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社会にいきるデータ活用!〈データ時代の女性キャリア開発〉の授業にて、トランスコスモス株式会社の特別講演が行われました
社会にいきるデータ活用!〈データ時代の女性キャリア開発〉の授業にて、トランスコスモス株式会社の特別講演が行われました
2025年12月9日(火)〈データ時代の女性キャリア開発〉にて、トランスコスモス株式会社(以下トランスコスモス)から、人事採用統括部の坂本祥平氏をお招きし、特別講演が行われました。 授業と企業連携について データ時代の女性キャリア開発は、人間社会学部の学生を対象に開講されている専門科目です。この授業は、さまざまなデータを扱う企業で働く女性やその活動を知っている方をゲスト講師としてお招きし、データを活用した業務内容やキャリアについてご講演いただき、学生は、データサイエンスに限らず、データを活用した現代日本におけると女性のキャリアについて理解を深めていきます。 今回の授業では、坂本氏からビジネスとデータについて、トランスコスモスの具体的な業務内容の紹介を交えながらご講演をいただきました。学生たちは講演を通じ、データ活用の例が身近に存在していること、データの活用によってビジネスシーンにおいて日々多様で新しい価値が生まれていることへの理解を深めました。 社会とデータ 坂本氏ははじめに、「データ時代」を「データが新しい価値を生み出す時代」と定義し、現代の日本では、さまざまなビジネスシーンにおいてデータが活用されていることを述べました。そして、身近なデータ活用の具体例として、アプリや通販、店舗の在庫管理などにデータが活用されていることを紹介しました。 最も身近な例として挙げられたのが、SNSです。SNSの多くは、個人の閲覧データを収集し、投稿のクリック数などから、どのような投稿に関心が高いのかを分析しています。そして、分析したデータを活用することで、その人の関心に沿ったコンテンツを表示しています。 また、商品購入時にデータが活用されている事例として、ファッション通販サイトの「着回し機能」が紹介されました。この機能は、選んだアイテムに対して、AIがデータを分析し、コーディネートを提案するものです。購入者が身長などの身体データを登録することで、AIが着丈などを計算し、実際のスケールに近い着用イメージ画像やコーディネートを提示します。これにより、通販で起こりがちな「思っていたものと違う」という購入後のミスマッチを防ぐことができます。さらに、着回し機能で提案されたアイテムは、そのまま購入することも可能で、坂本氏は「データによって、購入の意思決定の精度を高めることができる」と話しました。 さらに、ファッションブランドがデータを活用することで、廃棄される衣服の量を減らした事例も紹介されました。店舗ごとの販売履歴を分析し、それぞれの店舗で求められている商品の傾向を把握することで、適切な在庫量を見極めることができたといいます。坂本氏は、データは売上の向上だけでなく、環境負荷の軽減にもつながっていると述べました。 これらの事例はいずれも、データを活用することで「よりよい判断を行う」「無駄な作業を減らす」「利用者のニーズを的確に捉える」といった価値が生まれていることを示しています。 このような、さまざまな場面でデータが活用されている状況を踏まえ、坂本氏は「データをもとに判断や改善を行える人材が、さまざまな業務で求められており、データを活用できる人材の需要は今後さらに高まっていく」と話しました。さらに、「『データを活用できること=数字に強いこと』ではありません。データの傾向や特徴をいかに把握し、そこから考えることができるかが重要です」と述べ、データ活用において大切な視点を強調しました。 トランスコスモスの業務とデータ ここからは、実際に企業がどのようにデータをビジネスに活かしているのかについて、トランスコスモスの業務内容を通して具体的に学びました。坂本氏は、トランスコスモスについて「企業のビジネスを支援する総合情報サービス」を手がける企業であると説明しました。 あわせて、同社はIT業界において、インターネットや情報処理サービスを担う企業であることも紹介しました。同社の特徴として、サービス領域が非常に幅広い点を挙げ、業務内容を①BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、②デジタルマーケティング、③コールセンター業務の三つに分類。それぞれの業務において、どのようにデータが活用されているのかを解説しました。 データ活用の現場 BPOとは、企業が行っている業務の一部を、専門知識を持つ外部企業に委託する仕組みを指します。専門性の高い業務を、企画から運営まで一括して担う点が特徴です。坂本氏は、「企業の業務の一部分を担う特性上、さまざまな業界や業務に携わることができる」と、その特徴を説明しました。 BPOの具体例として坂本氏が紹介したのは、ある企業から経理業務のサポートを委託された事例です。クライアント企業では、経理担当者一人あたりの業務負担が大きいことが課題となっていました。そこでトランスコスモスは、企業が導入した経理システムの運用支援に入り、経理システムに関する問い合わせ対応や、利用方法のマニュアル作成を、企業担当者に代わって実施しました。業務の効率化を進めた結果、クライアント企業の担当者の業務工数を約8割削減することに成功したそうです。 デジタルマーケティング業務については、消費者データの分析が重要であると説明しました。ウェブサイトの改善を行う際には、文字や写真の配置、購入ボタンなどの導線設計を見直します。その際「サイトの訪問数や滞在時間、流入経路といったさまざまなデータの分析を行う」と坂本氏は説明しました。分析結果のデータから利用者のニーズを把握し、より効果的な改善につなげていると話しました。 坂本氏はコールセンター業務について、「消費者からの問い合わせに対応する窓口であり、質の高いサービスを提供することで、企業の信頼性や評判を高める重要な役割を担っている」と説明し、人々の暮らしを支える不可欠なサービスであることも紹介しました。また、「この業務では消費者のリアルな声を『明確な思いや考えが含まれた貴重なデータ』として扱っています」と話し、このデータも活用。問い合わせ内容を分析し、まとめたデータをクライアントに提供することで、クライアント企業はそのデータを商品改善やマーケティング施策に活かしていることを紹介しました。 坂本氏は説明の中で、トランスコスモスでは多様な業務の中で、データをもとに課題を発見し、改善につなげていること、「データ活用」という言葉の中には、説明にあったような幅広い業務と、データをもとに考え改善していく具体的な行動が詰まっていると説明しました。 授業の終わりに 講演終了後には、質疑応答の時間が設けられました。 「将来、データを活かす業種に就くことも選択肢として考えています。採用担当者の目線で、学生のうちに取り組んでおいた方がよいことはありますか?」という質問が寄せられました。これに対し坂本氏は、「特別な知識や経験が必ずしも必要というわけではありませんが、いかにその分野に興味があることを示せるかは重要です」と前置きした上で、次のように回答しました。 「例えば、ウェブデザインに興味があるのであれば、同じ業種の企業サイトを比較し、どのようなデザインの工夫や意図があるのかを自分なりに考察してみることが大切です。日頃から自分で考える習慣を身につけておくとよいと思います。」 続いて、「機密情報を取り扱う場面について」という質問も出ました。坂本氏は、「機密情報を扱うにあたっては、専門の研修が用意されています。また、その研修を受けた人しか立ち入ることのできない部屋もあります」と説明しました。加えて、「企業として業務支援を行う以上、機密保持に関する契約をきちんと結んだうえで業務に取り組んでいます」と、情報管理体制についても言及しました。 今回の講演を通して学生は、何をデータとして捉え、それをどのように位置づけ、活用するかによって、社会に多様な価値を生み出せることを実感しました。また、データを扱う仕事は特定の職種や業界に限られたものではなく、さまざまな分野のビジネスを支える基盤となっていることを改めて学びました。データの仕事を一つひとつの「点」としてではなく、社会全体に広がる「面」として理解するきっかけとなる講演となりました。 担当教員からのメッセージ 今回の講義では、本授業の講演者の中で唯一の男性講師としてご登壇いただき、企業の現場におけるデータ活用の実例を分かりやすく紹介していただきました。学生たちは講演を通じ、データ活用の例が自分たちの身近なところにも数多く存在していること、そしてデータの活用によってビジネスの現場で日々多様で新しい価値が生み出されていることへの理解を深めることができました。 講義の中では、さまざまな場面でデータが活用されている現状を踏まえ、「データをもとに判断や改善を行える人材が、さまざまな業務で求められており、その需要は今後さらに高まっていく」とのお話もありました。また、「データを活用できることは、単に数字に強いということではなく、データの傾向や特徴を把握し、そこから考えることが重要である」と強調され、データ活用の本質について学生にとって理解を深める機会となりました。 さらに今回の講演は、データの仕事を個々の業務という「点」としてではなく、社会全体の中で価値を生み出していく「面」として捉えるきっかけにもなったと感じています。 生成AIや自動化が進む時代においても、課題を見つけ、意味を考え、新しい価値を生み出していくのは人の役割です。本授業での学びが、学生一人ひとりが社会とデータのつながりを実感し、自らの進路や将来の可能性を考える一助となれば幸いです。
音声メディアのリアル!キャリア・オープン講座の授業で、放送作家の高山佑子氏の特別講演が行われました。
音声メディアのリアル!キャリア・オープン講座の授業で、放送作家の高山佑子氏の特別講演が行われました。
2025年11月11日(火)キャリア・オープン講座(担当:文学部英文学科 鹿島千穂専任講師)にて、放送作家の高山佑子氏をお招きし、メディアを仕事にする女性から見た「リアルな音声メディア業界」についてご講演いただきました。 授業と企業連携について 「キャリア・オープン講座」は、文学部の学生を対象とした文学部キャリア科目です。学生は、「メディア」と「ことば」をキーワードにした講義と実践を通じ、キャリアを拓く力として必要不可欠なコミュニケーション能力を培っていきます。学生は講義を通じてメディアとそこで働く人たちがどのような方法で情報と言葉に向き合っているか理解を深め、授業の後半で行われるディベートの実践によって、論理的思考力や発信力を身に着けていきます。 今回の授業では、特別講演として放送作家の高山佑子氏が登壇。「メディアを仕事にする女性」としての経験を中心に、放送作家の業務についての説明と家庭と仕事の両立についてご講演いただきました。 キャリアの歩み 高山氏は自身のキャリアについて、「番組制作会社のAD(アシスタントディレクター)から始まりました」と紹介し、「TBSラジオを中心に、さまざまな番組制作を担当していました」と振り返りました。 その後、夫の九州転勤をきっかけに一度退職し、引っ越し先では子育てを中心にしながらWebライターとしての仕事を経験。再び夫の転勤で東京に戻った際、「番組制作時代にお世話になった方の紹介で、作家事務所に所属することになりました」と述べ、放送作家として再出発した経緯を語りました。 続いて、現在担当している番組と、これまで制作に携わってきたラジオ番組について紹介があり、一覧には学生にも馴染みのある番組名も並びました。中には学生が「両親が番組のファンで、私も聞いたことがあります」というものも。 「この番組には立ち上げ担当として参加し、初代ディレクターを務めました」「これはニュース番組の原稿を書く仕事です」「ドラマのポッドキャストの仕事にも携わりました」とそれぞれ説明し、多様な番組に携わってきたことを紹介しました。 放送作家のお仕事について 高山氏は放送作家の仕事について、「番組の中身を面白おかしくするためにアイディアを出すアイディアマン」であると説明し、放送作家には特定の決まりや資格がないこと、アイディアを出す過程で原稿や台本を書くこともあるが必ず行うわけではないことなど、業界外からは分かりにくい側面を紹介しました。また、働き方についても触れ、「放送作家はフリーランスの働き方が一般的で、企業に勤めるサラリーマンとは異なり、収入や仕事量は案件によって変わります。」と述べました。 続いて、現在担当している番組の映画紹介コーナーを例に、実際の業務内容を「放送前日までにやること」「放送当日にやること」「放送後にやること」「放送以外の日にやること」の4つに分けて説明されました。 放送前日までの業務では、「出演者との打ち合わせ」と「台本の制作」を挙げ、打ち合わせでは出演者が紹介する映画の名称や話したい内容を聞き出してメモに残すと説明。コーナーで扱う映画の配給会社への連絡など、細かな作業も一人で担当していると述べました。その後、打ち合わせ内容を整理し台本を執筆します。「台本は外せない要素を言語化したもので、すべての内容を書き込むわけではありません。この言葉を必ず言ってほしい、こういう流れで進むとおもしろい、といった構成を考えます。台本は生放送や収録の際に出演者の手元に置かれ、それをベースにゲストの方々と面白おかしく話を進めてもらいます」と説明し、「25分のコーナーの場合、A4用紙の縦書きで5~6枚程度を書きます」と具体的なボリュームも紹介しました。 放送当日は、「出演者と同じ机に座ってあらゆるサポートを行います」と役割を紹介。言い忘れや言い間違いをメモに取り、後から補足できるよう準備するほか、収録ブース外の音声スタッフなど技術陣とのやりとり・調整も担うと説明しました。また、「放送後はゲスト出演者へお礼のメール、出演者への来週の内容提案、映画配給会社への事後連絡のほか、細かい事務作業を行っています」と述べました。 放送日以外は、打ち合わせで話題に上がった映画の視聴や関連情報の調査を行うとのことで、担当コーナーに関する分野を深く調べることも業務のひとつであると紹介しました。 音声メディアの今 高山氏は、ラジオが直面している「聴取者の減少」という厳しい現実に触れつつも、「メディアミックスに成功してV字回復している番組もあります。東京ドームでイベントが開催されるなど、売り上げや反響の規模はこれまででは考えられないほどです」と述べ、ラジオにはまだ大きな可能性があることに言及しました。 また、音声だけのメディアには、得られる情報量が少ないからこそ聞き手の印象に残りやすい特性があると説明。コンテンツを継続的に聴取したり、過去の放送を繰り返し聞く“コアなファン”が多いことも特徴であると話しました。さらに、動画やSNSにはない「余白」が聞き手の想像力をかき立てる点にも触れ、「受け取り手が頭の中で情報を補うため、『一番きれいな海を見ることができるコンテンツがラジオ』と言われることもあります」と紹介しました。 加えて、ポッドキャスト(インターネット上に投稿される音声のみのメディア)についても、「盛り上がっているメディア」として紹介しました。音楽配信アプリなどを通じて気軽に聴取できる点を挙げ、「日本ではリスナーはまだ多くないものの、世界的にはポッドキャスト人口が増加している」と述べ、注目度の高まりを説明。特にアメリカでは6億人を超えるとも言われ、日本でも今後成長が期待される「ぜひ注目してほしい」コンテンツであるとまとめました。 メディア業界への就業と女性 高山氏は、「大手のマスメディアへの就職は、ご存じの通り相当難しいです。本気で目指すなら相応の準備が必要で、狭き門であることを覚悟したうえで就職活動を行う必要があります」と述べました。ご自身も大学時代にマスコミ研究室に所属し、メディアに就職した先輩たちからの指導を受けながら大手メディアへの就職を目指していたものの縁がなく、制作会社に就職したことを紹介。その中でもよかったこととして、制作会社で経験を積む中で「大手メディアと比べて業務の幅が制作に限定されているからこそ、一つのやりたい仕事に専念できた点が良かった」と説明しました。また、「これは業界を問わずどの会社にも言えることですが、入社後に必ず希望部署へ配属されるとは限りません。配属されたとしても、そこに至るまでに相当な年数がかかる場合もあります」と述べ、幅広いジャンルを扱う企業ほど入社前後のギャップが大きくなる可能性に言及しました。 続いて高山氏は、メディア業界で働いた自身の肌感覚として「正直、とても昭和的な部分もあります」と率直に語りました。制作ディレクター職から放送作家として再就職するまでの約12年間、業界を離れていた間に、パワーハラスメント・モラルハラスメントをめぐる問題が表面化するなど、「職場環境は大きく改善された」と感じた一方で、「女性が長く働き続けるには、まだ課題もあります」とも述べました。企業の管理職、特に部長やプロデューサーといったポジションに女性が少ない現状にも触れ、「制度上の背景もあるとは思いますが、企業の中核を担う部門で活躍する女性は、まだ多いとはいえない印象があります」と語りました。 最後に高山氏は、「私が皆さんの年代だった頃と比べると、働く環境は確実に良い方向に変化しています。これからさらに改善していくのではと期待しています」と述べ、講演を締めくくりました。 質疑応答 講演の後半では質疑応答の時間が設けられました。「なんでも聞いてください。なんでも答えます」と積極的に促す高山氏の言葉に後押しされ、学生たちから次々と質問が寄せられました。高山氏は、その一つひとつに丁寧に答えていきました。 家庭と仕事をどう両立している? 学生からの質問に対し、高山氏は「女性はできる限り仕事を続けたほうがよいと思います」と自身の考えを述べました。一方で、仕事と家庭の両立の大変さについても率直に語りました。 現在、小学生から高校生まで3人のお子さんを育てており、夫の出張が多いことから「ほとんど単身赴任のような状況です」と家庭の様子を紹介。そのうえで、「両立できているのは、放送作家というフリーランスの働き方だからこそ」と説明しました。仕事量やスケジュールを自分で調整できることが、大きな支えになっているといいます。 また、「家事や子育てをともに担ってくれるパートナーの理解は欠かせません。それでも大変なことは多く、毎日慌ただしいです」と、働く女性としての実感も語りました。 やったことのないジャンルの番組を担当するときは? この質問に対し、高山氏は、かつて一度も経験のなかったゴルフ情報サイトを担当した際のエピソードを紹介しました。「ゴルフは完全未経験だったので、とにかく勉強を頑張りました。調べていく中で、選手が多くSNSを活用していることを知り、ゴルフ専用のアカウントを作って関連アカウントをひたすらフォロー。流れてくる投稿やニュースを毎日チェックし、そこからニュース化していました」と具体的なリサーチ方法を説明。 さらに学習のためにゴルフスクールにも通い、「初心者であることを企画に生かし、『初心者がスクールに通ってどう成長するか』という企画を提案したところ、採用されました」と、未経験を強みに変えた経験も共有しました。最後に「興味のないジャンルを担当することはよくあります。だからこそ、何事も好奇心を持って臨むことが大切です」と締めくくりました。 女性として働く中で、壁を感じた経験はありますか? 高山氏は「たくさんあります」と前置きし、「AD時代に立ち上げから関わっていた芸人さんの番組を外れたことがあります」と具体例を紹介しました。 当時担当していたラジオ番組は内容がかなり踏み込んだもので、現在とは制作環境も異なっていたといいます。そのため、別の先輩が担当を引き継ぐことになり、結果として担当が変更になったと説明しました。「理由の一つに“女性だから”という説明があり、当時はそうした判断が受け入れられる空気もありました」と振り返ります。 この経験を通して、「女性としてどの分野で力を発揮していくのかを考えるようになった」と語りました。 一番苦戦し、挫折しそうになった仕事は? 学生からの質問に、「考えたこともなかった!」と一つ一つの企画に向き合い続けてきたことを表す一言を返した高山氏。 「メンタル的につらいことは何とか乗り越えてきました」と前置きしたうえで、紹介したことがニュースデスクの夜勤の仕事でした。ニュースデスクは、常に新しい情報が入ってくるニュースを取捨選択し、定時放送の規定時間内に収まるよう原稿にまとめる役割です。更新され続ける情報を読み、放送に間に合わせて文章を構成する必要があります。夜勤は夕方16時から翌朝10時までの勤務で、「特につらかったのは速報対応です」と説明しました。速報とは、地震や大きな事件などが発生した際に通常の放送を中断して流す臨時ニュースのことです。「自分が書いた原稿を自分で読む場合もあり、通常業務の時間が圧迫されてしまうんです」と苦労を語り、「それでも放送時間に原稿を必ず間に合わせなければならないし、担当者は一人なので全て自分で判断する必要がある。責任感と緊張感が大きく、寝る時間が用意されていても寝れませんでした」と振り返りました。 放送作家をやっていてよかったことは? 高山氏は「いろんな人と仕事ができること」と答えました。役者、女優、芸人、政治家、スポーツ選手、評論家、料理家、インフルエンサーなど、多様な職業の人と関われる点を「この仕事ならではの魅力」と紹介。また、やりがいを感じる瞬間として「自分が関わった番組や企画にリアクションが返ってくること」を挙げ、「『届いている』と実感できたとき、本当に幸せを感じます」と話しました。 授業の最後に 高山氏は、ポッドキャストについて、書籍を紹介しながら「本当に注目度が高いメディアです」と述べ、学生に「メディアに興味があるならぜひ自分で取り組んでみてください」とエールを送りました。また、TBSラジオの番組表を配布し、「ラジコ(スマートフォンでラジオを聴けるアプリ)をダウンロードして、実際に番組を聴いてみてください」と呼びかけ、関心を具体的な行動へとつなげるメッセージを伝えました。 今回の講演は、学生にとって「音声メディアの今」と「情報を集め言葉にする仕事」について一歩進んだ理解を得る、貴重な機会となりました。 担当教員からのメッセージ 本科目は「メディア」と「ことば」をキーワードに、キャリア開拓に必要なコミュニケーション能⼒の向上を目指す授業です。新聞、ラジオ、テレビといったマス・メディアに⽬を向け、理解を深めてもらうために、放送作家として第一線で活躍されている高山様をお迎えしました。 当初、「放送作家」が番組制作においてどのような役割を果たす職業なのか、あまりピンときていなかった学生たちでしたが、制作現場の熱量が伝わってくる刺激的なお話を聞き、質疑応答では全ての受講生から質問が出るほど、興味を惹かれたようでした。また、仕事と子育てを両立しながら、ライフスタイルに合わせて働き方を柔軟に変えてきた高山様のキャリア開拓のあり方も、働く女性のロールモデルとして参考になったようでした。 メディアで「ことば」を生業としている方の実体験をうかがうとともに、女性のキャリア形成について考える貴重な機会となりました。
将来のリーダーを育成!2025年度「キャリア開発実践論」の締めくくりが行われました。
将来のリーダーを育成!2025年度「キャリア開発実践論」の締めくくりが行われました。
2026年1月20日(火)、本学客員教授である株式会社リーダーシップコンサルティング代表の岩田松雄氏と、共同代表の鷲見健司氏をお招きし、キャリア開発実践論の最終授業が実施されました。キャリア開発実践論は、先行きが不透明な時代においても社会で主体的に活躍し、リーダーシップを発揮できる人材の育成を目的とした、本学のキャリア教育科目を代表する授業の一つです。授業前半ではチームごとにこれまでの経験を振り返りが実施され、後半には岩田氏によるミニ講演と質疑応答も行われました。 授業について キャリア開発実践論は、3年生を対象に開講されている共通教育科目です。「将来のリーダーを育成する」ことを目的に、リーダーシップのスキルアップを図る授業として開講されており、社会人基礎力の中でも「ミッション」「リーダーシップ」「ファシリテーション」の三点を中心に、重点的に学びを深めます。 例年、夏休みに集中講座形式で実施されており、今年度も本大学で客員教授を務める株式会社リーダーシップコンサルティング代表の岩田松雄氏と、共同代表の鷲見健司氏をお招きし、企業研修レベルの内容でご講義いただきました。参加学生には、昨年8月に実施された合宿後から、自身が定めた“ミッション”を実践する約5か月間の期間が設けられました。 今回の授業では、その実践期間中の経験を振り返り、さまざまな経験を通して得た自身の変化や学びを言語化する、授業の総括が行われました。振り返りと発表は、合宿時に編成した5つのチームに分かれて実施され、それぞれが「合宿を経て変わった自分」や「大切にする価値観」について共有しました。 また本授業では、元スターバックスコーヒージャパンCEOでもある岩田氏による、“ミッション”に関するミニ講演と、学生からの質疑応答が授業後半に行われました。 学生の振り返り 8月の合宿で、リーダーシップに関するさまざまな内容を知識としてインプットした学生たち。ファシリテーターの鷲見健司氏は、「合宿で皆さんが学んだことのその後の実践状況と、実践から得た気づきを共有し、互いに学びを深め合いましょう」と語り、8月に学んだリーダーシップやファシリテーション、宣言したアクション等の実践に関する具体的な振り返りが行われました。 学生は、手元の資料を見ながら個人の活動内容を報告し、その後、班ごとに用意されたホワイトボードに意見をまとめていきました。 メンバーの発表に対し、思わず納得した様子で椅子に背中を預けたり、深くうなずきながら共感したりする姿も見られ、各チームともリラックスした雰囲気の中で共有が進んでいきました。 その後はホワイトボードの前に集まり、お互いの意見を確認しながら、チームとしての振り返り内容を整理していきました。 全体での班発表では、チーム内でまとめた振り返りの内容に加え、話し合いの中で生まれた疑問点が共有されました。 全体共有では、自分で定めたミッションが、日常生活や将来の選択において「判断の軸」となっていたことが、多くの班から語られ、とくに就職活動において自分らしさを発揮することや、主体的な行動を起こすきっかけになったという声が紹介されました。 また、「ミッションを言語化したことで意欲が明確になった」と報告する班もあり、「その結果、リーダーシップの発揮やファシリテーションを自ら担うなど、主体的な行動につながった」「具体的な言葉として可視化することで、継続的な行動につながることを実感した」といった意見も述べられました。さらに、自ら行動を起こすことが周囲を巻き込むリーダーシップにつながったと紹介する班もありました。 疑問点としては、「ミッション達成へのモチベーションをどのように維持し続けるか」や、「リーダーという役割でない人が主導し始めた場合の対応方法」など、実践的な経験を重ねる中で生まれた問いが多く共有されました。 こうした学生の気づきを踏まえ、授業後半では岩田氏からのフィードバックとミニ講演が行われました。 ”ミッション”のとらえ方 岩田氏は、学生の発表内容に対するフィードバックを交えながら、ミッション・ビジョン・バリューの定義について説明しました。 「ミッションは、『なんのために自分は生かされているのか?自分が、この世に生まれてきた理由です。仕事を通じて同世の中に役立っていくかです。学生の段階ですぐに見つかるものというよりは、これからキャリアを積み重ね、一生かけて見えてくるものです」と学生に説明しました。 その上で、学生が設定した多くの“ミッション”は、“バリュー(信条や行動指針)”に近い内容であることにも触れ、岩田氏自身もまた、長い時間をかけてミッションを見出してきたことを語りました。 その後、ミッション・ビジョン・バリューの違いについて、それぞれの役割を補足しながら詳しく説明しました。岩田氏は「ミッションは『なぜ自分が生かされていのかという、自分の存在理由』、ビジョンは『具体的にイメージできる、自分がなりたい将来像や目標』、バリューは「ビジョンを達成するために定める、日々の行動指針』である」と述べました。 これらの概念をキャリア形成の文脈で語る理由について、岩田氏は「自分の仕事がどのように世の中に役立っているのかを意識することで、同じ仕事であっても、やりがいが大きく変わる」と述べました。 続けて、自身がCEOを務めたスターバックスコーヒージャパンの“ミッション”を例に挙げ、「企業が掲げるミッションを、店舗で働く一人ひとりが胸に抱いて働くことで、単にコーヒーを提供するのではなく、コーヒーを通じて人々に活力と栄養を届け生き生きと働けることにつながっている」と紹介しました。 講演の終わりに 岩田氏はリーダーには指導力や洞察力などいろいろな特質を求められるが、一番大切なのは、「私心のなさ」を挙げました。「『チームのために』という思いが伝わると、自然と人がついていきます。自分のためではなく、チームのため、お客様のためという『無私』の気持ちが大切です」と語りました。 また、キャリア形成については、「例え希望した仕事ではなかったとしても、目の前のことに一所懸命取り組んでいれば、必ず後になって、役に立ちます。人生一所懸命に頑張っている限り無駄なことはありません」と学生にアドバイスしました。さらに、「今後色々と悩みが出てくると思いますが、それは自分が成長しようと努力している証拠です」と、学生にエールを送りました。 質疑応答の時間 講演後には、岩田氏が学生から寄せられた質問に答える質疑応答の時間が設けられました。 ミッション達成へのモチベーションをどう維持し続けるか 岩田氏は「モチベーションを常に保つことは難しい」と率直に語りました。ご自身も壁にぶつかる中で、家族や友人に支えられてきた。また「勇気づけられる言葉や本を読んだり、好きな音楽を聴くことでモチベーションを高めるためのルーティンを持っていることを紹介。「皆さんも、何か自分なりのお気に入りの儀式見つけてみてください」と学生に呼びかけました。 また、挫折したときについては、「無理に立ち上がらなくてもいい。寝そべったままでも、まずは指一本動かせたら十分。少しずつでいいから、やがて起き上がれるようになる」と、段階的に前に進むことと「悩んでいる自分に悩まない」ことの大切さを伝えました。 自己開示の難易度 「相手が自己開示してくれると、自分もしやすくなる」 そのため相手に関心を持ち、「いい質問」をすることが重要だと説明。相手の良いところに注目して話を広げることや、ユーモアや冗談な話題を交えることで相手がリラックスすると自分も自己開示しやすくなると、これまでの経験を踏まえてアドバイスしました。 ファシリテーターではない人が仕切り始めた場合の対応 「ファシリテーターの最終目的は『良い結果を生み出すこと』」と前置きし、「自分が詳しい分野であっても一歩引き、サポートに回ることも必要だが、自分の得意分野なら適当に自分の意見も織り交ぜながら、議論を前に進めることが大切」と答えました。 リーダーという立場でないときに、周囲の人をどう先導すべきか 「役職に関係なく、リーダーシップというスキルを持つことは必要」と回答。「リーダーシップの本質は『周囲に影響を与えること』であり、それは誰にでも発揮できるもの。難しいことだが、リーダーを立てながら、チームを良い方向に向かわしめることが大切」と学生に伝えました。 授業の終わりに 授業の締めくくりとして、岩田松雄氏の著書「リーダーに贈る言葉」が学生に配布されました。思いがけないプレゼントに、学生たちは笑顔を見せながら本を受け取り、教室には温かな空気が広がりました。 この授業を通して学生たちは、8月の合宿で得た知識を、実体験に基づく価値観として言語化するとともに、同じ向上心を持つ仲間との意見交換を重ねることで、リーダーシップとファシリテーションへの理解をより深めました。 また、企業でのリーダー経験を持つ岩田氏と直接意見を交わすこの時間は、学生にとって非常に貴重な学びの機会となりました。 担当教員のコメント キャリア開発実践論も、過去からの履修者が200人を超える歴史を紡いで来ました。これもひとえに、熱心にご指導いただきました岩田様と鷲見様のおかげであると思います。大学生ではなくあえて企業人レベルの内容に挑戦することで、大きく成長した多くの学生の姿を見てきました。お二人が、学生一人ひとりに寄り添っていただき、そのポテンシャルを開花させて下さったことを改めて感じます。「ミッション」「リーダーシップ」そして「ファシリテーション」いずれもキャリアを積む上できわめて貴重なものです。 この場を借りて、岩田様、鷲見様に、心から感謝申し上げます。
ファン獲得施策の提案!国文学科実践キャリアプランニングの授業にて、アンファー株式会社とコラボした課題の最終発表が行われました。
ファン獲得施策の提案!国文学科実践キャリアプランニングの授業にて、アンファー株式会社とコラボした課題の最終発表が行われました。
2025年12月12日、19日(金)に実践キャリアプランニング(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)にて、アンファー株式会社(以下アンファー)から発表された課題に対する、学生の発表が行われました。アンファーはスカルプDで広く知られている化粧品・健康食品メーカーです。 授業と企業連携について 「実践キャリアプランニング」は、1年生を対象とした必修の共通教育科目です。学生は、企業からのゲスト講師や在学生の先輩によるキャリア講演、企業と連携したPBL型課題などを通して、社会人基礎力を養い、多様化する女性のキャリアへの理解を深めていきます。 国文学科クラスでは、企業から提示される課題に学生がグループワークで取り組み、解決策を導き出す「課題解決型授業」として、アンファーとの連携を行っています。今回学生が取り組んだ課題は「〈スカルプDまつ毛美容液〉のリピート対策&新規顧客獲得の施策提案」です。 発表には、元アンファー株式会社常務取締役であり、現在もアンファー系列会社で相談役を務める中溝幸生氏と、まつ毛美容液担当部署から宇田川氏を迎え、講評やコメントが行われました。 発表の表彰として「アンファー賞」と「努力賞」が用意され、アンファー賞は2つのグループに、努力賞が1つのグループに授与されました。受賞したグループには副賞として〈スカルプDまつ毛美容液〉シリーズが人数分贈呈されました。 この記事では、受賞した3つの班の発表内容をご紹介します。 【アンファー賞①】4班 4班は、商品の継続利用を支援する施策として、スマートフォン向けアプリを提案しました。独自に行ったアンケート調査の結果から、まつ毛美容液のユーザーには「毎日塗るのを忘れてしまう」という課題があることが分かり、継続をサポートする仕組みとしてアプリの活用を考えました。 アプリの機能としては、①使用を促すリマインド機能、②他のユーザーと交流できるコミュニティ機能、③継続日数に応じてバッジを獲得できる専用バッジ機能、④悩みに合わせた美容液の提案を行う診断機能の4つを提案しました。塗り忘れを防ぐだけでなく、達成感を得られる仕組みや他のユーザーに相談できる場を設けることで、まつ毛の変化が実感できないことへの不安の解消と継続利用の後押しを目指しました。 また、4班は「アプリのインストール自体が最大のハードルになる」と指摘し、商品パッケージにインストール画面へ直接アクセスできるQRコードを印刷することや、インストール特典としてクーポンを配布する施策もあわせて提案しました。 中溝氏は「課題の背景を深堀し、それに対応した施策をしっかりと論理的に提案してくれました。施策の内容にとどまらず、どうやったらそれが実行できるかという実現性の部分まで考えており、受賞の決め手となりました」とコメントを寄せました。 【アンファー賞②】7班 7班は、継続利用の促進策として、写真記録&比較機能やリマインド機能をもったまつ毛美容液専用アプリを、新規顧客の獲得策として「推し活」を活用したコラボレーション戦略を提案しました。 新規顧客獲得に向けた施策では、アイドルグループやキャラクターなど、人気のあるコンテンツとパッケージコラボレーションを行うことで、これまでまつ毛美容液を購入したことのない層にも、商品を手に取るきっかけをつくるとしています。さらに、アイドルやタレントが実際に使用しているコスメをSNSで紹介する「メイクレシピ」が注目を集めている点に着目し、「知名度の高い人物に紹介してもらうことで、商品の認知度拡大につなげる」と説明しました。 また、コラボレーションをきっかけに商品を購入した新規顧客に対し、限定グッズのプレゼントや、お渡し会など特別イベントへの参加権をアプリの継続特典として設定することで、使い続ける動機づけを図りました。特典を目指した継続的な利用を通じて、まつ毛美容液のファンになってもらうことを目指しました。 中溝氏は「論点が非常にわかりやすかった」とフィードバック。また「資料を見ながら発表を聞いていて、一番納得感がありました」と受賞の理由を紹介しました。 宇田川氏は「皆さんがコラボしてほしいコンテンツは何ですか?」と学生に質問。学生はアイドルグループの名前を回答しました。ウタガワ氏は興味深そうにうなずきながら「参考にさせていただきます」と話しました。 【努力賞】8班 8班は、「リピート率が低く、継続購入につながりにくい」という課題の要因を「実感の不足」「単調なケア」「塗り忘れ」の3点に整理しました。これらを解決する施策として、①継続購入特典(ステップアップ割引)、②ゲーム感覚で続けられる記録アプリ、③SNSや有名人とのコラボレーション、④まつ毛サロンとの連携 の提案を行いました。 ①の継続購入特典では、「使い続けるほどお得になる」仕組みを明確にするため、購入回数に応じて割引率が上がるステップアップ割引制度を提案しました。また④では、スカルプDの強みである「低刺激・色素沈着が起こりにくい」という特徴が「まつ毛パーマやエクステ後のデリケートなまつ毛に適している」と紹介。サロンと提携し、施術後に「お試しセット」を手渡すことで自宅でのケアを促し、商品の認知度向上と定期的な商品購入につなげるとしました。 中溝氏は「発表の起承転結も、資料もとてもわかりやすかったです。認知拡大とリピート対策の2つを同時に提案する内容でしたが、それぞれの提案内容のバランスもよかったです」とフィードバックを寄せました。 授業の終わりに ゲストのお二人から総括のコメントをいただきました。 中溝氏は「長い時間をかけてアンファーからの課題に取り組んでいただきありがとうございました。私たちもとてもいい勉強になりました」と話しました。また、学生の発表に対して「課題の発表の中で、『新規顧客がつかない』『リピーターが増えない』など、問題の現象に対して言及している班は多くありました。それがどうして起こったか背景に至る部分まで分析し『どうしたら解決できるか』まで突き詰めていただくと、解決策が見えてきます。思考のプロセスとして、次回以降の経験に活かしていただければと思います。」と、全体のフィードバックを寄せました。 宇田川氏は「普段社内では考えられないような新たな視点を皆さんからいただきました。今後のプロモーションに活かせればなと考えています。また、私の学生時代に、企業の方と授業で関わり、課題から具体的なアクションまで思考する授業はありませんでした。企業として関わっている私としても、学生のみなさんにとっても、いい経験になったと思います。」と話しました。 今回の授業は、多くの学生にとって初めての社会連携授業、問題解決型授業となりました。企業とコラボした課題を通じて、学生生活の先に広がっている社会へのつながりを実感する貴重な機会となりました。 担当教員からのメッセージ 今年の授業では、アンファー様にご支援をいただき、まつ毛用美容液のマーケティングについて考えるワークセッションを行いました。学生にとっては、身近な化粧品であるものの、リピート施策を立案することはかなりハードルが高かったと思います。しかし、最後まで懸命に取り組んでくれている姿は、本当に素晴らしく、プレゼンのスキルを含めて、大きなポテンシャルを感じることとなりました。なお、ゲストの中溝さんは、私の資生堂勤務時代の先輩であり、今回は、多大なるご支援をいただきました。中溝様をはじめ、ご協力いただきましたアンファー株式会社の皆様方に、心から感謝申し上げます。
創造と対話を通じてキャリアを考える!グローバルキャリアデザインの授業で、国際的なキャリアを考えるレゴ®シリアスプレイ®ワークショップが開催されました。
創造と対話を通じてキャリアを考える!グローバルキャリアデザインの授業で、国際的なキャリアを考えるレゴ®シリアスプレイ®ワークショップが開催されました。
2026年1月13日(火)、グローバルキャリアデザイン(担当:文学部国文学科 深澤晶久教授)にて、「レゴ®︎シリアスプレイ®︎の技法と教材を活用したワークショップ」を体験する特別講義が行われました。蓮沼孝氏をファシリテーターにお招きし、学生たちは実際にブロックで手を動かして作品制作と鑑賞に挑戦。様々なテーマにそって制作と鑑賞を繰り返し、視点を変えてみることの大切さを学びました。 授業について グローバル・キャリアデザインは、3年生を対象に開講されている共通教育科目です。グローバル化が進む社会の中で、自分の将来や働き方について主体的に考える力を養うことを目的としています。授業では、社会で活躍する人による講義やグループワークを通じて、「働くことの意味」や「他者と協力しながら自分の役割を果たすこと」について理解を深めていきます。 今回の授業では、”レゴ®を使って考える、キャリアを見つめる”「レゴ®︎シリアスプレイ®︎の技法と教材を活用したワークショップ」が実施されました。 進行役のファシリテーターとして蓮沼孝氏を迎え、2コマ分の時間を使ってワークショップが実施されました。蓮沼氏は「キャリアで大切なことは、『失敗してもいいから行動すること』です。行動することで偶然の出会いが生まれ、そこからキャリアが開かれていきます。また、ワークショップで大切なことは『視点を変えること』。同じものを見ていても、人によって解釈が異なることが多くあります。違っていていい、ということを出発点にしましょう」と話しました。 頭ではなく手を動かす! ワークショップは簡単なお題からスタートしました。基本の組み立て方のレクチャーを受けた後、「できるだけ高いタワーを作ろう」というお題に挑戦。その後、自分が選んだ10個のブロックを使い、「不思議な生き物を作る」課題に取り組みました。学生たちは、蓮沼氏の「とにかく手を動かして」というアドバイスに従い、ブロックが入った器の中に手を入れ、もくもくと作業に取り掛かります。作品が完成すると、自分の作品について紹介し、グループのメンバーから質問を受ける時間が設けられました。 学生が一通り感想を言い合ったあと、蓮沼氏は「皆さんが作った不思議な生き物は、実は今日までの自分自身を表しているんです」と語りました。「作品に自分と似ているところはないでしょうか。班で話してみましょう」と問いかけると、学生たちは驚いた表情を浮かべながらも、改めて自分の作品を見つめ直します。すでに形として存在する作品に自分自身を重ね合わせながら、先ほどの発表を踏まえ、作品と自分が重なる点を一つずつ言語化していきました。 発表中のグループでは、「この部分が性格を表しているってこと?」など、色や形をきっかけにした質問が飛び交い、活発な交流が生まれていました。 イメージを言葉で表そう 場が温まってきたタイミングで、次のお題へと進みます。順番に表示された5枚の写真。蓮沼氏は、これらの写真がレゴ発祥の国・デンマーク語で「ヒュッゲ(Hygge)」を表していると説明しました。ゆっくりと切り替わるスライドを、学生たちはじっと見つめます。写真から受け取った印象をもとに、「ヒュッゲ(Hygge)」という抽象的なテーマを作品として表現する課題に取り組みました。学生たちは、つかんだ印象を逃さないようにブロックを選び取り、組み合わせていきます。どう表せばよいか考え込みながら容器をのぞき込み、選び取っては重ね、戻しながら、徐々にヒュッゲを形にしていきました。 作品完成後、蓮沼氏の指示で学生は一つ隣の席へ移動し、作品の持ち主ではない立場から完成品を見つめます。蓮沼氏は「皆さんの感性で、隣の人の作品を紹介してみましょう」と伝え、隣の学生の作品を自分の解釈で紹介する時間が設けられました。学生たちは、自分が感じ取ったヒュッゲのイメージをもとに作品を言葉にしていきます。パーツに暖かい色が使われていることから笑顔を連想するなど、色や形に触れながら一つひとつ説明していきました。ほかの人から語られる自分の作品のイメージに共感したり、驚いたりしながら、意見交換が行われました。 このようにワークショップの前半では、言葉にしづらい感覚や正解のない問いを形として表現し、それを言語化して他者と共有することで、自分の考えや価値観が広がっていく過程を学生が体験しました。 ブロックで表す自分のキャリア 授業の後半では、「海外留学先でウェルビーイングに関する学びを行う」をテーマに、「どの国で、何をしたいか」という自身の考えを作品として表現する活動が行われました。正解のない問いに向き合いながら、学生たちは想像力を働かせて制作に取り組みます。 蓮沼氏は具体例を示しつつ、「ブロックが表している意味をそのまま使うのではなく、別の意味を重ねてメタファー(暗喩)として表現してほしい」と伝え、考えを形にすることを促しました。 制作の序盤、学生たちは何から手を付ければよいか戸惑う様子も見られましたが、ブロックを手に取り、組み合わせや配置を試行錯誤するうちに、次第に作品の輪郭が浮かび上がっていきました。手を動かす中で思考が整理されていくように、学生たちは作業に集中し、教室にはブロックが組み合わさる音だけが静かに響いていました。 作品完成後には、「誰を対象に、どの国で、何をしたいのか」を軸に、自身の作品を整理し、グループ内で発表する時間が設けられました。他者に向けて言葉にし、質問を受けて答えていく過程で、学生自身も気づいていなかった視点や価値観が、次第に明確になっていきます。 発表では、これまでの留学経験から現地で触れた価値観を象徴的なモチーフで表現した学生や、社会問題への関心から「相手を知ること」を意識し、向き合う配置にした理由を語る学生の姿も見られました。対話を重ねる中で、話題は作品そのものから、その背景にある一人ひとりの大切にしている考えへと自然に広がり、より深い他者理解につながる時間となりました。 より発展的な制作へ 続いて学生たちは、チームで一つの作品を制作しました。自分の作品の中から「最も大切だと感じる部分」を抽出し、一度作品から切り離したうえで、それぞれが持ち寄ったパーツを組み合わせていきました。蓮沼氏は「パーツに込められた意味を生かしながら、一つの『プロジェクト(授業)』として再構成してください。完成した作品には、内容が伝わる名前を付けましょう」と指示しました。個々の意味や解釈を持つパーツをもとに、関連性を見出したり、プロジェクトの進行をストーリーとして描いたりしながら、チームごとに作品を再構成していきます。 チーム作品の完成後、蓮沼氏は「このプロジェクトの中で、自分はどのような役割を担いたいですか?」と問いかけました。理想が詰め込まれたプロジェクトの中で、自分がどのように関わり、どのように貢献したいのかを考えることが学生に求められます。蓮沼氏は「それはあくまで『一つの選択肢』としてでも構いません」と添え、考えを固定せず、可能性として言語化することを促しました。「社会問題の現場に行って直接関わりたい」など、すでにある環境の中で自分が何をしたいのか、グループ内で発表が行われました。 その後、グループごとに制作した作品の発表が行われ、班を超えて内容の共有をする時間が設けられました。発表後には質問の時間もあり、制作のポイントや象徴的なパーツについて問いが投げかけられます。発表者が「確かに」と頷きながら言葉を選んで答えたり、聞き手が説明をかみしめるように作品をじっくり見つめたりと、やりとりは終始穏やかで丁寧な雰囲気の中で進みました。同じお題でも全く異なる表現が並ぶことで、学生たちは考え方や視点の広がりを実感していました。 ワークショップのおわりに まとめとして、蓮沼氏は「自分の人生や社会を主体的に作っていくうえで、自分が何をできるのか。自分が考えている一つの可能性以外にも、多様な視点があることを知ってほしかった」とコメントしました。 今回のワークショップでは、制作と作品の鑑賞を繰り返しながら、自分の考えを形にし、言葉にし、他者の視点を通して捉え直す体験が行われました。作品に意図を込めて制作することで、学生はテーマに対する自分なりの捉え方や価値観を見つめ直すとともに、その価値観が反映された作品を通して、他者から見た自分の考えに触れていきます。他者の意見を受け取ることで、「ものごとの見え方は一つではないこと」や「多様な選択肢があること」を実感し、自分でも気づいていなかった価値観や可能性への理解を深めていきました。 キャリアについて学んでいる学生たちにとって、自分の価値観や考え方を捉え直し、学びを一段階深める貴重な機会となりました。 担当教員のコメント 蓮沼先生には、グローバルキャリアデザインのゲストとしてご支援いただいてから、すでに10年以上が経過いたします。レゴブロックを用いてキャリアを考えるというアプローチは、毎年新鮮でもありますが、気づきの多さも特徴です。「頭で考えるより、まず手を動かして考える」という考え方は、とても斬新なことですが難しいこと、しかし、学生たちは、あっという間にその世界に対応していきます。出来上がった作品を見ながらキャリアを考えるということも、とても貴重な経験になっています。毎年、ご指導いただいている蓮沼先生に、厚く御礼申し上げます。
女子大生が使いたくなる文房具とは?「ビジネスプランニング」の授業でマーケティング企業の課題に応えるプレゼンテーションが行われました。
女子大生が使いたくなる文房具とは?「ビジネスプランニング」の授業でマーケティング企業の課題に応えるプレゼンテーションが行われました。
「ビジネスプランニング」(担当:現代生活学科 上野亮助教)の授業で、1月14日に株式会社REECH(以下、REECH)との特別コラボ企画が行われました。REECHはクロス・マーケティンググループの子会社で、インフルエンサーマーケティングなどを手がける広告企業です。この日は企業から提示された課題に対するプレゼンテーションを実施。テーマは「女子大生に好まれる文房具を考える」です。REECHの一木氏、石田氏、佐山氏、織田氏、池田氏、クロス・マーケティングの日下部氏もリモートで参加し、学生たちの発表を見守りました。 頑張りを見える化できるふせん 発表は1班からスタート。提案したのは「重ねて完成!クッキングふせん」です。絵の一部が印刷された透明のふせんを重ねることで、パフェやカップケーキ、マカロンなどが完成する仕組み。試験勉強や資格取得に励む学生をターゲットに、参考書など何度も使う教材に貼ることを想定しています。問題を解くたびにふせんを重ねていくことで、学習の成果が見える化され、自信や達成感につながるとしました。発表後には企業の皆さまから講評をいただきました。石田氏は「資料に描かれていたイラストがとても可愛く、内容が分かりやすかったです」とコメント。イラストが学生の手描きであることにも感心されていました。一方、佐山氏からは「とても魅力的なアイデアですが、類似品との差別化や、大学生が手に取りたくなる決め手がもう少し示されるとさらに良くなると思います」との助言がありました。 続く2班は、大学生にはルーズリーフ派が多い点に着目し、カスタマイズできるバインダーを提案。小さなミラーが付属し、表紙はクリア仕様。トレーディングカードやフォトカードを入れて推し活にも使えるデザインです。YouTubeやSNSでの発信に加え、大学の購買で販売することで認知度向上を狙います。一木氏からは「データの使い方が分かりやすく、説得力のある発表でした」と評価の言葉が寄せられました。 かわいらしさでモチベアップ 3班は「HEISEI Marker Pen」と題し、平成レトロをテーマにしたマーカーペンを提案しました。実用性よりも自己表現やモチベーションアップを重視した商品で、現在の女子大生が小中学生の頃を思い出せるどこか懐かしいデザインが特徴です。キラキラしたラメやチャーム付きのマーカーペンにすることで、コレクション性の高いアイテムを目指しました。店頭ポップも平成風にデコレーションし、SNSでの口コミ拡散を狙う戦略も盛り込みました。石田氏は「私も平成女児グッズが好きなので、とても気になりました」とコメント。一木氏からも「子どもから社会人まで、幅広い世代をターゲットにできそうですね」と評価がありました。 続いての4班は、ペンクッションです。ネイルをしている女子大生はペンを持つ際に爪が手のひらに当たって痛かったり、持ちにくかったりするという不便さに着目。ペンを持つときに一緒に握り込めるペンクッションを考案しました。販売形態はガチャガチャを想定し、傘やペン、バッグなどに付けられる目印チャームとして展開します。デザインはケーキなどのスイーツモチーフで、思わず集めたくなるかわいさを意識しました。石田氏は「類似品があまりなく、流行りそう」と着眼点を評価。佐山氏からは「とてもユニークで面白い商品だからこそ、実際に使ってもらえるかどうか、サンプリングを通して検証することが大切だと思います」と実践的なアドバイスが送られました。 発想力ゆたかに新しい商品を考案 5班はPCケースに着目しました。現在市販されているものはビジネス向けの地味なデザインが多いため、持ち歩くことで気分が上がる商品を提案。学校のあと、そのまま遊びに出かけても違和感のないアースカラーやレザー、フェイクファー素材を採用しました。充電器やマウスが入る多機能設計に加え、前面をクリア仕様にして推し活グッズを入れられるスペースを設けるなど、自己表現も楽しめるようにしています。一木氏は「ニーズをしっかり理解できていて、とても良いと思います」と評価しました。 最後の6班は名付けて「ぺたぽんポーチ」です。文房具を持ち歩く機会が減った女子大生に向け、必要なときにさっと使えるコンパクトな小物ケースを考えました。スマホケースに取り付けられ、シャーペンや修正液などを収納可能。吸盤で壁に貼り付けることもでき、自撮りの固定やスマホスタンドとしても使えます。宣伝方法として学食のトレイを活用する案も示しました。一木氏からは「コンセプトが面白いですね」と、発想力に感心されました。 リサーチや与件整理、資料作成と取り組んできた学生たち。この日も時間ぎりぎりまで発表が行われ、努力の成果を示す貴重な機会となりました。実際の企業プレゼンさながらの課題をやり切り、学生たちはほっとした表情を見せていました。 担当教員からのメッセージ 2022年度より開始した、株式会社クロス・マーケティンググループの皆様とのコラボ授業も、今年で4年目となりました。例年、取り組む課題を変えている授業ですが、今年度は株式会社クロス・マーケティンググループに加え、株式会社REECHのご協力により、女子大生に好まれる文房具を考え、更にそのプロモーション方法を提案するという課題に取り組みました。新しい文房具とそのPR方法という二段階の提案を求められる内容のため、なかなかに難しい課題だったかと思います。しかし、苦労して考えた内容を企業の方たちに対し、プレゼンし、その評価を得るというのは貴重な経験になったはずです。今回、経験した内容は実際に社会に出た後も活かせる内容です。学生達にはこれからの学修活動でも、この貴重な経験を活かした活躍をしてもらえればと思います。最後になりますが、この度はこのような貴重な機会を頂きました、株式会社クロス・マーケティンググループ、株式会社REECHの皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。
3カ月の成果のお披露目!英文学科プロジェクト科目bにて、映像制作会社ピクス(P.I.C.S.)とのコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。
3カ月の成果のお披露目!英文学科プロジェクト科目bにて、映像制作会社ピクス(P.I.C.S.)とのコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。
2026年1月6日(火)にプロジェクト科目b(担当:文学部英文学科 鹿島千穂専任講師)にて、株式会社ピクス(P.I.C.S.)(以下、P.I.C.S.)プロデュースのもと、イリエナナコ氏、浜根玲奈氏によるコラボ授業で制作された動画の完成披露試写会が行われました。完成披露試写会では、学生が制作した動画のお披露目の他、動画に込めた意図や制作のこだわりの紹介がプレゼン形式でおこなわれました。 授業と企業連携について この授業は文学部英文学科の専門科目として開講されており、メディア広報活動として英文学科のインスタグラム公式アカウントの運営と、そこに投稿する動画の制作を行います。 動画制作のテーマは「高校生に向けた、実践女子大学英文学科のPR動画」です。制作した動画は、実際に公式アカウントに投稿され、SNS広報として配信されています。 コラボの初回授業では、実際に動画制作のクリエイティブディレクターとしてご活躍のイリエナナコ氏から、制作のプロセスについて解説をしていただきました。その後、学生は3つのグループに分かれて動画企画を考案し、イリエ氏と映像作家の浜根玲奈氏を招いて企画の中間発表を実施しました。発表後には、お二人からフィードバックやアドバイスが寄せられました。同日には、浜根氏による動画制作の進め方に関するレクチャーも行われ、これを皮切りに本格的な制作がスタートしました。撮影や編集方法について、一つひとつ丁寧なフィードバックを受けながら、約3カ月にわたりともに動画制作に取り組みました。 コラボ授業最終回となるこの日にはイリエ氏と浜根氏をお招きして完成披露試写会が行われ、お二人から完成した動画への感想とフィードバックをお寄せいただきました。また、ゲストのお二人は審査員として最優秀賞の”イリハマ賞”を選定。選ばれた班には賞状が授与されました。 中間発表や制作の様子 チームぱ~ぷる チームぱ〜ぷるは、英文学科に対する堅苦しいイメージや大学生活への不安を解消し、高校生に大学生活を身近に感じてもらうことを目指し、Vlog(ビデオブログ)風の動画を制作しました。学生の実際の一日の過ごし方に沿って動画が展開していき、学生とキャンパスのリアルな雰囲気を伝えています。授業紹介のシーンでは、先生との距離の近さや英文学科ならではの学びを取り上げることで、学科での学生生活を表現しました。大学生が実際に学内で過ごす様子を伝えることで、楽しそうな大学生活への興味を喚起することを狙っています。 学生は動画のこだわりや制作背景について、「伝えたい内容がブレないように意識して制作しました。また、撮影するシーンに応じて撮影モードを変更したり、食事の場面ではカメラをぐっと近づけて撮影したりするなど、撮影方法に工夫を凝らしました」と話しました。 イリエ氏は、「Vlog風の動画企画として完成度が高いです。全体的に安定した信頼感があり、『英文学科の公式SNSに掲載する』というオフィシャルな動画としても安心感があります」と評価しました。さらに、「授業や学食など校内の様子を風景として伝えるシーンが、動画ならではの手法だと感じ、とてもよかったです」とコメントしました。 浜根氏は、「全体的に大人っぽい雰囲気で、紹介内容も充実していました。主人公のプロフィール情報などがあると、視聴者が動画をより自分事として捉えることができ、情報にも厚みが出ると思いました」とフィードバックを寄せました。 ★実際の投稿はこちら→https://www.instagram.com/reel/DUF5dbLgX9F/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== チームYUKIPOYO チームYUKIPOYOは、コーディネート紹介を通して等身大のJJ(JISSEN Joshidai)生を身近に感じてもらうことを目的に、Vlog風の動画制作を企画しました。学生目線のリアルな日常シチュエーションごとに、学生の私服を用いたコーディネートを設定し、友達同士の会話を再現した台本や会話シーンを多く取り入れることで、親近感のある構成を工夫しています。「寝坊した日」「デートの日」などの何気ない日常の一場面を切り取ることで、実践女子大学に通う学生の自然体な姿や、リアルな大学生活の雰囲気を伝えました。 動画制作のポイントとして、学生は「動画の撮影者も会話に加わることで、演じている学生がより自然体になり、視聴者にも参加しているような親近感を持ってもらえるようにしました」と紹介しました。また、「企画の意図から離れない動画にするため、編集のテイストも明るくかわいい雰囲気に統一しました」と、企画段階から一貫したコンセプトで制作したことを話しました。 イリエ氏は、「制作過程の中で『コーディネート紹介』と企画の軸を明確に定め切ったことがよかったと思います。班で設定した動画制作の目的も達成できていると感じました」と評価しました。さらに、「渋谷という立地を『いろいろな場所にデートに行ける』と表現している点も、この班ならではの視点で、視聴者が大学生活を具体的に想像できるフックになっていてよかったです」とコメントしました。 浜根氏は、「動画を制作していく中で、新しいアイデアや編集技術について積極的に質問し、取り入れてくれて、とても柔軟なチームだと感じました。制作途中で出てきた課題点をうまく改善し、動画全体として完成度の高い形にまとめてくれたと思います」とフィードバックを寄せました。 ★実際の投稿はこちら→https://www.instagram.com/reel/DT-LECNAYEF/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== チームむきぐり チームむきぐりは、受験生に英文学科に親しみを感じてもらうことを目的に、インタビュー形式のQ&Aとキャンパス紹介を組み合わせた動画を制作しました。実践女子大学の魅力を発信するため、渋谷キャンパスのきれいな内装を映し出しながら、英文学科に通う学生の明るく元気な姿を伝えています。写真のコラージュと合成音声が印象的な動画の冒頭に続き、前半のQ&Aパートでは、通学鞄の紹介など、リアルな大学生像を知ることができる質問が用意されており、後半のキャンパス紹介では、画面左上にワイプで大学生が登場し、座談会形式で映像の紹介が進みました。全体を通してテンポ感を重視した、視聴者の関心を引く構成となっています。 学生は、「高校生が見ていて飽きない構成で実践の魅力を伝えることを意識しました。また、動画編集の際には字幕を入れることを想定した画角や、白々しくならない話し方にこだわりました」と、力を入れたポイントを説明しました。 イリエ氏は、「動画全体に楽しさがあり、テンポの良さが何よりも魅力的だったと感じました。高校生というターゲットに対して『見ているときに飽きないように』と想像力を働かせて工夫してくれた結果だと思います」とコメントしました。さらに、「編集のテンポ感やテロップの使い方などから、動画全体の世界観を感じることができました」と評価しました。 浜根氏は、「制作途中で動画の内容を追加する場面もあったと思いますが、企画の軸がしっかりしていたからこそ、全体のコンセプトがブレることなく進んだと感じました。内容追加に伴う企画の練り直しや編集作業にもスピード感があり、『企画の軸をしっかり立てておけば、後からの追加作業にも対応できる』という制作の進め方は、私自身にとっても参考になりました」と話しました。 ★実際の投稿はこちら→https://www.instagram.com/reel/DUQMmA4gXnl/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== 授業の最後に イリエ氏と浜根氏によって、イリハマ賞が選出されました。 選考の結果、受賞はチームむきぐりに決定。イリエ氏は「動画の完成度の高さはもちろん、情報バランスがいい点が決め手でした。楽しさや動画で伝えたい英文学科の良さはもちろん、高校生がどのような情報を欲しがっているのか、知りたい内容が詰まっているところがよかったです」と受賞理由を説明しました。 全体のまとめとして、イリエ氏は「チームで動画制作を行うことを通じて、自分の得意なことだったり、相手の得意なことだったり、やってみてわかった部分があるのではないでしょうか。全員が同じ能力を持っている必要はなく、それぞれができることに対してお互いリスペクトしあって制作すると、チームとして楽しく制作ができるとおもいます。動画制作だけにとどまらず、今後に活かしてもらえれば」と学生に伝えました。 学生は、今回の企業連携を通じ、動画制作の基本的なスキルはもちろん、企画をつくるプロセスの理解や、チームで協働する大切さを学ぶ貴重な機会となりました。 担当教員のコメント 半期にわたるプロジェクトで、無事に3チームの動画が完成しました。学生が自らの学び舎を紹介する動画等を制作する試みは、メディアを学ぶ学科ではさほど珍しいことではありませんが、文学部英文学科の授業としてはあまり例のない取り組みではないでしょうか。 履修生たちは、ターゲット絞り込んで企画を練り、絵コンテ作成、撮影、編集作業、発表会…と、限られた時間の中で力を合わせてそれぞれのチームの動画を完成させました。その中で、単に動画制作のノウハウを学ぶだけでなく、効果的な表現方法や音楽著作権への配慮、グループでの協同作業の難しさ等、さまざまなことを学びました。 完成動画は英文学科の公式Instagramで公開され、履修生たちはまさに“英文学科の広報大使”としての役割を果たしました。これもひとえに株式会社P.I.C.S.ならびにイリエ監督、浜根監督のお力添えによるものです。この場を借りて心より感謝申し上げます
データを社会に役立てる!「データ時代の女性キャリア開発」の授業でNTTデータ数理システムの取締役による特別講義が行われました。
データを社会に役立てる!「データ時代の女性キャリア開発」の授業でNTTデータ数理システムの取締役による特別講義が行われました。
人間社会学部開講科目「データ時代の女性キャリア開発」の授業で、株式会社NTTデータ数理システム取締役の小木しのぶ氏による特別講義が12月2日に行われました。「自分の道を自分で選ぶために」と題し、デジタルサイエンスを活用して人生を生き抜く力を身に付けていく大切さを力強く語りました。 データで課題を解決する企業とは? NTTデータ数理システムは1982年に「株式会社数理システム」として設立しました。「数理科学とコンピューターシステムで社会のあらゆる分野の問題を解決する」というビジョンを掲げ、データを活用したシステムの開発、推進をしてきました。2012年にNTTデータグループ加入し、より幅広い企業とデータを通してビジネスを拡大しています。 統計解析ソフトウェアやデータ分析ツールの開発などのほか、大量のテキストデータから情報やパターンを抽出する「テキストマイニング」ツールの開発にも力を入れています。テキストマイニングは、たとえば社員満足度向上のためのデータ分析に使われています。自由記述のテキストを分析することで社員のニーズを深堀するのです。「企業の中にも悩みがある。それを解決するにはどの技術を使えばいいか考え、企業に合わせてシステムを作ります」と小木氏。技術が実際の業務に役立っている例を交えて話されました。 自ら道を切り開くキャリア 小木氏は「プログラミングがしたい」と新卒入社。しかし最初の配属は半導体シミュレータの開発でした。「実は数学の公式が苦手でした」と振り返り、他部署に行きたいと強く思うように。その後、UI開発や当時はまだ珍しかったロボット画像認識、テキストマイニングなど興味のある開発に挑戦していきます。しかし、良いシステムを作るだけでは知ってもらえないことに気づき、自ら営業へ異動。営業企画や広報にも携わりました。 さらにビジネススクールに通いMBAを取得。小木氏は「せっかく取ったので取締役に立候補しました」と話します。推薦者に自ら声をかけ、取締役に就任したのです。「興味を持ったことに首を突っ込み、やりたいと言うことが大切」と自らキャリアを切り開いてきた経験を語りました。 生成AI時代の人の役割とは 現在のデータ利用市場では、AIを使った解析システム開発が主流となり、特に最近の1〜2年は生成AIの台頭が加速しています。生成AIはデータの読み込みや分析が得意。「ではAIがあればデータサイエンスは不要なのでしょうか」と小木氏は問いかけます。確かに統計や機械学習の基礎知識がなくてもプログラムでき、渡したデータを深く分析してくれます。 しかし小木氏は「不要にはならない」と断言します。たとえば最適なシステム選択や課題設定などのビジネス理解は人間の役割。また生成AIが出した結果が正しいかを判断するのも人間です。「統計や機械学習の知識だけでは武器にならない。それをどう使うか考える力が求められています」と語りました。 総合格闘技のような感覚で必要な力を身につけよう 「データサイエンスに限らず、専門家+アルファを目指そう」と小木氏は語り掛けます。小木氏はそれを「総合格闘技」と表現しました。総合的に物事を考えられると、スピーディに物事を解決したり、さまざまな角度からリスクを避けることも出来たりします。「生成AIに仕事を奪われないために、したたかに生き残りましょう」と小木氏は話しました。 「総合格闘技」に必要なものとして「自分の力を把握する」「なんにでも興味を持つ」「視座を高く持つ」を挙げます。得意なことを見つけ、役立つ場を探す。視座を高く持ち全体を見渡すことで、次にやるべきことが見つかると話します。「私もあれこれ取り組んできたからこそ、自分の道を選べている。自分で道を選ぶため、総合格闘技の力を身に付けましょう。ぜひいろんなことにチャレンジしてみてください」と講義を締めくくりました。 「やってみる」が拓く未来 講義のあとは質疑応答の時間が設けられました。先生からも「取締役に就任してどうでしたか」と質問が。小木氏は「同じ会社なのに、自分の知らないことがたくさんありました。なってよかったと思います。なんでもやってみるのはおすすめです」と回答されました。 また、また、「生成AI事業が大きく伸びている理由は何だと思いますか」という問いには、「いまの企業は生成AI導入に予算が付きやすい。社会に出れば使うようになりますので、大学でも積極的に利用しリテラシーを身に付けるべきだと思います」と述べました。そのうえで「社会に出て突き当たるのは、生成AIに聞いても答えが出ない問題です。どのように技術を使うのか、うまく使える力を身に付けましょう」と話しました。学生たちにとって、これからの時代を生き抜くヒントを得られた講義となりました。 担当教員からのメッセージ 本授業「データ時代の女性キャリア開発」では、企業の第一線で活躍されている方をお招きし、社会の中でデータがどのように課題解決に活かされているのか、また女性がどのようにキャリアを切り拓いてきたのかを、ご自身の経験を交えながら語っていただいています。 今回の講義では、データで社会や企業の課題解決に取り組む現場のお話に加え、「実は数学の公式が苦手だった」という意外なエピソードや、そこから実務の中で力を身につけていった過程も紹介されました。学生にとっては、得意・不得意に関わらず挑戦することの大切さを実感できる機会になったのではないかと思います。また、キャリアを積み重ね、取締役として活躍されている現在に至る歩みも、大きな刺激になったようです。 生成AIが急速に発展する時代においても、最終的に課題を見つけ、判断し、人と協力して解決へ導くのは人間の役割です。講義の中で示された「総合格闘技のように、さまざまな力を組み合わせて身につけていくことが大切」というメッセージは、これから社会に出ていく学生にとって非常に印象的だったと思います。 この授業を通じて、「自分にできるだろうか」と考える前に、まずは「やってみる」ことが未来を拓く一歩になると感じてもらえればと考えています。本授業が、学生一人ひとりにとって自分の可能性に気づき、新しい挑戦に踏み出すきっかけになることを期待しています。
子どもと遊べる紙の遊びを考えよう!「幼児教育法」の授業で子育てアプリ「at Claps(アットクラップス)」のコンテンツを考える実習が行われました。 
子どもと遊べる紙の遊びを考えよう!「幼児教育法」の授業で子育てアプリ「at Claps(アットクラップス)」のコンテンツを考える実習が行われました。 
幼児保育専攻科目「幼児教育法」(担当:生活科学部生活文化学科 井口眞美教授)の授業で、1月5日に株式会社シーイーシー(以下、シーイーシー)との特別コラボが行われました。子育てアプリに実際に登録する、子どもと触れ合える『紙の遊び』作りに挑戦します。学生たちは楽しくも真剣に作品作りに取り組みました。 保育の学びは企業にも活かせる 机の上には白い紙と色鉛筆やマーカーが並べられていました。学生たちは少し高揚した様子で席に着きました。机にはシーイーシーのノベルティも置かれており、その中にはクマやうさぎのイラストが描かれたクリアファイルも。学生たちからは「かわいい」と声が上がっていました。子育てアプリ「at Claps(アットクラップス)」の担当者であるシーイーシーの君島雅代氏が登壇され、「このクリアファイルに描かれているキャラクターは保育科出身の社員がデザインしました」と紹介。「幼児教育の学びは、企業のキャラクターデザインなどにも活かすことができます。幼稚園や保育園、小学校の先生も大切な仕事ですが、企業で保育の知識を活かす道もあります。進路の選択肢の一つとして、企業も考えてもらえたらうれしいです」と学生たちに語りかけました。 シーイーシーは今年で創業58年を迎える老舗のIT企業です。製造・金融・医療・物流・公共分野など、企業や官公庁向けにシステムの開発、運用、保守などを行っています。そんなシーイーシーの技術力とコンビニ印刷のノウハウが合わさり、「at Claps」が開発されました。「at Claps」について詳細な情報はこちらから→ https://atclaps.cec-ltd.co.jp/#nav 一人の母の思いから生まれたアプリ 「at Claps」は、ぬりえやペーパークラフトなど、紙遊びのおもちゃを簡単に検索・印刷できる子育てアプリです。スマートフォンで、遊びたいぬりえやペーパークラフト、幼児教材を選び、全国のコンビニや自宅のプリンターで手軽に印刷できます。2024年3月にリリースされ、現在は84の企業・団体が無償提供する合計1,000点以上のコンテンツを掲載しています。 開発の出発点となったのは、仕事に追われなかなか娘との時間が取れなかった母親である発案者の思いでした。忙しい中でも娘とオリジナルの紙遊びをしたとき、心が温かくなるのを感じ「忙しい家庭でも紙遊びを手軽にできる仕組みを作りたい」と、「at Claps」を企画しました。君島氏も3児の母として、その思いに強く共感したといいます。二人目がまだ小さかった頃、長女から「お母さん、もっと一緒に遊びたい」と言われた言葉が胸に刺さりました。そんなときに一緒に楽しんだのが紙遊びです。画用紙や折り紙でクリスマスツリーを作ると、長女はとても喜んでくれたと振り返ります。 ただ、無償の紙遊びコンテンツは多くの企業が提供しているものの、それぞれから遊びたいコンテンツを探す手間がかかることが課題でした。「材料をそろえたり、アイデアを考えたりするのが負担に感じることもあった」と君島氏。そうした課題を解決する、コンテンツを一元管理するアプリである、「at Claps」に大きな魅力を感じたと語りました。 自由な発想で考えよう いよいよ学生たちがコンテンツ制作に挑戦します。お題は「遊びを楽しむことを通しておのずと力が身に付くコンテンツ」です。「at Claps」は家庭での親子遊びだけでなく、延長保育や学童、お昼休みのちょっとした時間など、さまざまな場面で利用されています。そのため、短時間で取り組めて達成感があり、子ども自身が主体的に楽しめる余白のある遊びが人気です。君島氏は「これらはあくまでヒントです。自由な発想で、新しい遊びを考えてみてください」と学生たちに呼びかけました。 このコンテンツ制作には、2年前の先輩たちも挑戦しました。現在掲載されているものには、点をつないでライオンのたてがみを完成させる遊びや、洗濯ばさみを使ってタコの足を作るものなど、発想豊かな作品が並びます。今回学生たちが制作するコンテンツも、後日プロのデザイナーによってデザインされ、実際に掲載される予定です。「皆さんのアイデアが、子どもたちの笑顔につながることを期待しています」と、君島氏は学生たちにエールを送りました。 紙の遊びで子どもを笑顔に 学生たちはさっそく制作に取りかかりました。近くのメンバーと意見を交わしながら形にしていったり、思いつくままに絵を描きすすめていったりと、それぞれが真剣な表情で取り組みました。おうちを舞台に切り貼りで片付けを学べるペーパークラフトや、お弁当の中身作り、パズル、ちぎり絵、カレンダー、すごろく、ふくわらいなど、多彩なアイデアが次々と形になっていきました。 制作時間は約30分で、授業の最後に数名の学生が作品を画面に映しながら簡単に紹介しました。紙を切り抜いてポストを組み立てるペーパークラフトを制作した学生は、はがきもセットで用意。切手には子どもが自分で絵を描き、貼って投函できるよう工夫しました。君島氏も「最近はメールで済ませることが多いので、ポストに投函する体験に着目した点がとても良いですね」と感心した様子でした。また、「子どもの頃、おままごとやお店屋さんごっこが好きだった」という学生は、レジとお金を制作。QRコード決済も体験できるようにするなど、現代らしい工夫が光りました。 発表後、君島氏は「たくさんのアイデアを出していただき、ありがとうございます」と感激の面持ちでコメント。学生たちの作品は今後さらにブラッシュアップされ、アプリへの掲載が予定されています。 担当教員からのメッセージ コンテンツの開発は、これで2回目となります。今回も、幼児保育専攻3年生の授業内で実施しました。さすが、保育所や児童福祉施設での実習を終えた3年生だけあって、子どもたちが遊ぶ姿を具体的にイメージしながら活動を進めていました。授業後には、学生から「自分が子どものころに遊ぶのだったら、これをやってみたい!とイメージして作るのが楽しかったです」「友達の作品に自分にはない視点や考えが見えて、とても勉強になりました!」といった感想が寄せられました。保育者として求められる、“子どもの視点に立ち、遊びを創造する力”を発揮する経験になったことと思います。