にも出し物や飾り付けの協力を依頼しつながりを創ります。また、八丈島の名産・黄八丈の生産会社との連携。島内の企業にも仕事が発生するように考えました。
橘氏は「中間発表からブラッシュアップされていた。島の連携企業を入れてくれたのも良かったですね」と評価されました。

最後は伊豆大島チーム。
「大島島民になってみよう」をコンセプトに、親子三世代にそろって来島してもらう企画を考えました。
菓子製造企業の工場やホテルを誘致し、地熱発電を使った温水プールやサウナを展開。高齢者だけでなく、若者にも来てもらえるようなイベントを提案しました。
小宮氏からは「拡大可能性がある。さらに細かく練っていくととてもいい企画になりそうです」と褒められました。

もっと島について知ってほしい

発表が終わると橘氏と小宮氏は審査へ。
その間に東京諸島観光連盟の小出氏からもコメントをいただきました。
「どの班も新しいアイデアがありました。それぞれの島の課題は、私たちも考えていることと同じことを気づいてくれているなと思いました」と学生たちの発表に感心された様子でした。
「みなさんこの課題に取り組むときは島のことは知らなかったと思います。私も大学生のときは全然知らなかった」と、リゾートバイトをきっかけに島に関心を持っていくようになったと話しました。
「皆さんも今回をきっかけにもっと島のことを知ってもらえると嬉しいと思います」と話されました。

チームワークや「掛け算」の楽しさを知る

そしていよいよ優秀賞の発表です。
発表の前に橘氏は「今回の課題はとても難しいテーマで大変だったと思います」と学生たちの頑張りをねぎらいました。
「企業と地域を組み合わせることで、ひとつではできない掛け算の楽しさを感じてもらえていたらと思います」と語り、「社会人になると知らないことは欠点になりますが、学生のうちはまだ知らないと言える強みでもある。どんどん知らないことに興味を持って、引き出しを増やしていってください」と話されました。

優秀賞は三宅島チーム、2位は八丈島チームがそれぞれ受賞。
橘氏直筆の絵の入った賞状もいただき、学生たちも和んだ表情になっていました。
八丈島チームの学生は「中間発表から練り直すのが大変でしたが、頑張って良かった。楽しかったです」とコメント。
三宅島チームの学生も「チームのみんながたくさん準備してくれたので、選ばれて嬉しいです」とほっとした顔で話しました。

企業さながらのプレゼンテーションを経て、学生たちもさまざまに成長した授業となりました。

担当教員からのメッセージ

1年生に対象を絞って行われている「実践プロジェクトa」も、今年は6年目を迎えます。近畿日本ツーリスト様には、本講座スタートから継続してご支援いただいています。毎年、テーマも変えていただき、1年生が真剣に取り組んでいる授業です。この授業がきっかけで、その後、様々な活動に参画する学生が拡大しており、この講座の狙いである「主体性」が磨かれていることを実感します。

また、本学の講座には、過去履修してくれた学生たちがSAとして参加してくれており、自身の経験を通じて後輩へのアドバイスも行ってくれています。コラボいただいている企業、先輩、そして履修している学生が一体となって展開している講座は、年々グレードアップされており、本授業を履修している学生の成長には凄まじいものがあります。毎年ご支援いただいている近畿日本ツーリストの橘さん、小宮さんには、心から感謝申し上げます。